タミヤの「ヴィルベルヴィント」のプラモデルを買ってみた

タミヤ ヴィルベルヴィント 箱絵 4号対空戦車 ヴィルベルヴィント

年末年始にプラモ県こと静岡に旅行に行っておりましたが、そこでホビーショップを見つけて立ち寄り、人生初のプラモデルを購入しました。

購入したのはタミヤの「ドイツ IV号対空戦車 ヴィルベルヴィント」という、戦車(対空戦車)のプラモデルです。

ということでこの記事では

  • ドイツの対空戦車「ヴィルベルヴィント」とは何か
  • タミヤのプラモデル「ドイツ IV号対空戦車 ヴィルベルヴィント」の紹介

についてまとめました。

プラモデルを作るのはこれが初めてですが、このIV号対空戦車 ヴィルベルヴィント(以下:ヴィルベルヴィント)という戦車(対空戦車)はゲームで見たことがあります。

なので「ヴィルベルヴィントはこういうやつですよ」と、ざっくり紹介できる程度に知ってるヤツです。

スポンサーリンク

「ヴィルベルヴィント」とは

4号対空戦車 ヴィルベルヴィント

IV号対空戦車 ヴィルベルヴィント via : Wikipedia

「4号対空戦車 ヴィルベルヴィント」について知らない人も多いかと思いますので、まずは実物のヴィルベルヴィントについて簡単に説明していきたいと思います。

対空戦車とは

ヴィルベルヴィントの前に、「対空戦車」というものは普通の戦車と何が違うのから説明します。

第二次世界大戦後期、制空権を失ったドイツ軍は連合軍の航空機の対策が課題となります。そのため、高射砲や対空機関砲といった地上から敵機を攻撃する「対空兵器」が開発されます。

ただ、対空兵器は他の据え置き型の砲(榴弾砲、対戦車砲など)のように、陣地に設置するタイプが多く、一度設置すると移動させるのに時間がかかるという欠点があります。

対空戦車とは戦車の車体に対空兵器を乗せたもの

もちろんトラックなどで運ぶための牽引装置はありますが、それでは単体移動は限定的でした。航空機は戦車を狙って攻撃するので、味方の戦車を護衛するため、戦車隊に随伴する必要がありました。

そういった理由から、高射砲や対空機関砲をハーフトラックに乗せた「対空自走砲(自走式対空砲)」あるいは、既存の戦車の砲塔を撤去し、対空兵器用として新規の砲塔を載せた「対空戦車」が開発されたのです。

なお、対空兵器だけでなく、野砲や対戦車砲にも自走能力が求められ、自走砲、突撃砲、駆逐戦車といったカテゴリの装甲戦闘車両が開発されました。

対空戦車の目的

対空戦車の目的は、戦車部隊に随伴して敵機から味方の車輌を守ることです。

そのため、敵機が接近してきたら戦闘態勢に入り、爆撃や機銃掃射しようとする敵機を妨害します。もちろん撃墜できれば御の字ですが、そうでなくても敵機の攻撃を妨害出来れば大戦果でした。

そういった対空車両(対空戦車)のひとつがこの「ヴィルベルヴィント」です。

ヴィルベルヴィントは「4号戦車」をベースにした対空戦車

4号戦車 F2型

4号戦車 F2型 via : Wikipedia

ヴィルベルヴィントは「4号対空戦車」の名の通り、第二次大戦中のドイツにおいて最も大量に生産された戦車である「4号戦車」の車体を流用して作られた対空戦車です。

レストアや修理などで戦場から戻った4号戦車の砲塔を撤去し、そこに乗員を保護する装甲と対空機関砲を備えた砲塔を乗せるだけで出来るお手軽なものでした。

ヴィルベルヴィントは以前からあった対空車両(特にメーベルワーゲン)の不足を補うための暫定的なもので、以降の対空戦車が完成するまでの数合わせといった側面もありました。

新しく対空戦車を作るより、既存の戦車を流用して砲塔だけ新規とすれば時間もコストも削減できますからね。

ちなみにヴィルベルヴィント以外にも「4号戦車」をベースにした「4号対空戦車」は存在し、プラモデル化もされています。

私が作った4号対空戦車については以下のリンクでまとめました。

魔の4連装と恐れられた「2cm Flakvierling38」を搭載

2cm Flakvierling38

2cm Flakvierling38 via : navweaps.com

ヴィルベルヴィントは20×138mmB弾を発射する対空機関砲「2cm Flak38」を4連装にした「2cm Flakvierling38」を搭載しています。

まともに食らえばミンチ不可避な弾を放つ対空機関砲が4つになり、毎分720発(理論上は1,800発)になったといえばその恐ろしさが伝わるかと思います。

そんな4門の20ミリ機関砲による驚異的な射撃によって、2cm Flakvierling38は連合軍から「魔の4連装」と恐れられていました。

ちなみに最初の4号対空戦車である「メーベルワーゲン」も初期は2cm Flakvierling38を搭載していましたが、後により強力な3.7cm Flak43へと変更されました。
flak38

プライベート・ライアンの「2cm Flak38」 via : pinterest.com

映画「プライベート・ライアン」の終盤にて単装型である「2cm Flak38」が登場し、戦車に肉薄攻撃する米軍兵士をバタバタと薙ぎ払うシーンがあります。

Flak38および発展型のFlakvierling38は対空戦闘を想定した対空機関砲ですが、優れた連射能力や射程距離から、兵士や非装甲の柔目標を対象とした「水平射撃」をすることもあったようです。

余談ですが、この「20×138mmB」は対空機関砲であるFlak38やFlakvierling38だけでなく、「2号戦車」の主砲(戦車砲)であるKwK30およびKwK38などでも使われていました。
4号対空戦車 オストヴィント

4号対空戦車 オストヴィント via : World War II Pictures In Details: Flakpanzer IV (3.7cm FlaK) Ostwind

しかしながら、第二次大戦も後半になると、連合軍の航空機も発達し、高高度を飛行したり、機体が装甲化されたりして、2cm Flakvierling38では威力不足となりました。

この威力不足を重大視したドイツ軍は、上位機種としてヴィルベルヴィントより大口径な3.7cmの機関砲を搭載した「4号対空戦車 オストヴィント」を開発しました。

私は当初、ヴィルベルヴィントの上位互換がオストヴィントと思っていました。砲塔の形状とかよく似てますしね。

オストヴィントは「メーベルワーゲン」の上位互換で、ヴィルベルヴィントは対空戦車不足を補うための即席対空戦車という見方もあるそうです。

なお、ヴィルベルヴィントに航空機関砲「3cm MK103」を4連装にして、Flakvierling38の砲架に乗せた「3cm Flakvierling103/38」を搭載した「ツェルシュテーラー45」も製作されましたが、試作車が1輌作られただけでした。
スポンサーリンク

タミヤの「ドイツ IV号対空戦車 ヴィルベルヴィント」のレビュー

ヴィルベルヴィント 箱絵

ここからは今回購入したタミヤのプラモデル「4号対空戦車 ヴィルベルヴィント」についてご紹介します。

冒頭でも述べた通り、戦車プラモはおろかプラモデルそのものが初めてですが、箱絵を見ただけで「あ、これ初心者向けじゃないな」ってのがわかります。

だが負ける訳にはいかない…!

ヴィルベルヴィントを選んだ理由

ドイツの戦車といえば「ティーガー」とか「パンター」、そしてヴィルベルヴィントの母体である「4号戦車」などがあります。

それらメジャーな戦車を差し置いて、何故このヴィルベルヴィントを選んだかというと、対空戦車が好きだったからという地味にマニアックな理由から。

個人的にヴィルベルヴィント(およびメーベルワーゲン)の後継種である、「オストヴィント」が欲しかったけど、お店に無かったのでコレにしました。

後にオストヴィントも購入して、ヒーヒー言いながら作りました。

「BF1942」のデモ版をプレイして存在を知った

BF1942デモ版のヴィルベルヴィント

BF1942デモ版のHELLENDOORNマップで登場したヴィルベルヴィント。画像はデモ版プレイ中よりキャプチャ

「ヴィルベルヴィント」の存在を知ったのは、PCゲーム「バトルフィールド1942」のデモ版をプレイした時でした。

戦車のようにな車体に、(戦車にしては)なんだか奇妙な形の砲塔、(戦車にしては)ものすごく細い砲身が4つ。「これ本当に戦車なの?」ってなるユニークなデザインに惹かれました。

また、ズンズンと重く鈍い射撃音に「漢や………」と惚れ惚れ。気付いたらヴィルベルヴィントの虜になっていたのです。

当初はこれが「対空戦車」だと知らずに乗り、いくら砲弾をぶつけても敵の戦車を撃破できず返り討ちにされまくってました。

箱を開けて中身を確認します

ヴィルベルヴィント 開封

ということで、初めてのプラモデルの箱を開けて中身を確認していきます。

以下、個人的に気になったものをまとめてみました。

パーツランナー

タミヤ ヴィルベルヴィント パーツランナー

まずはランナー(パーツがくっついてる枠)が入った袋が5つ。

プラモデルの大きさは作る模型のタイプ(戦車、航空機、軍艦、バイク、その他)やメーカーによって様々なサイズ(スケール)があります。

戦車や装甲車などのAFVモデルは大まかに分類すると、1/16、1/35、1/48、1/72とありますが、今回のキットは1/48となります。

サイズが大きくなるほどパーツ数も増え、細かい特徴も忠実に再現され、より組み立て甲斐が出ます。でもプラモ初心者の私には、1/48でもパーツの数が多く感じますけどね(笑)

逆に1/48のような小さいものだと置き場所に困らない他、ジオラマやヴィネットといった情景作品を作るのに丁度いいサイズでもあります。

組み立て説明書

タミヤ ヴィルベルヴィント 説明書

こちらは説明書。組み立て手順はもちろん、どこに何色を塗るのか、デカールはどこに何を貼るのかといったことも書いてありました。

また説明書によると、この車輛は1945年2月にフランスに投入されたものを再現しているそうです(部隊は不明)。

また説明書には「ツィンメリット・コーティング」についての記載もありまして、何それ? と思ってググったら、歩兵が使う「吸着地雷」が車両に引っ付かないようにするためのコーティング加工とのこと。ほうほう。

ドイツ軍が開発した磁石で吸着させる対戦車地雷を、「敵もパクって使うかもしれんから対策しとこ」ってことで、1943年8月に制式化された車体への加工です。

ところが、敵が吸着地雷を使わなかったり、コーティングに時間が掛かるとか、重量が増すといった理由で1944年9月に廃止されたそうです。

そんな「ツィンメリッ・トコーティング」なんですが、リアル戦車でもなかなか手間がかかるので、プラモデルにおける加工でも「まさに鬼門」とのこと。模型愛好家たちの間で様々な方法が試されました。

現在では「ポリエステルパテ」を車体に塗った後、「コーティングブレード」というツールを使うことで容易に再現出来るようになりました。

関連記事 【ティーガーI】ドイツ戦車にツィンメリットコーティングを再現する方法

スライドマーク(デカール)

ヴィルベルヴィント デカール

こちらは車体に貼るスライドマーク(デカール)。

砲塔の両側面および車体後部に貼る国籍マークの鉄十字が3つと、砲塔番号「031」および「032」がそれぞれ2つずつありました。

残念ながら実際に「031」あるいは「032」の砲塔番号がついたヴィルベルヴィントの写真は見つかりませんでしたが、先述の通り1945年2月にフランス(アルザス・ロレーヌ)で発見された車両をモデルにしているようです。

「パイパー戦闘団」のヴィルベルヴィントを再現する場合

なお、ヴィルベルヴィントが活躍した逸話としては、ヨアヒム・パイパーSS中佐が率いる「パイパー戦闘団」に随伴した車輌があります。

ドイツ軍最後の反撃ともいわれる「バルジの戦い」において、1944年12月18日に山道を進行中していたパイパー戦闘団の車列に16機のP-47サンダーボルトが襲撃します。

このP-47は30分にわたる攻撃を行いましたが、パイパー戦闘団に決定的な損害を与えることはできず、逆にヴィルベルヴィントによってP-47が1機撃墜されました。

そんなパイパー戦闘団付随のヴィルベルヴィントを再現する場合は、国籍マークのデカールのみ貼ります。

車体シャーシはダイカスト製

ヴィルベルヴィント ダイカストシャーシ

こちらは車体下部のパーツ。ここに転輪や履帯などを取り付けます。

「プラモデル」なので通常のパーツの材質はプラスチックですが、1/48スケールの戦車プラモの車体シャーシはダイカスト製(一部を除く)なので、ズッシリと重量感があります。

ただ、プラモ用接着剤で接着するプラスチックのパーツと違って、こういった金属のパーツは瞬間接着剤が必要です。

車体の塗装について

ヴィルベルヴィント 箱 指定色

箱の側面には車体の塗装の際に使用する塗料の色が記載されていました。

ダークイエローをベースに、レッドブラウンダークグリーンを使って迷彩塗装をするとのこと。

実際のドイツの戦車は、第二次世界大戦の最初の方は迷彩塗装ではなくネズミ色(ジャーマングレー)っぽい単色の塗装をしていました。

ところが戦況が悪化して、攻めの戦いから守りの戦いとなり、隠れる(発見を遅らせる)必要性が出たため、車体に迷彩塗装を施すようになったとのこと。

最初は兵士たちが支給された塗料を使って各々迷彩塗装を施しましたが、後に工場であらかじめ迷彩塗装をするように通達がされたとのことです。

もってるラッカー塗料

ちなみにこの時点で私が所持している塗料(スプレー)はこちら。

右からブラック、ライトサンド、ダークグリーン、艦底色。明らかにドイツ戦車を塗装するための色ではない(ダークグリーンを除く)

もともとはエアガンを迷彩塗装するために買ったものなので、プラモデルでこれを使えとなると車体全体の基本塗装くらいでしょうね。スプレー塗料なので細かいコントロールは苦手なのです。

おとなしく説明書に書かれた塗料を買いました。

一緒に買った工具類

ニッパーと接着剤

静岡のホビーショップで買った「ヴィルベルヴィント」ですが、無謀にもホテルの部屋で組み立てようと考えてたので、最低限のツールはあった方が良いと思って合わせて購入したニッパーと接着剤。

「これだけじゃ無理だろ」というくらい本当に最低限度です。

組み立てられないことはないですが、パーツのバリ取りとかが出来ないので確実に完成時のクオリティが大幅に下がります。

スポンサーリンク

まとめ 知識・工具ナシで旅先で組み立てるのは無謀

本来はホテルでノンビリ組み立てようと思って買ったものですが、プラモなんて作ったことがない私にとって無謀すぎる選択でした。

それはもう、箱開けて即座に「あ、これ無理だわ」ってなるほどに。

なので、ホテルでの組み立ては諦めて、家に帰ってから工具と情報を揃えてじっくり作ろうという結論に至った次第です。

工具やアイテムについては「【超初心者向け】戦車プラモデルで使用した道具と使い方まとめ」にてまとめたので、これから戦車を作る人は参考にしてみてください。

初心者でも簡単に組めるプラモデル(ガンプラとか)もあるので、見栄を張らずにそっちを選べばホテルでも作れたかもですが、陳列されたプラモの中にヴィルベルヴィントがあったので買ったのです。

何というか、プラモデルを買ったというよりも、ヴィルベルヴィントを買ったと言った方が良いのかもしれません。

ということで暇な時間を見つけながらチビチビと組み立てていこうと思います。お楽しみに。

初めて作る戦車プラモ「ヴィルベルヴィント」で悪戦苦闘する
タミヤの「4号対空戦車 ヴィルベルヴィント」の製作を開始します。ツィンメリットコーティング、パーツの塗装、迷彩塗装に失敗したシャーシをマジックリンで洗浄しました。…生まれて初めての戦車プラモなので「組み立て…?」ってなる内容ですがご容赦を。

ということで次回からヴィルベルヴィントを製作していきます。…が、早くも悪戦苦闘しております。

↑今回購入したタミヤのヴィルベルヴィント(1/48スケール)がこちら

↑1/35スケールのヴィルベルヴィントもあります

↑サイバーホビー(ドラゴン)製のヴィルベルヴィント。パーツ数が多くモールドなども細かく入ってます。中・上級者向け。

この記事のコメント