模型制作記事において、似たような作業を何回かに分けているとタイトルが思いつかなくなるので適当になります。いつものことです。
ご挨拶が遅れました。どうもこんにちは。
チビチビとサボりながら作っているブロンコのフラックワーゲンですが、サボりながら作ってることもあって、主砲である「8.8cm Flak41」の組み立てに突入してから更に作業スピードが鈍った気がします。
というのも、説明書やランナーに向かって罵りたくなるほど細かいパーツのバーゲンセールで、パーツの整形や取り付けに難儀するのはもちろん、作業中にパーツが行方不明になることがしばしばありました。
ということで、ここ最近は組み立てや写真の撮影よりも飛んでったパーツを探してる時間の方が長いんじゃないかというくらい細かいパーツに翻弄されています。
↑今までのフラックワーゲン製作日記はこちら
8.8cm Flak41の砲身を組み立てます
前回が砲を支える「砲架」の組み立てだったので、今回もその続きで砲架の組み立てをやるのかと思いつつ説明書を見てみると、なんと次は砲身の組み立てでした。
…そんなに驚くことじゃないかと思いますが、こうも早く8.8cm砲身に着手できるとは思わなかったので少し感激しています。
ただ、砲身といえど、一つの長い円筒状のパーツというわけではなく、幾つかのパーツを組み合わせて作ります。当たり前ですが。なので砲身の周辺部品も含めた組み立てとなります。
ちなみに今回作るのは以下の2つとなります。
- 砲尾:砲弾を装填する部分
- 砲身:砲弾が通過する部分
またいつも通りチビチビと作っていくわけですが、まずは砲身の後端にあたる「砲尾」から作っていきます。人間でいう座薬入れるところです。
砲尾・閉鎖機の組み立て
砲尾とはその名の通り、砲のケツに当たる部分で、ここに砲弾をブニュッと押し込んで装填します。
ただそれだけでは、発射時のガスが後ろにプシューと漏れてエネルギーロスになってしまうので、それを防ぐために砲尾には「閉鎖機」というものがあります。人間で例えるなら括約筋ですね。
Flak41の閉鎖機は、左右にスライドする尾栓によって薬室を閉鎖・開放する鎖栓式閉鎖機(水平式栓)となっており、砲弾を装填するとこの尾栓が左側へスライドし、砲尾(薬室)が閉鎖されるようになってます。
説明書は9番目からスタート。まずは砲尾の基礎となるブロックを組み立てていきます。
…で、砲尾の基礎となる5つのパーツを組み合わせるとこのようになりました。戦車や大砲に詳しい人なら「あー砲尾ね」ってわかる程度に形が出来上がりました。
もちろん私はこの段階でもチンプンカンプンです。
砲尾の土台が出来上がったので、そこへ小さなパーツをまたネチネチと取り付けていきます。
ここで注目するのは、上の写真の説明図の右側(B17とB16とあるやつ)にあるパーツ。これが閉鎖機における「鎖栓」なわけでして、この鎖栓は組み上がった砲尾に接着せずにハメ込みます。
鎖栓の位置が変更できるので、装填時および未装填のフォルムが選択できます。
たとえば戦闘中、兵士が砲弾を装填する瞬間を再現したジオラマを作りたいときは、この閉鎖機を開けた状態にしておかないと「なんでコイツ装填したのにまた装填しようとしてんの?」となりますしね。
そのほか閉鎖機以外を見ると、やたらめったら細かいパーツやエッチングパーツがあります。また手先の神経をすりつぶす作業が始まるお…。
こちらは組み立てた鎖栓を閉鎖機にズブリと差し込んだ状態。
接着はしませんが、弾が装填されて「いつでも撃てるわよ坊や」という状態で作ろうと思うので、最終的に閉鎖機は閉まった状態で固定します。
反対側から閉鎖機を見るとこんな感じ。閉鎖機の先端は砲弾の薬莢部分に合わせて「U」字になっています。砲弾が装填されるとこの閉鎖機が左側へスライドして薬室(弾が収まる空間)が密閉されます。
ちなみに閉鎖機は左側が開いているので、装填して尾栓が閉まるときに腕が挟まらないようになっています。
なお、右上部分にラッカーパテ盛ってますが、この部分には本来なら穴を埋めるためのパーツが取り付けられるのですが、あろうことが整形中にピーンと飛ばしてしまい紛失したので、泣く泣くパテで代用しているわけです。ちきしょう…。
砲尾に小さな四角形のエッチングパーツ(上の写真の金色のパーツ)を取り付けます。
小さいパーツですが、ここまで散々エッチングパーツに付き合わされてきたおかげで少し扱いに慣れてきました。
ひとまず整形や貼り付けにおいてピンセットでつまんでる時に、ピーンと飛ばさなければ私は無敵なのです。
別の角度から。
その下にも細長いエッチングパーツを取り付けますが、やはりエッチングパーツの扱い(以下略)。
あと、上の写真を見るとハンドルっぽいものがついていますが、これはおそらく、閉じた閉鎖機(鎖栓)を開けるためのレバーだと思われます。
鎖栓の上面に溝が掘ってあり(パーツにはありませんでした)、そことレバーを噛み合わせることで、レバーを引けば閉鎖機も開くという仕組み。
このレバーによる閉鎖機の開閉は、砲弾射撃時による砲の前後の動きと連動して自動化する機構と組み合わせやすいという点もあります。
で、最後にチョロンとしたパーツを取り付けます。OVM(車載工具)の蝶ネジに匹敵するくらい小さなパーツであり、ハッキリいってバリと全く区別がつかないレベル。
正直この写真では「どこのパーツのこと言ってるの?」ってなります(下の方にチョロッと出てるゲートみたいなやつがそれです)。
2017年6月8日現在、辛うじて砲尾に引っ付いていますが、いつ取れてもおかしくない&取れても気づかないレベルの極小パーツでした。
ひとまず現時点での完成度はこんな感じ。前回作った砲架下部と今作ってる砲尾の2つ。まだまだFlak41には程遠い。
この部分だけ見るとマンガに出てくる天才少年が作ったカラクリメカみたいですね。
更に砲尾を組み立てていきます。
また小さなパーツをチマチマと取り付けていくだけの単調作業ですが、説明図を見ると「接着すんなマーク」があるので、注意深くやっていきます。
こちらは砲弾を押しこむ側。
砲尾が右に90度傾いているのでややこしいですが、砲弾の入り口には上下にローラーのようなものが付いています。装填しやすそうですね(小並感)。
こちらは砲尾の左側面側。
先ほどと同じように四角いエッチングパーツを2つペタペタと貼り付けます。
また、細長いボルト(リベット?)のモールドが入ったエッチングパーツも貼り付けます。
…が、上の写真は貼り付け位置を間違っています。正しくはこの面の左側の面に貼り付けます。
先程のローラーとの位置関係が悪いと上手く取り付けられない場合があるので、こちらを先に取り付けた方が良いかもしれません。
砲身の組み立て・取り付け
つ い に や っ て き た わ に !!…ということで8.8cm Flak41の砲身の組み立てでございます。
今回の砲身は左右2分割タイプではなく、最初から円筒状になっているものを真ん中にあるパーツを介して接続するという簡単な構造になっています。
ちなみに、実物の8.8cm高射砲もFlak36以降からライフルチューブ・砲身内筒、砲身外筒の3分割式にしてメンテナンス性の向上や砲身寿命を高めたそうです。
…ただ、実物のFlak砲身がプラモデルのような前後に3分割なのかは、詳細な写真がなかったのでわかりません。勉強不足です…。
砲身のパーティングラインを除去して整形した後に、これら3つのパーツを組み合わせるだけで74口径 8.8cm Flak41の砲身が完成します。
それにしても長い砲身である。
あとは先ほど作った砲尾と組み合わせれば「砲」の部分だけは出来上がり。
…高射砲(というか砲全般)の構造をよく知らないので、これだけの状態で撃てるのかどうかはわかりません。仮に撃てたとしても爆風と衝撃でエラいことになりそうですね。
というか高射砲の発射装置(トリガー)ってどこにあるのかしら?
まとめ 砲が出来上がった
…って書くとFlak41そのものが完成したかのように見えますが、あくまで「砲身」が出来上がっただけです。
Flak41の組み立てはまだまだ続きますし、説明書をみると、この先更に細かいパーツをちまちま取り付けていくみたいです。
なにしろ普通の砲ではなく「高射砲」です。複雑なメカニズムに加え射撃管制装置まで内蔵されているので完成時には相当ゴッテリしたものになりそうです。
今まで対空戦車の対空機関砲はいくつか作りましたが、高射砲は初めてなので、この先どんな組み立てが待っているか楽しみです。
次回もFlak41の組み立てが続きます。