ふとフローリングを見ると髪の毛が落ちていたり、チェアマットには白いゴミがポツポツ落ちています。
そういうゴミを見かけるたびに「コロコロ」で巻き取ったり掃除機で吸ったりしていますが、
- コロコロは何度も粘着テープを取り替えないと取りこぼす
- 掃除機は大きいから引っ張り出すのが面倒
…といった事情(言い訳)ゆえに「メンドクセー」ってなって掃除の頻度が落ちてました。
なので”手軽に気軽に”掃除が出来るようになればいいなーと思って、コードが無くてコンパクトなSHARPのコードレススティック掃除機「EC-AR3SX」を購入しました。
前まで使ってた掃除機
ちなみに以前まではPanasonicの「MC-K9A」という掃除機を使っていました。実家から「もう使わんからお前使えや」と 押し付けられた 譲ってもらったものです
「いかにも掃除機」な感じの掃除機で、コンセントに繋いでキャニスターを転がしながらゴミを吸い取り、フィルターが一杯になったらフィルターを交換するお馴染みのやつ。
2009年3月のモデルではあるものの、Panasonicの掃除機だけに未だに現役で性能も文句なし。…ですが、いかんせん私が生活しているマンションではキャニスタータイプの掃除機は取り回しが不便でした。
コンセントを気にしつつ、重たいキャニスターを壁や家具にぶつけながら運ぶのはストレスが溜まる。何よりデカイのでクローゼットから出し入れするのさえ億劫。
そういったことから、「掃除をする」に至るまでの道のりが既に苦行でして、それらを改善するべく、持ち運び・収納が楽なコードレススティック掃除機の購入に至った次第です。
SHARP 「EC-AR3SX」のレビュー
今回購入したのはSHARPのACTIVE Air EC-AR3SXというコードレススティック掃除機。
画像を見ての通り、非常にコンパクトなので場所を取らず、クローゼットから出し入れするとき楽だし、何ならそのまま出しっぱなしにしても邪魔にならない。
吸引装置は手元に集中してるので、重量バランスも良好だし、パイプがカーボン製なので軽い。
そしてコードレスなので、部屋ごとにコンセントを差し替えたり引っ掛けて抜け落ちる心配もなく、本体の軽さも相まって快適な操作が出来る。
マンション住まいにとってこのコンパクトさは大きなアドバンテージ。
カラーバリエーションはゴールド(EC-AR3SX-N)とピンク(EC-AR3SX-P)の2種類ありますが、今回はピンクを選択。現物を見てみるとピンクというよりワインレッドのような色合いでした。
なお、EC-AR3SXというように型番に「X」が入ったものはバッテリーが2つ付属するモデルとなります。
「X」が付かない(=バッテリー1個)のモデルの方が安価でしたが、コードレスの弱点である連続使用時間の短さをカバーするべくバッテリー2個を選択。
セット内容
というわけで中身について見ていきます。
箱の中には以下のものが入っていました。
- 本体
- クリーニングブラシ
- 吸込口
- パイプ
- バッテリー(2個)
- 充電器
- すき間ノズル
- ハンディノズル
- タテヨコ曲がるすき間ノズル
- 先端ノズル
- はたきノズル
- スグトルブラシ
- コンパクトふとん掃除ヘッド
- 取扱説明書
- 保証書
ではそれぞれ詳しく見ていきます。
掃除機本体
まずは掃除機本体。
ここにゴミを吸い込むためのメカニズムや吸い込んだゴミを蓄積するダストカップ、バッテリーなど、掃除機として必要な機構が集中しています。
従来の掃除機のように、本体に「パイプ」を取り付けて立った状態で使用するほかに、本体に直接ブラシや吸込口を取り付けてハンディークリーナーとして使うことも出来ます。
操作するボタンは持ち手部分に2つあり、いずれも親指で操作できます。
モード(強さ)は以下の4種類。
- 弱モード:一番弱いモード。個人的にこれで十分だった。
- 強モード:弱モードで物足りない人向け。吸引力は高いがバッテリー消費も早い
- 自動モード:床面を検知して自動的に強弱切り替わるモード。たとえばフローリングでは弱、カーペットでは強といった感じに切り替わる。
- フルパワーモード:気になるところを掃除する時に。弱・強・自動モード中に「強/弱」ボタンを1秒長押しすることで起動。なおフルパワーモードは5秒間のみ作動し、その後元のモードに戻る。
こちらはダストカップ。
吸い込んだゴミはここに溜まるので、ある程度ゴミが溜まったら取り外して中身をゴミ箱にポイするだけ。フィルターがいらないのでランニングコストがかからないのが嬉しい。
黄色いボタン(ゴミ捨てと書かれているボタン)を押すとカップとフィルター部分が分離できるようになっています。
なおカップには「ゴミ満量ライン」と記載があり、カップに溜まったゴミを捨てるタイミングがひと目で分かるようになっています。
カップやフィルター部分は上の写真のように分解することが出来るので、カップだけでなくフィルターも掃除が簡単。
なお、これらカップ・フィルターは水洗いすることも出来ます。汚れが酷い時は水洗いして12時間くらい自然乾燥させればOK。
本体側にはクリーニングブラシが格納されています。
フィルターやカップにこびり付いたゴミは黒いブラシ部分で掻き出します。
プリーツフィルター(青色のギザギザのフィルター)の谷間にゴミが詰まっている場合は、クリーニングブラシのピックの方でフィルターを弾くと振動でゴミが落ちます。
パイプ
本体と各種ヘッドの間に取り付けるパイプ。全長約55cm。
こちらもドライカーボンが使われており、軽量化とデザインに貢献しています。
パイプの先端。
ここにヘッドやブラシ類を取り付けますが、取り外す時は白いボタンを押して軽く引っ張れば簡単に外れます。
なお、一部のブラシには引っ張るだけで外せるものもあります。
また本体側にもトリガー状のレバーがついています。
このトリガーを引きながら、足でヘッドを押さえて引っ張ることで立ったままヘッドの取り外しができます。
パイプそのものを外す時は本体底面のボタン(上記写真の中央あたりにあるボタン)を押して引き抜きます。
吸込口(回転ブラシ)
こちらはフローリングやカーペットなどを掃除する時につかう吸込口(回転ブラシ)。掃除機のヘッドと言えばまずこの形状が浮かぶはず。
フレームの一部にカーボンが使われており軽量化&見た目がキレイ。
吸込口の裏側はこのようになっています。
「回転ブラシ」とあるように、螺旋状に取り付けられたカラフルなブラシは地面と接すると回転するようになっています。
これはゴミを巻き取りやすくするのはモチロン、タイヤのように前に進むので、少ない力で掃除機を動かすことが出来ます。
ただでさえコンパクトで軽量なのに、更に動かしやすい工夫までされているのです。
ハンディーノズル
こちらは「ハンディーノズル」。先端にゴムがついています。
パイプを介さず直接本体に取り付けることでハンディークリーナーとして使うことができ、机や棚の上を掃除する時に便利です。
ゴムがついているので家具に傷がつくのを防ぎます。
スグトルブラシ
スグトルブラシは吸込口周囲にブラシがついており、部屋の隅や壁際などの掃除に便利です。
こちらも本体に直接取り付けることも可能で、これでキーボードの掃除をしたら隙間に詰まったゴミが全部取れてむちゃくちゃキレイになった。こいつはキーボードクリーナー確定。
コンパクトふとん掃除ヘッド
外観は通常のヘッドに似ていますが、こちらは布団やカーテン、車のシート、ソファーなどの掃除に適したヘッドです。
付属のパイプに取り付けて通常の掃除機として使う他に、本体に直接取り付けてハンディークリーナーとしても使えます。
ヘッドの左側にはセレクターがついていて、ヘッドを左側に引っ張りながら切り替えることが出来ます。
「ふとん・カーテン」に合わせた時の吸込口はこんな感じ。
こちらは「ペットの抜け毛(ソファーカバー)」に合わせた状態。
吸込口の上にはゴムブレードがついており、細かいペットの毛もキャッチできる形状になっています。
すき間ノズル
先端が細いナイフのような形状のノズルで「すき間」とあるように家具のすき間や窓のサッシなどを掃除するときに使います。
はたきノズル
「く」の字に折れ曲がったパイプの先に細長いブラシがついた「はたきノズル」。
主にエアコンの上面や棚の上など手が届かない場所のホコリを掃除するときに使います。
タテヨコ曲がるすき間ノズル
子供が遊ぶおもちゃの剣みたいな細長いパイプですが、パイプの一部がジャバラ状になっていて縦横にクニャッと曲げられるちょっと変わったノズルです。
写真のようにジャバラ部分は引っ張ると伸び、クニャッと曲げられるので立ったまま家具と壁(床)のすき間を掃除することができます。
従来の掃除機だといちいち伏せないとパイプが入らなかったわけですからね。
先端にはブラシがついています。
また、「タテヨコ曲がるすき間ノズル」専用のアタッチメント(本体やパイプには取り付け不可)で平ぺったいノズルもついています。
ノズルを取り付けた状態。
この平ぺったいノズルが家具と”床”の隙間の数センチを縫うように潜り込んで、奥の方に溜まったゴミを取ってくれるというまさに”かゆいところに手が届く”アイテム。
バッテリー&充電器
コードレス掃除機はバッテリー(リチウムイオンバッテリー)で動かします。
先述の通り、EC-AR3SXはこのバッテリーが2つ付属しますが、説明書によると片方を予備とするのではなく、交互に使用することを推奨とのことです。
というのも、リチウムイオンバッテリーは保管(放置)している間にも勝手に放電し、何もしなくてもバッテリー残量が少しずつ減っていきます。
そして長期間放置し、バッテリー残量が0%になった過放電状態になるとバッテリーの劣化につながると言われています。
そのため、バッテリーを長期的に使用するためにも、残量が0%にならない=交互に使う=交互に充電するという使い方をするというわけです。
…とはいえ、「満充電」が良いかと言うとそうでもなく、満充電だと今度はバッテリー内の電圧が高い状態で維持されるため、負担がかかり、結局劣化が起きやすくなります。
このように書くと厄介そうに聞こえますが、
- 定期的に充電する
- 充電が終わったら速やかに充電器から外す
- 本体にバッテリーを装着したままにしない
- 寒いところ・暑いところに放置しない
…を守っておけば大丈夫。
充電器の上からバッテリーをスライドさせるだけで充電が開始されます。簡単。
充電中は右上の赤いランプが点灯し、充電が完了するとランプが消えます。
なお、バッテリー充電中にランプが「点滅」する時は、低温(5℃以下)か高温(35℃以上)となるため充電されません。5℃~35℃の環境下で充電するようにします。
それでも点滅する場合は充電器やバッテリーの劣化や故障の場合があるとのこと。
取扱説明書&保証書
どんな製品にもほぼ必ず入っているという伝説の取扱説明書。この取扱説明書を丸暗記すれば困ることはまずないハズ。我が子だと思って大切に取っておきましょう。
また、写真撮るの忘れましたが、「保証書」もついています。保証期間は購入日から1年間となっています。
動作音はどれくらい大きいか
掃除機は使っている時の「音」も気になるところです。
どれくらいの音がするのか測定動画を作って検証してみました。
測定方法
- スマホアプリ「騒音測定器(Sound Meter)」を使って測定
- 上記アプリを起動した状態で、スマホを掃除機から約30cm離した場所に設置
- 「弱」モード、「強」モードそれぞれの音を測定
測定結果
ということで実際にアプリと掃除機を起動して動作音を測定してみました。
「弱」モードだと65~66dB、「強」モードだと70~73dBとなりました。
アプリによると数値の目安として
- 60dB:1m前の普通の対話の音
- 70dB:混雑した車道、真空掃除機
とのこと。良いか悪いかは別として「掃除機」程度の音となりました。
比較対象として、今まで使っていたPanasonicの「MC-K9A」も測定。
「標準」モードだと64~66dB、「強」モードだと68~70dBという結果になりました。
体感的に、EC-AR3SXの方が甲高い音がするので大きく感じましたが、「弱」モードはキャニスター式のMC-K9Aとさほど変わらず、「強」モードにするとEC-AR3SXの方がやや大きいです。
いずれも部屋を締め切った状態で使う分にはうるさく感じませんでした。
連続運転時間について
また、連続運転時間も気になるポイントです。
説明書によるとバッテリー2個使用時の最大連続運転時間は以下の通り。
- 弱モード:約60分 / 64分(付属の吸込口使用時)
- 自動モード:約40分
- 強モード:約16分
コード式の掃除機を使い慣れていると短く感じるかもしれませんし、この連続運転時間の短さがコードレス掃除機の短所とも言えます。
連続運転時間よりコンパクトさを優先したかった
ただ、私の場合、冒頭に書いたように「掃除機は大きいから動かすのが面倒」を何とかすることが目的でEC-AR3SXを購入し、連続使用時間は二の次でした。
狭いマンションなので、大きい掃除機だと邪魔になるし、動かすのも一苦労。でのフラストレーションから掃除が億劫になります。
- そのへんに立て掛けられる
- 使いたくなったらすぐ使える
- 終わったらまたそのへんに置ける
というように、「コロコロ」を使う感覚で手軽に気軽に掃除ができるようにしたかったのです。
…なんかちょっと言い訳がましいですが、(個人的に)そこまで問題にならなかったので良しとします。
性能面は従来の掃除機と殆ど変わらず、コンパクトなおかげで場所を取らないし、手軽に掃除機をかけるという目的が達成できたので満足しております。
「圧縮袋」には使えない場合があるので注意
コードレス掃除機のもうひとつのデメリットとなりますが、コードレス掃除機では圧縮袋を圧縮できない場合があります。
というのも先日、遅すぎる衣替えをしようと冬モノの布団や衣類を圧縮袋に放り込んで、「いざ圧縮!」とEC-AR3SXのスイッチを入れました。
しかしウィーンと音はするけども一向に圧縮される様子がなく、おかしいなと圧縮袋の説明書を見たら「コードレス掃除機は使えません」と書いてありました。
ここまで「掃除機」としての用途ばかり語っていましたが、掃除機は清掃だけでなく「圧縮袋」を圧縮するために使います。ここは盲点でした。ゴメンナサイ。
掃除機がなくても「吸引機」があれば圧縮袋は使える
…とはいえ、圧縮袋を圧縮させなければ冬モノの布団や服がいつまでたっても収納できません。
それでも何とかならぬものかと調べていたところ、「吸引機」というものがありました。
これは圧縮袋を圧縮させることを目的とした器具で、スイッチを入れると掃除機のようにウィーンと勢いよく吸引します。
この吸込口を圧縮袋のバルブに当てることで掃除機が無くても圧縮袋を使うことができるようになります。
オリエントの「Q-PON! バルブ用電動吸引ポンプ」を買ってみた
というわけでオリエントの「Q-PON! バルブ用電動吸引ポンプ」という吸引機を買ってみました。
パッケージ裏側のスペック表。
電源が100Vで消費電力が200Vなので2Aのようです。
小さいですが、上の方に「80秒以上の連続使用はしないでください」とあります。
長時間稼働させると本体が熱を持ち、モーターなどの寿命を縮めたり故障の原因となります。これは掃除機でも同じことが言えます。
こちらは使い方。
といっても基本的に掃除機と同じで、吸込口を圧縮袋のバルブに当ててスイッチをONにして空気を抜くだけ。とっても簡単。
ただし、ここにも書いてあるように、80秒以上の連続使用がNGなのと、継続して使うのは3回(4分以内)までとのこと。
こちらがQ-PONの本体。
掃除機のキャニスター部分みたいに吸込口(青い部分)とスイッチ、ハンドルといったシンプルな設計。
余計なモノは一切ついていないので、使い方に迷うことはまずないと思います。
説明書きの通りに、圧縮袋のバルブ部分にQ-PON!を当て、スイッチオン。
ウィーンという掃除機のような音と同時にどんどん圧縮袋が萎んでいきます。
パワーはキャニスタータイプの掃除機とほぼ同じ。掃除機よりコンパクトなので取り回しがしやすいです。
衣類よりも大きい布団圧縮袋もご覧の通りしっかり圧縮できました。
一時はコードレススティック掃除機で圧縮が出来なくて焦りましたが、吸引機のおかげで何とか衣替えが出来ました。
まとめ
新しく買ったコードレススティック掃除機「EC-AR3SX」について書いてみました。
一軒家では運転時間の短さがネックかもしれませんが、私のようなマンション住まいにとってはバッテリー残量を気にするほど家が広くないので気になりませんでした。
それよりも狭いマンションでは大きい掃除機は収納や移動面でストレスなので、稼働時間よりコンパクトな掃除機の方が快適に扱えます。
それでいてこのEC-AR3SXは今まで使っていたキャニスタータイプの掃除機に負けず劣らずのパワーでゴミの取りこぼしも少なく、手軽にスイスイ扱えるので掃除のストレスが大幅に減りました。
ちょっと値段は高いですが、値段に見合った仕事をしてくれていると実感しています。
↑なお、現在はさらに上位モデルが販売されており、ハイパワーながらより軽量で静音となっています。