引き続き、タミヤの「ヴィルベルヴィント」製作日記の続きを書いていきます。
↑今までのヴィルベルヴィント製作日記はこちらにまとめました。
今回の具体的な製作内容としては、
- 車体上部へパーツを取り付ける
- 転輪や履帯を塗装して車体下部に取り付ける
- 2cm Flakvierling38を塗装して組み立てる
- 缶スプレーで無理やり車体に迷彩塗装
- 兵士フィギュアの組み立て・塗装
- 砲塔の組み立て
…と言った具合に、ヴィルベルヴィントの車体が完成するところまでなんとか持っていきました。
相変わらずプラモ製作日記ばかり書いているので、それ以外の記事期待してる人には何だか申し訳ないような気もしてきます。
んが、私は早く「ヴィルベルヴィント」を完成させたいので、今日も今日とてプラモ製作日記を書きます。
車体上部にパーツを取り付けよう
前回のヴィルベルヴィント製作日記を読み直したのですが、「組み立てるよー」と書いておきながらツィメリットコーティングだのパーツの塗装だの全然組み立ててねえじゃん!! ってなりました。
なので今回こそ「組み立て」をやっていきます。
ということで今回は、車体上部に諸々のパーツを取り付けるところからスタートしていきます。
まずは車体後部にリアパネルをペタッ。
つぎに車体の後ろにある格子状のパーツを取り付けます。
これは「ルーバー」とか「吸気口」とか呼ばれていて、エンジンを冷却するための風を送り込めるようにするものです。
そしてフェンダーを取り付けます。
フェンダーの上に乗っかっている平ぺったいパーツはルーバーのカバーですね。
場所によってはルーバーから異物(主に砂埃)が混入してエンジンが壊れるおそれがあるので、そういった所ではコイツでルーバーを塞いじゃうわけです。
その上には予備の砲身を収納するケースを取り付けます。
ヴィルベルヴィントの主砲は「2cm Flakvierling38」という、20ミリ機関砲四連装にしたもので、敵の航空機に向かってズガガガガと、怒涛のごとく砲弾を浴びせます。
連射をするので砲弾が通過する「銃身」内部の摩耗も激しく、一定数撃ったら銃身を交換する必要があるのです。
この砲身ケースはヴィルベルヴィントならではの装備ですね。
操縦手席と通信手席にハッチを取り付けます。これで雨が降っても弾が降っても大丈夫。
なお写真ではハッチは閉じていますが、開けた状態にセットすることもできます。
ドイツ戦車兵のフィギュアを用意して操縦席から顔を覗かせたりすると雰囲気が出ますよね。
車体側面にクラッペ(覗き窓)を取り付けます。
本来なら4号戦車のクラッペは窓のようにカパッと開けられますが、こやつはそのまま接着するので開きません。
車体正面にも前面装甲板を取り付けます。
主砲は「2cm Flakvierling38」ですが、通信手が座る席にはMG34という汎用機関銃を備えてます。
写真の前面装甲板の左側にあるボールマウント式銃架(円形状の部分)から機関銃の銃身がニョキっと顔を出すように搭載します。
MG34も銃身の塗り分けるが必要なので取り付けは後に回します。
ということで、ペタペタと車体上部にパーツを取り付けたらこんな感じに。戦車っぽくなってきました。
車体にパーツを貼り付けるだけという簡単な作業ですが、一つ一つのパーツは小さいので、接着の際に手先の神経を使います。
上手につまめないし、接着する場所に置こうとしたらズレたり、細いパーツはパキッと折れないように扱わなければいけません。あとは紛失にも注意。
寒い外から帰宅して指先の感覚がマヒしている状態で作業するので、手先の感覚が鈍り、何度パーツをポロリしたことか………。
それでもこういう感じに、「今日はどこまでやろうかな」と計画を練って組み立てるのはなかなか楽しいですし、組み立てている間に創意工夫を凝らすのもプラモデル作りの醍醐味です。
続いて「車間距離表示灯」を車体に装着していきます。こちらも小さいパーツなので削ったり接着するのが大変。
で、ペタンと車体に取り付けます。
接着剤は乾くとパーツ周辺に「塊」が出来るので、取り付けに手間取ると固まった接着剤のせいでパーツに厚みが出てしまい穴に入らなくなります。
そうなった時は焦らずヤスリで削ってリトライ。
OVM(車載工具)もヒョイヒョイと取り付けます。
これらOVMの中には木の部分と鉄の部分にわかれているものもあり、それぞれ色を塗り分けます。取り付けてから塗るか、塗ってから取り付けるかはお好み次第。
私の場合だと、一通り組み上げてからもう一度ダークイエローで塗装しますので、こういった小物パーツの塗装は最後に筆でやります。
缶スプレーでパーツを塗装する
この日は天気が良かったので塗装も一緒にしました。
……というより、塗装して乾燥するのを待っている間に先述の車体上部へのパーツ取り付け作業をしていました。紹介する順序逆です。
で、塗装なんですが、車体の基本色であるダークイエロー、迷彩色のダークグリーン、レッドブラウンのラッカースプレーを買っちゃいました。
缶スプレーは細いラインなどを描くのには不向きですが、一度に広範囲を塗装できるという点では筆よりも楽チンです。
なぜもっと早くこいつ使わなかったのかと今は後悔している。
車体をダークイエローで塗装します
で、こちらは前回、アクリル塗料で迷彩塗装をして盛大に失敗したため、マジックリンで塗装を落とした後に撮影した車体上部。
マジックリンで塗装を落とした後、そのまま乾燥させて車体の上下だけダークイエローで塗装してやりました。
一度に全体を塗るので写真のように裏に棒をひっつけて多方面から塗装できるようにします。
車体下部も同様に塗装。やっぱり筆と違ってムラなく綺麗に塗装できます。
また、Mr.水性ホビーカラーのアクリル塗料と、タミヤのラッカースプレーとでは同じ「ダークイエロー」でも若干色が違うことに気付きました。Mr.水性ホビーカラーの方は何というか、白っぽい黄色でした。
ただ、ウェザリングで一段階暗くなることを想定して、あえて明るめの色を使うというのもアリだと思います。
参考までに塗装に失敗した時の車体下部の写真を拝借。上の写真と見比べてみると色の違いがはっきりわかります。
塗ってて「なんかおかしいなぁ……」と思ったらやっぱり色が違ってた。
「2cm Flakvierling38」も塗装
こちらはヴィルベルヴィントの主砲である”20ミリ機関砲”こと「2cm Flakvierling38」のパーツランナーです。こちらも合わせて塗装しました。
最初は何色を塗ろうか迷ったのですが、ひとまず車体と同じダークイエローで塗ってやることに。
なお、銃身や兵士が座る椅子などのパーツは別の色を塗るので、マスキングテープを貼り付けて塗料がかからないようにします。
というわけでシャーっと缶スプレーで一通り塗装を塗り終えました。ついでに転輪も再塗装。
車体下部に迷彩塗装をする
車体下部は組み込むと塗装が難しくなるという理由で先に迷彩塗装を施します。
本来なら迷彩塗装は「エアブラシ」を使って行うものですが、この時点で我が家にそのようなハイテク機材は存在しないので、強引に缶スプレーで迷彩塗装をしました。
良い子はマネしないでネ。
ということでまずはレッドブラウン。迷彩塗装をするときは明るい色から順に塗ると良いとのことですが、この時はそんな情報は持ち合わせてませんでした。
…なんというか、プラモデルを作るならある程度「作り方」は知っておいた方が良いなと痛感させられます。
こういうカオスなプラモ製作日記にならないように、書籍などは読んでおきましょう。オススメは「戦車模型製作の教科書 ドイツ戦車編」。
つぎにダークグリーンを塗ります。
ラッカースプレーは広範囲に塗りムラなく塗装できるというのと、迷彩塗装を上で重要となる「ぼかし」を再現できるというメリットがあります。
しかし、こういう迷彩塗装の場合だと広範囲に塗料が行き渡ってしまうため、上手く模様が描けないのが難点。
なので、マスキングテープとかステンシルシート(厚紙で作った型)を自作して上手いこと範囲を絞らないといけません。
狭い範囲を塗装できるエアブラシ欲しいなぁ…。道端に落ちてないかなぁ…。人の良さそうな老紳士が「おまぃが欲しいのコレやろ?」って言ってエアブラシくれないかなぁ…。
車体上部や砲塔も塗装します
ハッチやらフェンダーやら、細かいパーツを取り付けた車体上部や砲塔もここでダークイエローで塗装します。
車体には工具とかスペアの転輪や履帯を取り付けているので、そちらは後ほど筆で色を塗っていきます。
転輪・履帯の取り付け
本来だと戦車の組み立ては足回りである転輪や履帯といった下の方から組み立てていくのがセオリーなのですが、どういうわけか塗装したり車体上部組み立てたりとアッチコッチ脱線していました。
なのでここに来てようやく足回りの組み立てに入れます。
ということで履帯や転輪を塗装して車体の下部に取り付けていきます。
転輪を塗装して車体に取り付ける
まずは「転輪」を塗装していきます。
転輪もなかなか小さいパーツですし、なにより予備を含めると18個も塗装しないといけないので地味に面倒な作業になります。
18個を数回に分けて塗るとなると時間がかかるので、持ち手をつくって一気に全部塗装します。
持ち手は爪楊枝に両面テープ(普通のテープとかでも多分OK)を巻いて厚みを出したものを使用します。
こんな感じに。
両面テープが多少厚くなっても転輪の穴にめり込むように差し込めば入ります。
回転させながら走行転輪にフラットブラックを塗っていきます。
多少塗りが歪(いびつ)になっても後からウェザリングをするので誤魔化せます。
というわけでドンドン塗っていきます。
タイヤを塗り終わったらダークグリーンとレッドブラウンで迷彩塗装します。
といってもタイヤの内側に曲線をビビビっと塗っていくだけなのでいつも通り「適当」にやっているだけです。
転輪が乾燥したら車体下部に取り付けていきます。
接続部分に塗料の厚みが出てうまく取り付けられない場合は、その部分をカッターで削ってやります。
履帯の組み立て
ローラーやスプロケットを取り付けたら、いよいよ履帯(キャタピラー)の取り付けに入ります。
余談ですが戦車やショベルカーとかについている「キャタピラー」とは、アメリカ合衆国にある多国籍企業の社名であり、そのキャタピラーも同社の商標登録です。
キャタピラーの方がわかりやすいですが、上記の理由から当ブログでは「履帯」という単語を使っていこうと思います。
まずは説明書に従って軌道輪に小さい履帯4枚を取り付けていきます。履帯には前後の向きがあるので間違えないように。
その後ろに長い履帯を繋げていき、誘導輪までもっていくという感じ。
最後まで履帯を取り付けていくとこんな感じになります。
小さい履帯パーツを上手いこと取り付けて履帯の両端を曲線を描くようにして取り付けて、部分的に段差や「角」が出来ないように注意しつつ、一体感を出しました。
なお、実物の履帯は重たい鉄の塊なので、特に上部支持輪を通る部分は履帯が「たわみ」ます。
今回は組み立てるのに精一杯だったので手が回りませんでしたが、ラジオペンチなどを使って履帯を軽く曲げることで「たるみ」や曲線を作ることは可能です。
次回はやってみよう。
「2cm Flakvierling38」の組み立て
つぎはヴィルベルヴィントの主砲「2cm Flakvierling38」を組み立てていきます。
ここに来てようやくメイン武装を組み立てられるという喜び(笑)。
「2cm Flakvierling38」ってなに?
組み立てに入る前に、ヴィルベルヴィントの主砲「2cm Flakvierling38」がどういったものか、簡単に説明します。
ドイツでは第二次大戦中の1940年に、ルガーやKar98kなどで有名なマウザー(モーゼル)社が「2cm Flak38」という”単装”の対空機関砲を開発しました。
この2cm Flak38が出てくるメディアといえば映画「プライベート・ライアン」。
終盤のラメル・ヌーヴィル(架空の地名)での攻防戦において、戦車周辺に群がる米軍に向かってバシバシ射撃するシーンがありました。
「対空機関砲」に分類されるFlak38なので、本来は航空機を撃墜したり飛行の妨害をする兵器です。
そのため砲弾の口径が大きくて通常の兵士が使うライフルとは比較にならない威力である上、対空機関砲は命中と同時に炸裂する榴弾を使用する場合もあります。
そんなものを生身の人間に向かって撃てばミンチになります。実際にプライベート・ライアンでは食らった米軍兵士が肉片になってます。
ということで(人間相手には)威力は絶大な2cm Flak38なんですが、装弾数が20発、連射速度も188~220/分程度で、単体での「対空砲」としては火力不足でした。
そこで、火力不足を補うべく、Flak38を4連装にしたものが「2cm Flakvierling38」というわけです。
機関砲を4つにしたので単純に火力は4倍となり、一分間に720発(理論上は1,800発)もの射撃が可能になりました。弾幕が張れるぞ。
そんな2cm Flakvierling38は艦艇や野戦陣地、建物、装甲車両や貨車にも搭載され、ドイツ軍の防空体制は格段に向上し、連合軍からは「魔の四連装」と恐れられました。
それでは2cm Flakvierling38をつくろう
それでは「2cm Flakvierling38」の組み立てに入ります。
キットでは機関砲や照準器、兵士が座る椅子などは色が指定されておりますが、砲架部分は色が指定されていないのでどうしようか迷いました。
画像検索で2cm Flakvierling38を調べてみると、黄土色だったり未塗装のグレーだったり色々出てくるのですが、ひとまず砲架部分は車体と同じダークイエローで塗っておきました。
こちらはFlak38。こいつを4つにするとFlakvierling38となります。
“vierling”はドイツ語で4組という意味なので、2cm Flakvierling38は単純に”2cm対空砲38型が4組になったヤツ”というわけです。
機関砲本体および、そこに接続する弾倉はメタリックグレーで塗装しました。
あとは説明書の指示に従い、Flak38を左右それぞれ2つずつ接着していきます。
…こういう機関砲と砲架で色が異なるパーツは組んでから塗装すべきか、塗装してから組むべきか迷いますよね…。
ということで左右にFlak38を2門ずつ取り付けて4連装のFlakvierling38になりました。
これさえあれば連合軍の航空機なんて屁でもありません(大戦後期を除く)。
更に照準器も取り付けます。
説明書によると「可動部には接着剤つけるな」とありますが、細かいパーツゆえに手を離すとすぐにポロポロと取れて簡単に崩壊するので、禁を破って接着してやりました。
なお、照準器は銃身と平行になるように取り付けます。当たり前ですが。
そして砲身を動かすための操砲ハンドルや砲手が座るための椅子を取り付けます。
上を向いて射撃をするので立ちっぱなしだとさすがに疲れます。砲手だって人間ですから椅子に座ってゆったりリラックスした体勢で射撃に臨みたいものです。
2cm Flakvierling38が完成した!
用意する写真が少なかったこともあって呆気無い感じですが、これで2cm Flakvierling38が完成しました。
外観はゴチャゴチャしていますが、メーカーがタミヤだけにパーツ数はそこまで多くはならず、1時間もあれば組み立てられますが、細かいパーツが多いので、あっちを付けるとこっちが取れるといったアクシデントに見舞われます。
細かいパーツは焦らずに接着剤が固まるまでジックリ待ったほうが良さそうですね。せっかちな私にそれが出来るかどうかは別として。
この後は砲塔の塗装、砲塔内部にパーツの取り付け、搭乗員の組み立て・塗装といった作業をしていく予定です。
(兵士の)戦闘服の迷彩塗装は難しいだろうなぁ……。
兵士フィギュアの組み立て
今回のキットにはヴィルベルヴィント本体だけでなく、そこに搭乗するドイツ兵のフィギュアも付属していました。
戦車単体でも十分カッコ良いですが、そこに兵士が加わることでより雰囲気が増します。…ということで搭乗員となるドイツ軍兵士たちを作っていこうと思います。
当初はこのフィギュア、色を塗ってから組み立てようと思っていたのですが、説明書に記載されている使用塗料一覧に無い色を使うので、塗装は一旦後回しにして先に組み立てることにしました。
各兵士フィギュアの組み立て
で、まず完成させたのが射撃の指揮をする車長。
双眼鏡で空を眺めて敵機を見つけたら「おーい、敵機来たで落としてや。んーと距離は大体1,000mくらいや」と、砲手に指示するのが彼のお仕事。指示するだけの簡単なお仕事ですが時給は良いらしい。
なお、ヴィルベルヴィントより前に開発された対空戦車「メーベルワーゲン」は戦闘室にゆとりがあるので車長も中に入って指示をします。
しかし、ヴィルベルヴィントの砲塔では機関砲と装填手2名および砲手1名だけでギリギリなので、指揮官は砲塔ではなく車体の上に乗って指示をしていたそうです。
悪いなぁ車長。この砲塔3人乗りなんだ。
「でけぇ……でけぇなぁ……」
続いて「装填手」も完成。
バリバリ撃ちまくる対空機関砲ですが、機関砲1門の装弾数は20発なので、連射すればあっという間に弾切れになります。
で、弾切れになったら彼が「あいよ、装填完了(チッ、かったりぃなァ……)」と言いながら次の弾倉を装填します。ガソリンスタンドのスタッフのような存在です。
なお装填手は左右に一人ずついますが、こちらの彼は左側の装填手となります。
そして次が射撃を行う「砲手」。です。
彼はメイン武装となる「2cm Flakvierling38」の椅子に座らせるので、まずは下半身だけ組み立てて椅子に貼り付けます。
彼は単に機関砲をぶっ放すだけでなく、ターゲットに合わせて機関砲(砲塔)を上下左右に動かす役目も担っているのでなかなか忙しいのです。
両手のハンドルで砲塔を上下左右に操作し、足元にあるペダルで射撃をします。
顔(目線)は対空機関砲の照準器と並行になるようにします。
フィギュアの塗装
このままフィギュアの塗装を後回しにして作業を進めると、この先は砲塔内部のパーツの組み込み、そして最終的に兵士を搭載といった流れになり、兵士を搭載したら塗装が困難になります。
なので今回はドイツ迷彩を再現するための塗料は無いけれど、既存の塗料で迷彩服っぽいものを再現してみようと思います。
……「何も塗らないよりかはマシ」レベルの完成品になることを祈って。
ドイツ軍の迷彩に対応した色の塗料が無いとは言ったものの、ヘルメットとかブーツ、手袋などは説明書の一覧にあった色の塗料を使うので、まずはそれらを塗るところから始めました。
搭乗員のヘルメットや指揮官の帽子を「フィールドグレイ」で塗装します。
で、ここから私の悪いクセである「適当」っぷりが猛威を振るった結果、「いっそのこと服もコレ(フィールドグレイ)で塗ってやれ」という発想に至る。
ドイツ軍兵士の塗装しているハズなのに、なんだか米軍っぽい服になる。
ちなみに靴やベルト類はフラットブラックで塗装しました。
その後、指揮官の装備とかにも着手し、指揮官が腰にぶら下げているポーチを塗るために用意した「フラットブラウン」を服の上にチョンチョンと斑点を描くようにつけていく。
さらに「ダークイエロー」をフラットブラウン同様にチョンチョンと塗っていきます。
「塗る」と表現しましたが、筆で上からトントンと叩くように塗料をつけていくと迷彩模様がうまく描けるような気がします。筆は一番細いやつを使用。
ということで、ドイツ軍兵士の塗装(オリジナル迷彩仕様)が完成しました。
実際にこんな迷彩パターンが存在するのかと言われると、似たようなのに「ウッドランド迷彩」という、ある意味で最もポピュラーな迷彩パターンがあります。
……ただドイツ軍の迷彩とは違いますけどね。
なお、実際の冬季用防寒服はこんなような迷彩パターンで、迷彩模様と(雪原などで効果を発揮する)白のリバーシブルになっています。
……塗り終わってから言うのも何ですが、ダークイエローをベースカラーにして、フィールドグレイやフラットブラウンを斑点にすればタンウォーターパターンは再現出来たんじゃないかと少々後悔。
こちらは砲手。やっぱり何も塗装していないよりもデタラメでもいいから迷彩っぽく塗装したほうが雰囲気が出ますね。
その他の塗装については、顔を「フラットフレッシュ」、手袋や防寒頭巾(コプフシュッツァーと呼ぶそうです)はダークグレイで塗装しました。
また、兵士の塗装と一緒に、「2cm Flakvierling38」の塗装がハゲてた部分も一緒に塗りなおしてやりました。
搭乗員の完成!
組み立ておよび(オリジナル迷彩ですが)塗装もしっかり行い、これでようやくドイツ軍兵士が完成しました。
やっぱり車体を塗装しておいて、搭乗員を未塗装というのは鑑賞面だけでなく作成面においても物足りないので、塗装はしておくべきだなぁと実感しました。
で、実際の迷彩パターンとは大きく違うオリジナル迷彩が出来上がったのですが、これはこれでまた雰囲気が出ていて個人的にはアリです。
あとはヴィルベルヴィントに乗せた時にどう映えるか。
ちなみに現時点ではこんな感じになっています。
これで残すは「砲塔」のみとなりました。長かったヴィルベルヴィント製作日記もいよいよ終盤です!
「砲塔」の組み立て
……ということで、残った砲塔の方を組み立てます。写真は砲塔下部。
ヴィルベルヴィントの特徴的な形状の砲塔は上下の2パーツで構成されていました。
こちらは車体上部と面するパーツで、この中に2cm Flakvierling38や兵士などを入れて最後に砲塔上部でフタをするといった流れになります。
なお砲塔の中央には対空機関砲を搭載するための「H」の形をしたマウントがあり、タミヤでは砲塔側にモールドが入ってますが、これは本来は砲塔ではなく車体側に取り付けられるものです。
砲塔内部に砲弾ラックを取り付ける
まずは砲弾ラックをつくります。
弾倉部分は2cm Flakvierling38と同じメタリックグレーで塗装しましたが、その後ガンメタルの方が色的に良さそうだったので、ガンメタルで再度塗装しています。
ほい完成。砲弾ラックは2つ作ります。
1つのラックには弾倉が4つ収納されており、その弾倉には砲弾が20発入っているので、機関砲本体に引っ付いている弾倉合わせて200発置いてあります。
ちなみに史実では、榴弾(炸裂して破片まき散らす弾)と徹甲弾(とにかく硬い弾)を合計3,200発携行したのことで、おそらく見えないところ(車体内部とか別の運搬車両)にもっと弾倉があるのだと思います。
で、完成した弾倉ケースを砲塔内部に取り付けます。
この位置に置いとけば装填手が片手で取り出せます。すぐ使うものは近くに置いておく。鉄則ですね。
装填手が座る椅子を作ります
続きまして空になった弾倉を交換する装填手たちの”イス”を用意してあげます。
まず写真のようなちっさいパーツを砲塔内部に取り付けます。
こんな感じに。
で、椅子のパーツの裏にあいてる穴をこのパーツの突起部分に合わせるように貼り付けます。小さいパーツに小さいパーツを取り付けるので、これまた神経を使う作業です。
立ちっぱなしの仕事では足や腰や背中が痛くなります。椅子に座ってリラックスして弾倉を交換をすれば疲労やストレスを軽減でき、快適な対空戦闘を行うことができます。
ドイツの急激な対空戦等能力の向上は、装填手が座る椅子によるものだと言っても過言ではありません。
防盾を取り付ける
次に砲塔上下の切り欠きから砲弾の破片が侵入するのを防ぐための「防盾」を取り付けます。
ヴィルベルヴィントは砲塔に切り欠きが入ってるおかげで対空射撃だけでなく、地上の兵士や車両を狙う「水平射撃」も出来ます。
戦闘態勢のメーベルワーゲンのように、従来の対空車輌では砲塔がありません。そのため、特に水平射撃時は兵士がむき出しになってしまいます。
一方で全周囲を覆う旋回式砲塔をもつヴィルベルヴィントは対空・水平問わず兵士を保護してくれます(戦車砲の直撃は無理)。
砲塔上部にも同様に防盾を取り付けます。
仕切りにはLとRといった印が入っているので、説明書と見ながら向きを間違えないように取り付けていきます。
2cm Flakvierling38と兵士をのせる
砲塔下部が出来たので、兵士と2cm Flakvierling38対空機関砲を搭載します。
反対側。
「やれやれ、ようやく座れるぜ」 と椅子に座る装填手たち2名。
彼らは砲塔が完成するまでずっと立ちっぱなしだったので、久々に座る椅子のやわらかい感触を懐かしく感じてます。
砲塔上部を取り付ければ完成
そして最後に砲塔上部をカポッと取り付ければ砲塔の完成です。
真上から見てみるとこんな感じ。
こうやって見ると兵士の体のほとんどが砲塔で隠れるので、迷彩服の塗装に限ってはそこまで神経使わなくても良いということがわかりました。
…いやウソです。細部まで手を抜かず拘りましょう。
実物ヴィルベルヴィントと同様に、この砲塔には対空機関砲と射手・装填手がギリギリ入る程度のスペースしかありません。なので指揮官は砲塔の外で指示を出します。
そういった理由で史実では戦闘中の連絡がやりにくかったとのこと。「悪いなのび太、この車3人乗りなんだ」という光景はドイツでも見られるようです。
完成したパーツを合体させよう
車体下部、車体上部、砲塔が完成しましたので、これらを合体させます。
まずは砲塔を車体上部に取り付けます。砲塔を車体上部の溝に合わせて差し込み、クルッと回転させるだけ。
塗料とかの厚みのせいで砲塔が回らない場合は、上から押しこむように少し力を入れてると回ります。んが、力を入れ過ぎるとパキッとなるので注意。
戦車とはいえプラモデルはプラスチックで出来ているということをお忘れなく。優しく丁寧に扱ってあげましょう。
1/35スケールの戦車プラモは上下の車体を接着剤つかって合体させますが、1/48だと車体下部がダイカストなので前後2本のネジで固定します。
なお、ネジがむき出しになっているように見えますが、この後この上にパネルを被せるので見えなくなります。安心して下さい、ちゃんと隠しますよ。
ということで、ヴィルベルヴィントがほぼ完成しました。
あとは細かいパーツの取り付け、車体の塗装、ウェザリング(汚し)くらいで、大きな組み立てはオシマイ。
ヴィルベルヴィントがほぼ完成!
砲塔を組み上げて車体に取り付けたところでヴィルベルヴィントがほぼ完成しました。
残るは塗装とか小さいパーツ(副武装のMG34やスペアの履帯、車体前後のパネルなど)の組み付けとか、迷彩塗装、そしてウェザリングとなります。
長かったヴィルベルヴィント製作日記がもうすぐ終わると思うとなんだかちょっと寂しくなります。
ということで、次回の記事では組み立てが終わったヴィルベルヴィントに塗装したりデカール貼ったりしていきます。