オストヴィントの生産が遅れるからタミヤの「メーベルワーゲン」を作る

タミヤ メーベルワーゲン 箱絵 模型制作日記

先日、オストヴィントの主砲であるFlak43の組み立てで大失敗こいたため、リトライするためにパーツを取り寄せることになりました。

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そのため、パーツが届くまではオストヴィントの製作は一時中断という結果に。

しかし、その間やることがないのは寂しいので、オストヴィントが出来上がるまでの間「つなぎ」として作ろうと思い、「4号対空自走砲 メーベルワーゲン」を密かに購入しました。

というわけでこの記事では、

  • 「4号対空戦車(自走砲) メーベルワーゲン」とは
  • タミヤ 1/35 プラモデル「ドイツ IV号対空自走砲 メーベルワーゲン 3.7cm Flak43搭載型」についてのレビュー

この2つについて詳しくご紹介します。

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「4号対空戦車 メーベルワーゲン」とは

まずはモデルとなった「4号対空戦車 メーベルワーゲン」について詳しく解説します。

4号戦車の車体をベースにした対空戦車

簡単に説明すると、ドイツの主力戦車である「4号戦車」の車体を流用した対空戦車で、敵の航空機の進路や攻撃を妨害したり、破壊したりするのが主なお仕事です。

第二次世界大戦も終盤になるとドイツ軍は制空権を失い、敵の航空機への対抗手段として対空機関砲や高射砲を搭載した車両が必要となります。

そういったことから開発された4号戦車ベースの対空戦車のうちの1つがこのメーベルワーゲン(制式番号:Sd.Kfz.161/3)。

車両名の「メーベルワーゲン」はドイツ語で「家具運搬車」という意味で、メーベルワーゲンの特徴である4枚の装甲板を立てた状態にすると「箱」みたいになるからその名前がつけられたとのこと。

母体となる4号戦車は第二次大戦中のドイツで最も大量に生産された戦車ということで、メーベルワーゲンを始めとした対空戦車以外にも駆逐戦車、突撃砲、自走砲など様々な派生車輌が開発されました。

メーベルワーゲンの特徴 「4枚の装甲板」

このメーベルワーゲンの大きな特徴は、先にも述べたように乗員を保護する4枚の装甲板にあります。

この装甲板はトラックの荷台のように可動式になっており、用途に合わせて立てたり展開したりすることができました。

しかし、乗員を保護する装甲板は戦闘時には展開するため意味がなく、また装甲板の展開自体に時間がかかりました。これらの欠点は後々の対空戦車開発で改善されます。

走行時

走行時のメーベルワーゲン

走行時のメーベルワーゲン via : Taringa!

写真のように走行時は装甲板を立てた状態にします。

この形状が「箱」のように見えることからメーベルワーゲン(家具運搬車)という名前がついたわけです。

対空射撃時

対空射撃時のメーベルワーゲン

対空射撃時のメーベルワーゲン via : Wikipedia

また、装甲板は上記写真のように半開きにすることもできます。

こうすることで対空機関砲の可動域を増やし、射撃時における射界を確保することができるようになります。

水平射撃時

水平射撃時のメーベルワーゲン

水平射撃時のメーベルワーゲン : via : World War II Pictures In Details

更に地上の敵兵士や車両を攻撃(=水平射撃)するときは、装甲板はパタンと展開して足場にすることもできます。

しかし先述の通り、装甲を展開すると砲手や装填手・射撃指揮官などの搭乗員がむき出し状態になるという大きな問題があります。

それを改善するために後に作られたのが全方位を装甲板で覆われた旋回式の砲塔を搭載する「ヴィルベルヴィント」や「オストヴィント」です。

メーベルワーゲンの武装

メーベルワーゲンは「対空車両」なので、上空に向かってバリバリ撃ちまくる「対空機関砲」と呼ばれる武装を搭載しています。

この対空機関砲にはいくつか種類がありますが、メーベルワーゲンは製造時期によって2つの対空機関砲を搭載しておりました。

2cm Flakvierling38 搭載型

まず一つ目が「2cm Flakvierling38」を搭載した車輌。

これは「2cm Flak38」を4連装にした対空機関砲で、4つの砲身から怒涛のごとく発射される砲弾の雨は連合軍に「魔の4連装」と恐れられました。

この2cm Flakvierling38はメーベルワーゲンの試作型(1943年9月~)に搭載されていましたが、後述の理由で量産型は別の武装を搭載します。

2cm Flakvierling38

2cm Flakvierling38 via : navweaps.com

ちなみにこの2cm Flakvierling38は後に製造される「4号対空戦車 ヴィルベルヴィント」に搭載されているものと同じ対空機関砲です。

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「魔の4連装」と恐れられていた2cm Flakvierling38も、連合軍の航空機の性能が向上し、高高度を飛行したり機体が装甲化されたことで威力不足となり、武装が変更されます。

3.7cm Flak43搭載型

3.7cm Flak43 対空機関砲

3.7cm Flak43 対空機関砲 via : 3.7 cm Flak 43 Walk Around

威力不足を改善するためにメーベルワーゲンの量産型(1943年12月~)にはより強力な対空機関砲である「3.7cm Flak43」が搭載されました。

こちらは2cm Flakvierling38と違って砲は1門ですが、2cm砲弾に比べ3.7cm砲弾は射程距離が長く、1発の破壊力も格段に大きいものとなりました。

また、搭載されている3.7cm Flak43は、従来の3.7cm 対空機関砲である3.7cm Flak18/36/37を改善したもので、発射速度の向上や軽量化に成功した傑作兵器です。

「つなぎ」としての対空戦車たち

メーベルワーゲンや後継であるヴィルベルヴィント、オストヴィントも後々生産される予定であった本格的な対空戦車である「クーゲルブリッツ」や「ケーリアン」が量産されるまでの「つなぎ」という扱いでした。

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しかし、それらの対空戦車は量産化されることなく終戦を迎え、結局のところこのメーベルワーゲンがドイツ軍の主力対空戦車として扱われました。

ゲームにも登場するメーベルワーゲン

一人称シューティングゲーム(FPS)である「Call of Duty」にてメーベルワーゲンらしきものが確認できます。

CoDのメーベルワーゲン

CoDのメーベルワーゲン via : Ste. Mere-Eglise – Call of Duty Wiki – Wikia

ノルマンディー(フランス)のサン・メール・エグリーズにてアメリカの空挺部隊をサポートするミッション(おそらく1944年6月5日)。ここに「2cm Flakvierling38」が搭載されたメーベルワーゲンが3輌登場します。

このメーベルワーゲンは側面に4号戦車のG型(後期)以降に採用される「シュルツェン」と呼ばれる対戦車ライフルやバズーカを無効化する装甲板がついています。

CoDのメーベルワーゲン2

CoDのメーベルワーゲン その2 via : Ste. Mere-Eglise – Call of Duty Wiki – Wikia

作中では怒涛のごとく対空射撃を行っていますが、装甲板を展開している状態なのでプレイヤーはむき出しの搭乗員を駆逐して、時限爆弾を使ってメーベルワーゲン破壊するという流れに。

…仮にこれがメーベルワーゲンじゃなくヴィルベルヴィントだったら(ヴィルベルヴィントの配備が1944年9月だから時系列的にあり得ない)主人公たちどーやって撃破するんだろ?

メーベルワーゲンの実戦配備がフランス内戦(1944年9月~)からなので、このゲームのメーベルワーゲンも「ん?」ってなりますが、細かい事は気にしない。
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タミヤ 「ドイツ 4号対空自走砲 メーベルワーゲン」のレビュー

実物メーベルワーゲンがどんなモノか大まかに説明したところで、今度はプラモデルの方のメーベルワーゲンを紹介します。

正式名称は「ドイツ IV号対空自走砲 メーベルワーゲン 3.7cm Flak43搭載型」で、名前通り3.7cm Flak43を搭載した量産型(1944年12月以降に生産)となります。

また、色々調べたところ、このメーベルワーゲンは車体後部が2本の排気管になっているので、4号戦車J型をベースにしたのようです。

メーベルワーゲンの表記について

パッケージには「4号対空自走砲」と記載されていますが、Wikipediaだとヴィルベルヴィントやオストヴィント、クーゲルブリッツらと同じ「4号対空戦車」となっています。

なので「対空戦車」と「対空自走砲」、どっちが正しいのだろうか? …と迷っていたらWikipediaに下記のような記載がありました。

制式名称に対空戦車(Flakpanzer)の名を持つのはヴィルベルヴィント以降で、それ以前の物は名称上自走式対空砲扱いとなっている。

via : 対空戦車 – Wikipedia

とのこと。

なので最初はヴィルベルヴィントやオストヴィントと合わせて「4号対空戦車 メーベルワーゲン」と書こうと思いましたが、「4号対空自走砲 メーベルワーゲン」と表記し直します。

ただ、タミヤにはもう一つメーベルワーゲンが存在し、2cm Flakvierling38を搭載した試作型の方では「4号対空戦車 メーベルワーゲン」となっていました。

そのため、今思うと「4号対空自走砲」でなく「4号対空戦車」のほうが良かったかな? と思うところはあります。でも変えちゃったものはしょーがない。

パッケージ

箱絵

タミヤ メーベルワーゲン 箱絵

まずは箱絵。

車体は正面向いているのに高射砲(Flak43)はケツを向けるというなかなか失礼なメーベルワーゲンが描かれています。

3.7cm Flak43

タミヤ メーベルワーゲン Flak43

こちらが3.7cm Flak43対空機関砲。

これは後々作られる「4号対空戦車 オストヴィント」と同じ武装ですが、前面に大きな防盾(防弾シールド)が付いてるなど若干オストヴィントとは異なります。

関連 サイバーホビー(ドラゴン)の 「4号対空戦車 オストヴィント」を買ってみた

また、3.7cm砲弾を模したパーツが3つ付属しており、空になった薬莢を受け止めるネットはメッシュパーツで再現されています。

兵士フィギュアが一体付属

タミヤ メーベルワーゲン 兵士フィギュア

また、上空を見上げる搭乗員のフィギュアも1体ついています。

フィギュアの塗装は細部の塗り分けが難しそうだなぁ……。

中身を見てみる

タミヤ メーベルワーゲン 開封

箱をパカっと開けてみます。

タミヤ メーベルワーゲン 内容物

中身はこのようになっています。

サイバーホビー(ドラゴン)のオストヴィントの圧倒的なパーツ数を経験した後だと、パーツ点数が少なく見えるから不思議である。

車体下部はバスタブ状になっており、車体上部は横幅の広いパーツにフェンダーやOVM(車載工具)を取り付けるようになってます。

また、履帯はベルト式なので塗装後に取り付ける事が可能で、デカールはドイツの国籍マークである黒十字が2つ付属します。

説明書を読んだところ、このメーベルワーゲンは実物同様に走行時・対空射撃時・水平射撃時の3パターンから選べるようです。迷いますね。

なお、パーツの一部を真鍮線で自作して強度アップし、装甲板をピットマルチ(貼ってはがせるのり)など使って開閉式にすれば3つのフォルムを同時再現出来そうです。言わずもがな高難易度なので自己責任でお願いします。
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まとめ

オストヴィントの組み立てに遅延が発生したため、それまでの間「つなぎ」としてメーベルワーゲンを組み立てるという史実のような展開になっています。

ヴィルベルヴィント、オストヴィント、そしてメーベルワーゲン。いずれも「4号戦車」を流用したユニークな対空戦車で、ティーガーやパンターといったメジャーな戦車にない魅力があります。

そういったメジャーな戦車さしおいてのっけから対空戦車を選ぶ私は変わり者なのかもしれません(笑)。

なお、オストヴィントのパーツを注文した「有限会社プラッツ」にちゃんと入金されてるか確認をしたところ、「入金されてたので本日発送しました。明日ごろ届くと思います」というお返事を頂く。

…どうやらメーベルワーゲンの製作はまだ先になりそうです。

タミヤの『4号対空自走砲 メーベルワーゲン』を作ることにした
タミヤ製 1/35スケールプラモデル「4号対空自走砲 メーベルワーゲン(Flak43搭載型)」を作ります。車体下部を組み立て、ツィメリットコーティングを施しました。

↑メーベルワーゲン製作日記の続きはこちら。車体下部を組み立てていきます。

↑今回購入したのがこちら。 タミヤ 1/35スケールの4号対空自走砲 メーベルワーゲン(Flak43仕様)です。

なおメーベルワーゲンはもっと小さい1/48もあります。ジオラマ作りたい人にオススメ

模型制作日記対空戦車4号対空自走砲 メーベルワーゲン
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