どうもこんにちは。
製作しているドラゴンのプラモデル「ケーリアン」ですが、組み立てが完了してあとは塗装だけ!というところでなかなか塗装が進まず作業が滞っています。
このまま何もしないのはつまらないので、塗装再開までの”つなぎ”として、またタミヤのメーベルワーゲンを作ろうと思います。
というわけでこの記事ではタミヤのプラモデル「ドイツ IV号対空戦車 メーベルワーゲン」のキットの中身(付属品など)を中心に紹介します。
↑メーベルワーゲン製作日記はこちらから読むことができます。
タミヤの「メーベルワーゲン」をまた作る!!
「…あれ? 前にもメーベルワーゲン作らなかった??」って思った方、正解です。
実を言うと過去に1度メーベルワーゲンを作りましたが、今回またメーベルワーゲンを作ってみようと思ってタミヤのキットを購入しました。
最初のメーベルワーゲンは「3.7cm Flak43搭載型」の方で、今回作るメーベルワーゲンは「2cm Flakvierling38」を搭載した初期タイプです。
同じタミヤのメーベルワーゲンでも搭載している武装をはじめ、細部の仕様が違ってきます。
対空戦車の製作が滞ったから「メーベルワーゲン」で食いつなぐ
冒頭にも書きましたが、2つ目のメーベルワーゲンを作ろうと思ったキッカケは、現在製作中の対空戦車「ケーリアン」の製作が滞ったから。
組み立てが一段落ついて次は塗装をするぞ! ってタイミングで天候に恵まれず、塗装が出来なくて時間だけが過ぎていくという…。悪天候続きのせいでほぼ3週間作業がストップした状態。
エアブラシ塗装のため、塗装は機材の準備など時間に余裕がある週末に行いますが、ここ最近、狙ったように週末が雨で延期しまくり…。
で、一応先週は天気が良かったので、暑いなかダラダラ汗を流しながらサーフェイサー塗装をしました。しかし、サフが乾燥して次の塗装に行けるかなぁーというタイミングで雨が降って中断。
実物ケーリアンは連合軍の空襲で完成しませんでしたが、私は雨のせいで完成してません。こんなところまで史実を再現しなくても結構ですよ…。
…で、さすがに何週間も手を付けずに過ごすのは退屈極まりない。そこで
また「メーベルワーゲン」です。
メーベルワーゲンは後継種のオストヴィントやクーゲルブリッツ、そしてケーリアンといった本格的な対空戦車が出来るまでのつなぎ・数合わせという扱いですが、それは私のプラモ製作事情にも当てはまるようです。
過去にも似たようなことなかった?
実を言うと、過去にもポカミスで「オストヴィント」の製作が滞ってしまったため”つなぎ”としてメーベルワーゲンを作っています。
で、今回と同じように、オストヴィント製作が遅延してる間に作ろうと思って3.7cm Flak43搭載型の方のメーベルワーゲンを入手していたのです。
……結局メーベルワーゲンのキットが届いた翌日にオストヴィント製作が再開したので製作はだいぶ後になりましたけどね。
なぜメーベルワーゲンなのか
本格的な対空戦車の「つなぎ」といえばメーベルワーゲンっしょ! (決してそんなことはない)
……というのもあるのですが、実は少し前にTwitterで下記のようなアンケートを行っていました。
このアンケートは、次に作ろうと思ってた戦車の候補ですが、ドイツ戦車の中でも人気のあるティーガーやヘッツァーを押しのけてメーベルワーゲンが一番人気という結果に。
ということで、本来はケーリアンの次に作ろうと思っていたメーベルワーゲンですが、製作が全然進まないので、今”その次”をやろうという話です。
…ということで、なぜ急に「メーベルワーゲン」を作ろうと思ったのかが、お分かり頂けたかと思います。
ドイツの対空戦車「メーベルワーゲン」について
さて、”なぜメーベルワーゲンなのか”が大体ご理解いただけたところで、続いては「メーベルワーゲン」がどういった車両なのかを解説していきます。
4号戦車の車体を流用して作られた対空戦車
メーベルワーゲンは第2次世界大戦の間にドイツで最も生産された戦車である「4号戦車」の車体をベースに作られた車両で、「対空戦車」とあるように、敵の航空機の進撃を妨害したり撃墜するのが目的の自走砲です。
同じ4号戦車の車体を使用した対空戦車は他にも、
などがあります。
また4号戦車は対空戦車以外にも「駆逐戦車」や「自走砲」など様々な車両のベースとなっています。
「つなぎ」としてのメーベルワーゲン
ただ、メーベルワーゲンは本来は主力対空戦車という扱いではなく、後に作られる予定だった「クーゲルブリッツ」や「ケーリアン」といった本格的な対空戦車が完成するまでの”つなぎ”という扱いでした。
メーベルワーゲンの後継である「オストヴィント」や、オストヴィントが出来るまでの対空戦車の不足を補うために暫定的に作られた「ヴィルベルヴィント」にも当てはまります。
しかし、それらの本格的な対空戦車は、量産化されることなく終戦を迎えたので、結局メーベルワーゲンがドイツの主力対空戦車として扱われることになったとのこと。
今回のメーベルワーゲンは「初期型」
今回、2つ目のメーベルワーゲンを作ることになりますが、最初に作ったものと全く同じではありません。
というのも、以前作った方のメーベルワーゲンは量産型で、今回作るメーベルワーゲンは初期型となります。
両者の違いは何かというと、まず搭載している武装で、初期型は「2cm Flakvierling38」を搭載しています。
この「2cm Flakvierling38」はヴィルベルヴィントの武装としても採用され、4つの砲による驚異的な弾幕から「魔の4連装」と恐れられ、8.8cm高射砲とともにドイツの対空兵器として、あらゆる戦地に配備されました。
しかし、後に連合国側の航空機の性能が向上し、高高度の飛来が可能になったり機体が装甲化されることで「魔の4連装」が威力不足となります。
そのため、量産型のメーベルワーゲンではより威力の高い「3.7cm Flak43」を搭載しました。
4つの砲身を持つ「2cm Flakvierling38」に対し、「3.7cm Flak43」は砲身が1つなので連射速度は劣りますが、3.7cmという巨大な弾は1発あたりの威力・射程が格段に向上しました。
……というのがメーベルワーゲンの初期型と量産型における搭載兵器のおおまかな違いですが、他にも初期型と量産型とで細部に違いがあります。
タミヤ「ドイツ IV号対空戦車 メーベルワーゲン」レビュー
さて、実物車輌のメーベルワーゲンについておおまかに説明したので、次はタミヤのプラモデル「ドイツ IV号対空戦車 メーベルワーゲン」を見ていきます。
以前作ったメーベルワーゲン(3.7cm Flak43搭載型)は1999年発売なのに対し、今回作るメーベルワーゲン(2cm Flakvierling38搭載型)は1977年発売です。
販売された時期が大幅に異なるので、キットの精度やパーツ構成、モールドなども異なってくるだろうと予想できます。
名称について
タミヤのメーベルワーゲンのキット名について気になった点があります。
細かいことを言うと
- 3.7cm Flak43搭載型(1999年7月販売)→『IV号対空自走砲 メーベルワーゲン(3.7cm Flak43搭載型)』
- 2cm Flakvierling38搭載型(1977年12月販売)→『ドイツ IV号対空戦車 メーベルワーゲン』
…となっており、同じメーベルワーゲンでも混同しないよう製品名に配慮がなされています。
ただ、実車のメーベルワーゲンは正式名称が「IV号対空戦車 メーベルワーゲン」となっているので、「”自走砲”は違うんとちゃうか?」となりました。
これはあくまでタミヤの製品名としての表記で、同社が「ヤークトティーガー」のことを「ハンティングタイガー」としたり、「ヤークトパンター」を「駆逐戦車ロンメル」とするようなものです。
…しかし、調べてみると、実際のドイツにおける対空戦車の定義としては、
制式名称に対空戦車(Flakpanzer)の名を持つのはヴィルベルヴィント以降で、それ以前の物は名称上自走式対空砲扱いとなっている。
via : 対空戦車 – Wikipedia
という記載もあるので、「対空自走砲」でもあながち間違いではないということになります。
そういったことから当ブログでは「4号対空自走砲」と表記することもあります。…あまり細かいこと気にしすぎるとハゲるので大らかな気持ちでいましょう。
開封の儀
ではでは箱を開けて中身を見ていきましょう。
内容物はこんな感じ。
パーツランナーの入った袋が4つに履帯1セット、車体の上下シャーシ、デカール、そして説明書(2冊)といった内容。
初心者に優しいタミヤのプラモデルだし、いくつかプラモ作って経験値が増えたたこともあり、パーツの数が少なく感じます。慣れというものは恐ろしい。
説明書
まずこちらは説見書。日本語版と英語版の2種類が入っています。
今回のメーベルワーゲンもFlak43搭載型と同じように、走行時、対空射撃時、水平射撃時の3種類から1つを選んで組み立てます。
また、説明書には組み立て手順のほかに塗装例や細かい解説が入っています。この辺りの丁寧さはさすがタミヤ。
車体パーツ
こちらは車体上部のパーツ。
メーベルワーゲンは4号戦車をベースにしていますが、車体上部については新規に設計された横幅の広いプラットフォームを使用しています。
ざっと見た感じ、通信手・操縦手のハッチが別パーツではなく、モールドで再現されているなど、結構デフォルメされています。
続いてこちらは車体シャーシのパーツ。
「4号戦車」ベースの「4号対空戦車」は何度も作ってきましたが、今回の車体下部には今までの4号対空戦車シリーズにはないリブやモールドが入っていました。
その中でも特に気になったのが、この「乾電池を搭載しろ」と言わんばかりのモールド。
手に取った時の重量感を出すために入れるのかと思いましたが、どうやら違うみたいで、昔の戦車プラモデルはユニットを組んで走行や砲塔旋回が可能だったようです。
で、この乾電池のモールドは当時の名残りというわけです。ユニット組んだらメーベルワーゲン走らせる事できるのかな?
なお、このメーベルワーゲンのキットが発売されたのが1977年とのことで、発売当時このキットを作ってた人たちは現在50代ぐらいの方々かと思います。
そう考えるとちょっと年代モノって感じがしますね。
履帯はベルト式
こちらは履帯です。
ベルト式の一体型履帯ですが、この頃の履帯はポリプロピレン製なので通常の接着剤では接着できず、「焼き止め」で溶着したそうです。
「焼き止め」というのは、ライターなどでアツアツに熱したマイナスドライバーなどを押し当て、パーツを溶かして溶着させる技法です。
また、話によると現行のベルト履帯よりも塗料が剥がれやすいとのことで、気になる人はガイアノーツの「ガイアマルチプライマー」を履帯に塗ってから塗装しているそうです。
まとめ
オストヴィントの生産が遅れた時にメーベルワーゲンを作ろうとしたのと同じく、ケーリアンの生産が遅れた今回もメーベルワーゲンです。
なんかもう私の中でメーベルワーゲン = 現行のプラモ製作が滞った時に作る「つなぎ」みたいな扱いになってますが、史実でも似たような扱いだったのでまぁいいやと思ってます。
ということで、一応はケーリアンの塗装や組み立てを優先して行いますが、塗装が終わるまではこのメーベルワーゲンをチョビチョビ組み立てる予定です。