【超初心者向け】戦車プラモデルで使用した道具と使い方まとめ

戦車模型制作で使うツール ツール・書籍

前項では「組み立て」で最低限必須となる道具・アイテムを紹介しました。

「必要最低限」なので無いとプラモデルの組み立ては難しいというレベルなので、何とか揃えてほしいと思い、かなり絞ってみました。

一方で、ここから先は前項と比べると優先度・必要性は下がりますが、「あると便利なアイテム」についてご紹介します。

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プラモデル作りであると便利なアイテム

組み立てに必要なアイテムとは別に、作業効率がアップしたり、よりクオリティの高い作品を作ることが出来る道具もあります。

「せっかく作るんだから、良いものを作りたい」というのは誰しもが抱く感情ですが、良いものを作ろうとなると、それ相応の道具(と知識)が必要となります。

…とはいえ、前項と比べると優先度は下がるので、「必要になった時に購入を検討する」というレベルのものばかりです。何度も言いますが、お金をかけることではなく、組み立てを楽しむところから始めて下さい。

それでは、私が使っている便利アイテムについて紹介します。

カッティングマット

カッティングマット

カッティングマット」とありますが、要は作業用ボードです。この上でカッターナイフを使ったり塗装を行えば机を傷つけず汚さずに作業ができます。

机を傷や汚れから守るもので、特にランナーからパーツを切り離す際に「ナイフ」を使う時は「まな板」の役割を果たします。

カッティングマットはホビーショップを始め、ホームセンターや文房具屋さん、100均でも売っています(私はダイソーで300円で入手)。

そのほか、一般的なカッティングマットは深緑色なのでパーツを紛失しにくく、また(私の場合)ブログ用に写真を撮るため、撮影時に乱反射しないといった副次的な効果もありました。

ラッカーパテ

タミヤパテ ベーシックタイプ

中に入っているシンナーが揮発することによって硬化するパテ。

一般的な日曜大工などで使われるパテと同じように、補修や穴埋めに使いますが、プラモデルにおいては以下のような用途があげられます。

  • パーツを貼り合わせたときに出来てしまった「スキ間」を埋める
  • (戦車の砲身など)パーツを貼り合わせたときに出来る「合わせ目」を消す
  • パーツにある押し出しピンの跡を消す
  • 立体的なモールドをつくる

整形したい場所にラッカーパテを塗り、固まったらペーパーで整えることで、「合わせ目」「押し出しピン跡」といった“実物には無いけど模型にある余計なもの”を消すことが出来ます。

「ラッカー溶剤」と混ぜて「溶きパテ」にすると使いやすい

ラッカーパテ「使い方
装甲板の境界線にパテを盛り、ツィメリットコーティングを”塗った”ような質感にする。

ラッカーパテは単体でも使えますが、後述のラッカー溶剤を適量混ぜて粘度を落としたり、トロトロになった「溶きパテ」にすることで、よりパーツに塗布しやすくなります。

ただし、ラッカー溶剤を多く入れると、溶剤の揮発によるヒケ(収縮)も大きくなります。押し出しピンの跡や合せ目、パーツの隙間を消すときに使うなら溶剤はほんの数滴程度に。

上の写真はパーツに施されている「ツィメリットコーティング」の質感をよりリアルにするため、パーツの境目に溶きパテを塗ってコーティング剤が盛られた質感を再現。

同時にパーツの「隙間」も埋めることができました。

立体的なモールドをつくるときに

クーゲルブリッツ 溶きパテ盛り2
車体下部の側面に付着した泥のデコボコした質感を再現

また、先述の「立体的なモールドをつくる」が文章ではわかりにくいかもですが、要は上の写真のように、パーツ表面に溶きパテを叩きつけるように塗ることで、デコボコ感を出すことが出来るのです。

これによって、跳ね返った泥が固まったデコボコを再現でき、ウェザリングにおいて立体的な汚しを実現できます。

「合わせ目」を消すときに

ラッカーパテ 砲身の合せ目消し

戦車プラモデルにおいて命ともいえる「砲身」は、キットによってはパーツを貼り合わせてつくる場合があります。

砲身パーツを接着すると貼り合わせた部分にスジ(=合わせ目)が残りますが、実際の戦車の砲身は「筒」なので砲身にスジが残っていると見栄えが悪くなります。そういったスジを消す(隠す)のにラッカーパテを使います。

兎にも角にもアイディア次第で非常に幅広い用途に期待できるアイテムのひとつです。

関連記事  戦闘車両は主砲が命! 「軽駆逐戦車ヘッツァー」の主砲を組み立ててみた

マスキングテープ

マスキングテープ

日ごろ使っているセロテープより厚みがある一方で粘着力が弱い(=剥がした後にベタベタが残りにくい)ので、気軽に貼って剥がせるテープ。

用途としては、

  • パーツの仮組み・仮止め
  • 塗料やパテがはみ出ないようにする
  • 小さいパーツの保持

などが挙げられます。

パーツの仮組み・仮止め

ケーリアン 車体上下結合

組み立てにおいては、車体の上下を合体させる際に隙間をなくすために使用しました。

キツめにマスキングテープを貼って隙間を最小限にして、結合部分に流し込み接着剤を塗るという手順で車体上下を結合させます。

塗料やパテがはみ出ないようにする

E-100 対空戦車 ストライプ迷彩 レッドブラウン筆塗り5

また、塗料やパテを使用するときは、塗らない場所に塗料(パテ)が付着しないようにマスキングテープを貼ることで、ハミ出しを防止します。

特にコントロールが難しい缶スプレー塗装や、直線的な模様を描くきは必須。

小さいパーツの保持

フラックワーゲン サーフェイサー塗装5

小さいパーツはエアブラシや缶スプレーを吹きつけると吹っ飛ぶので、マスキングテープに貼り付けて塗装します。

そのほか、転輪をスプレー塗装する時は竹串を差し込んで「持ち手」を作りますが、この時に串からポロッと抜け落ちるのを防ぐためにマスキングテープを竹串に巻いたりもしました。

もともとが「テープ」なので様々な用途で使え、マスキングテープ自体もサイズや色の違いなど種類が豊富なので、プラモデルはもちろん、プラモデル以外でも結構役に立ちます。

ピンバイス&ドリル

ピンバイス

キットによってはパーツに穴を開けることもあるので、そういった時に使用するのがこのピンバイスとドリル。

ピンバイスの先端に装着する「ドリル」は様々なサイズがありますが、プラモで使うなら、0.5~1.5mmまでがセットになったものを選んでおけば大丈夫です。

『戦車のハッチを可動式にする』というような凝った(本格的な)ディテールアップをしない限り、上記より小さい or 大きいドリルを使うことはそう無いと思います。

もちろんドリルの直径に対応したピンバイスを選ぶということも忘れずに。

また、穴をあけるのがピンバイス・ドリルの主な用途ですが、それ以外にも既に空いている穴をほじくって更に拡大するといった使い方もあります。

ここまでのまとめ 思ったより使う道具は少ない

以上が必須ではないけど、あると便利なアイテムです。

「あれ? 少なくね?」と思った方もいるかもしれませんが、私が現時点で「組み立て」で使っているのは前項の「必須アイテム」と合わせてたったこれだけです。…他にあったかな?

ここで紹介したもの以外にも便利なアイテムはたくさんありますが、そういったツールが無くても組み立てにおいて支障を感じることはありませんでした。

プラモ雑誌や展示会に出すようなムチャクチャ凝った芸術作品にしようと思わない限り、あれこれ揃える必要はありません。

先述の通り作るうちに必要性を感じたら検討すれば良いのです。いきなり全部揃える必要は全くありません。道具の数より完成させたプラモの数を増やしましょう。

おすすめの戦車プラモデルは?

初めて戦車プラモを作る人にとってはどの戦車プラモがオススメかというのも気になるところ。

以下は私個人の意見ですが、ドイツ戦車の場合、以下のものが知名度・作りやすさ・完成時の迫力などから初心者にオススメだと思います。

知名度・迫力・そして作りやすい

ティーガー、パンター、キングタイガーといった、いずれも第二次世界大戦において有名なドイツ戦車だけに、名前だけは聞いたことがあるかもしれません。

また、知名度だけでなく、これら「重戦車」はサイズも大きく、特にヤークトティーガーやキングタイガーは完成時の全長が30cmにもなる超ド迫力で、製作のモチベを掻き立てます。

そしてなにより、これらの戦車は以下の理由から組み立てやすいプラモデルだといえます。

  • 組み立て・塗装が楽な「ベルト式履帯」が付属する
  • 転輪ゴム部分の塗り分けが不要な鋼製転輪(パンサーG、ヤークトタイガー、キングタイガー)
  • 固定式戦闘室なのでパーツ量が少ない(ヤークトタイガー)

…といったように、初心者でも取り掛かりやすい仕様となっているので、まずはこれらを候補にしてみてはいかがでしょう。

「迷彩塗装」はどうする?

また、ドイツ戦車は時期によって迷彩塗装をする場合があり、この迷彩塗装がドイツ戦車模型の難易度を高めている原因の一つでもあります。

しかしドイツ戦車だからと言って必ずしも迷彩が必須というわけではありません。

というのも、ドイツ戦車の塗装は時期によって異なり、初期の頃は迷彩塗装ではなく単色で塗装されていました。

そのため迷彩塗装に自信の無い人は、ジャーマングレーやダークイエロー単色の車輌を作ってみると良いでしょう。

パンター D型 V2 完成
「パンター」の試作2号車であるパンターD型 V2。迷彩塗装はせず単色で再現。

ここまでが「組み立て」で使うアイテムです。必要に応じて揃えましょう。

次からは「塗装」で使う道具について紹介していきます。

塗装といえば塗料とか筆とか「塗るために必要なもの」をイメージしがちですが、それ以外にも便利なアイテムはあります。

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