以前、Snow Wolfの電動ガン「バレット M98B(フォールディングストック.ver)」を購入しまして、細部をじっくり観察したり、カスタムパーツを装着するなどレビューをしました。
※詳細は以下の記事を参照してください。
今回はこのM98Bを塗装してみたので、作業工程などをご紹介します。
先にネタバレすると、下の画像のように黒一色だったM98Bをブラウン(コヨーテブラウン)に塗装して、実銃に近いカラーリングにしてみたのです。
やった作業としては
- バレット M98Bの分解
- 塗装前の下処理(足付け、パーツの洗浄、下地塗装)
- 塗装
といったもので、今回はこれらの作業についてご紹介します。
塗装前のM98Bと「こんな感じに塗装したい」案


Snow WolfのM98Bはデザートとブラックの2色ありますが、私のM98Bはブラックで全身真っ黒です。
そんな真っ黒なM98Bにスコープやバイポッドといったアクセサリーを取り付けて、ボルトをカシャカシャ動かしたりして遊んでいました。
オールブラックのM98Bもカッコ良いですが、YouTubeのバレット MRADの射撃動画を見ていると、サンド(ブラウン)系の色で塗装されたものが多く、そっちの色も良いな~って思うようになったのが塗装のキッカケです。


塗装のイメージとしては、上のバレット MRADの写真のように、レシーバーや銃身、ストックといった大きいパーツは塗装して、それ以外は従来の黒色を残すパターンを再現。
単色でないのでメリハリがあって見栄えがいいと思ったのです。
しかし、これを実現する場合、パーツをマスキング、または分解して塗装する部分とそうでない部分をしっかり分ける必要があります。
今回は黒い部分も再塗装したかったので、一度バラバラに分解してから塗装することにしました。
バレット M98Bを分解してみた
先述の通り、アクセントとなる部分に黒色を残しつつ、ベースカラーをサンド(ブラウン)系にする関係で、まずはM98Bを分解します。
これまでM16・M4系電動ガンの分解や外装カスタムは何度もやってきましたが、今回の相手はバレット M98Bという巨大なボルトアクションライフル(電動ガン)です。もちろん分解も初めて。
果たしてどのように分解していくのでしょうか…!
周辺パーツの取り外し
まずはストックのバットプレートやグリップ、レイルパネルといった比較的に簡単に取り外せそうな部品を取り外していきます。


まずはストックについてる調整式のバットプレートとチークパッドを外します。
バットプレートは調整ボタンを押しながら引っ張れば抜け、チークパッドは調整用スクリューを外した状態で、パッドを軽く左右に広げて抜き取ります。


続いてグリップも外します。
- グリップ底部のプラスネジ2本を外し、底板を外す
- モーターのコネクタを外してからモーターを取り出す
- グリップ奥のプラスネジ2本を外し、グリップをスライドさせて外す
といった手順で、M4やM16系のグリップの着脱と全く同じ。


次にアッパーレシーバー先端(ハンドガード)に付けてたレイルプレートを外しました。
このレイルプレートはトルクスネジ(星型のネジ)で固定されているため、下手に六角ドライバーとかで外そうとするとネジ穴を潰します。
なので専用のトルクスドライバーが必要ですが、(今までトルクスネジを外す機会がほぼ無く)持っていなかったため、ホムセンでE-Valueのドライバーセットを買ってきました。
各サイズに対応したトルクスドライバーはもちろん、プラス / マイナスの精密ドライバーやT型ハンドルにもなるグリップも付いてて便利でお得。
そんなトルクスドライバーを使ってレイルプレートも無事に外せました。ネジは紛失しないようにマスキングテープでレイルに貼り付けておきます。
アッパー / ロアレシーバーの分離
M98Bは大まかにハンドガード一体のアッパーと、ストック一体のロアレシーバーで構成されています。
なので次はこのアッパーとロアを分離していきます。


上の写真はM4やM16でいう「ピポットピン(フロントロックピン)」に相当するピンを外しているところ。
六角ネジはそのまま緩めようとしても空転するので、ピンの反対側を軽く押さえながら六角ネジを緩めてピンを引っこ抜きます。


一方こちらはロアレシーバーの後端、ストックの付け根あたりにあるトルクスネジを外したところ。
最初、フロントピンとこのトルクスネジを外せば上下レシーバーを分離できると思っていたけど、実際は(外れそうな感じはありつつも)まだ他に固定されている部分が残っている感じでした。
これはなかなか骨が折れそうだ。
なお余談ですが、上下レシーバーがグラつく場合は、このトルクスネジを締め直すと改善する場合があります(ただし締めすぎ注意)。


その後も「なんで外れないんだよォ…」と嘆きながらあちこち彷徨うこと10分、ようやく犯人がわかりました。
ダミーボルトプレートです。
こやつがメカボックスにくっついてるせいで、上下レシーバーを分離する時に引っかかっていたのです。なのでプレートのプラスネジ3本を外して上下レシーバーを分離しました。


これで上下レシーバーは分離できました。
…が、メカボックスの配線がアッパーレシーバー(ハンドガード)内に残ったままなので、完全な分離とはいえず、この配線をどうにかして引き抜く必要があります。
なかなか往生際が悪いねキミ…。


この問題児(メカボックス)をなんとか外さないことにはレシーバーの分離が出来ません。
アッパーに残った配線を見るに外すのが大変そうだったので、とりあえずロアレシーバーからメカボックスをバイバイする方向で頑張ります。
ということでメカボックス後端のプラスネジ2本を外し、ロアレシーバーとメカボックスを分離させます。


ロアレシーバーからメカボックスを外したついでにセレクターレバーも外します。
セレクターレバーもほぼM4・M16と同じ構造でした。細かいパーツは無くさないように注意。
インナーバレル / アウターバレルの取り外し
メカボックスがアッパーレシーバーくっついてはいるものの、一応上下レシーバーの分離が出来たので、つぎはBB弾が通過するインナーバレルと、インナーバレルを包むアウターバレルを取り外していきます。


こちらは分離に成功したアッパーレシーバー(でもメカボックスはひっついたまま)。
メカボックスが立ち退いたことでインナーバレルを後ろにスライドさせることが出来るようになりました。
だけどインナーバレルは上の写真の位置で引っかかるわけでして、このバチャクソ長いバレルどーやって外すんです???


…と思ったら、アッパー / ロアを固定していたトルクスネジのネジ受け部分も外せるようになっていました。
こちらを外すとアッパー後端のエンドキャップも外せるようになり、インナーバレル一式を引き抜けるようになりました。
なんか今回のM98B、エアガンの分解というより、ゲームのダンジョン攻略をしているような気分になります。脳死で分解出来るM4と違ってやたら頭使わせるのよ。


合わせてダミーのボルトハンドルも引き抜けるので一緒に外しておきます。
このボルトハンドル周辺もギミックの関係で塗装が剥がれかけています。この機会に再塗装してやりましょう。


つづいて、実銃では「.338ラプアマグナム」が通過する極太な銃身(アウターバレル)を取り外します。
アウターバレルはアッパーレシーバー(ハンドガード)先端にあるリング状のパーツで保持されているので、まずはそれを外します。
このリング状パーツは、アッパーレシーバーにネジ固定されているので、まずは先ほど取り外したボトムレイルの下にもう一つあるイモネジを外します。


そして反対側、トップレイル先端にある2本のトルクスネジも外します。
これでリング状パーツの固定が解除されました。


先端のパーツを外したらアウターバレルを回転させてネジを緩めて引っこ抜きます。
引き抜いたアウターバレルは上の写真のように内側にネジが切られていて、基部にねじ込んで固定されます。
なのでもしもバレルがグラつく場合はここをしっかり締め直すと改善します。




ちなみにアウターバレルをアッパー(ハンドガード)内側に固定するリング状のパーツはこんな感じ。
このパーツはアウターバレルとは別パーツになっています。
さて、これで長くて太いアウターバレルも分離させることが出来ました。
メカボックスの取り外し


問題はコイツだ…。
アッパーとロアーを分離させてからというもの、ずーっと逃げ続けていたメカボックス。
コネクタがハンドガードのスリットに引っかかって抜けず、まるで金魚のフンのようにアッパーにくっついてるメカボックス。
キミは本当に往生際が悪いね………。


メカボックスから伸びる配線の先を見るに、アッパー内側にはパーツがまだ残っているようです。
このパーツはアウターバレルとチャンバーをつなぐ中継地点的な役割を果たしています。またパーツには配線用の “逃がし” はありますが、コネクタが太いので引っかかりそう。
ともなればこのパーツも外す必要があるわけですが、ブロックを固定しているハンドガード根本の2本のネジを外してもビクともしない。
チャンバーやバレルといった命中精度に影響するパーツなのでタイト設計なのかなと思い、強く引っ張ってみるも全然外れる気配がない。…おかしいな。


もしやと思い、レシーバー上部の長いレイルのネジをすべて外し、トップレイルを外してみると、なんと2本のトルクスネジが隠れていた。
パーツの裏にネジ隠すの好きだねM98B君…。


というわけでトルクスネジ2本を外したらパーツがすんなり外れてくれました。
先ほども書きましたが、今回のM98Bの分解はダンジョンの謎解きをしているような気分になります。先入観のせいで仕掛けが解けずフロアを右往左往するあの感覚。
何はともあれ、これでメカボックスから伸びる配線も引き抜けるようになりました。


…が、その前にハンドガードの穴から顔を出す「コネクター」が大きすぎて引っかかるので、いったん配線からコネクタを外さないといけません。
こういう時は専用のピンオープナーを使って外しますが、昔買ったはずのオープナーがどこを探しても見つからず、また散々分解で翻弄されて脳みそが溶けてたこともあり、バツンとニッパーで切断しました。
やや強引かもしれないですが、サバゲーで使うことは無いし、仮に使う日が来たら再接続すれば良し。撃たない以上配線なんぞ邪魔以外の何ものでもないので、いっそメカボックスの根本から配線をバツンとしてもいいくらいである。
…という邪念に支配されつつもメカボックスの取り外しが完了しました。


なお、先ほどのブロック状のパーツを外した際に上の写真のような銀色のパーツもポロッと出てきました。
これはおそらくアウター / インナーバレル間の隙間を埋めるスペーサー(ブレ止め)的なパーツではないかと思います。
実際、アウターバレルとインナーバレルの間には隙間があるので、何も無いと射撃時にインナーバレルがブレまくって命中精度に悪影響を及ぼします。
なのでこういったスペーサーを間に噛ませてブレを防ぐのです。


あちこちネジを外してパーツ引っこ抜いてを繰り返し、なんとか上の写真の状態まで分解することが出来ました。ここまで分解すれば塗装をするうえで支障はないはずです。
それにしてもM4・M16以外の電動ガンを分解したのは久しぶりでした。
隠されたネジの存在に気づかず、ゲームのダンジョン攻略のごとく迷ったり、アッパーにしぶとく残り続けるメカボックスの配線の処理に苦労したりとなかなか大変でした。
でも、構造がわかればコッチのモノ。落ち着いてネジを外し、パーツを引っこ抜くという作業を繰り返していけば最終的に上の写真のように分解出来るようになります。
塗装前の下処理
お次は分解したM98Bのパーツに、塗料の食いつきを良くするための「下準備」をしていきます。
M98Bはアッパーレシーバーやアウターバレルなど金属パーツもたくさんあるので、下準備は入念にね。
「足付け」で塗料の食いつきを良くしよう
まずは「足付け」という、パーツ表面に細かな傷(凹凸)をつけて塗料の密着性を高める作業をします。


用意するのは耐水ペーパー、足付けスポンジ、あとは削りかすを払う古い歯ブラシ。
まず耐水ペーパーでパーツ全体をまんべんなく擦ってザラザラにします。
耐水ペーパーはプラモ製作で使ってた1000番を使いましたが、足付けの場合だともう少し粗めの800番くらいが良かったかもしれないです。
とりあえずペーパーでゴシゴシ擦って表面をザラザラにして、ペーパーが入りにくいところは足付けスポンジを使うといった感じにパーツ全体を足付けしました。
足付けの目的は先述の通り、パーツ表面を凹凸にして塗料の密着性を高めることですが、その他にもパーツ表面についてる汚れを削り落とすという目的もあります。
パーツを洗浄して油分や汚れを取り除く


続いてパーツを洗浄して表面についているホコリや削りかす、皮脂などを洗い流します。
洗浄液は日ごろお世話になってる食器用洗剤。これをぬるま湯で薄めてブラシでパーツ全体をゴシゴシ洗ってあげます。
このパーツを洗浄している時ってけっこー楽しいんですよね。


しっかり洗浄したら風通しの良い日かげに置いてしっかり乾燥させます。
パーツ表面はすぐ乾きますが、入り組んだ部分、特にアッパーレシーバー(ハンドガード)内側に水滴が残りやすいので、早く塗装したい気持ちをグッとこらえて半日ぐらい放置しました。
「ミッチャクロン」で下地塗装
つづいて、「ミッチャクロン」をパーツ全体に吹き付けます。
ミッチャクロン(ミッチャクロン マルチ)は、塗料をしっかり密着させてくれる強力なプライマー(下塗り剤)です。
金属や樹脂、ガラス、亜鉛メッキなど幅広い素材に対応しており、また上塗り塗料(溶剤)もアクリル、ウレタン、水性など幅広くに対応しています。
そういった万能かつ強力なプライマーなので、エアガンの塗装はもちろん、車の塗装やDIYなど様々な塗装における定番プライマーです。


そんなミッチャクロンをパーツ全体に薄くまんべんなく吹き付けます。
「ホントに塗れてるの?」ってくらい薄くスプレーするのがポイント。結構粘度の高いプライマーなので、下手に吹きすぎるとドロッとしたのが付着するので注意。
薄く塗って30分ほど乾燥を2回くらい繰り返せばOK
ところで、塗装はベランダにブルーシートを敷いてやっていますが、塗装時や乾燥時にパーツを確実に保持するためのアイテムが欲しいなと思いました。
プラモデルとかの小さいパーツならマスキングテープとかで割り箸に貼り付けて段ボールとかに刺せば保持できるけど、エアガンのパーツは大きいもの重たいものが多いのでそうは行かない…。
特にM98Bのレシーバーみたいにバカでかいパーツだと倒れないように支える以前に置き場所で迷うレベル。
塗装
分解したパーツの下処理も終わったのでいよいよ塗装に入ります。
塗装で使う「色」ですが、冒頭に書いたようにサンド系(フラットダークアース)かブラウン系(コヨーテブラウン)のどちらかで塗装しようと思っておりました。
上の比較写真を見て分かるように、フラットダークアースは白っぽいサンド系のカラーで、コヨーテブラウンはキャラメルのような茶色い色。
「Mk18 Mod1」とか「M110」といったAR-15(AR-10)系プラットフォームベースのライフルはフラットダークアースが良い感じに映えるなーと写真を見て思いました。
一方でコヨーテブラウンは、M4やM249の後継機であるM7やM250、そしてバレット MRAD(Mk22 ASR)など、比較的最近採用されたライフルで使われているように見えます。
このあたりは任務の内容や兵士の好みなどで変わると思いますが、とりあえず私はM98Bはコヨーテブラウンが似合いそうだなと思いました。


ということでM98Bにコヨーテブラウンを吹き付けていきます。
使用したのは「インディ」のコヨーテブラウン。塗膜が強くてすぐ乾いてくれるエアガン用スプレーの定番。
元が真っ黒なパーツなので1発では染まりませんが、薄く塗って乾燥 → また薄く塗るを繰り返して少しずつ色を乗せていきます。
ストックやハンドガードのスリット、レイルのくぼみなどは塗り残しが出やすいので注意しつつ、3回ほど薄く重ね塗りしていきます。


上下レシーバーやアウターバレルといった主要パーツはコヨーテブラウン、ボルトハンドルやレイルプレート、マガジンなどはブラックパーカーで塗装してやりました。
あとはこのまま24時間ほど置いて塗料を完全に乾燥させてからパーツを組み立てます。
塗装したM98Bを組み立てる
そして翌日、塗装が終わったM98Bを再度組み立てます。
やることは基本的に分解とは逆の手順なので詳細は割愛しますが、分解の時と違って塗装が剥がれないように気をつけながら丁寧にパーツを組み上げていきます。
個人的にマガジンリリースレバーの組み込みが大変でした(主にスプリング)。


写真では光の加減やカメラ設定の関係で明るく見えますが、実際はもう少し赤みのあるキャラメルのような茶色になっています。
(マズルブレーキだけ塗装し忘れて妙にテカってるので、こちらも後日塗装しました)


こうやって実銃と並べてみるとソレっぽく見えます。
あと余談ですが、グリップは当初はElementの「スナイパーターゲットグリップ」というパームレスト付きのものを使ってましたが、分解時の検証でPTSの「EPG」が装着できたので、塗装後はそちらに交換しました。


そしてバイポッドやスコープ、キャリングハンドルといったいつものアクセサリー類を装着するとこんな感じ。
ベースはコヨーテブラウン、アクセントにブラックという実銃と同じカラーリングとなり、黒一色の時よりもメリハリのあるデザインになってくれました。とても良き。
今回は塗装のために久しぶりにM4・M16系以外のエアガンを分解してみました。あちこち翻弄しましたが、大きなトラブルは無く、塗装もイメージ通りの仕上がりになってくれてとても満足です。
ちなみにSnowWolfのM98Bはデザートカラーもあるので、「ここまで大掛かりな塗装はムリ…」って人はそちらを選んでみるのもアリです。
↑こちらが「限りなくMRADに近いM98B」と呼んでいるフォールディングストックver。折りたたみストック、延長されたハンドガード、そしてハンドガード根本の2本のネジなど、MRADの特徴が反映されています。
↑こっちが本来のM98B。「バレット M98B」と言ったらこの形。
↑もちろんブラックもあります。こちらはフォールディングストックver
↑こちらは固定ストック(本来のM98B)



























