企業に「週休3日制」を導入して欲しいから社員・経営者双方のメリットを考えてみた

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「休みが増えるよ!」 「やったねXXちゃん」

衣料専門店「ユニクロ」の親会社である「ファーストリテイリング」が、ユニクロで働く社員を対象に「週休3日制」を導入するとのことです。

大手企業による働き方改革の新たな試みとして注目を集めていますが、ユニクロのみに留まらず、多くの企業で「週休3日制」を導入してほしいと思っています。

そんな週休3日制の実現の第一歩に向けて、週休3日制が経営者・社員双方にどういったメリットがあるのかを考えてみました。

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ファーストリテイリングの英断 週休3日制導入!!

ファーストリテイリングは10月から、国内の衣料専門店「ユニクロ」で働く社員を対象に、希望に応じて週休3日制を選べるようにする。多様な働き方を認めて、人材をつなぎとめるねらいがある。

原則として、客の多い土日を含む週4日働き、休みは平日に3日とする。

出勤日の労働時間を1日8時間から10時間にするため、週あたりの労働時間は40時間で変わらず、給与水準も同じになる。

まずは特定の地域で働く「地域正社員」の約1万人を対象とし、2千人ほどの選択を見込む。格安衣料品店「ジーユー」や本部の従業員に広げることも検討している。 (続く)

via : ユニクロ、週休3日制導入へ 10時間労働で給与同水準 – 朝日新聞デジタル

要約すると

  1. 給与面での変更はナシ
  2. 一日あたりの労働時間は2時間増えて10時間に
  3. 休日は土日・祝日以外で取得

というもの。

休日は土日祝を除く月~金の間から取得となり、土日休みの友人たちとスケジュールが合わせづらくなるとか、普段の勤務時間は2時間増えるといったところで賛否がわかれそうです。

しかし、普段の休日が1日増えるということは、私達「雇われる側」から見ればかなり負担が減ることになります。

例えば、(ユニクロ以外の企業で)土日が休みに加えて、週の真ん中である水曜日が休みだとすると、2日働いて1日休み、また2日働いて2日休み…というように、ブッ通しの労働による疲労・ストレスの蓄積から解放されます。

ユニクロを始めとするサービス業では、なかなか休日が取りづらいといった事情もあると思いますが、この試みは多様化していく「働き方」に対応していく大きな革新だと思います。

さて、それでは週休3日制により休みが1日増えることでどのようなメリットがあるかを考えてみました。

労働者へのメリット

単純に休みが増えて最初に喜ぶのは「労働者」です。まずは労働者目線で週休3日制度のメリットを紹介します。

疲労やストレスの回復に

草原と牛

休日とは読んで字の如し”休む日”です。休日にしっかり休むことで、蓄積したストレスや疲れを回復します。普段は6時とかに起きてる人も休みの日くらいはゆっくり朝寝坊しましょう。

工場の機械を酷使すると部品が摩耗してガシャーン!! となり故障や大事故につながりますよね? だから部品を交換したりオイルを注油するといったメンテナンスをして安全に長期的に使えるようにします。

そして、それは社員にも当てはまることで、奴隷のようにろくに休暇を与えず、長時間働かせ続けると、パフォーマンスの低下につながり生産性を下げてしまいます。

重大なミスや労災の回避に

また、社員のパフォーマンスの低下は単に生産性を下げるだけでなく、普段起こさないようなミス(しかも致命的な)を起こしてしまったり、あるいは精神を病んで「うつ病」になったり、自殺、過労死となったり………。

もしも社員が過労死や事故死、自殺をすれば当然ながら遺族は会社を提訴します。訴訟沙汰だの厚労省の立ち入り検査などで会社の信頼は大幅に下がり、存続は絶望的となります。

そういった点から「社員に休暇を与えない」のはリスクだらであるということがわかります。社員は宝です。大事にしてあげて下さい。

家族サービスに時間をあてられる

赤ちゃんの手

平成に入る前までは「男は仕事、女は家庭」みたいな風潮がありましたが、最近では女性の社会進出という事もあり、男性も家事や育児をやるのが当たり前の時代になっています。

休みが増えれば時間も増えるので、家族(家事・育児など)に費やす時間の余裕も出来るでしょう。

「オレは仕事で疲れてんだよ!洗濯くらいやっとけ!!」みたいな、女性に家事育児を押し付けるような環境では、夫婦の関係悪化に繋がり離婚の原因となります。

で、そういった感情は、元々の性格もあるかもしれませんが、特に疲労とかストレスが溜まってて余裕のない人によく見られると思うのです。休日を増やすことで、疲労・ストレスを減らし、心身の余裕と時間を増やす事が改善策ですよね。

幸せな家庭を実現する手段としての労働が、家庭を崩壊させる原因となるのでは本末転倒です。

のんびり遊びに行ける

温泉

休みの形態にもよりけりですが、例えば「3連休」とした場合、2泊3日の旅行にだって行けちゃいます。前項の家族サービスも兼ねて家族のんびり水いらずで旅館に宿泊というのも気分転換に良いでしょう。

で、遊ぶことは「お金を使う」ことです。行楽地やレジャー施設、ホテルにレストラン、趣味にスポーツ…などなど、出資をすることで経済が回ります。あなたが遊ぶと景気が回復するんです。

なお、連休にならなくても、1日休みでも出来ることはたくさんあります。サイクリングにドライブ、友人たちとバーベキューしたり魚釣りしたり、美容院や服屋さんでオシャレしたり、DVD借りて自宅で映画鑑賞などなど。

繰り返しになりますが、遊ぶと景気が良くなります。体力・メンタルだけでなく景気も回復するんです。

ただ、休みが少ないと疲労が残った状態なので、休みの日はグッタリで遊ぶ余裕はありません。休みが増えることで心身にゆとりができ、そこではじめて遊びや家族サービスに費やすことが可能となるのです。

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一方、経営者視点では

頭を抱える人

社員にとって週休3日制がメリットだらけだということがおわかり頂けたかと思います。

しかし、それを実現するためには様々な課題を乗り越える必要があり、私たちが思ってるように都合よくは行かないということは、経営者でなくても大体わかります。

休みが増えるのは、言い換えると労働時間が減ることです。それまで回してきた仕事はどう調整するかという点。仕事が減れば利益が減るし、会社経営が揺らぐのではという懸念も出るはずです。

また、一度変更したら簡単には戻せないという点。これは労働契約法9条および10条『就業規則による労働契約の内容の変更』に違反する可能性があるからです。

http://www.jil.go.jp/rodoqa/hourei/rodokijun/HO0128-H19.html?#H-09jo

…など、経営者目線で考えると、労働条件を緩くすることで発生する弊害を見過ごす訳にはいかず、なんとも難しい課題なので、社員だけでなく、経営陣も一丸となって考える必要が出てきます。

経営者にとっての「週休3日制」のメリット

ただ、それでも経営者にも「週休3日制」によるメリットは存在します。休みが増える事が必ずしも経営者側にとってデメリットというわけではありません。

その理由を以下にまとめました。

社員のパフォーマンスを上げ、生産性が向上する

ランクアップ

先にも述べましたが、休みを1日増やすことで、それまで回ってた仕事をどう調整していくかが最大の問題となります。納期やノルマといったものです。

労働時間を減らす場合、必然的に各部門・各部署単位での仕事の見直しが進みます。そして作業効率を向上させ、無駄をなくし短い時間で仕事をこなす技術が求められます。

そういった技術を常に追求することで、やがて会社全体の生産性の向上につながります。

日本は勤勉・勤労の国と言われておりますが、一方で「一人あたりの生産性」は1994年から17年連続で主要先進国7ヶ国中最下位で、休み少なく成果も少ないという最悪な結果となっております。

「日本人の生産性」は先進国で19年連続最下位 非効率なホワイトカラーの働き方はどう変わるべきか
日本はデジタルマーケティングの分野で大きく欧米諸国に差をつけられているとこれまでお伝えしてきましたが、実はもう1つ、日本が欧米諸国に大きく水をあけられているものがあります。それが日本人1人当たりの「生産性」です。

これは長時間労働や休日労働などの制限時間の無いダラダラ労働が原因の一つです。時間を浪費すれば良いというわけではないのがよくわかります。

決められた時間の中で仕事を終らせるという習慣をつけることで、社員は「どう動くか」という行動選択がより精鋭化され、ムダのない動き、ムラのない仕事、ムリのない計画を立てられるようになります。

いきなり週休3日はムリ。まずは段階的な労働緩和を

当たり前ですが、経営基盤がしっかりした大企業でもない限り、いきなり「週休3日制にしろ」は不可能です。

しかし、週休3日制が難しいとしても、労働においての負担の軽減は常に追求すべきもので、それが出来なければ、待遇・労働環境の良い企業に社員を引き抜かれたりして、人材の喪失に繋がります。

また、「時代に適応できない企業」、「魅力のない企業」とみなされ、会社としての価値、入社する利点が無ければ人材の獲得においても難航します。

ただ、繰り返しになりますが、いきなり週休3日制の導入は非現実的ですので、まずは

  1. 残業をなくす
  2. 休日出勤をなくす
  3. 年間休日を増やす
    1. 完全週休2日制
    2. GW・夏季休暇・年末年始を休日とする
    3. 祝日を休日とする
  4. 一日の労働時間を減らす

…といった、段階的な労働緩和を目指し、あわせて社員の生産性の向上につなげていきたいところです。

労働時間を短縮して生産性が向上した事例

また、週休3日制度とは異なりますが、一日の労働時間を短縮して生産性が上がった事例として、以下のニュースを引用します。

1日7時間労働にした大和コンクリート

「社員が働きやすい環境づくりに取り組もう。そもそもなぜ8時間なのか。まずはやってみよう」。

豊里社長の一声で昨年7月、休憩時間を除く1日7時間労働にした。試験期間を経て、今月になって就業規則を書き換えた。

企業の多くは労働基準法が定める上限の1日8時間を所定労働時間にしている。食品大手の「味の素」は4月、7時間15分に短縮し注目されたが、大和コンクリート社はさらに短い。

基本給は変わらないので実質的なベースアップだ。

via : 午後4時退社「パパはヒーロー」 社長の決断、7時間労働で親子の時間増えた | 「働く」を考える | 沖縄タイムス+プラス

沖縄県うるま市に本社を置くコンクリート製品の製造・販売の「大和コンクリート工業株式会社」が、2016年7月より1日の労働時間を8時間から7時間に短縮したというニュースです。

生産性を下げる原因である「ミス」の撲滅に成功

 当初、社員からは「8時間分の業務を7時間でできるわけがない」という声が上がった。納期に間に合うか。品質が落ちないか。プレッシャーでストレスが増さないか。不安は多かった。

取り組んだのはコミュニケーションの強化とワークシェアだ。

基本シフトは午前8時~午後4時と午前9時~午後5時。朝夕の1時間、出勤していない社員がいるので「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」をより密にした。

その日で終えるべき仕事を、1人が残業してこなすのではなく、時間内に終わるよう手分けした。

製品の出荷状況は限られた者だけが把握していたが、ボードに2週間分の出荷指示書を貼り、「見える化」。全員で情報を共有してミスが減った。

via : 午後4時退社「パパはヒーロー」 社長の決断、7時間労働で親子の時間増えた | 「働く」を考える | 沖縄タイムス+プラス

労働時間の短縮における「懸念」は経営者だけでなく、社員たちの間にもありました。

しかし、そういった懸念を払拭するために社が取り組んだことは引用記事にもあるように、コミュニケーションの強化とワークシェアという「連携」の強化でした。

  • 緊密なホウレンソウ(報告・連絡・相談)による情報共有
  • 仕事を一人に押し付けず手分けして行う
  • 出荷状況を「可視化」して全員が情報を共有

…といった、社員一丸となった努力によってまずは「ミスが減った」という成果が出ました。

一見、「なんだそれだけかよ…」と思うかもしれませんが、大小を問わず仕事の「ミス」は作業の遅延、職場の雰囲気の悪化など、生産性を低下させる大きな要因です。

そういったことから、まずは「生産性の向上」より「生産性を下げる要因の排除」として、「ミスの撲滅」が最優先となる企業は多いでしょう。

労働時間は短くなっても年間売上高は前年度と同じ!!

「朝にしっかり段取りして無駄がないようにしている」と入社4年目の鉄筋加工担当の玉城俊さん(33)。

「一番変わったのは時間の意識。定時で終わるための効率を、みんなが考えるようになった」。専務の比嘉希さん(43)は社員の変化を評価する。

年間売上高の見込みは前年並みだが、労働時間を考えると労働生産性は上がっている。「社員には一生懸命働いてもらうとともに、プライベートも充実させてほしい」

中村さんは「心にゆとりができることで、いい仕事ができている」と笑顔を見せた。

via : 午後4時退社「パパはヒーロー」 社長の決断、7時間労働で親子の時間増えた | 「働く」を考える | 沖縄タイムス+プラス

更に、労働時間の短縮によって、社員の時間に対する意識が改善され、「定時に終わるにはどうすべきか」を考えるようになったとのこと。

さらに労働時間が減っても年間売上高は(時間を減らす前の)前年並みとのことで、生産性が向上している結果となります。

単なる努力目標ではなく、実際に生産性が向上していることから、社員・経営者双方の観点からみても会社が非常に良い方向へ進んでいるとわかる一例です。

離職率を下げる&人材を確保しやすくなる

履歴書と退職願

劣悪な労働環境・待遇は社員に離職を決断させる最大の要因です。

もし「辞めます」と会社を去る人が出れば、その人が担当してた業務を残った人で回さないといけないので更に負担が増えます。

また、社員の離職は、それまで時間とお金をかけて育成してきたのも全て水の泡となります。これは社員だけでなく経営者にとって非常に大きい損失です。

人材の喪失だけは何としてでも防ぎたいもので、そのためには社員が「ここで働きたい!」と思うものを用意する必要があります。そのうちの一つが労働緩和です。

優秀な人から辞めていく

会社を去るのは決まって優秀な人です。なぜなら優秀な人はどこへ行ってもやっていけるため、一か所にとどまる必要がないからです。

そのため、今より待遇の良い会社があれば優秀な人は転職を検討します。また、本人に転職の意思がなくても、エージェントによる勧誘もあります。

優秀な人には多くの仕事を与えるのが理ですので、そんな会社の中核となりうる人物が去ることがどれほど致命的かは、経営者ならば痛いほど理解しているはずです。

特に近年では資金面や待遇面で優れる外資系企業による技術者の引き抜きが話題となっています。海外では「仕事の対価は報酬」であること、「長時間労働が生産性を下げる」が常識です。

劣悪な労働環境、安い賃金で使い潰されるエンジニア・クリエイターにとって実に魅力的なものが外資系企業にはあります。

会社の魅力を増やし、若い人材の確保につながる

人財の流出を防止すると同時に「休みが多い」ことは、若い人材・即戦力となる人材を確保するためのアピールポイントにもなります。

多くの人が「やりたくない仕事」をやっていて、「仕事が好き!」という人は少ないのが現状で、そんな状況において「週休3日制」というのは非常に魅力的といえます。

特に現在は就活生にとって「労働時間(残業時間)」や「年間休日」というのは大きな選定ポイントとなります。若者が「ライフ・ワーク・バランス」を渇望している証拠です。

これを「今の若者は根性が足りん」と解釈するか、それとも「就活市場の需要」と捉えるかで会社の命運が左右されると言っても過言ではないでしょう。

…しかし、多くの企業が人手不足によりそれが実現できないのが現状です。まずは既存の人財の喪失を防ぐために、段階的な労働緩和を目指していくべきでしょう。

人件費や経費の削減につながる

少女とお金

休みが増えるとは単純に人が動く時間が減るので、経費削減にもなるではないでしょうか。

  • 電車通勤や業務における旅費交通費
  • オフィスの電気や空調などの水道光熱費

などなど。そういった必要経費の削減(節約)にもつながります。

…が、これらの節約はどれほど会社に恩恵をもたらすかは、業種・職種によって異なります。微々たるものかもしれませんが、労働時間の削減と同時に経費の無駄も削減したいですね。

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おわりに

…と言った具合に、無い知恵絞って「週休3日制」を導入するにあたっての経営者・労働者双方のメリットを考えてみました。

ただ、繰り返しになりますが、いくらメリットを並べても経営基盤がしっかりした企業でない限り、いきなり「週休3日制」を実現するのは不可能です。

そういったことから、「週休3日制」を絶賛しますが、まずは「週休3日制」に固執するのではなく、

  1. 残業や休日労働の撲滅
  2. 土日だけでなく祝日休み、夏季・冬季・GW・お盆など長期休暇を設定
  3. 一日の労働時間の短縮

といったように、会社の規模や業績にあわせた段階的な労働緩和を目指し、経営者・社員双方が納得できる「新しい働き方」を目指していくべきだと私は考えます。

ビジネスチーム

かくいう私は今現在、「雇われる側」しか経験していないので、経営者の皆様から鼻で笑われるような内容かもしれません。

ですが、会社を経営する皆様には、この記事を「若造の戯言」などと一蹴せず、週休3日制を頂点とする、働きやすい労働環境の構築と生産性の向上の因果関係について、熟考していただきたく思います。

何故なら、労働環境の改善は、

  • 自殺率の低下
  • 離婚率の低下
  • 出生率の上昇
  • 犯罪発生率の低下
  • 進学率の向上
  • 国民の幸福度の向上

…といった、日本が抱える様々な社会問題の改善につながると確信しているからです。だからこそ私は社員だけでなく、経営者も納得できる労働環境の改善を追い求めているのです。

怒鳴る・侮辱する「パワハラ上司」は部下の能力を下げるだけ。改善させるかクビにしろ。
会社には一人か二人ほどすぐ怒鳴ったりパワハラしたりする人がいると思うのですが、そういう劣悪な人間の存在が会社にどんな悪影響を与えるか、考えてみました。また、パワハラが起こる原因についても追求。会社が抱える問題解決へのヒントになれば幸いです。

また、労働に関する記事としては「パワハラ」についてもまとめています。会社内での人間関係も働きやすさや生産性に関わってくる重要な要素です。

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