【ヴィルベルヴィント製作日記】戦車模型はウェザリングで映えるから頑張って汚してみた

タミヤ ヴィルベルヴィント ウォッシング ヴィルベルヴィント

どうもこんにちは。

相変わらず暑い日が続いておりますが、こんな日は涼しい部屋から動きたくなくなりますよね。

なのでクーラーをガンガンにキメた部屋にこもって今日も4号対空戦車 ヴィルベルヴィント(タミヤ)の製作日記を書き綴ります。

組み立て、塗装、デカール、細部の塗り分けと来て、今回はいよいよ最後の作業である「ウェザリング」をやっていきます。

↑今までのヴィルベルヴィントの製作はこちらにまとめました。

ヴィルベルヴィントをウェザリングで汚して使用感を出してやる

砂埃を巻き上げながら戦場を走り回る「戦車」は普通の車よりも汚いです。履帯や車体には砂埃やドロが付着し、雨の中を走ったせいで彩度が落ち、至る所にサビが浮く…

そんな酷使された雰囲気をプラモデルに付与するのが「ウェザリング」であり、ミリタリー模型の醍醐味でもあります。

とはいえ闇雲に汚くすれば良いというわけでもなく、車両の種類や地域など様々な観点から情景を思い浮かべ、様々なツールや塗料の中から「これだ!」というものを使い、モデラー達は三者三様のウェザリングを描いているのです。たぶん。

…では早速やっていきましょう。

「ウォッシング」で車体の彩度を下げよう

タミヤ ヴィルベルヴィント ウォッシング

まず初めは「ウォッシング」。

泥水のような色の塗料を作って全体に伸ばすように塗り、車体の色をトーンダウンさせて色褪せたような質感にします。

タミヤエナメル塗料のフラットブラックとレッドブラウンを多めの溶剤で薄めて、文字通り「泥水」を作ります。

タミヤ ヴィルベルヴィント ウォッシング2

目立たない車体の裏からウォッシング。塗料を塗った所が若干暗くなります。

なお「ウォッシング」とはあるものの、ビチャビチャにするのではなく、薄く伸ばすような感じで塗っています。エナメル溶剤は大量につけると接着したパーツが剥がれるので注意。

タミヤ ヴィルベルヴィント ウォッシング3

砲塔の内外もウォッシング。小さいパーツが多いので溶剤で接着が取れないように注意しながら汚します。

全体をウォッシングしたら、今度はエナメル溶剤を含んだ綿棒で拭き取っていきます。そうすることで綿棒が届かない端っことに汚れが残ったような感じになります。

また拭き取る時も上から下へ流すことで「雨だれ」の質感も再現。

タミヤ ヴィルベルヴィント ウォッシング4

ウォッシング完了。写真だと分かりづらいですが、ワントーン暗くなっています。

ちなみに、ウォッシングは全体にまんべんなく塗る人もいれば不規則にバチャバチャ塗ってく人もいたり、溶剤で拭き取る人もいればあえて拭き取らずに全体を暗くする人もいます。

一言に「ウォッシング」と言えど手法は様々なのです。奥が深い。

くぼんだ部分は「スミ入れ」で更に暗くしよう

続いては「スミ入れ」をやっていきます。

スミ入れはパネルのラインや各種モールドのくぼんだ部分などにウォッシングよりも暗い塗料を流し込んで明暗差を際立たせて立体感を出す技法です。

使用したのはタミヤエナメル塗料のフラットブラックとフラットブラウン。細めの筆を使ってパネルラインやモールドの根本に塗料を乗せます。

タミヤ ヴィルベルヴィント スミ入れ

ウォッシングほどではないですが、こちらも溶剤を若干多めに入れて流動性を出すことで、「流し込み接着剤」のようにスーッとモールドを這うように塗料が浸透していきます。

ヴィルベルヴィントの主砲「2cm Flakvierling38」の防盾とかにある小さなボルトもスミ入れをするとモールドがくっきり浮かび上がります。

もちろんはみ出た部分はあとで拭き取ります。

タミヤ ヴィルベルヴィント スミ入れ2

主砲も車体も砲塔も至る所に”くぼみ”や段差、パネルラインがあるので、そういったところを狙って暗くします。

細かすぎて埋もれてしまいそうな小さなモールドもスミ入れすると目立つようになります。

「チッピング」で塗装の剥がれを再現しよう

お次は「チッピング」。

スポンジに茶色系の塗料をつけて模型に押し当てることで塗装が剥がれたような質感を出します。

実際の戦車も道なき道を走り回るので、木の枝で引っ掻いたり瓦礫にぶつかったりするわけです。その際に塗装が剥げたりするので、それを再現するというわけです。

…とはいえヴィルベルヴィントは戦車ではなく対空戦車なので、そこまでブンシャカ過激に走り回るわけではない(はず)なので、スクラッチみたいなド派手にならない程度に軽く剥がしていきます。

タミヤ ヴィルベルヴィント チッピング

チッピングに使う塗料はファレフォのチョコレートブラウン。チューブに入ってるのでスティック無しでブリュッとパレットに出せるので楽ちん。

似たような色ならタミヤアクリルとかでも行けると思います。

この塗料を希釈とかしないでそのままスポンジにつけて、2~3回ティッシュなどに押し当ててテスト&塗料を絞ってから本番に入ります。

タミヤ ヴィルベルヴィント チッピング2

チッピングをしたらこんな感じになります。スポンジ表面の形が不規則な塗装の剥がれを再現するのにうってつけ。

砲塔のフチは兵士が中に入る時に掴むと思うので剥がれやすいと思うんです。なので不規則に剥がれた部分と、広範囲に剥がれた部分といったように描いてみました。

タミヤ ヴィルベルヴィント チッピング3

エンジンデッキ部分もチッピング。点検ハッチ周辺はバタバタ動かすので剥がれやすいヶ所です。

スポンジだけでなく筆も使って剥がれを描き込んでいます。

ドライブラシで突起やエッジを明るくしよう

次は「ドライブラシ」をします。

筆にわずかに残った塗料でエッジ部分などを明るくして、立体感を際立たせます。

先に行った「スミ入れ」でパーツのくぼみや根本を暗くしているので、ドライブラシでパーツの先端部分を明るくして明暗差を大きくすることで、モールドの輪郭が浮かび上がって立体的に見えるようになります。

タミヤ ヴィルベルヴィント ドライブラシ

タミヤエナメルのデザートイエローを筆に取り、ティッシュペーパーなどで拭って筆にわずかに残った塗料をエッジ部分を中心にハケでホコリを払うように色を乗せていきます。

4回くらい擦ってうっすらと色が乗るくらいが丁度いい塩梅です。

タミヤ ヴィルベルヴィント ドライブラシ3

スミ入れとの相乗効果でボルトなどの突起のモールドがクッキリ見えるようになります。

また、モールドを浮かび上がらせるだけでなく、ドライブラシで暗くなりすぎた場合に明るさを付与したり、砂埃でくぐもったような質感を再現したりと、多彩な効果が期待できます。

タミヤ ヴィルベルヴィント ドライブラシ4

塗料を「ダークイエロー」に変えてドライブラシを続けます。

タミヤ ヴィルベルヴィント ドライブラシ5

砲塔内部もドライブラシします。

ウォッシングで暗くした砲塔内に明るいイエロー系の色が乗ることで、経年劣化による色褪せと砂埃の色が交じっていい具合に使い込まれた感じになります。

タミヤ ヴィルベルヴィント ドライブラシ6

ドライブラシは車体や砲塔はもちろん、主砲の2cm Flakvierling38にも行います。

特に主砲はボルトなどの細かいモールドが多いので、スミ入れとドライブラシでしっかりモールドを浮かび上がらせます。

もちろん履帯も汚すよ

戦車模型において「履帯」は汚しがいのある場所です。

砂や泥が付着するのはもちろん、サビが浮いたりや削れて光沢がでたりと、酷使される部分ならではの汚れが出ます。

しかし一方で、闇雲に泥を盛り付けるような汚しだと逆に大げさになってしまい、リアリティを損ねてしまいます。

東部戦線のような解けた雪でドロドロな悪路をひたすら走り続ける場合でもなければ履帯が見えなくなほど泥まみれにはならないはず。

そういった点をあれこれ考えつつ汚してみます。

タミヤ ヴィルベルヴィント 履帯をウェザリングする

タミヤのウェザリングマスターを使って履帯の上に砂の色をまぶしていき、うっすらと砂が付着したような質感にしていきます。

今回の履帯はモデルカステンの可動式履帯なおでちぎれないよう慎重に…!

タミヤ ヴィルベルヴィント 履帯をウェザリングする2

そして車体に取り付けます。

実をいうと履帯を繋いでからしばらく放置していたせいで1ヶ所切れてしまって再接続しています。可動式履帯はギミックは素晴らしいですが、細いプラのピンで固定してるので力が加わると外れてしまうのが難点…。

…と、アレコレ書いた割りに控えめな履帯汚しですが、次作る時はアクリル塗料を数種類使って凝った履帯汚しに挑戦してみようかなと思います。

また履帯だけでなく、ウェザリングや塗装についても今までほぼ同じ方法だったので、今後は新しい技法を取り入れてアップデートしていこうと考えております。

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ヴィルベルヴィント完成!

さて、履帯を汚して車体に取り付けてタミヤ 1/35スケールプラモデル「ドイツIV号対空戦車 ヴィルベルヴィント」の完成です!!

タミヤ ヴィルベルヴィント 完成

生まれて初めて買った戦車プラモが1/48のヴィルベルヴィントで、そのあと何作か手掛けてから再び1/35で再挑戦。

あの頃に比べて少しは製作スキルが向上した…と思いたい(笑)

タミヤ ヴィルベルヴィント 完成2

車体後部から。

タミヤのヴィルベルヴィントの母体は4号戦車H型を使っているので、車体後部のマフラーは従来の横置きタイプ。

タミヤ ヴィルベルヴィント 完成3

横から。

せっかくヴィルベルヴィントに回帰したので、豪華にオプションパーツ使いまくって作ろうと思い、そのうちの1つが可動式履帯でした。

作るのは大変でしたが、履帯のたるみやクネクネした感じが再現できて楽しかったです。

タミヤ ヴィルベルヴィント 完成4

真正面から。

久々に「ツィンメリット・コーティング」をやってみましたが、ブレーキ点検ハッチの周辺はちょっと厚く盛りすぎたかな?

タミヤ ヴィルベルヴィント 完成5

砲塔内部。

主砲の2cm Flakvierling38の砲身は4つともRBモデルの金属砲身を使いました。金属の質感の良さはもちろん、細い砲身でもへし折れることがない安心感。

1/35と1/48のヴィルベルヴィントを並べてみた

タミヤ ヴィルベルヴィント 1/35スケールと1/48スケールを並べて撮影

一番最初に作った1/48ヴィルベルヴィントと今回の1/35ヴィルベルヴィントを並べてみました。

残念なことに、1/48の方は砲身が1つ折れてしまい行方不明になってしまったため3本だけ…。

タミヤ ヴィルベルヴィント 1/35スケールと1/48スケールを並べて撮影3

「タミヤのヴィルベルヴィント」でも1/35と1/48ではこれだけサイズが違ってきます。

私は1/35が好きですが、1/48は小さいので置き場所に困らないし値段も安いのでジオラマやビネットを作ったり新しい技法に挑戦するのに最適です。

タミヤ ヴィルベルヴィント 1/35スケールと1/48スケールを並べて撮影2

それにしても懐かしいです。

1/48のヴィルベルヴィント製作では初プラモということで製作手順が全く分からず、ランナー付いたままのパーツをいきなり塗装したりとハチャメチャでした。

あれから本を読んで作り方を勉強し、何作もドイツ戦車を手掛けて色んな技法やツールを試してきました。もちろんまだまだ成長期ですが、これからも新しい技法を少しずつ取り入れて、クオリティの向上に努めていきたいです。

ということでタミヤのヴィルベルヴィント、無事に完成しました!!お疲れさまでしたー!!

そして、次に作る戦車プラモはもう決まっているので、またアナウンスします。引き続き読んでくれると嬉しいです。

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