奴隷制と話題の「はあちゅうサロン」 何がヤバいか書いてみた

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ブログや動画など、ネット上の活動で生計を立てる人の話題を見かけます。

でも、中にはお金や知名度欲しさに(炎上目的で)反社会的な行為をしたり、価値のないものを高額で売る詐欺まがいなことをする人もいます。残念な話です。

ここ最近では、ブロガー・作家であるはあちゅうさん(伊藤春香さん)がオーナーを務める「はあちゅうサロン」の仕事内容がブラックすぎると批判が殺到しています。

たびたび炎上騒動で話題となるはあちゅうさんですが、絶賛炎上中のオンラインサロン「はあちゅうサロン」について何が問題なのか、私なりに書き綴ってみました。

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はあちゅうさんが語る「オンラインサロン」がまるでブラック企業だと話題に

より詳しい内容については、以下のTogetterでまとめられています。

ことの発端は以下のR-25のインタビュー記事でした。

このR-25の記事では、はあちゅうさんが「はあちゅうサロン」を立ち上げた経緯やサロン内の仕事について語られています。

ところが、この記事を投稿した数時間後くらいにR-25のインタビュー記事は削除されてしまいました。

※有志が魚拓をとっていたので内容を見ることは可能です。

記事によると、サロン内では人事局、リレーション局、ビジネスデザイン局といった、いくつもの「局」があり、各局では企業から受けた依頼として、広告バナーの作成やイベントのPRなどの仕事を行っているとのこと。

そして、サロンのメンバーの皆さんにも仕事をしてもらっているようです。

ここまでならベンチャー企業みたいで楽しそうだな~と思ったのですが、問題はその先です。

仕事をしてもお金がもらえない?!

はあちゅうさん
キングコングの西野さんもよくおっしゃっている“信用経済”と同じで、人からの信用が価値だとメンバーは分かっていると思います。

なので、下手に信用を失うような行動はなかなかしないはずです。

葛上
信用経済…。あれ? サロン内での仕事はお金はもらえるんですか?

はあちゅうさん
お金は発生しないですね。

葛上
なるほど。それでモチベーションを持って仕事をしてもらえるものなんでしょうか…?なにか仕掛けがあるんですか?

ナースあさみさん
善意を裏切れないような空気感をつくることですかね(笑)。

葛上
えっ、どういうことですか?

ナースあさみさん
「期待しているよ」と声をかけたり、行動を褒めたりすることで、「こんなにしてくれたのに、サボったらまずいよね」と信頼を裏切れないような空気感をつくるように意識しています。

とはいえ、そんなにネガティブな感じではないですよ(笑)。

via 強制力がない組織でどう品質を担保するの? 会社とは違うオンラインサロンの仕事の流れ|新R25 (※リンク先は魚拓。引用文の太字と赤文字は当ブログによる)

仕事をさせておいて「お金が発生しない」と、はあちゅうさんは言います。

「はあちゅうサロン」は有料のオンラインサロン(当時は月額9,800円)なので、サロン会員は毎月9,800円を払ってタダ働きするということになります。

恐らく任意参加だとは思いますが、サロン幹部の「善意を裏切れない雰囲気を作ります」という発言からして断ると後が怖そうですね。

また、「会社から依頼を受け」とあるので、はあちゅうさんは企業から報酬を受け取っているのではないかと思います。

となると、会員はサロン会費を納めて仕事をするが、その会員には報酬を支払われず、はあちゅうさん自身はサロン会費と企業報酬の収益を得ることなります。

仕事しても報酬がもらえない(むしろ減る)、裏切れない雰囲気を作るという同調圧力、ブラック企業は数あれど、ここまでブラックなものはそうそう無いな気がします…。

頑張った人には「MVP制度」というものがあるそうですが…

はあちゅうさん
一応、メンバーの活躍がはっきり見えるようにするためにMVP制度があります。

「私の見えないところで活躍した人を教えてください」と、月末にFacebookグループで呼びかけると、メンバーからコメントがめちゃくちゃ集まるんです。

山田さん
はあちゅうサロンを立ち上げる時に、「いつも人の才能に注目するサロンであろう」とはあちゅうさんがおっしゃっていたんです。

その行動理念に共感して入っている人たちなので、みんな他人のいいところを見つけるのが上手いんですよ。

目黒さん
そうやって褒めあうことで、頑張ろうっていう気持ちが生まれるから熱量が高まって、成果物のクオリティの担保にもつながっていると思います。

要するに、「仕事で成果を出した人を称える」という制度です。文面だけ見ると「まぁそうだよね」となりますが、称える内容が「褒められる」というのは…。

確かに、はあちゅうさんは”インフルエンサー”として影響力のある方ですから、はあちゅうさんが称賛すれば称賛された方はサロン内では地位は向上するかもしれません。

ただ、それが労働(むしろ有料のボランティア)の対価として見合うものかどうかと言われると、疑問が残ります。

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はあちゅうさんのツイートでは…

…という具合に、ブラック企業を通り越して「奴隷制」じゃないかと言いたくなるサロンの仕組みですが、はあちゅうさんなりの考えがあるようです。

過去には以下のようなツイートを投稿し、持論を展開されてました。

「お金貰わないと仕事しない、はもう古い」

「お金貰わないと仕事しない、はもう古い」とのことですが、仕事してもお金がもらえない奴隷制が復活するぐらいなら古くて結構です。

仮に働く側が「タダ or 有料でも良いからその仕事したい!」と自らの意思で志願するならまだしも、仕事をさせる側がそれ言うのは如何なものです。

ましてや、はあちゅうさんの場合、自身が利益を得るために仕事をもらい、その仕事をメンバーからサロン会費を取って、メンバーにタダで仕事をやらせるという状況です。

そういった背景を鑑みると、仕事の流儀というより無賃労働をさせる経営者の詭弁に見えます。

「クリエイターが活動を続けるためにはお金が絶対に必要」

その4ヶ月ほど前には上記のようなツイートを投稿されています。

「クリエイターが活動を続けるためにはお金が絶対に必要」であるならば、何故クリエイターとして仕事をさせる会員たちに報酬を払わないのでしょう…。

数ヶ月の期間を経て考えが変わったとしても、「クリエイター活動続けるために金が必要」といった後に「金貰わないと仕事しないは古い」なんて言われたら「ふぁっ!?」ってなります。

なお、「クリエイターが活動を続けるためにはお金が絶対に必要」という点については、はあちゅうさんに同意です。

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はあちゅうサロンは「脱社畜サロン」と合併したそうですが…

ちなみに、はあちゅうさんが運営する「はあちゅうサロン」は2019年1月から「脱社畜サロン」と合体しました。理由はわかりません。

脱社畜サロンとはその名の通り、「社畜」から脱出したいという人に起業やフリーランスになるためのノウハウを提供する有料サロン(月額3,000円)です。一応。

イケダハヤトと、はあちゅう、小原聖誉が主宰する「脱社畜」サロン。会社を辞めて、「起業したい」「時間や場所にとらわれずに働きたい」と思っているあなたが、現実的に一歩前へ進む場所です。

via : #脱社畜サロン

脱社畜どころか入社畜?

上述のように脱社畜サロンについての概要は記載されていますが、

  • 毎月お金(会費)を支払う
  • 仕事しても報酬はない
  • 「裏切れないような雰囲気」

というキーワードを鑑みて、これが「脱社畜」になるのか大いに疑問。むしろ「入社畜」なのでは?

会社ではないので”社畜”という表現が当てはまるか微妙ですが、会社辞めて「収入ゼロ」の状態で、サロン会費を払い続けることは脱社畜にはならないというのは少し考えればわかることです。

仕事をやってもお金は出ないし、『裏切れない雰囲気を作る』などと謳って断れなくさせるのは、まさにブラック企業のそれです。普通の企業なら仕事すれば給料が出ますので。

もっと言えば、※ブラック企業ですら給料を支払っているので、「報酬出ないけど仕事はしてね? もちろん会費も払ってね」というのはブラック企業以下では?と思いました。

※時たま話題になる無賃労働を強いる違法企業もあります。共に滅んでいただきたい。

脱社畜とは言うものの、社畜は居るだけでも給料がもらえます。しかし脱社畜サロン畜は居るだけでお金もらえないどころか会費を払わないといけません。

そして、サロンもまたコミュニティなので「同調圧力」やサロン内での地位向上のためオーナーやメンバーに媚びるといったアクションが発生すると思います。社内営業ならぬサロン内営業です。

結局はカネを失う奴隷になるわけです。

脱社畜したいなら、まずはコストを抑えることから始めよう

本当に脱社畜したいのなら、稼ぐノウハウを会得するのも大事かもしれませんが、コスト(出費)を抑えることが重要と私は考えます。

というのも、毎月給料もらえるサラリーマンと違い、フリーランスは安定した収入が得られる保証がないですし、仕事が軌道に乗るまでは収入はほぼゼロです。

無駄なものは徹底的に削ぎ落とし、余計なものにお金をかけないことです。

本当に稼げるノウハウはサロンや有料noteでは得られない

その「余計なもの」とは、こういった有料のサロンやコンテンツなど「価値のない情報商材」です。

判断能力に乏しい人が「簡単に稼げるノウハウ教えます」みたいな甘い言葉に騙されて金を出し、情報商材・マルチの「養分」となる。

もっというと、情報商材で得られる情報はネットに転がってるし、良くても書店で売られている「本」でカバーできる程度のレベルです。

本当に稼ぐためのノウハウは、自らが行動し、地道な積み重ねを経て会得した「技術」・「経験」・「感覚」であり、それらは資料やマニュアルといったものでは決して書き語れないものです。

なにより、本当に稼いでいる人はノウハウを公表しません。

絶対稼げるノウハウがあるなら誰にも教えず、自分ひとりで独占した方がサロンなんかより稼げるからです。公表する時は引退するときか稼げなくなった時でしょう。

脱社畜サロンオーナー「イケダハヤト」の稼ぎ方

また、仮に”本当に稼げるノウハウ”だったとしても、そのノウハウが自身に適合しているとは限りません。

たとえば脱社畜サロンのオーナーであるイケダハヤト氏は当初「炎上ブロガー」として、特定のクラスタを侮辱するような不快な記事を量産し、「炎上」でブログのアクセス数の爆上げさせ、広告収入や自著で稼いでいました。

一見アクセス数が増えて収益化につながるようにも見えますが、炎上は信用を著しく低下させ、大量のアンチを生み出します。炎上商法のもっとも怖い部分です。

また、炎上によるアクセス数の増加は「最大瞬間風速」的なもので、時間の経過とともに効果が無くなります。

イケダハヤト氏も定期的に炎上記事を投稿していて最初の方は望み通りの成果が出ていたようですが、やがて「炎上ネタ」も飽きられて話題にならず、ブログだけでは稼げなったのか、

  • ネットで稼ぐノウハウを教えると称した有料サロン
  • ネットで稼ぐノウハウを教えると称した情報商材(note , Brain等)
  • 仮想通貨(の情報商材)
  • YouTube(の教科書と称した情報商材)
  • 人間が服用した際の効果が証明されていない「若返りサプリメント」販売
  • NFT(Non-Fungible Token , 非代替性トークン)を始める

など、手を変え品を変え「消耗」戦を繰り広げるようになりました。

しかし、プラットフォームが変わっても結局は特定のクラスタを侮辱する炎上商法や、それを見た人を自身が販売する情報商材へ誘導、といった行動パターンは変わらないようです。

また、元々の炎上ネタだけでなく、ネットビジネス界隈特有の言動に対する責任能力の無さなどから、

  • クレジットカードの審査で落ちる
  • 地銀から融資を受けられない
  • HIKAKIN氏らが立ち上げたYouTubeプロダクション「UUUM」から断られる

…という、社会的な信用が全くない状況にあります。

当人はクレカや自銀のシステム、UUUMを「オワコン」と言っておりますが、単一の方法で永続的に稼げない状況でいながら社会的信用のない「八方塞がり」な状況を見ると、どちらがオワコンなのかは一目瞭然です。

諸々の審査が通らないのも絶望的ですが、何よりネット上で不快な投稿をバラ撒き続けたことで悪評が広く知れ渡ってしまいました。

そのため、”稼げなくなったから再就職”というのも信用面・キャリア面からみても厳しいでしょう。特にインターネット関連の仕事は。

イケダハヤト氏の場合、職歴が散々でスキル(プログラミング、イラスト・動画作成などクリエイティブスキル)もほぼ皆無のため、まともな企業では書類選考で落とされる可能性が高いです。

派遣社員やアルバイトなら受かるかもしれません。

※IT企業へ就職する場合、実務経験や必須スキル(プログラミング経験やAdobe製品等の使用経験)および「ポートフォリオ」の提出を求められるため、そういったものが無いとほぼ確実に書類選考の段階で落ちます。

このように、目先の利益のために自分をとことん崖っぷちに追いやるのがイケダハヤト氏のマネタイズ方法ですが、真似できますか?

仮に出来たとしてもハイリスク・ローリターンなのでオススメはしません。

なお、当初は顔出し実名での活動を推奨していたイケダハヤト氏ですが、最近では顔出しをやめて、アイコンも人物像が分かりづらいものに変更されたようです。

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まとめ

いかがわしかったでしょうか。

このような情報弱者を対象にしたネットビジネス(いわゆる信者ビジネス)を行っている人たちを監視・批判する「ウォッチャー」と呼ばれる方たちがいます。

私はウォッチャーではありませんが、ブラック企業や外国人技能実習生への奴隷労働が社会問題となり、あのワタミですら待遇の改善をするご時世に何をやってるのだろう。…と思ったので記事にしてみました。

これ以上、クリエイター、ブロガー、Youtuber、フリーランスを自称する「情報商材販売員」の犠牲者が増えないことを祈ります。

↑こちらは温泉神の異名を持つライターのヨッピー氏が書いた本です。

稼ぐノウハウは書かれてませんが、「ちょっと待て、これが出来てからフリーになれ」という内容です。フリーランスや起業を考えてる人は読んでみると良いかもしれません。

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