完成品の電動ガンを買うのではなく、カスタムパーツを買い揃えてM4A1を組み上げる「M4A1製作日記」という企画をやっております。
前回はストックチューブバッテリー仕様にするため、メタルフレームのロアレシーバーのパイプをカットする等の加工を行いました。
今回は加工したメタルフレームに電動ガンの心臓部でもある「メカボックス」を組み込みます。
しかし、ただ単に組み込むのではなく、ストックチューブ内部にバッテリーを搭載する関係でメカボックスの配線を延長する必要があるので、今回はその作業について行ったことをまとめました。
使用するメカボックスについて
「M4A1」に組み込むメカボックスなので、当然ながらM4系に対応したものが必要です。M4系の場合、Ver.2メカボックスが該当します。
また、単にVer.2メカボックスといえど、M16系(M16A1、M16ベトナムVer、M16A2)のものとM4系(M4A1カービン、M733、SR-16など)のものとではシリンダー容量や配線の向きが異なります。
今回はメカボックスまでは開けたくなかったので、
- M4系
- 配線が後ろにあるもの
…という条件にマッチしたものを探しており、そうなると東京マルイで言う「ナイツSR-16 M4カービン」用のメカボックスがベストということになります。
しかし、そんな都合の良いものはなかなか市場に出回っておらず、最低限「メカボックス開けなくても組み立てはできる」後ろ出し配線のメカボックスを探しました。
そして見つけたのが上の写真のメカボックス。
寄せ集めのカスタムパーツでライフル1つ作ろうとすると、この「メカボックス」の入手で難航するかと思います。メカボックス1つの為に3万ほどする完成品を買うのは抵抗がありますし、かといってメカボックス単体の販売なんて有り得ない。
…と思っていたのですが、探してみると東京マルイのハイサイクル電動ガンシリーズのメカボックスも出回っている時があります。今回運が良くver2のメカボックスを入手できました。
また、「精度低くても良いから安いのが欲しい!」とか、自分でメカボックス組める人向けにマルイ以外のメーカーのメカボックスもあります。
私は過去にメカボックスを開けて酷い目にあったので、今回は完成品を買うという卑怯な手段を取りましたが、いつかメカボックスの中もイジれるようになりたいなぁ~とは思っています。…本当ですよ?
おそらくM16A1かM16ベトナムバージョンのもの
今回組むM4A1やM16シリーズのメカボックス(=Ver.2)ですが、現行のVer.2と違い、スプリングが見える肉抜き加工がありません(赤枠部分)。
なので恐らくM16A1とかM16A1ベトナムバージョンに使われていた初期のVer.2メカボックスだと思われます。
細かいことはとりあえず後回しにします。動けば良いのです動けば(動いてくれるかな…)。
なお、メカボックスだけでなく、グリップやモーターも一緒についてきましたが、グリップもまたフィンガーレスト(人差し指を置く出っ張り)の無い旧型のようです。
現行のM4やM16A2のグリップにはフィンガーレストはついているので、もったいないですが今回はこのグリップは使いません。
比較用に現行のM4・M16用のグリップ(左)を置いてみると違いがよくわかります。
先述のフィンガーレストだけでなく、グリップの背面の滑り止めのスリットが無かったり、グリップ底部の形状が異るといった違いがあります。
グリップ1つとってもユーザーニーズに応じた改良が加えられているのがよくわかりますね。
バッテリーを繋いで動作チェック
「動けばいい」とは言ったものの、古いバージョンのメカボックスなのでちゃんと動いてくれるか心配。バッテリーを繋いでちゃんと動くかチェックしてみました。
するとセミオートもフルオートも問題なく稼働してくれたので一安心。連射速度の方はどうなるかな…。
付属のグリップを取り外す
このメカボックスをフレームに移植・固定するわけですが、その前に付属していたグリップを外さないといけません。
まずはグリップ底板のプラスネジ2本をドライバー使って外します。
グリップの中から取り出したモーターは旧型のEG700モーター。
やはりM16A1あるいはM16ベトナムバージョンのメカボックスみたいです。モーターはマルイのEG1000に変えよう。
モーターを取り出したら奥の方にあるプラスネジ2つを外します。ネジを外したあとは配線を傷つけないように注意しながらグリップを引っこ抜きます。
グリップ一式はいつか使うかもしれないので取っておきます。
これでメカボックスの配線延長加工のための準備が整いました。
メカボックスの配線を延長する
さて、ここからが本題です。
何度も書きましたが、今回のM4A1はストックチューブ内部にバッテリーを収納するため、メカボックスのバッテリー側の配線を延長する必要があります。
この作業も前回のメタルフレームの加工と同様に初めて行うものなので、事前にネットでやり方をググり予習しておきました。果たして上手くいくでしょうか。
用意するもの
今回のメカボックスの配線延長加工において以下のアイテムを使用しました。
- 東京マルイ製品 Ver.2 メカボックス(配線後ろ出し)
- シリコンコード(18ゲージ)
- 熱収縮チューブ
- ピンコネクター(ミニバッテリー用)
- ハンダ
各種アイテムの解説や使い方は順を追って説明していきます。
配線はイーグル模型のシリコン銀コード(18ゲージ)を使用
まずメカボックスとバッテリーを結ぶ配線を作ります。今回選んだ配線はイーグル模型のシリコン銀コードセット(18ゲージ)。
本当は電動ガン用配線コードの定番であるライラクスのEGエレメントコードNEO が欲しかったのですが、どこのショップも在庫切れとなっていたのでこちらを選択。
ラジコンとかにも使えるコードなので色々種類があるみたいですが、とりあえず18ゲージを選んでおけば大丈夫なんじゃないかなと思います。多分。いやおそらく。
…で、このイーグル模型の配線を入手した直後にショップ見たらEGエレメントコードが再販していて泣きそうになった。
配線の長さを決める
そんなコードを2本取り出して、ストックパイプの長さプラスαに合わせてカットします。最初は無難に長めに切っておきます。
コードは赤・黒・青とありますが、今回はメカボックスの配線と同じ赤と黒を使います。青はお留守番。
メカボックスのコネクターを外す
配線を延長するためにはまずメカボックス側のコネクター(赤丸部分)を取り外す必要があります。
最初コネクタの根本をニッパーで切断しようと考えましたが、そうなると配線が短くなりすぎて作業がしんどいかなーと思って、コネクタそのものを配線から外すことにしました。
コネクタを外して、コネクタに隠れてたピンを取っ払うとこのような感じになります。
配線をハンダ付けして接続する
メカボックス側とバッテリー側の配線を繋ぐために銅線部分に「ハンダ」を流し込みます。
フレームやストックにある配線の「逃がし」部分に当たる箇所なので、ハンダはなるべく厚くならないようにします。
上から収縮チューブを被せる
そのあと結合した部分に収縮チューブをかぶせてドライヤーでゴォォォォっとチューブを熱して収縮させます。
ちなみに今回使った熱収縮チューブは近所のホームセンターで買った3Φを使用。ネットで買うよりもずっと安い。
配線の先端にコネクタを取り付ける
メカボックス側の配線の次はバッテリー側も手がけていきます。
使うのはLayLax(PROMETHEUS)のゴールドピンコネクターセット(ミニコネクター)。
配線の皮膜をひっぺがしてコードを露出させたら、その上にピンコネクターセット付属のメス端子(ピン)を取り付けます。
バッテリーを繋けたり外したりする関係でメス端子は引っ張られることが多いので、外れないようにハンダ付けします。
ある程度配線取り付け作業が進んだので、一旦ここで全体像を見てみましょう。このようになりました。
コネクタの向きに注意!
メス端子を取り付けたらそこにコネクターを取り付けます。
奥まで差し込めば「カチッ」と音がして固定されるはずですが、どういうわけか私が使ったこのコネクタだとスカスカで簡単に抜けてしまいます。仕方ないのでビニルテープを根元に巻いて動かないようにします。
配線に関して注意したいのは、プラスとマイナスの向きを間違えないように接続すること。ここを誤ると回路が破損するおそれがあるので十分注意。
ミニとラージでは向きが違うのでコネクタをラージ→ミニまたはミニ→ラージへ換装する人は特に注意。
まとめ
今回はストックチューブバッテリー仕様のためのメカボックスの配線を延長を行いました。
最後の最後でポカをやらかしましたが、辛うじてなんとかリカバリーできる程度のミスだったので問題なし!……と、思いたいです(※本来ならこんな都合よくリカバリー出来ません)。
配線のミスでこの企画が敗戦に終わるなんてなったら笑うに笑えませんからね。
次はメタルフレームに、セレクターやトリガーガードといった「アクセサリーパーツ」を取り付けていきます。
↑マルイ純正 SR-16 M4のメカボックス。M4を手っ取り早くストックチューブバッテリー仕様にしたいならコレが一番
↑エアガンをカスタムすることは「解体する」ことなので、分解と組み立てについては最低限把握しておきたい。Amazonの説明を確認してカスタムしたい銃の分解方法が記載された本を選ぼう。