どうもこんにちは。
現在製作中の「フラックワーゲン」ですが、前回でようやく主砲の8.8cm Flak41の組み立てが完了しました。
このゴチャメカな8.8cm Flak41さえ終われば、あとはフラックワーゲン車体の特徴でもある左右と後部の装甲板の組み立てだけになります。
さて、今回はフラックワーゲン車体に取り付ける装甲板の組み立てを中心に、Flak41完成後のフラックワーゲン組み立て日記を書き綴っていきます。
↑今までのフラックワーゲン製作日記はこちらにまとめました。
トラベリングクランプの組み立て
それではさっそく装甲板いくぞ!…と行きたいところですが、その前にFlak41完成後の組み立てをやります。「トラベリングクランプ」という装置を組み立てます。
トラベリングクランプとは、駆逐戦車とか自走砲などに搭載されている砲身を固定するための装置です。
当たり前ですが、砲はサイズ(口径および口径長)が増すにつれて重量も増します。そして重量が増すと砲身を支える各所への負担も大きくなります。
そのため、大口径・長砲身な砲を搭載した車輌は、走行時は砲身を固定しないと振動によってプラプラ動くため、砲架のギアが摩耗して照準器の狂いや砲そのものが使えなくなるといったトラブルが発生しました。
それを防ぐためにあるのがトラベリングクランプなのです。
…ということで説明書は33番からスタートします。出来上がった8.8cm Flak41を車体に乗っけて、件のトラベリングクランプを取り付けるという内容です。
このトラベリングクランプは走行時のフォルム(=砲身を固定)または、クランプを解除した状態のどちらかを選択します。
クランプを使用すると砲身の位置が完全に固定されてしまうので、今回はクランプを解除した状態のフォルムをつくります。
また、トラベリングクランプの基部のパーツですが、説明書では5番で取り付けるよう指示があります。
しかし、説明書の指示通りに作業する場合、先に基部を取り付けてしまうと、後からクランプ本体が取り付けられなくなってしまうので、クランプの基部・本体は一度に取り付けます。
というわけでトラベリングクランプの組み立てが完了。
クランプを解除した場合、上の写真のようにダランと垂れ下がった状態になります。
現時点でフラックワーゲン本体をどのフォルム(走行・水平射撃・対空射撃)にするかまだ決めてないので、どのフォルムになってもいいようにクランプは解除した状態に。
側面装甲板の組み立て
さて、いよいよフラックワーゲンの特徴である3枚の装甲板を組み立てます。説明書は34番。
まずは左右の装甲板(側面装甲板)から組み立てていきますが、具体的な手順としては
- 小銃の組み立て
- 装甲板内側に小銃および小銃固定具の取り付け
- 装甲板外側のパーツ取り付け
といった内容となります。
フラックワーゲンの側面装甲板は左右対称なので「右側にはコレを取り付けます」といったものものはありません。なので片側分の組み立てのみを解説します。
ちなみに側面装甲板はこんな形になっており、この装甲板の内外にあれこれパーツを取り付けていくのです。
なお、上の写真を見ると、装甲板の上の方に丸い押し出しピン跡がクッキリ残っていますが、ここに板状のパーツを取り付けてピン跡が隠れるようになっているので、ピン消しは不要です。
小銃の組み立て
フラックワーゲンの側面装甲板の内側には、小銃を固定するためのスペースがあり、片側に4挺の小銃(Kar98k)をとりつけます。
このKar98kも複数のパーツで構成されているので、ちびちびと8挺分つくっていきます。
こんな感じに銃本体、ボルト、銃床部と3ピース構成になってるものを8つ作るのです。
ブツクサ文句を言いながらも8人分のKar98kが出来上がりました。Kar98kが8つあるのに兵士フィギュアは1体もないのはちょっと寂しい。
…ところで、あの狭いフラックワーゲンに8人も乗ることが可能なのかしら?
装甲板内側に小銃&固定具を取り付けます
出来上がった小銃たちは、側面装甲板の内側に貼り付ける装甲板パーツにくっつけます。
…で、ただ単に小銃をくっつけるだけではなく、その上からエッチングパーツを曲げて作った固定具を取り付けます。
このエッチングパーツがまた小さいので、8.8cm Flak41以来の指先神経過労死ラインの作業となります。
デジカメが「ふぇぇ…こんなに近づけないよぉ…」ってなるくらい限界まで近づけて、やっと何が引っ付いているのか分かる程度の極小エッチングパーツをKar98kの上に取り付けます。
バンド部分はただ曲げるだけなのまだ楽ですが、問題はその上に取り付けるロックを解除する部分。こいつはもはや「板」じゃなく「線」と呼んで良いくらい薄くて細いのでとにかくしんどい。
それでもなんとか8挺分出来上がりました。
出来上がったパーツは側面装甲板の内側へ貼り付けます。先述の通り、このパーツが装甲板側にあった押し出しピンの跡を隠してくれます。
装甲板外側のパーツ取り付け
内側にパーツ(小銃など)を取り付けたので、今度は外側にパーツを取り付けます。
まずは細長い長方形のパーツを組み立て、装甲板のモールドに合わせて接着。
次にチェーンを装甲板の出っ張っている部分に取り付けます。
最初なんでこんな所にチェーンがあるのだろうと思ったのですが、どうやらこのチェーンはすぐ下にある細長いパーツを固定するためのピンとつながっているみたいです。
となると今度は「細長いパーツはなんの為にあるの?」って疑問が出てきます。
…これは私の予想ですが、この細長いパーツは泥濘で履帯が空転して動かなくなったときに使う「足場」として搭載しているのかもしれません。
同様の理由で車体側面に「丸太」を括り付けた戦車もありますし、重たいFlak41を搭載したフラックワーゲンならアリかも…。
あと、写真を撮り忘れたため省略しちゃってますが、側面装甲板の内側には車体および後部装甲板に側面装甲板を引っ掛けるためのフックを取り付けます。
このフックも作りたいフラックワーゲンのフォルムによって若干取り付け位置(角度)が変わってくるので、こちらも後回しにします。
ひとまず片側の側面装甲板が出来上がったので、もう片方も同じように組み立てたら左右の装甲板は完成です。
後部装甲板の組み立て
左右の装甲板の次は車体後部の装甲板を作ります。
説明書は36番。組み立てに時間がかかったこともあって、だんだん説明書もシワクチャのヨレヨレになってきます(単に管理がズサンなだけという見方も)。
この後部装甲板も側面と同様に2枚の装甲板によって構成されており、実物の特徴をしっかり再現していることがわかります。
こちらは後部装甲板の内側(上下逆さまになってます…)。
内側には観音開きの装甲板のモールドが入っており、おそらく対空射撃時に展開させて左右の装甲板に固定するものだと思います。
細かい部分をエッチングとかでパーツ化して散々苦しめて来たのに、こういった大きいパーツはモールドで済ましているのはブロンコクオリティ(笑)
後部装甲板の外側は4箇所にハンドルを取り付けるだけ。
対して内側にはハンドル4つと栓抜きみたいなエッチングパーツ2つ、「コ」の字のエッチングパーツ4つを取り付け。
これで後部装甲板の組み立てが完了。側面装甲板と比べると工程数は少なかったです。
フラックワーゲンの装甲板を仮組みしてみる
装甲板が完成し、これでフラックワーゲンに関する組み立てが終了しました(レンジファインダーや砲弾や砲弾ケースなどは別)。
ただ、先述の通り、いまだにどのフォルムにしようか決めてないため、装甲板はまだ接着していない状態です。
…とはいえ、「組み立てが終わりました!」だけなのも物足りないので、装甲板を仮組みして完成時の形状を見てみようと思います。
水平射撃時のフォルム
まずは装甲板を展開して水平射撃時の状態にしてみます。
装甲板についているフックは車体側にある出っ張った部分に合わせて固定します。
こちらは車体後部側のフック。車体にあるホールに引っ掛けて固定します。
そして主砲である8.8cm Flak41を乗っけるとこんな感じになりました。
装甲板を立てると乗員相当窮屈になんじゃないかと思うほどFlak41が大きすぎる(笑)
走行時のフォルム
こちらはWoTでもおなじみの装甲板を立てた「走行時」の状態。薄っぺらい装甲とオープントップな外観が「自走砲」っぽさを出していますね。
実際似たような車輌に「ナースホルン」というキングタイガーやヤークトパンター、エレファントの主砲と同じ71口径 8.8cm砲を搭載したものがあります。
フラックワーゲンこと「Pz.Sfl.IVc」が制式化されなかった理由は「足回りの不具合」とのことですが、それ以外にも「ナースホルン」の登場も採用されなかった一因だったのかもしれませんね。
別角度から。装甲板は仮組みなのでマスキングテープで固定。撮影時に何度もポロポロ落るので固定するのに一苦労(笑)
側面装甲板の後ろのほうにあるアルファベットの「A」の形をしたパーツは、後部装甲板のくぼみに合わせて固定します。走行時の場合は内側のくぼみ、対空射撃時は外側のくぼみに。
車内を覗いてみるとこんな感じになっています。
何度も書いたように8.8cm Flak41がデカいせいで車内スペースの大半をこやつが占領しています。なので乗員は相当窮屈な思いをして移動してると思うと何だか不憫である。
自走砲っぽく砲身を斜めに固定してみる。
8.8cm Flak41は「高射砲」なので敵の航空機を撃墜あるいは妨害するのが主な任務ですが、8.8cm Flakを対戦車砲として運用するように、高射砲特有の長い射程を活かして従来の自走砲のように後方支援射撃をしていたかもしれません(要出典)。
お約束のアレ。
World of Tanksにて、フラックワーゲンこと「Pz.Sfl.IVc」に乗る人なら一度はやるであろう誰得最大仰角。それはもうギンギンにおっ立ってますよ。
残念ながらWoTに「敵の航空機を撃墜せよ」なんて任務は無いので完全にネタです。War ThunderやBF1942に登場していたら………!
左右対称と言ったな。あれは嘘だ。
えっとですね、左右の装甲板を組み立てについての項目にて、
フラックワーゲンの側面装甲板は左右対称なので「右側にはコレを取り付けます」といったものものはありません。
なんて書いちゃってますが、よ~く見てみてみると左右非対称でした。ゴメンナサイ。
なので、この左右非対称の部分についてもう少し掘り下げてみようと思います。
左側の装甲板にだけあるもの
左側の装甲板には上の写真のように「何かを取り付けろ」と言わんばかりのモールドがあります。
しかし説明書を見てもこの部分に「~を取り付けろ」とか「不要だから除去しろ」みたいな指示もありませんでした。
これじゃラチが明かんと思ってWoTのPz.Sfl.IVcを画像検索してみると、この部分に「スコップ」が取り付けられていました。
ここにスコップを取り付けよう
そうとわかれば後はスコップを取り付ければいいだけの話である。
幸いフラックワーゲンのキットの中にはOVMパーツも入っており、もちろんスコップも入っていたので、そいつを整形して装甲板にペタッと貼り付けてやることにしました。
取り付けるとこんな感じになりました。
装甲板の突起とスコップの幅はピッタリのようで、やはりここにはスコップを取り付けるのが正解なんだなと勝手に満足している。
ただ、上の写真のようにポン付けするだけでは物足りない。…というか固定する金具が無いので普通だったらカランと落っこちてしまう。
なので余ったエッチングパーツから使えそうなものを流用して取り付けることに。
しかし、本来は説明書に記載されていない非公式な追加作業なので、当然ながらエッチングパーツには”ソレっぽいヤツ”なんてものはありません。
無ければ作るのがモデラー。
ということで、エッチングパーツのランナー(枠)をバツンとカットして、細長い帯状のパーツをつくり、上の写真のようにシャベルの曲面を這うように接着。
更にその両端には余ったパーツを接着してボルトも再現。
また、柄の部分には「コ」の字に曲げたエッチングパーツの枠と、余った細長いエッチングパーツを組み合わせて固定具とロックを解除するハンドルを再現。
さてさて、これで違和感なくスコップが取り付けられたかと思います。
まとめ フラックワーゲンの組み立てはこれでおしまい
フラックワーゲンの特徴でもある装甲板が完成したら、フラックワーゲン本体の組み立ては完了です。
先ほど少し書きましたが、レンジファインダーや砲弾およびそれらのケースについてはまだ未着手なので、こちらはどこかで組み立て&塗装をまとめようとおもいます。
ひとまず今はムチャクチャ時間かかってムチャクチャ苦戦したフラックワーゲンの組み立てが終わって謎の達成感でいっぱいです。
小さい・細い・脆いプラパーツはもはや当たり前で、それに加えて「エッチングパーツ」も大量に使用するブロンコのフラックワーゲンは、間違いなく今まで作ってきた戦車模型の中で最凶でした。
それだけに組み立て終わったあとのやりきった感も大きいですけどね(笑)
次回は下地塗装や車体塗装を中心にやっていきます。