以前、Daniel Defence RIS IIタイプのハンドガード(12インチ)を購入しました。
元々は「SR-25”風”電動ガン」のハンドガード用に購入したものでしたが、後に別のハンドガードと交換してお蔵入りとなっていました。
※その「SR-25”風”電動ガン」については以下の記事で詳しく製作過程をまとめています。
その時購入したのはBigDragnのRIS IIタイプハンドガードですが、安価でありながら刻印がしっかり再現されていて、組み込みも簡単でしかもガッチリ固定できてグラつきなどは皆無という、大変満足なクオリティでした。
「そんなRIS IIをお蔵入りにするのは勿体ない!」
…と思ってまた電動ガンに組み込んでみることにしました。
というわけで今回は、BigDragon製 Daniel Defence RIS IIタイプハンドガード(12インチ)について、元ネタとなったハンドガードの解説もしながら組み込みレビューをします。
Daniel Defenceのレールハンドガード「RIS II」について
Daniel Defence社の「RIS II」は、アメリカ特殊作戦軍(US SOCOM)の要請により、「SOPMOD計画」向けに開発・設計されたレールハンドガードで、SOPMOD計画のブロックIIで採用されます。

RIS IIの特徴としては、
- ハンドガードが銃身と干渉しない「フリーフロート」式
- フロントサイトを覆うように延長された長い20mmレール
- レシーバーとハンドガードのレールにすき間の無い設計
- 6本のネジによる強力な固定方式
などなど、ブロックIで採用されていたナイツアーマメント社のレールハンドガード「RIS(RAS)」の課題点を改善し、拡張性・取付け強度・命中精度などを向上させたハンドガードです。
また、M4のCQBモデルとして人気機種の1つである「Mk18 Mod1」でもRIS II(9.5インチ)が採用されており、我々エアガンユーザーにとって馴染みのあるハンドガードの1つといえます。

上の画像はSOPMOD ブロックIからブロックIIへ段階的に更新していくプログラムにおいて使用されたアクセサリー類の一覧で、画像右下にはRIS IIを装着したアッパーレシーバーが3種類掲載されています。
このRIS IIは上から順に、
- RIS II M4A1:12.25インチのRIS IIを14.5インチ銃身と組み合わせたモデル。
- RIS II GL/SSC:12.25インチのRIS IIに12.5インチ銃身を組み合わせたCQBモデル。NT4サプレッサーやM203を装着するのに最低限必要なバレルサイズまで短縮。125挺生産され、100挺がSOCOMに納入、残りは民間市場に放出されたとのこと。
- RIS II MK18:9.5インチのハンドガードに10.5インチの銃身を組み合わせたモデル。みんな大好き「Mk18 Mod1」がこの形。
といったバリエーションになっています。
他にも従来の三角形のフロントサイトが使用できる「RIS II FSP」なんてのもあります。
BigDragon『Daniel Defenceタイプ RIS II 12インチ』のレビュー
それでは本題。BigDragonのDaniel Defenceタイプ RIS II(12インチ)をご紹介します。
ハンドガードの詳細

こちらがRIS II(12インチ)。
製品名には”12インチ”とありますが、全長は約32cmだったので、12.5(12.25)インチに相当。
Daniel DefenseのRIS IIタイプのハンドガードはVFC、MADBULL、KUBLAI(Amazonでは「6mmtac」と表記)、そして今回のBigDragonといったメーカーが出しています。
正式ライセンスを取得した高精度でリアルなVFCやMADBULL、対してお手ごろ価格なKUBLAI、BigDragonといったように、それぞれ特徴があるので予算や在庫状況などで選びましょう。
また、ハンドガードの色はブラックとブラウン系の色(フラットダークアースやコヨーテブラウン等)があります。
私は当初SR-25(風)電動ガンを作ることが目的だったのでブラック選びましたが、「Mk18 Mod1」を再現するならブラウン系の色を選ぶのもあり。

付属品は以下の通り。
- RIS II ハンドガード本体(アッパー / ロアハンドガード )
- ハンドガードリング
- バレルナット
- 各種ネジ(六角ネジ6本、マイナスネジ6本)
取り付けに必要なパーツが一式入っています。ガスチューブやガスブロック、そしてアウターバレル等は別途で用意。とりあえず今は余剰パーツで代用。
なお、RIS IIはアッパー / ロアの2分割タイプなので、ロアハンドガードを外して「M203 グレネードランチャー」も取り付けられるようになっています。
ただしM203のフロントが「QDマウント」だとハンドガード内部に入らないので、旧型のU字マウントのみ対応のようです。

こちらはハンドガードの刻印。
きれいなシルクプリントがレール4面それぞれに入っているほか、社名やシリアルナンバー等も入っています。
ただ細かいことを言うと、ハンドガード上面右側のテキストに「MK 18 RIS II~」とありますが、Mk18 Mod1のハンドガードは9.5インチ。12.25インチの刻印は「M4A1 RIS II」とか「RIS II GL/SSC」とかになるのかな?
電動ガンへの組み込み手順
それではRIS IIを電動ガンに取り付けていきます。
製品説明によると、対応機種は東京マルイSTD電動ガン、MWS、および同様の構造になっている海外製電動ガン。また、これらの機種に対応したメタルフレームにも組み込みが可能です
当ブログでは「SR-25″風”電動ガン」で使ってたHurricanEのメタルフレームと、G&Pのメタルフレームに組み込んでいます。いずれも無加工でガッチリ装着できました。

アッパーレシーバーにアウターバレルを差し込み、そこにハンドガードリング、バレルナットの順番に取り付けていきます。
バレルナットには4ヶ所くぼみがあり、ここに専用のツールを噛ませて締め込みます。私は昔から愛用しているG&Pのパイプリングキーを使いました。
また、この段階でガスブロックとガスチューブも装着しておきます。
BigDragonのRIS IIはあらかじめハンドガードリングにガスチューブ用の穴が開いているので、加工せずにガスチューブをレシーバーに通すことが出来ました。
ちなみに「MADBULL」のRIS IIだとハンドガードリングに穴が開いてないので、ガスチューブを通すには穴開け加工が必要。

続いて、アッパーハンドガードを通し、その状態でハンドガードリング下部2つの六角ネジを仮締めします。
RIS IIの六角ネジはハンドガード内側に2つ、外側に4つあるので、それらを対角線上に少しずつ締め込んでいきます。
この時、ハンドガードが動かないように、M4のキャリングハンドルみたいな長めのレール対応パーツを使用してレシーバーとハンドガードを固定するとズレにくくなります。
この段階でハンドガードとレシーバーにすき間や段差、傾きが無いかチェックします。

アッパーハンドガードが問題なく取り付けられたら、ロアハンドガードを差し込んで付属のマイナスネジで6ヶ所を固定します。
マイナスネジでハンドガード上下を固定したらRIS IIの取り付けが完了です!
加工や調整一切ナシのポン付けで簡単に取り付けることができ、ハンドガードは6本の六角ネジでレシーバーにガッチリ固定され、グラつきは一切ありませんでした。
…1万円以内で入手出来るRIS IIでここまで精度高いのヤバくないっすか?
アウターバレルは12.5インチを強引に組み込んだ
実銃の場合、12.5インチのRIS IIに対して14.5インチ(M4サイズ)や、12.5インチのバレルが装着されていたそうです。
特に先ほどの画像を見ると、12.5インチのバレルと組み合わせたモデルは、ハンドガードからフラッシュハイダー部分だけ顔を出すような感じになっていました。
なので、ハイダーをQDサプレッサー対応のものにすれば、Mk18 Mod1のようにハンドガードに対してツライチに近い状態でサプレッサーが装着出来るのではないかと思いました。

アウターバレルは12.5インチサイズのものを選択。メーカーは5ku。

しかし、実際に12.5インチのハンドガードに12.5インチのアウターバレルを組み込んでみると、上の写真のようにバレルの方が短く、ハンドガード内に隠れてしまいます。
バレル基部のネジを緩めてバレルを伸ばしてみてもまだ届かない。
極限まで伸ばせば何とか14mmネジ部分はハンドガードから出るけど、その状態だとネジで固定できなくなり、銃を下に向けるとバレルがスッポ抜けます。

そこでイチかバチか、極限まで伸ばしたアウターバレルに「メタルロック」を塗って、ネジを使わずに接着で固定できないか試してみました。
まずバレル先端の14mmネジ部分だけハンドガードから出るように長さを調節し、良さげな位置まで伸ばしたら忘れないように鉛筆で印をつけます。
次にバレル基部に被さる部分にメタルロックを塗り、上の写真のようにマスキングテープを貼ってバレルが動かないように固定し、一日放置。
この作業が功を奏し、バレルは見事に接着されました。
本来の2本のネジで固定していた時よりもガッチリ固定されました。
元々このメタルロックはアウターバレルのグラつきを改善するために買ったものですが、まさか基部のネジ無しでもこんなに強固に固定出来るとは思わなかった。

大正義ネジロック兄貴のおかげで無事にアウターバレル先端がハンドガードから顔を出してくれました。
正直こんな都合よく理想の形を実現出来るとは思わず、夢でも見てるんじゃないかと錯覚するレベル。

ここに5kuの「SF SOCOM556タイプ サプレッサー」付属のフラッシュハイダーを装着。

全体図。“ちょっと長いMk18 Mod1”になりました。この形は先ほどの画像でいう「RIS II GL/SSC」が近いと思います。
一見、M4カービンより長く感じますが、バレルは12.5インチなので全長はM4より短いのです。M4より短いけどM4よりレールは長いという双方の利点を総取りした理想的なモデル。

ここに「SF SOCOM556タイプ サプレッサー」を装着すると写真のような形になりました。
ハンドガードとサプレッサーとの間にはほとんど無く、限りなくツライチに近い状態となりました。良いですね、この形好きなんですよ。
サプレッサーはQDタイプで、ハイダーに被せて根本のレバーを押しながら回すだけで素早く装着できます。カラーはDE(ダークアース)とブラックの2種類。
最初、銃本体に合わせて黒にしようと思いましたが、Mk18 Mod1のことを調べてたらDEのサプレッサーを装着している写真が結構あったのでDEを選択しました。
一ヶ所だけ色が違うと浮きますが、グリップやストック、ドットサイト等もダークアース系にしていけば良い感じになりそう。
まとめ
今回はBigDragonのDaniel Defense RIS IIタイプ・レールハンドガードの組み込みについてご紹介しました。
冒頭に書いた通り、当初は「SR-25”風”電動ガン」用に買ったものの、その後に別のハンドガードを入手してからはお蔵入りに状態になってましたが、
- 安価
- 刻印も再現
- 無加工で組めた(私の場合)
- グラつかない
といったように(他のメーカーと比較して)安いのに高精度なRIS IIタイプハンドガードで、これを活用しないのはもったいない!ということでレビューしてみました。
なお、短所も一応ありまして、ハンドガードの塗膜は弱めです。
ハンドガードに装着したラダーレールカバー(ゴムみたいに柔らかいハシゴみたいな形のレールカバー)を外すとエッジの塗装が少し剥げました(値段相応な気もします)。
なので塗装が剥がれやすいなら、あえてそれを受け入れて”使い古してきた感”を出してみたり、FDEやコヨーテブラウン系で塗装すること前提で買うってのもアリです。
塗膜の弱さは短所かもしれないですが、アイディア次第でカバー出来るのです。





























