【4号J型】マジックトラック(連結式履帯)の組み立てかた

4号戦車 J型 マジックトラックの組み立て 履帯と転輪を外した状態 4号戦車 J型

戦車プラモデルのメーカーであるドラゴン(および同社ブランドのサイバーホビー)のキットには、「マジックトラック」という連結式の履帯が同梱されている場合があります。

特徴としては、従来の連結式履帯の多くがランナーに引っ付いた状態になっているのに対し、マジックトラックは最初から履帯(履板)のパーツだけなので、あとは接着して繋げるだけの状態になっている点。

また、連結式履帯共通ですが、軟性樹脂で出来ている「ベルト式履帯」では再現が難しい履帯の重量による「たるみ」を再現しやすいという利点もあります。

一方で成形時に残る「押し出しピン」の跡は履帯に残っているため、この処理をする場合時間がかかるなど、同じ連結式でも従来の連結式履帯とマジックトラックではそれぞれ一長一短あります。

連結式の履帯はドラゴンだけでなく、様々な戦車プラモデルのメーカーでも採用していますが、連結式履帯の一つである「マジックトラック」はドラゴンの商標です。

さて、前置きが長くなりましたが、今回は製作中の4号戦車 J型をつくりながら、マジックトラックの組み立てについてご紹介します。

ドラゴン 4号戦車 J型 (中期型) 製作日記
ドラゴン(サイバーホビー)の4号戦車 J型 中期型をつくります。キットの紹介から始まり、実物車輌の特徴を踏まえながら完成までの製作についてまとめました。

※今までの4号戦車 J型(サイバーホビー)の組み立て日記は上のリンクから読むことが出来ます。

先述の通り、「マジックトラック」はドラゴンの商標ですが、マジックトラックと呼ばずとも連結式の履帯は多くの模型メーカーが採用しているため、どこかしらで出会うことがあります。

なので、4号戦車の製作とあわせてマジックトラック組み立ての予習として呼んで頂ければと思います。

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マジックトラックを組み立てる前に

マジックトラックをはじめとする連結式履帯の組み立て方は人によって様々ですが、大まかに以下の2通りの組み立て方があると思います。

  • そのまま履帯を転輪などに接着する方法
  • 履帯と転輪は接着せず、後から取り外せるようにする方法

文章だけではピンと来ないかもしれませんが、通常通りの組み立て方と、後々の塗装を考慮し、履帯と転輪を車体から取り外せる「ロコ組み」の2通りがあるわけです。

そのまま履帯を転輪などに接着する方法

ティーガーI後期型 連結式履帯の取り付け7

ティーガーI(タミヤ)の履帯はそのまま転輪に接着しました。

上の写真は、タミヤのティーガーIの連結式履帯(マジックトラックではありません)を組み立てた時のものです。

この時は車体シャーシに転輪を接着し、連結式履帯も転輪に巻き付けたあと、そのまま転輪と接着する方法で組み立てました。

当然ながらあれこれ小技を使うこともなく組み立てられるので、難易度は低いですが、その反面、車体の奥まった部分や転輪のゴムの部分の塗り分けなどが困難です。

上のティーガーIは後期型ということで鋼製転輪を使っており、フチをゴム色で塗装する必要がなかったので楽ですが、これがゴムを塗装する4号とかだったら………。

履帯と転輪は接着せず、後から取り外せるようにする方法

ケーリアン ロコ組み

5号対空戦車 ケーリアンは「ロコ組み」で組みました。

そこで、奥まった部分や転輪のゴム部分を塗装しやすくするために、あえて転輪を車体に接着せず、履帯も転輪と接着しない「ロコ組み」という方法を歴戦のモデラーさん達は産み出しました。

こうすることで上の写真のように履帯や転輪を車体から取り外せるようになり、塗装が容易になるのです。先人モデラーさんたちの知恵の結晶ですね西住殿ぉ!

…ただ、このロコ組みは転輪や履帯を外すという行為が伴う関係で、少々コツがいります。難易度は素組みに比べると高め。

ですが、ティーガーやパンターのような複数の転輪を挟み込むタイプの戦車はもちろん、今回の4号戦車のように、履帯と車体に隙間があるタイプだと奥まった部分の塗装が気になる所。

そういったことから「ロコ組み」は是非とも習得したい技法の一つと言えます。

というわけで今回はこのマジックトラックを「ロコ組み」方式で組み立てて行きます。

なお、ロコ組みをする場合は、転輪(走行転輪、起動輪、遊動輪、上部転輪など)は車体側には接着せず、取り外せる状態にします。

履板の整形からスタート

そうとわかればマジックトラックをつなげよう! となるところですが、まずは最初に履板の整形からスタートすることになります。

…これがなかなか時間のかかる作業なので、一度にやろうとせず、1日30枚ぐらいを目安にのんびりやっていきましょう。

頑張って押し出しピンの跡を消そう

4号戦車 J型 マジックトラックの押し出しピンの跡

マジックトラック(履板)を見てみると、履板の内側部分に2つ丸い突起のようなものがついています。

これは成形したパーツを金型から剥がす時に押し出すピン(エジェクタピンあるいは押し出しピンと呼びます)の跡で、プラモ始め様々な成形部品に見られる跡です。

ランナーにパーツがついた連結式履帯だとピンの跡はランナー側に付きますが、履板を単品成形して「ランナー」が存在しないマジックトラックではパーツにピンの跡が残ります。

これがマジックトラックの欠点で、マジックトラックの組み立てはこの押し出しピンの跡を消すところから始まります。

今までは塗装やウェザリングで誤魔化せるとスルーしていましたが、今回はこの押し出しピンや履板のセンターガイドにあったゲートの跡を処理します。

押し出しピン跡は、デザインナイフやカッターナイフなどで削いでペーパーで整えるといった方法で一コマ一コマ整形していきます。その数およそ200個!!

履板は必要枚数より3つ多めに用意

4号戦車 J型 片側分のマジックトラック

………というわけで、まずは片側分のマジックトラックの成形が終わりました。

説明書ではマジックトラックは片側99コ必要と記載されていましたが、接着時における圧着具合によって数は変わって来るので、念のため102コマ用意しておきました。

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「ロコ組み」のやり方

履板の成形が終わったので、次はこれらを接着し、1つの「履帯」として車体や転輪に巻きつけていきます。

先述の通り、今回マジックトラックの組み立ては後々の塗装を考慮して「ロコ組み」方式でやっていきます。

転輪を接着していないことが大前提

4号戦車 J型 転輪一式

「ロコ組み」の本質は履帯や転輪を取り外すことにあります。

そのため履帯はもとより、各転輪は車体に接着せず、外せる状態にしておくことが大前提です。

今回も例に漏れず転輪、起動輪、遊動輪、上部転輪などは車体側に接着はしておらず、上の写真のように外した状態にしておきました。

なお、もしこの段階で転輪を車体に接着している場合、「ロコ組み」は出来ませんが、履帯だけを外す「C組み」は可能かもしれません。

用意するもの

このロコ組みをする時に使用した道具は以下の通りです

  • 木の板
  • 両面テープ
  • 定規
  • 接着剤
  • マスキングテープ
  • ピンセット

要は、1枚1枚履帯を接着する作業をしやすくするためのものです。それぞれの道具についての解説は組み立てながら行っていきます

マジックトラック用の「冶具」をつくる

履帯を作るために履板を1枚1枚接着していきます。

ダイレクトに1つ1つ接着していく方法もありますが、繋げれば繋げるほど長くなって作業がやりづらくなります。そのため私は履板を全て並べ終わってから接着という手順でやっています。

並べる、接着と2つの作業が発生するので若干時間はかかりますが、このようにすることで以下のような利点があります。

  • 最初と最後で接着剤の乾燥の差が少なくなる
  • 途中で履帯が切れにくい
  • つなげた履板の枚数を忘れない
  • 履帯が曲がりにくい

ただ当然ながら、小さな履板を並べるだけではちょっとした振動でバラバラになるため、マジックトラックなどの連結式履帯用に自作した冶具を使っています。

『自作した冶具』というと何だか凄そうに聞こえますが、何のことはない。板に両面テープを貼っただけです(笑)。

冶具の土台は木の板

4号戦車 J型 マジックトラックの組み立て 履板を並べる板

連結式履帯を作る時は上の写真のように木の板を冶具として使用しています。ここに両面テープを貼り付けてその上に履帯を並べるわけです。

私は倉庫にあった木の板を使ってますが、

  1. 平らであり
  2. ある程度長さがあって
  3. 作業中に曲がったり折れたりせず
  4. なおかつ字が書き込める

といったのであれば、スチロールとかプラ板でも冶具として使えます。

なお、冶具の長さとしては、ティーガーIの履帯100枚並べると39cmだったので、最低でも45cmは欲しいところ。

また、パンターとかティーガーといったように車輌別の履帯に対応できるように幅も大きいものだとなお良いでしょう

板の上に両面テープを貼る

4号戦車 J型 マジックトラックの組み立て 板に両面テープを貼り付ける

この即席冶具の上に履板を並べていくのですが、何もせずにそのまま並べたら鼻息で履板が吹っ飛びます。…当たり前ですが。

なので板の上に両面テープを貼り、その上から並べていくわけです。

…ただ、両面テープは粘着力が強いので、そのままの状態だと最後に履帯を剥がす時に切れやすくなります。

なのでフィルムを剥がしたら布を当てて剥がすを2~3回ほど繰り返して粘着力を弱くしておきます。板を傾けて取れない程度の粘着力があれば十分なのです。

これでマジックトラック用の即席冶具の準備が完了です。

冶具の上に履板を並べる

では、冶具の上にマジックトラックを1枚1枚ならべていきます。

履板は10枚単位で並べており、10、20、30、と板に数字を記入しているため、「あれ? 何枚並べたっけ??」というポカが発生しないようになってます。

また、履板はただ並べるだけでなく、ある程度つなげたらグッと押し付けて履板同士を密着させたり、定規など硬くて平らなものを当てて履帯がまっすぐになるように調整します。

4号戦車 J型 マジックトラックの組み立て 板に履板を並べていく2

ということで履板を100枚並べました。

サイバーホビーの4号戦車 J型(中期型)のマジックトラックは片側99枚必要ですが、これはあくまで目安です。密着具合によっては多かったり少なかったりするので、その場合は臨機応変に調整します。

そういったことから念のため1枚多い100枚で設定しました。

履板を接着する

履板をすべて並べ終わったので、次はこれらを接着して「履帯」にしていきます。

接着剤は「リモネンセメント」を使用

4号戦車 J型 マジックトラックの組み立て 履板の接着 リモネンセメント

なお、接着剤はタミヤセメントなど通常のプラモ用接着剤でも問題ありませんが、今回は「リモネンセメント」を使ってみました。

一般的によく言われるリモネン系接着剤の特徴としては

  1. 乾燥までに時間がかかる
  2. より強固に接着される
  3. シンナーの影響がない
  4. 塗料を侵さない

というもので、乾燥に時間がかかるので通常のパーツ接着では不向きですが、連結式履帯の場合はこれが大きな利点となります。

連結式履帯は接着剤を塗ってからの 引っ付いてない~硬化 の中間に位置する不完全な状態を利用して、履帯を曲げて車体(ホイール)に巻きつける作業です。

そういったことから、未密着~硬化までの時間が長いリモネン系は履板が切れない程度の接着力を保ちつつ、なおかつ曲げられるという丁度いい状態にしてくれます。

もちろん通常の接着剤でも同様のことは可能ですが、その場合硬化までの時間が短いので素早い作業が要求されます。

また、乾燥までに時間がかかるとは、逆に言えばよりしっかり定着してくれるということで、最終的な接着力は通常の接着剤より勝るとのこと。

そんでもって、リモネン系接着剤は「流し込みタイプ」でないにもかかわらず、流し込み接着剤に匹敵する流動性を持っており、履板の接合部にチョンと塗るだけでスーッと浸透してくれる点も選んだ理由だったりします。

なお、通常のリモネンセメント(タミヤ)はキャップがオレンジ色でフタについているのはハケですが、サラサラしている関係でハケだとドバッ! と出てしまいます。

そういったことからカラになった流し込み接着剤のキャップ(先端が細い筆になってる)を流用しています。

履板の接合部に接着剤を流し込んでいく

4号戦車 J型 マジックトラックの組み立て 履板の接着

あとは並べた履板の接合部に接着剤を流し込むようにつけていきます。

「流し込む」というなら「流し込み接着剤を使えば良いじゃないか」と考えるのが人の性ですが、流し込み接着剤だと樹脂が含まれないため接着力が弱く、連結式履帯には不向きと判断しました。

先述の通り、リモネンセメントでも流し込み接着剤に匹敵するくらい流動性があるので十分です。

なお、接合部ではなく、スーッと一筆書きのように塗る方法もあるかもしれませんが、実際に片側をそれでやってみたら塗りムラがあったのか、あちこちで千切れました。

もっと言うと、接着しないところにも接着剤をつけることになるので、その部分の樹脂が溶けてギトギトのザラザラになってしまいます。面倒くさがらず一個ずつていねいに接着する方が確実です。

なお履帯を接着したら20分ほど待って接着剤が生乾きになる状態にします。

車体に転輪を「仮組み」する

4号戦車 J型 転輪一式

履帯を接着してから生乾き状態になるまでの20分間、コーヒーでも飲んで休憩をしていても良いですが、ここは待ち時間に出来ることをやっておきます。

転輪はロコ組みのために接着していないので、車体から外した状態で保管している人が多いかと思います(装着したままだとすっぽ抜けて紛失のおそれあり)。

なので、接着剤がいい具合に乾くまでの待機時間を利用して、車体に転輪を仮組みしておきます。

当然ですが、ここでも転輪は接着しません。あくまで「仮組み」です。

4号戦車 J型 マジックトラックの組み立て 転輪を仮組みする

接着しないので、少し車体を傾けるとジャラジャラと転輪が取れてしまいます。この状態で履帯を巻きつけるのは困難です。

なので上の写真のように、転輪や遊動輪・起動輪にマスキングテープを貼って脱落防止用の措置をとっておきます。特に4号戦車の場合、上部転輪が脱落しやすいのでしっかり固定します。

また、遊動輪は穴と軸がタイトで接着剤が不要なくらいしっかりハマっており、ロコ組みにおいてはこれが足かせとなります。

ロコ組みが終わって「よし外すぞ!」という時にスムーズに外せるようにするため、遊動輪の軸と穴をそれぞれ削り、外しやすくしておくことも忘れずに。

履帯を冶具からはがす

接着剤が生乾きになったらいよいよ履帯をはがします。

これが最初の関門で、ここまでの作業で不備がなければ切れること無く1本の履帯が出来上がります。

はがす時は根本を持って!

4号戦車 J型 マジックトラックの組み立て 履帯を冶具からはがす

冶具の両面テープから履帯をペリペリと焦らずゆっくり剥がしていきます。

この時、履帯は先端ではなく根本を持って剥がします。先っちょを持つと負荷がかかってしまい結果的に履帯が切れやすくなってしまうからです。

なお、万が一履帯が切れてしまった場合は、焦らずに再度接着します。

もう一度、履帯をまっすぐにする

4号戦車 J型 マジックトラックの組み立て 履帯を真っ直ぐにする

履帯を切ること無く全部はがすことが出来た方はおめでとうございます。最初の関門突破です。

ここで車体に巻きつける前に、履帯を上の写真のように立てた状態にして、定規など硬くて平らなものでトントンと軽く叩いて履帯がまっすぐになるよう矯正します。

履板を並べてる時にも同じことをしましたが、念の為最後にもう一度やっておくのです。

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履帯を転輪に巻きつける

さて、次はいよいよ履帯を車体(転輪)に巻きつけます。

仮組みした転輪たちが落ちないように注意しつつ、同時に履帯が千切れないように車体の隙間を通していくというなかなか注文の多い作業です。

特に転輪の上部はフェンダーとの隙間を縫うように通さなければならないので必然的に履帯を引っ張ることになり、履帯が切れやすくなるため絶妙な力加減が要求されます。

そういったことから、フェンダーや車体上部をつける前に履帯の組み立てに入るのを推奨。…と言いつつ私はフェンダーつけた後にやってます(汗)

では、履帯を巻き付けていきましょう。

スタートは遊動輪から

4号戦車 J型 マジックトラックの組み立て 遊動輪側から履帯を通す

履帯を通す時の順番は特に決まりは無いと思いますが、遊動輪を境にCの字を描くように巻き付けていくことを鑑みると遊動輪側からやった方がやりやすいかなと思いました。

特に今回、またポカして履帯よりも先に車体(フェンダーや車体上部)を組んでしまったため、より巻き付けにくい状況にあります。

なので、最初に通しにくい上部転輪とフェンダーの隙間に通しておいたほうが良いと思いました。

4号戦車 J型 マジックトラックの組み立て 起動輪まで履帯を通す

履帯のセンターガイドが上部転輪と噛み合うようにして通しながら起動輪の方へ持っていきます。

途中で引っかかることがあるかもしれませんが、履帯を無理に引っ張らず、引っかかってる部分をピンセットなどで動かして動きをスムーズにしてやりましょう。

起動輪の歯に履帯の穴を噛み合わせておきますが、ここで起動輪と履帯を接着するかしないかは人それぞれですのでお任せしますが、今回は起動輪および遊動輪と履帯は接着しました。

起動輪側で履帯の両端を接着する

4号戦車 J型 マジックトラックの組み立て 反対側も起動輪まで持ってくる

履帯の反対側も起動輪まで持っていきます。通しにくい車体上部と違って、接地面側は障害がないので楽に通すことが出来ます。

そして反対側も起動輪まで持っていき、同じように履帯の穴を起動輪の歯に噛み合わせるようにして、履帯の接合部分を接着。

履帯の両端はすぐにくっついてほしいので通常の接着剤を使用しました。

なお履帯の枚数ですが今回は”あそび”が良かったのか、両側とも説明書通りの99枚でうまく行きましたが、もしも長すぎるor短いという時は遠慮なく枚数を増減させて調整します。

…でも、3枚以上追加した! ってなると巻き方がおかしいので、一度見直しましょう。

なお、その他の転輪は軸と穴がちゃんとあるので定位置に収まりますが、起動輪に限っては軸ではなくわずかな「突起」なので横ズレしやすい状態にあります。なるべく定位置に来るようにしましょう。

履帯にたるみをつけよう

4号戦車 J型 マジックトラックの組み立て 履帯にたるみをつける

上手く巻きつけることが出来たら、次は履帯の重量感を出すために「たるみ」をつけます。主に上部転輪の真上や上部転輪の間に細長く丸めたティッシュを噛ませて形を作ります。

なお、4号戦車の履帯というと、上部転輪を通る部分を波々にするイメージがありますが、実物写真を見てみると案外それほど波打ってなかったりします。

特に今回の4号戦車 J型はまだ上部転輪が4つなので、1944年12月以降の上部転輪が3つになった車輌と比べても履帯の波はそこまで激しくないと思います。

ただ、使ってる履帯が古くなってピン穴がユルユルになってる場合は波打ってしまうかもしれません。この辺りは実車の写真を参考に調整しましょう。

また、上部転輪だけでなく起動輪や遊動輪から転輪(地面側)に向かう真っ直ぐになる部分も忘れずに。むしろ上部転輪は最悪シュルツェンで隠せますが、こちらはシュルツェンがあっても見えるので入念に。

いい具合に履帯の形を作ることが出来たらそのまま転輪などが外れないようにマスキングテープで固定して接着剤が固まるのを待ちます。

履帯を外してみる

4号戦車 J型 マジックトラックの組み立て 履帯と転輪を外した状態

ある程度時間を置いて接着剤が硬化したら、試しに履帯や転輪を外してみます。ここで問題なく取り外すことができればロコ組みの大成功です。ばんざーい。

ドキドキしながら外してみた所、何とか上の写真のように上手いこと外れてくれました。ばんざーい。

理想のロコ組みは転輪一式と履帯が完全に分離した状態にすることですが、着脱をする関係で履帯と転輪の完全分離はなかなか難しいです。先述の通り、今回は遊動輪と起動輪、そして上部転輪は履帯に接着することにしました。

当初は遊動輪と起動輪だけでしたが、外した履帯をもう一度車体に戻す時に上部転輪がセンターガイドに引っかかって取りつけに苦労したので、上部転輪も接着することにしました。

4号戦車 J型の上部転輪を3つに減らした理由は、ロコ組みをするモデラー達の負担を減らすためです。決して簡略化して生産性を向上させるためではありません。

極論を言うと4号戦車に限っては転輪を挟み込むタイプでないため、全ての転輪を履帯にくっつけてもそれほど支障をきたすことは無いかなと思います。

ティーガーとかの千鳥式転輪だとこの限りではなく、前回つくったE-100 対空戦車ではせっかくロコ組みしたのに履帯に転輪をくっつけたせいで塗装で苦労しました…。

車体に取り付けた状態で保管すること

無事にロコ組みが成功してホッと一息つきたくなりますが、ちょっと待って。

外した転輪や履帯は車体に取り付けた状態で保管するのを忘れないで下さい。

というのも接着剤が乾燥したと思っていても、実は完全硬化するまでに1週間ほどはかかるため、その間も硬化が進んでパーツが縮んでいきます。

そういったことから外した状態で保管すると、外した直後は問題なくても、完全硬化後に縮んでしまったせいで転輪の穴と軸の位置がズレてしまうおそれがあります。

それを防ぐために、転輪と履帯は車体に取り付けた状態で保管しておきましょう。

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ロコ組みとC組みの違い

マジックトラックはじめ連結式履帯を組む上で、後の塗装のために取り外せるようにする方法としては今回紹介した「ロコ組み」のほかに「C組み」というものがあります。

いずれも後の塗装のために履帯を外せるようにするというコンセプトのもとで行われる方法ですが、C組みの場合、履帯を転輪に一切接着すること無く、同時に履帯の両端も接着しないというものです。

遊動輪で折り返し、起動輪の部分まで持っていくけど、起動輪で履帯の両端を接着しないことから、アルファベットの「C」のような形になり「C組み」と呼ばれるようになったみたいです。

このC組みの特徴としては、転輪ごと外すロコ組みと違い、転輪一式を車体に接着しても履帯だけは外せるという点にあります。

また、転輪ごと外すロコ組みは地面に対して水平に外すのに対し、C組みは地面と垂直になるように外すという点も異なります。

両者のメリット・デメリットを理解した上でロコ組みかC組みかを選びましょう。

無事にマジックトラックの組み立てが終わりました

今回はマジックトラック(連結式履帯)を組み立てました。

ロコ組み方式でやるなら、車体が完成させてからではなく、車体上部やフェンダーなどを取り付ける前にやっておいた方が楽です。

しかし履帯(履板)の整形やら何やらで時間がかかってしまため「後で良いや」と逃げてしまい、車体上部やフェンダーの隙間に履帯を通さなければならず、結局難易度を上げているという(苦笑)

なので、面倒臭がらずに早めに連結式履帯は取りかかったほうが良いと思います。

4号戦車 J型に「シュルツェン」をつけてみた。これで対戦車ライフルもバズーカも怖くない!
後期の4号戦車の特徴でもある車体や砲塔を覆うように取り付けられた「シュルツェン」。サイバーホビー(ドラゴン)のキットではこのシュルツェンを薄い金属板で再現。この記事では4号戦車 J型(中期型)のシュルツェンの組み立てについてまとめました。

さて、次はいよいよ後期の4号戦車の特徴である「シュルツェン」を作ります。もう少しでこのJ型も完成だ…!

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