【超初心者向け】戦車プラモデルで使用した道具と使い方まとめ

戦車模型制作で使うツール ツール・書籍

ミリタリー系のプラモデルはもちろん、それ以外のプラモデルでも砂埃や泥、サビなど経年劣化を出すために「ウェザリング」という技法を使います。

もちろんウェザリングが無くても戦車模型は完成しますが、模型をよりリアルにするためのウェザリングの役割は大きく、ウェザリングこそ戦車模型の醍醐味と言って良いほどです。

実際に戦車模型雑誌に掲載されている作品を見てみると「すげぇぇぇぇ!」ってなるようなリアリティ溢れる汚しをしており、戦車模型の道はウェザリングの道であると痛感します。

そんなウェザリングをするために使ったツールをご紹介。

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ウェザリングで使用した道具・アイテム

ウェザリングはプラモ用のツール・塗料を使ったり、100均やホームセンターで売ってるものを応用するなど、あらゆる道具を駆使して行います。

なのでどちらかというと、ウェザリングは「いい道具を持ってるか」よりも「やり方を知ってるか」な気がします。

…そんなわけで私が使ってきたウェザリング関連ツールを紹介します。

ウェザリングマスター

タミヤ ウェザリングマスター

砂埃や泥汚れ、錆やオイル汚れを再現するのに便利なタミヤの「ウェザリングマスター」

付属のブラシで汚したい場所にパサパサと払う感じに塗っていくことで簡単にサビや砂汚れを演出できます。

ウェザリングの知識が全くなかった初期の頃は、このウェザリングマスターと後述のウェザリングスティックを中心に汚しを行ってました。

タミヤ ウェザリングマスター Aセット

で、まずこちらが砂(泥)の付着を再現するタイプA。

湿った泥から乾いた砂の色まで揃っているので、沼地から砂漠問わず幅広い汚れを再現出来ます。

戦車模型で使うとなれば主に履帯や転輪といった足回りにサラサラとまぶしていけば動的なイメージを与えられます。

使うときは暗い色から明るい色の順に使うと良い感じになります。

タミヤ ウェザリングマスター Dセット

こちらはマフラー(排気管)に使って青焼け・赤焼けを再現したり、オイルのにじみ汚れを再現するDタイプ。

戦車や装甲車などのAFVモデルにも使えますが、どちらかというとカーモデルやバイクモデルで使いそうですね。

他にも幾つか種類があって、雪の付着を再現するもの、艦艇の錆を再現するものなどいろいろあるので、用途に合わせて買い分けましょう。

ヴィルベルヴィント マフラー ウェザリングを

ちなみにDタイプでマフラーを塗装するとこのようになります。

これらウェザリングマスターの魅力は、何と言っても手軽に砂汚れやサビなどを再現できるという点。色は限定されますが、付属のブラシで要所に塗るだけで手軽に上質な汚しが出来ます。

「ウェザリングとかやり方わかんないし…」ってなったら購入を検討すると良いでしょう。

ウェザリングスティック

タミヤ ウェザリングスティック

こちらもウェザリングを施すためのツールで、ウェザリングマスターよりも立体的な汚れを再現することができます。

使い方は「スティックのり」のように、回しながら汚したい場所に使います。「塗る」というより「盛る」といったイメージ。

カラーバリエーション

タミヤ ウェザリングスティック2

各ウェザリングスティックの色はこのような感じ。それぞれの色は、左から

  • ライトアース:乾いた土をイメージした薄茶色
  • サンド:アフリカの砂を再現した明るい黄土色
  • マッド:履帯の汚しに適した色

…写真が暗いので分かりづらいですよね。スミマセン(汗)

使用例

ヴィルベルヴィント 泥の付着

参考までにウェザリングスティックを使うとこんな感じに泥汚れが作れます。

ウェザリングスティックの特徴は先述の通り、立体感のある土(泥)を再現できるという点。

スティックを回転させながら塗っていくことでモリモリと立体的な土や泥の質感を出すことができます。これはすごい。

戦闘中の戦車がここまでドロドロになるかのか分わかりませんが、雨の後のぬかるみを移動している最中はこんな感じになると思います。

実物の話をしだすとキリが無いので、最初は深く考えず、ひとまず汚しておきましょう。その方が100倍楽しいです。

なお、ウェザリングスティックは水性なので、水を含ませた筆で伸ばしたり泥跳ねを再現したりもできます。紙などに試してみよう。

パステル

ティーガーI パステルワーク

100均で売ってたパステルです。

このパステルを茶こし(同じく100均で購入)を使って粉末にして、アクリル溶剤を含んだ筆でペタペタと塗っていくことで、泥、砂、スス汚れやサビの再現が出来ます。

パステル単体での使用はもちろんのこと、複数のパステル粉末を混ぜたり、アクリル塗料で調色して使うことも可能。最近はこのパステルで足回りを汚すことが多くなってます。

ケーリアン 履帯・転輪の泥汚れ再現2

最初は暗い色から塗っていき、

5号対空戦車 ケーリアン

徐々に明るい色を重ねていくことで、ウェザリングマスターに匹敵する汚れを再現することが可能です。

ウェザリングマスターが単色なのに対し、こちらは複数の色を使うので、調色して納得の行く色を作ったり、複数の色を塗ることで、「汚れ」に不揃い感を出すことが出来ます。

もちろん先述のウェザリングマスターと合わせてもOKなので、より多彩な泥・砂の色を再現できます。

ただし、パステルは乾燥すると色がクッキリ出るので、サビを再現するために赤系の色をベタッと塗ったら骨董品クラスのサビになってしまうので加減に注意。

このパステルのメリットは、複数の色を混ぜて使える点や、100均で気軽に入手できるという点で、まさに初心者が足回りの汚しを練習をするのに最適なアイテムです。

Mr.ウェザリングペースト

Mr.ウェザリングペースト
左の2つが「ウェザリングペースト」、その横にあるのは専用薄め液。

こちらはGSIクレオスの「Mr.ウェザリングペースト」というもので、ビンの中には泥や土の色をした固形塗料が入っています。

これを使うことで手軽に戦車の履帯や転輪、車体の下の方を汚す事ができるので、「戦車の足回りの汚し方わかんない…」って人や調色が面倒な人にオススメ。

私はマッドブラウンとマッドホワイトの二種類(あと専用うすめ液)を試しに買ってみました。ウェザリングは単色よりも複数色を使うほうがよりリアルになると思ったからです。

Mr.ウェザリングペースト2

蓋をあけると粘土のような固形物が入っています。

この状態では粘度が高すぎるため、同社の「Mr.ウェザリングカラー専用うすめ液」を使用して、粘度を落として塗りつけやすくします。

そこそこ粘度があるため、薄め度合いによって立体的な泥から泥はね程度まで、幅広い泥汚れを再現することができます。

Mr.ウェザリングペースト3

ウェザリングペーストは固形ですが、実際に使うときは上の写真のようにかなり薄めます。

なので戦車模型1つあたりの使用量は少なくて長持ちします。どちらかというと「うすめ液の方が消費量多いんでね?」 ってくらい。

そういった点を鑑みて、ウェザリングペースト1つあれば戦車模型10輌は使えるのではないかというくらいの量。むしろ薄め液の消費を気にした方がいいレベル。

ちなみに上の写真ではガッツリ盛ってますが、あとから「量多すぎたわ…」となって再び瓶に戻しました。実際は上の写真の3分の1も使ってません(笑)

フラックワーゲン 足回りの汚し2

ウェザリングペーストの「マッドブラウン」を液体レベルにまで薄めたものを硬めの筆に取り、指で弾いて飛沫をこびりつかせてみました。

このときは初めてウェザリングペーストを使ったにも関わらず、ここまで上質な汚れを再現できて、ある種の感動を覚えました。

フラックワーゲン 足回りの汚し5

その上に同じ方法で「マッドホワイト」を飛ばすとこんな感じ。

もちろん普通に筆にとってペタペタと塗りたくる方法もあるので、まずは紙などにテスト汚しをして、「これだ!」と思ったものが見つかるまで練習してみましょう。

ちなみに、筆を弾いて飛沫を飛ばす方法ですが、汚したくない場所はしっかり保護しておかないと変なところまで汚れます。例えばキーボードとかモニターとか。

フラックワーゲン 足回りの汚し6

履帯もこんな感じに厚盛りにならない程度に砂汚れを再現できます。

E-100 対空戦車 車体下部の泥汚れ4

2種類のウェザリングペーストを使い分けることで泥汚れにも階層的な質感を与えることが出来ます。

以前までは上述の「パステル」を使って履帯や足回りを汚していましたが、ウェザリングペーストだと手軽に砂や泥の色を出せるので、今後はこっちを中心に使っていこうと思います。

Mr.ウェザリングカラー

Mr.ウェザリングカラー ラストオレンジ

こちらもGSIクレオスが出している「Mr.ウェザリングカラー」というウェザリング用の塗料。

先程のウェザリングペーストと違い、こちらは完全な液体なので、そのまま使うも良し、「ウェザリングカラー専用うすめ液」を使って更に薄めるも良し。

ちなみに上の写真は「ラストオレンジ」という錆色を再現した色です。今回試しに買ってみました。

フラックワーゲン 排気管のサビ

あらかじめ茶色く塗装した排気管の上にウェザリングカラーをペタペタと軽く塗ってみると、うっすらとサビっぽいオレンジ色が出てきました。

ラストオレンジ単色でもそこそこサビっぽくはなるのですが、よりガチっぽくする場合は

  1. 排気管に「グランドブラウン」をべったり塗る
  2. 半乾きの状態で「ステインブラウン」をランダムで塗る
  3. これらをうすめ液を含ませた筆で軽く混ぜる
  4. 「ラストオレンジ」を点付けする
  5. 周辺をうすめ液を含ませた筆でボカして馴染ませる

…といった具合にウェザリングカラーを駆使すると良さげのようです。

参考 吉岡和哉さん(@hareiwa1173)のウェザリングカラー使い方解説 

また、ウェザリングカラーは単にサビの色だけでなく、スミ入れや土埃を再現するための色もあります。上記の吉岡和哉さんのツイートを参考に使い方をマスターしましょう。

キングタイガー 車体下部の奥まったところをウォッシング2

こちらはウェザリングカラーの「グランドブラウン」。

まさに泥水のような色をしており、これを薄め液で希釈することで「ウォッシング」で使うと塗料が出来上がります。

また、原液を突起の根本やミゾといったモールドに流し込むことで「スミ入れ」もこなせる。

今までエナメル塗料を混色して行っていたものがこれ1本(と薄め液)で出来るようになりました。

キングタイガー 車体下部の奥まったところをウォッシング3

左半分が「グランドブラウン」でウォッシングした部分です。デフォルトのダークイエローより彩度が落ちて経年劣化したような質感になりました。

ウェザリングペースト&ウェザリングカラー専用うすめ液

ウェザリングカラーうすめ液

各種塗料に「溶剤」があるのと同様に、先ほど紹介した「ウェザリングペースト」や「ウェザリングカラー」にも専用のうすめ液があります。

「ウェザリングカラー専用」とあるのでウェザリングカラー限定のように思いがちですが、「ウェザリングペースト」もウェザリングカラーと同じ材料で作られているので、同じように希釈ができます。

…というよりウェザリングペーストの為に買いました。ハッキリ言ってウェザリングペースト使う人はうすめ液は必須です。

ウェザリングは戦車模型の醍醐味

現時点で私が再現するウェザリングは上記のツール・アイテムを使って行います。

様々なメーカーからウェザリング用のアイテムが販売されているので、それ使えば楽に行えますが、ツールを駆使して汚しを再現するのも模型づくりの楽しみです。

プラモデル用のウェザリング塗料・ツールを使う人から、ホームセンターで売っている材料(壁補修材など)を使用する人まで、一言にウェザリングといえど、その手法は奥が深い。

ただ、そんなウェザリングも初めての人にとっては、「ナンノコッチャ」というものです。

なので動画や書籍などを参考に、「これなら出来る」と思った方法を採用して挑戦してみると良いでしょう。

あるいは、初心者でも手軽にリアルな汚しが出来るウェザリング用ツールを使うのもアリ。

ちなみに、上記で紹介したツールを使用したウェザリング方法については、下記の記事で解説しています。参考にしてみてください。

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