どうもこんにちは。またまた懲りずに静岡へ相方と旅行に行ってました。
今回はちょっと前に静岡在住の方に薦められた「久能山東照宮」というところに行ってみました。
現地へのアクセス方法や施設の写真などもまとめましたので、近隣地域にお住まいの方もそうでない方も久能山東照宮の魅力を味わってください。
久能山東照宮とは?
久能山東照宮は静岡県静岡市駿河区にある徳川家康が埋葬されている神社です。
2010年には本殿・石の間・拝殿が国宝に指定されたとのことで、その他にもいくつかの建造物や資料が国の重要文化財に指定されているなど由緒ある神社なのです。
関連ページ 久能山東照宮
久能山東照宮へのアクセス方法

久能山東照宮への行き方は主に以下の2つの方法があります。
- バス(あるいは車)で「日本平」まで行き、ロープウェイで久能山東照宮まで行く
- バス(あるいは車)で「久能山下」まで行き、石段(1159段)を登る
バスの場合はいずれもJR静岡駅からスタートなのですが、石段登るのがしんどいという理由で今回は静岡駅からバスで日本平まで向かい、そこからロープウェイを使うルートを選びました。
以下は久能山東照宮までの道中をまとめたレポートです。
JR静岡駅から「しずてつジャストライン」で日本平まで移動
まずは静岡駅前の11番乗り場から出ている「しずてつジャストライン・静岡日本平線(新静岡-日本平ロープウェイ)」というバスに乗りました。
1時間に1本しか出ていないので時刻表はしっかりチェック。運賃は片道580円。
参考 静岡駅前|バス時刻表|なんじ?君 しずてつジャストラインのバス・電車時刻表案内
乗ってしまえば日本平ロープウェイまで乗り換え無しで行けるので楽ちんです。
日本平ロープウェイに到着

バスで30分ほど揺られてると、終点の「日本平ロープウェイ」に到着。そこそこ標高の高い場所なので見晴らしが良くそして涼しい。
停留所の名前にもあるように、ここから更にロープウェイに乗って移動した先に久能山東照宮があるようです。
ロープウェイなんて久々だなぁ。最後に乗ったのは数年前に家族とスキーに行った時以来だよ。…と思ったけどアレはリフトだった。

こちらはバスロータリー。私達が乗っていたバスもここで停車しました。
遠方にそびえ立っているものは「電波塔」なんだそうです。

2015年は徳川家康がご鎮座されて400年とのことです。この旗はあちこちで見かけました。
日本平パークセンターで昼食

展望台の右側には「日本平パークセンター」という、おみやげコーナーや食事が取れる場所があります。

朝ホテルを出て静岡駅まで行き、そこからバスで日本平まで行くと到着はお昼ごろになります。
今回日本平に到着したのが13時くらいだったので、パークウェイで腹ごしらえをすることにしました。
一応、久能山東照宮にも自販機とかはありますが、「食事」という食事はココで取っておいたほうがよさそうです。

食堂の窓からお外の風景を撮影。遠方には駿河湾が見えます。
ただ、この時点で私は空腹がピークに達しており、正直なところ写真とるより栄養とることで頭がいっぱいでした。「腹が減っては戦はできぬ」とは私のためにあるようなもの。
ロープウェイで久能山東照宮へ

昼食を済ませ腹を満たしたところでロープウェイ乗り場へ向かいます。
看板にもあるように、久能山東照宮まではロープウェイで5分とのことですが、休日は観光客が多いので乗るまでに結構待たされる場合があります。

乗り場は日本平パークウェイの左側にあります。階段を降りてロープウェイ乗り場へ向かいます。

…と、その前に券売機で乗車券を買います。乗車券は片道500円ですが、往復切符もあってそちらは1,000円。
なお、先述の通り徳川家康がご鎮座されてちょうど400年ということで、乗車券の右上にある数字の下3ケタが「400」、あるいはロープウェイの開業58年に因んで「058」だと記念品がもらえるとのことです。

写真を取るのを忘れましたが、乗り場には既に20人ほどいたので乗るまで時間がかかると思いましたが、ロープウェイは昆雑時は5分おきに出発するとのことで、すんなり乗ることが出来ました。
余談ですが、このロープウェイは定員55名とのこと。ゴンドラを見る限り、せいぜい25人くらいが限界かと思うのですが、1つのゴンドラではなく、2つあるゴンドラの定員の合計が55ということなんだろうか?

ロープウェイからの眺めはこんな感じで、左手側には切り立った崖が見えます。

下を見るとこんな感じ。
最も深いところで90mあるとのことで、「落ちたらまず助からないよね(笑)」と相方が足を震わせながら冗談言ってました。どうやら高いところが苦手のようです。

崖の反対側である右手側はこんな感じ。遠方には駿河湾が見えます。

ゴンドラで移動すること約5分。停車駅が見えてきました。
移動している時はそれほど揺れは感じなかったのですが、駅に停まる時に減速した瞬間にちょっとだけ揺れました。
ロープウェイを降りたらそこは久能山東照宮

というわけで5分もの長旅の末に久能山駅に無事到着。
目の前には「久能山東照宮」という文字と徳川家の家紋が描かれてました。あと扇風機もおいてありました。
標高が高いので海から吹く風邪が涼しいですが、それでも7月なので気温は高め。

ロープウェイから降りると久能山東照宮の全景が描かれた看板があり、どこに何があるかを確認できます。
この看板の右手側には階段があり、そこを降りると社務所にたどり着きます。

階段を降りていると途中に「ようこそ久能山へ」という看板がお出迎えしてくれます。ということでお邪魔します。

階段の途中からも駿河湾が見えます。なかなかの眺めですよザーボンさん。

この日は祝日ではありませんが国旗が掲げられてました。祝日には国旗を掲げましょう。
そのまま階段を降りて道なりに進んでいくと「社務所」があります。拝観は有料なのでこの社務所で拝観料を支払います。
拝観料は大人500円、子供200円ですが、今回は「久能山東照宮博物館」も見学したので800円でした。
重要文化財の『楼門』

参拝料もしっかり支払ったところで先へ進みます。まずは石段を登った先にある「楼門(ろうもん)」に向かいます。

おもいっきりブレてますが、こちらが重要文化財の楼門(ろうもん)。
二階部分には第108代天皇である後水尾天皇が自ら執筆した扁額(へんがく)が掲げてあります。
ブレてるだけでなく行書体なので何と書いてあるのかわかりにくいですは、どうやら「東照大権現」と書かれているようです。

重要文化財 樓門
前面に後水尾天皇の御宸筆「東照大権現」の額が掲げてあるので勅額御門とも称する。
元和三年の建造である
西暦一六一七年

楼門の真下まで来たら足を止めて後ろに振り向いてみる。
下の方にある建物は社務所で、ここで拝観料を払うわけですが、他にもお守りとかのお土産も売ってたりします。

楼門を裏から見てみるとこんな感じ。全体的に鮮やかなデザインです。ジブリとかで出てきそう。

楼門の先には手水舎(てみずや)があるので、そこで身を清めます。

その先には大きな鳥居があります。中央は神様が通るので、一礼してから端っこを通ります。

そしてまた石段を登って「社殿」へ向かいます。
写真の奥の方にある石段を登ると「社殿」にたどり着きますが、まずは奥の石段へは進まずに一つ手前にある石段を登って右へ迂回します。
するとその先に「神楽(かぐら)殿」があります。
神楽殿に展示されている模型たち

楼門と社殿を結ぶ道中にある神楽殿ですが、ここには神社に似つかわしくないモノが置いてありました。
まずこちらのショーケースに入っているのは「ロビンソンR44型」という、アメリカのロビンソン・ヘリコプター社が開発した小型ヘリの模型。
静岡県焼津市に本社を置く運送会社(株)ケイ・エム・ジャパンが奉納したそうです。

ちなみにロビンソンR44型は実際に(株)ケイ・エム・ジャパンが保有しており、東日本大震災の時にはこのR44型を使用して被災地に支援物資を運んだとのこと。
テイルブームに描かれてる「JA33TH」は法人所有番号。

そのお隣にはガンダムが展示されていました。でも徳川家康はガンダムよりもドムやジオングが好きだと私は信じている。なんの根拠もないけど。

そんなガンダムを奉納したのは「ガンプラ」でおなじみの株式会社バンダイのホビー事業部。
ガンプラといえば接着剤無しで組めるお手軽プラモデルなのでプラモ初心者にオススメ。

更にそのお隣には『戦艦大和』が掲載されてました。
この『大和』とは大日本帝国という極東の島国が作った世界最大の戦艦とのこと。世界最大の戦艦作るんだからきっとすごい国なんだと思う。

ところで、なんで神楽殿に模型が置いてあるのかというと、ここ静岡が「プラモデル」発祥の地だからです。
「プラモデル」のはじまりは静岡から
静岡には『ガンダム』のプラモデルで有名なバンダイの工場を始め、青島文化教材社、田宮模型、ハセガワ、フジミ模型といった世界にも有名な模型メーカーがあります。
その起源をさかのぼると、徳川家康公も崇敬された静岡浅間神社や、久能山東照宮の造営に際し、日本各地から優秀な職人が集められたことにあります。造営が終了したのちも、職人は静岡(当時の駿府)に残り、雛人形や竹細工などの木工細工に携わりました。
その技術が昭和に入り、木製教育玩具や木製教材を生み出し、戦後になり木製模型が製作され、プラスティック模型につながったのです。
実際、静岡駅のすぐ近くには「ホビースクエア」があったり近辺にはホビーショップがあります。さらに「静岡ホビーショー」が開催されてたりします。納得納得。
ただ私はプラモデルよりも「エアガン」がメインなんですよね。家康も造営だけでなく戦(いくさ)用にガンスミス(銃器職人)を集めてたら今ごろ静岡は…これ以上は自粛します。
……なんか神社に来たのにプラモの話になって雲行きが怪しくなって来たので、そのまま先に進もうと思います。
国宝に指定された社殿(本殿・石ノ間・拝殿)

さて、神楽殿を後にして道なりに進んでいくと社殿の入り口があります。
上の写真はその社殿入り口を拝殿側から撮影しました。
社殿は「本殿」・「石の間」・「拝殿」の三棟で構成されており、手前側の拝殿と奥部の本殿を石の間で接続する構造となっており、これらは当時最高の技術と芸術がふんだんに使われているとのこと。
これら社殿は元和3年(1617年)に落成。江戸時代初期に造られた神社の建築様式である「権現造」の原型といわれており、2010年12月に国宝に指定されました。

社殿に入って最初に見えるのは「拝殿」。この後ろに「石の間」、「本殿」と続いています。

拝殿の脇には社殿(本殿・拝殿・石の間)が国宝に指定されたよ~という立て札がおいてありました。

拝殿の中には木で彫られた徳川家の家紋がおいてあります。中は立入禁止なので、ギリギリのところで撮影。

拝殿の反対側にある「唐門」から今まで通った道を見ることができます。

拝殿を十分堪能したあとは拝殿左側にある通路に行きます。

こちらは本殿の順路側(西側面)です。
色鮮やかな装飾が至る所になされており、派手さと華やかさがあります。

凄いのはこんな華やかな装飾をもつ建物が400年前に施されて、今もほぼ変わらない状態で存在している点。
さすが国宝に指定されるだけのことはあります。なんというかもう美しすぎて欲しいくらい。

本殿の西側が順路となっており、廟門(びょうもん)という名前の門をくぐって先に進みます。

廟門をくぐったあとに振り返って見るとこんな感じ。門一つ見ても実に豪華な造りです。

廟門の屋根はこのようになっています。

廟門をくぐった先にある石段を登ったら再びくるりと振り返って撮影。
なんだか千と千尋の神隠しとかに出てきそうな風景です。
徳川家康が眠る「神廟」へ

廟門を通過して、石段を登ると先程の廟門と徳川家康公が眠る「神廟」を結ぶ廟所参道に差し掛かります。
通路の両脇には家康に仕えた武将たちが奉納した石灯籠が据えられてます。

廟所参道を通過した先にある石段の途中から振り返って撮影。

廟所参道を進み、石段を登った先にはまた鳥居があります。

この鳥居も反対側から撮影。
鳥居にしろ廟門にしろ、撮影する方向を変えるだけで風景がガラッと変わってしまいます。
久能山東照宮は神廟まで行って引き返すというルートですが、行きと帰りで違った風景を楽しむことができます。

鳥居を通過した先にある石段を登った先には徳川家康公の遺骸が埋葬されている「神廟」があります。

神廟正面に設置してある灯籠。

こちらも神廟正面にある石段を照らすように両脇に設置されている灯籠。
中央にはお賽銭箱がおいてありました。

そしてこちらが神廟。
もともとは小さな祠(ほこら)があったそうですが、3代目の徳川家光によって石の塔が建てられて現在に至るとのこと。
神廟の周りを囲うように積み上げられた石の塔は高さ5.5m、周囲8mとのことで、ここに家康が埋葬されています。

その付近には家康の愛馬も埋葬されているようです。
…というわけで、この神廟が終点(目的地)となっており、徳川家康公が眠る神廟をじっくり堪能したら今まで来た道を戻ります。
来た道を引き返すとは言ったものの、先述の通り行きと帰りでは風景が違って見えるので、帰り道も楽しめます。
「えんみくじ」を引いてみた
徳川家康が埋葬される「神廟」までたどり着いたので、今度は来た道を引き返します。
帰り道の途中で「えんみくじ」というおみくじを買ったり、久能山東照宮へのもう1つのルートでもある表参道の方面も探索してみました。

行きと同じ道を帰りも使うので、また「神楽殿」に来ました。
ここには「おみくじ」があったので引いてみました。1回200円。

おみくじは何種類かありましたが、相方の要望で「えんみくじ」を買うことにしました。

えんみくじの裏側。中に入ってる勾玉の色によって”ご縁”の効果が異なるようです。

こちらが中に入っていた勾玉のストラップ。
私は緑なので「健康との縁」。健康には気を使いたいところ。
一方の相方はピンクの「恋人との縁」とのこと。末永くお幸せになれるといいな。

なお、勾玉ストラップは身に付けるか財布の中に入れて大事に保管すると良いとの事。
ということで財布の中に入れようとしたら、去年のGWに相方と行った愛知の護国神社で引いたおみくじや、今年の初詣に行った静岡の護国神社で引いたおみくじが入ってた件。
レシートや割引券ではなく「おみくじ」で財布の中がパンパンというのは何とも複雑な気持ちである…。

ついでにおみくじも入ってました(おみくじ買ったのでこれがメインなハズですが…笑)。
結果は小吉でしたよ畜生。
社務所や表参道も探索してみる

さて、来た道を引き返して最初に拝観料を支払った社務所まで来ました。
カンカン照りの中をずっと歩いてたおかげで喉がカラカラになったので、レトロな自販機でファンタを買って休憩。
こういう瓶の自販機って滅多に見かけないですよね。

休憩をとったあと、表参道方面にも足を運んでみると、久能山東照宮について記載された看板がありました。
まずこちらは久能山の史跡について記載されている看板。

こちらは久能山で見られる植物について記載されています。
表参道から見える駿河湾

表参道からも駿河湾を眺めることができます。海から来る風が結構強いのでこの辺りはなかなか涼しい。

海岸沿いにビニールハウスらしきものがありますが、これはどうやらイチゴ農園のようです。
静岡のイチゴは「紅ほっぺ」と「章姫(あきひめ)」という品種が有名です。
1159段もある石段

更に進んでみると表参道の石段があります。

こんな感じにひたすら石の階段が続いているわけですが、国宝指定の「社殿」にたどり着くまでに合計1,159段もの石段を登るとのことです(ロープウェイなら100段)。
施設職員の皆様はこの石段を毎日20~30分かけて登って通勤しているとのことです。こりゃ足腰が鍛えられる。
さて、ここまでが久能山東照宮の探索レポートとなります。
「久能山東照宮博物館」も見学してみた
続いて、「久能山東照宮博物館」を見物しに行きます。
久能山東照宮博物館では歴代徳川将軍が使用した武器や武具、書画などが展示されており、展示品の中には重要文化財や国宝に指定されるものもあります。

博物館入り口の看板。
- 開館時間 : 午前9時から午後5時
- 休館日 : 無休
- 入館料 : 大人400円 小・中学生150円
とのことです。

こちらが久能山東照宮博物館。社務所からすぐのところにあります。
残念ながら館内は撮影禁止なので写真は一切撮影していませんが、是非とも見ておくべき展示物は、慶長16年(1611年)にスペインの国王フェリペ3世が家康に贈ったと言われる「西洋時計」。
以下に西洋時計について簡単にご紹介します。
徳川家康公の西洋時計について
この西洋時計は外部の装飾・内部機構・革製のケースが16世紀当時のオリジナルの状態のまま残っているという世界に類例が無いものとのこと。
その「16世紀の時計がそのままの状態で存在する」というウワサはイギリスの「大英博物館」にまで伝わり、世界屈指の時計研究者であるデービット・トンプソン主任学芸員が調査のため来日し、分解・調査が行われた結果、
「この時計には製造された16世紀からのオリジナル部品が99%残っており、革製のカバーまで残っている。また技巧としても当時として最高技術の結晶であり、ハンス・デ・エバロが制作した時計の中でも極めて傑作。世界に類例がありません。」
とのことで、非常に珍しく価値があるものだということが伺えます。
また、西洋時計の他にも「葵紋絲巻太刀拵」、「太刀 銘國宗」、「太刀 銘末守」などの重要文化財をはじめとする資料や収蔵品が多数あります。
…が、先述の通り、館内は撮影禁止なので詳細は久能山東照宮に行って実際に見て確かめてください。
まとめ
ということで今回の静岡旅行では「久能山東照宮」に行き、久能山東照宮までの道中記、久能山東照宮の参拝、そして久能山東照宮博物館の見物までをご紹介しました。
徳川家康が眠る神社であり、国宝や重要文化財といった普段なかなかお目にかかれないものを見ることができて有意義な旅行となりました。
地元ではなかなかこういう体験は出来ないので新鮮です。
そして前回の日本平動物園につづいて今回は久能山東照宮という具合に、少しずつ静岡を観光するようになりました。
次の静岡旅行もまた色んなところに行けたらいいなと思いつつ日記を締めます。