ブログで「プラモ制作日記」なんてカテゴリー作っちゃうほどプラモ作りにドハマリしている私です。
最初は(今でも)キットを組み立てるだけでも面白かったのですが、いくつか作っているうちにハイクオリティな”作品”と呼べるようなものを作ってみたい、と思うようになりました。
そういったことから製作手順を解説したページや動画を巡回したりしていました。
そんな中で「戦車模型製作の教科書 ドイツ戦車編(ホビージャパンMOOK)」という、今の私の模型製作にドストライクな模型雑誌を購入したので、読んで楽しく勉強しています。
ということで、この記事では「戦車模型製作の教科書 ドイツ戦車編」の内容についてざっくり紹介しようと思います。
戦車模型製作の教科書 ドイツ戦車編
一言に「模型雑誌」といっても「模型」に様々な種類があるように、雑誌もたくさんあります。
私の場合だとひたすら「ドイツ戦車」ばかり作っていたので、そのドイツ戦車に特化した雑誌を探していました。そんな中で見つけたのが2016年2月29日にホビージャパンMOOKより発行された「戦車模型製作の教科書 ドイツ戦車編」です。
戦車模型の作り方をホビージャパンのプロモデラーが分かりやすく解説するムック「戦車模型製作の教科書」シリーズに、戦車模型の王道ドイツ戦車にスポットを当てた「ドイツ戦車編」が登場!
戦車プラモキットを買ったはいいけど作り方が分からない、作る時間がないという方には「週末のうちに完成させるヤークトティーガー」。
そしてステップアップを目指したい方にはベテランモデラー・青木周太郎への密着取材による「パンター徹底製作指南」を提案。
そして國谷忠伸による現用「レオパルトⅡ製作講座」や「ドイツ戦車兵フィギュア塗装法」など、ドイツ戦車製作におけるお役立ち要素満載でお贈りします!
via : 戦車模型の教科書 ドイツ戦車編 – 株式会社ホビージャパン
ベテランモデラーが解説! 「お手軽工作で本格仕上げ! ヤークトティーガーを作る」
先ほどの引用文にもあるように、「キットを買ったけど作り方わかんない…」というガチの初心者向けに、タミヤの「ヤークトタイガー 初期生産型」を題材に解説するコーナーがあります。
- パーツの切り離し方
- バリなどの処理
- パーツの接着方法
といった、基礎中の基礎から丁寧に解説しています。
制作や文章は林 哲平さんが担当。AFVモデラー歴28年、作った戦車は150台を超えるという超がつくほどのベテランモデラーさんです。
題材の「ヤークトティーガー」はドイツ最大の駆逐戦車
「ヤークトティーガー」は第二次世界大戦で最も有名のある戦車の一つ「ティーガーII」の車体をベースとした重駆逐戦車。
第二次世界大戦で「最強の戦車」と謳われるティーガーIIの車体を延長し、ティーガーIIよりもさらに強力な対戦車砲を搭載し、正面装甲も250mmへと増強。
搭載する巨大な対戦車砲は連合軍のいかなる戦車も撃破でき、逆に250mmという厚い正面装甲を撃破する火砲は連合軍には存在しなかったという。
……が、その分重量が増したので、戦闘で撃破されるよりも故障などのトラブルで破棄・処分される方が多かったという。ドイツの重戦車によく見られる両極端な駆逐戦車です。
「お手軽工作」コーナーで学べる知識・ノウハウ
さて、話を本書に戻します。このコーナーでは主に、
- 使用したアイテム(工具・塗料)の紹介
- パーツの整形(切り離し、ゲート・パーティングラインの除去)
- 接着剤を使った組み立て
- 履帯の取り付け
- エッチングパーツの使い方
- 細かいパーツの取り付け
- 基本塗装
- デカールの貼り方
- ウェザリング
といった、戦車模型をつくるために必要な基礎知識を写真とテキストで解説しています。
さすがに5個も戦車プラモを作った私にとっては「知ってる」レベルの内容ではありますが、それでも参考になる内容だったので、本当の初心者にとってはこれほど頼れる本は無いと思います。
一番最初に購入した「ヴィルベルヴィント」を作る前に読みたかったです…。
なお、ヤークトティーガーはガルパンこと「ガールズ&パンツァー」にも登場する車輌なので、ガルパンの影響で戦車模型を作りたくなった人にもオススメ。
飽くなき追求「徹底カスタマイズ! パンターG型 初期型&後期型」
先ほどはラモ初心者を対象にしたコーナーでしたが、戦車プラモを作り慣れている中・上級者を対象にした応用編もあります。
このコーナーでは「5号戦車パンター G型」の初期型・後期型をそれぞれ題材として、戦車プラモをより本物に近づけるディテールアップを中心に紹介しています。
制作・解説は月刊ホビージャパンで活躍するベテランモデラーの青木周太郎さんが担当。
紹介している「技法」はどれも本格的!
戦車に限らずプラモデルは説明書を読みながらパーツを接着して組み立て、塗装をすれば出来上がります。…しかし、それだけではただの「プラスチックの模型」です。
このコーナーでは、そんなプラスチックの模型を「実物戦車」により近づけるためのテクニックを写真とテキスト解説しています。
内容をザックリ言うと、
- ツィメリットコーティングの剥がれの再現
- サスペンションを可動式にする
- フェンダーのダメージ加工やヒンジの追加
- プラスチック板や真ちゅう線を使用したパーツの自作
- 被弾痕の再現
- レジンを使ったパーツの複製
- 塗装の剥がれ、経年劣化の再現
……と言った具合に、ディテールアップ、質感、使用感、破損、経年劣化などなど、こだわり出したらキリがないような所まで徹底的にこだわり、「そこまでするの?!」と言いたくなるような内容。
ここまで来るともはや「ホビー」としてでなく、「美術品」としてのプラモデル制作の域に入ります。
ジオラマ制作やドイツ兵フィギュア、巻末資料なども充実
上述の制作ノウハウの他にも、モデラー界の重鎮と呼ばれる土居雅博さんによる4号戦車を使ったジオラマ制作、ドイツ戦車兵の塗装や軍装、ドイツ戦車の進化についての考察…
などなど、単純にプラモデル戦車を作るための教科書としてだけでなく、参考資料としても知識を補完できます。
「戦車模型製作の教科書」という名前の通り、戦車プラモを作りたくなったら真っ先に読むべき一冊といえるでしょう。
まとめ
初めて買ったプラモデル雑誌でしたが、いざ中を読んでみると上級者向けのコーナーはもちろん、初心者向けのコーナーにも「参考になるわぁ」となるものもありました。
私がドイツ戦車(正確には対空戦車)を作っていることもあって「ドイツ戦車」を題材にしたハウツー本ですが、本書に掲載された内容は初級・上級問わず、様々な戦車に応用できます。
「趣味」とはいえ、より一層楽しむためには知識やテクニックの習得は欠かせないので、この本で得た知識をつぎの制作で活かしていきたいです。
↑ この記事で紹介した「戦車模型の教科書 ドイツ戦車編」はこちら。このシリーズは他にも船舶や戦闘機、カーモデルにバイクモデルなど様々なジャンルの模型に対応した教科書があります。
↑本書「お手軽工作で本格仕上げ! ヤークトティーガーを作る」で題材となった「ヤークトティーガー」のキットはこちら
↑「徹底カスタマイズ! パンターG 初期型&後期型」の題材となったタミヤの「パンサーG 初期型」
↑同じく「徹底カスタマイズ! パンターG 初期型&後期型」の題材「パンサーG 後期型」。同じパンターG型でも初期と後期では各所が異なります。