ここ最近はサバゲーには行っていませんが、それでも銃にパーツを組み込んでカスタムするのは楽しいのでチビチビとやっていたりします。
今回、MADBULL(マッドブル)のVTAC Extreme BattleRail13というハンドガード(以下:バトルレイル)を購入し、M4に組み込んでみました。
この記事では「バトルレイル」のレビューやM4への取り付け方法について詳しく解説していきます。
MADBULL VTAC Extreme BattleRail 13のレビュー
スラッと細くてレイルが部分的に装着できるタイプのハンドガードが欲しくて探していたところ、MADBULLからVTAC Extreme BattleRail 13というハンドガードが販売されていたので購入。
従来のM4やM16A4に装着するような上下分割式のレイルハンドガード(いわゆるRISとかRASと呼ばれてたやつ)ではなく、一体型の筒状のハンドガードで、なんだか近未来的なフォルムでした。
こちらはバトルレイルが入っている箱です。今回選んだのは13インチ(33.02cm)ですが、その他にも7、9、11インチがあります。
さて、それでは箱を開けて中身を確認してみます。
セット内容
箱の中には以下のものが入っていました。
- ハンドガード本体(13インチ)
- バレルナット(アウターバレル・ハンドガードを固定するリング)
- 20mmレイルパネル(ロング×1、ショート×2)
- レイルを固定する受金具×3
- レイルを固定するネジ
説明書は入ってなかったけど、見た感じ組み込みはそこまで難しくはなさそうです。
ハンドガード本体のディテール
それではまずバトルレイルのハンドガード本体を詳しく見ていきます。
全体像
横から見た図。
付属のレイルパネルをハンドガードの任意の位置に取り付けることで、必要な位置に必要なサイズだけ20mmレイルを追加することが出来る。
そのため、従来のRASよりも細くて握りやすく、軽くなっているのが特徴です。
ハンドガード上面のみ長い20mmレイルがあり、レイルの溝にはナンバリングが入っています。
また、バレルやハンドガードを固定するリングはハンドガード内にあるため、ハンドガードとレシーバーが陸続きになるような構造となっています。
従来のレイルハンドガードの場合、ハンドガードとレシーバーの間にリングナット(デルタリング)があるため、光学機器を跨いで搭載することが出来ませんでした。
一方、バトルレイルの場合、レシーバーからハンドガードまでレイルが一直線なので、この問題が解決。
バトルレイルの重量を測定してみたところ406gでした。
これはM16A4用に買ったTA31のレプリカ (412g)よりも軽いという驚愕の事実。
刻印もしっかり入っている
ハンドガードの右側面にはVTACことVIKING TACTICSの刻印がプリントされています。
VIKING TACTICS(V-TAC)とは、アメリカにある様々なライフル用アイテムを生産しているメーカーで、MADBULL(マッドブル)は、このVTAC社の製品をエアガン用にライセンス生産しています。
MADBULLは製品のクオリティや信頼性に定評があり、V-TAC以外の実銃パーツメーカーの製品をエアガン用にライセンス生産しています。イチオシのメーカーのひとつ。
左側面にはFOR MILSIM ONLYとプリントされています。
MILSIMとはMilitary Simulationの略称で、「実銃用ではない」ということを明記。
近年ではMAGPUL社(MAGPUL DYNAMICS)などが台頭し、エアガンを使用したタクティカルトレーニングも行われており、実銃用とエアガン用の区別が付くような配慮がなされています。
ハンドガード上面のレイルには従来のハンドガードのようなナンバリングや製造番号らしきプリントが入っています。
上の写真を見てわかるように、根本がT16となっており、フレームのトップレイルのカウントを継続しています。
ショートレイルが3枚付属
ハンドガードの次は付属品のレイルを見ていきます。
レイルパネルは8スロットが1枚と5スロットが2枚付属します。これらはハンドガードの左右および下部だけでなく、斜めにも取り付けることが可能。
レイルの取り付けは後述しますが、ハンドガード内側に細長い受け金具を通して、2つの六角ネジで固定します。
8スロットレイルの先端にある穴にはQDスリングスイベルを装着可能。
ただ、家にあるQDスリングスイベルだと固定が甘くてスッポ抜けてしまう……。
ショートサイズのレイル(5スロットル)を試しにサンプロのM203につけてみたところピッタシでした。
…このハンドガードにM203を搭載する予定はありませんが、よほど大掛かりなもので無い限りショートレイルで十分なはず。
レイル関連パーツも重量を測定してみたところ、106gでした。
ハンドガード(406g)と合わせると512g。実際はバレルナットも入るのでもう少し重量は増えますが、それでもかなり軽いハンドガードであることには違いありません。
ハンドガードの長さ比較
バトルレイルの大まかなディテールを紹介しましたので、次はこのハンドガードがどれくらいの大きさ(長さ)なのかを比べてみます。
まずはFN M16A4のハンドガードとの比較。長さとしてはだいたい同じくらい。M16A4のハンドガードはG&PのM5 RASフロントキットを使用しています。
4面全てにレイルが通ってる従来のRASと違って、バトルレイルは初期状態だとレイル付いてないので、その分細くなっているのがわかります。
次にマークスマンライフルであるSPR Mk12 Mod1のハンドガード(こちらもG&P製)と比較。同じくらいか若干バトルレイルの方が長いくらいか微妙なところ。
こちらはM4A1製作日記で作成したM4A1との比較。
M4A1のインナーバレルより少しハンドガードのほうが短いくらいです。
次に今回組み込むM4と比較。M4についてるRASはG&Pのスペシャルフォースキット。
おおよそ11インチほどのハンドガードなので、13インチのバトルレイルのほうが長く、キット付属のアウターバレルの先端がちょこっと顔を出す程度に見えます。
先っちょを拡大。アウターバレルのネジの部分がギリギリ外にでるくらいの長さ。
こうなると先端に取り付けるサイレンサーやフラッシュハイダーの選定に迷うところです(後述)。
M4(M16)への組み込み手順
さて、ここからはバトルレイルをM4(およびM16)本体へ組み込むための手順をご紹介します。
ここで紹介する組み込みは
- ハンドガードへの20mmレイルの取り付け
- M4へのハンドガード組み込み
といった順番で解説します。
ハンドガードに付属のレイルパネルを取り付ける
バトルレイルを電動ガン本体に取り付ける前に、付属のレイルパネルをハンドガードに取り付けます。
レイルはハンドガードの内側にネジ受けの金具を通し、2本の六角ネジで固定します。
先述の通り、レイルは左右と下部だけでなく、斜めにも取り付けることができますが、今回は左右と下部に取り付けます。
ハンドガード内側にネジ受けの金具を入れます。金具には突起があり、それをハンドガード内側のギザギザに合わせることでズレないようになっています。
なお、形状が形状なので、更にレイルを増やしたい場合はバトルレイル専用のオプションレイルが必要。
少し前まではネットで流通してましたが、最近は見かけないのでもう一個ハンドガードを買うしかない?
レイルを取り付けたい位置にレイルパネルを置き、2本の六角ネジを締めれば装着完了。ガッチリ固定されておりグラつきは全くナシ。
スリットの位置関係で、先端にレイルを付ける場合は上の写真の位置が最先端となります。
最終的にこのような形になりました。
もちろん上の写真の位置以外にも中央やフレーム寄りにも装着できますし、斜めにも取り付けることができます。
必要なところに必要な長さだけレイルを取り付けられるのが、従来のRASとの大きな違いです。
ただ、後にAFG2を取り付ける関係でボトムレイルを少しだけ中央寄りにシフトさせましたが、ネジ受けの金属パーツを押さえながらネジを締めなければならないので地味に苦戦。
その際は固定したい位置にレイルを置いて、テープなどで固定して、ハンドガード内側からネジ受けを長い棒などで押さえながらネジを回します。
バトルレイルをM4へ取り付ける
付属のレイルを取り付けたら、次は電動ガン本体へ取り付けます。
G&PとかのRASを組んだことがある人なら似たような手順で装着できますし、そうでない方も比較的簡単に取り付けることが出来ると思います。
根本の六角ネジを外し、バレルナットを取り出します
まずはハンドガード根本にある2本の六角ネジを外して、バレルナット(バレルとハンドガードを固定するためのギザギザのリング)を取り出します。
最初バレルナットが見当たらず「コレどーやって固定すんの?!」となりましたが、ハンドガードの中に入ってますのでご安心を。…一瞬焦ったけどね。
電動ガン側はアウターバレル以外すべて取り外す
エアガン本体側はアウターバレルだけ残して全部取り外します。
それまで本体についていたハンドガードはもちろん、ガスチューブもバレルナットも外します。
アウターバレルにバレルナットを通して締める
次はアウターバレルにバレルナットを通してバレルを固定します。
なお、バレルを固定する時は、マガジンを挿入したまま行うことでチャンバーブロックが固定され、給弾不良とか差し込み不良といった不具合を防げます。
より確実に固定するには専用の工具が必要です。
これまでM4・M16系のハンドガードを組む時に使ってたG&Pのバレルロックキーが問題なく使えたので買い直す手間が省けました。
ハンドガードをスライドさせる
バレルを固定したら、ハンドガード内側をバレルナットのギザギザ部分に合わせてスライドさせます。
ハンドガード左側面には上の写真のような回転防止の「突起」がついており、これを目安にハンドガードがフレームと一直線になるよう調整します。
バレルナットが正しい位置で固定されている場合、上の画像のようにフレームとハンドガードのトップレイルがツライチな状態になります。
正しい位置に来ない場合はバレルナットの位置が不適切なので、バレルナットにシムを噛ませるなどして微調整します。
先述の通り、RISやRASなど従来のハンドガードにあったリングナット(デルタリング)が無いので、ハンドガードとフレームのトップレイルが一直線になっています。
ロングサイズのスコープや、ドットサイト&固定倍率スコープ(マグニファイアとかブースターと呼ばれているアレ)をタンデム搭載するときに重宝します。
最後に六角ネジを締める
ハンドガードが適正位置に来たら、根本の六角ネジ2本を締めます。
ネジは締め過ぎるとネジ穴が潰れるおそれがあるので注意。実際のところキツく締める必要は全くなく、少し余裕があるくらいでもガッチリ固定されます。
当初はガッチリ固定されててグラつきは無かったですが、しばらく弄っているうちにハンドガードがグラついたので、根本にある六角ネジにネジロック剤を塗り、キツく締め直してみる。
しかしグラつきは改善せず、一度ハンドガードを外し、バレルナットにネジロック剤を塗りキツく締めたところ、見事ハンドガードのグラつきが解消されました。
ハンドガードのグラつきの原因はバレルナットにあったようです。
ということなので、バレルナットがしっかり固定されていれば、根本の六角ネジはキツく締めなくてもハンドガードはガッチリ固定出来るのでした。めでたしめでたし。
…ネジ潰す前に気付けてよかった。
組み込み完了!
問題がなければこれでバトルレイルの組み込み作業は完了です。
このタイプのハンドガードは初めて組み込みましたが、従来のRASよりも簡単&シッカリ組み込むことが出来ました。作業時間も10分程度。
なお、「エアガン用」に作られたものであり、実銃に装着出来ないようにするという理由でガスチューブが装着出来ないようになっています。
恐らくハンドガードに穴を開ける等の加工を施せば装着できると思いますが、バトルレイルに限りガスチューブやガスブロックがなくてもゲームで使う上で全く問題ないので今回はナシ。
さてさて装着完了してみましたが、やはり従来のレイルハンドガードよりも細くスタイリッシュなフォルムになりました。
先端部分を拡大。
目測通りアウターバレルのネジ部分がギリギリ顔を出すくらい。ビミョーな長さなので外見にこだわる人だとハイダーを選ぶのに困りそうな長さでもあります。
ハイダーやサプレッサーを取り付けてみよう
これにてバトルレイルの取り付けが無事に終わりました。…が、このままだとマズルに何も付いておらず殺風景な状態です。
なので、家にあるフラッシュハイダーやサプレッサーを装着して更にドレスアップしてみようと思います。
とりあえず色々つけてみた
まずスペシャルフォースキット に付属のバードゲージハイダーを装着してみました。
…ちょっと寸詰まりな感じがしますね。
続いてLayLax製ファットサプレッサー150 を装着。
サプレッサーとハンドガードの間には数ミリほど隙間がありますが、遠くから見ればそれほど気にならないレベル。
G&PのSPRサイレンサーに付属していたSPRハイダーを装着。
SPRにはコンバージョンキット付属のものを装着しているため、専ら予備だったコイツを再利用。
そこそこ長いハイダーなのでハンドガードとのバランスもピカイチ(その代わり重たい…)。
更にSPRハイダーには付属のサプレッサーが装着出来るので、装着するとさらにスマートなシルエットになります(SPR本体と一緒に迷彩塗装してるので色は変ですが…)。
RPK軽機関銃に装着しているKM企画のラッパハイダーを装着してみるとこんな感じになりました。
ハンドガードが長いこともあって機関銃っぽいフロント周りになります。
ラッパハイダー以外にもノベスケハイダーとかも似合いそう。というか絶対似合う。
バレルの長さが違う!?
13インチのハンドガードをM4に取り付けている方は結構いるみたいで、画像検索でもよく見つけるのですが、どうしたものか私のM4と他のユーザーのM4とではハンドガードとバレルの長さが違う。
オカシイナ~と思いつつ、昔使ってたアウターバレルを取り出して長さを比較してみる。
すると、今まで使ってた方のアウター(写真下)よりも、昔使ってたアウター(写真上)のが1センチほど長いことが発覚。
前者はG&Pのスペシャルフォースキット というフロントキットに付属していたアウターバレルで、後者は同じくG&PのMREのフロントキット 付属のアウターバレル。
先っちょを拡大。MREのアウターの方がマズルのネジ1つ分ほど長い。この差はデカイでぇ……。
本体に組み込んでハイダーを装着してみる
ということで長い方のアウターバレルを仮組みしてみるとこんな感じになりました。
最初に組み込んだバレルと違って、長くなっている分だけハンドガードからヒョコッと顔を出しています。
せっかくなのでスペシャルフォースキットに付属していたナイツタイプのハイダーを装着してみる。
もう一度、短い方のアウターバレルと見比べてみると違いは一目瞭然。
長さにして1センチ程度長くなったので、短いハイダーを装着してもバランス良くなりました。
そしてなによりSPRハイダーをナイツタイプに交換しただけでフロントが一気に軽くなりました。SPRハイダー、アンタどんだけ重たいのさ……。
トラヴィス・ハーレイ氏も使用しているバトルレイル
MAGPUL社の部門であり、銃器を扱った訓練や教習ビデオの販売をしている「MAGPUL Dynamics」の元インストラクターであるトラヴィス・ハーレイ氏も、このバトルレイルを愛用しているみたいです。
アメリカ海兵隊に14年間在籍し、同武装偵察部隊(フォース・リーコン)の一員として、中東、アフリカ、バルカン諸国を含む世界各国で戦闘に参加する。退役後、複数の民間軍事・警備会社と契約を結び、政府要人や軍高官、外交官などの護衛を務める。
via : トラヴィス・ハーレイとは【ピクシブ百科事典】
バトルレイルでスラッと細身なM4に
今回はハンドガードをマッドブルのバトルレイルに変えてみました。これでM4に関してはフロント(ハンドガード)は3回交換したことになります。
M4・M16系は大まかにハンドガード、フレーム、ストックの3つで構成されているので、そのうちの1つを変えるだけで一気に雰囲気が変わります。
バトルレイルは従来のデコボコしたRISやRASではなく、必要な箇所に必要な部分だけレイルを装着するタイプなので、無駄がなくスマートな外見になりました。
また外見だけでなく軽くて握りやすく実用面でも文句ナシ。
M16A4、SPRと一緒に並べてみるとだいたいこれくらいの長さ。写真だとストックを最短にした状態ですが、最大まで伸ばしてもSPRやM16A4より短いです。
次はストックとかアクセサリーを変えてみようと思います。