パソコンを使っている時はいすに座っています。…が、どうも安価ないすを買ったのがいけなかった。
シートが硬いせいで尻や腰が痛いんじゃ!!
…はじめは我慢してましたが、こんな硬いヤツに座ってたら作業に集中できないし、腰や尻がどうにかなっても困るので、新しいイスを買うことにしました。
普通ならリクライニング機能がついた柔らか~いイス(なおかつ手頃な価格)を選びますが、普通になり損ねたポンコツ人間な私は、ゲーミングチェアなんかに手を出してしまったのです。
…ということで、今回は買ったGTRACINGのゲーミングチェアのレビューや組み立てについて書きました。
GTRACING ゲーミングチェア『GT099』のレビュー
こちらがGTRACINGのゲーミングチェア GT099。
黒を基調としたボディに赤色のラインが入っていて、まるでレーシングカーのシートのようなシャープなデザイン。このまま前に突っ走りそう。
さて、ゲーミングチェアとは、ゲームに命を燃やす人が長時間プレイに集中できるよう設計されたイスです。
柔らかいシートやリクライニング機能はもちろん、「ランバーサポート」や「ヘッドレスト」が首や腰を保護し、長時間同じ体勢で座っていても疲れにくくしてくれます。
上述の理由から長時間座りっぱなしな人にオススメなイスです。「ゲーミングチェア」なのでゲームする人はもちろん、パソコンを使って趣味や仕事をする人や、映画やDVDをよく観る人とかね。
背もたれは165度まで倒せる
ゲーミングチェアの特徴の一つとして、リクライニング機能が挙げられます。
…まぁオフィスとかにある椅子でも背もたれを倒すことは出来ますが、ゲーミングチェアの場合、より水平に近い角度まで背もたれを倒すことが出来るのです。
背もたれを最大まで倒した状態。もはや「座る」ではなく「寝る」体勢。
GTRACINGのゲーミングチェアは背もたれを最大165度まで倒せるので、作業で疲れたら倒して休憩できるし、モニターアームを活用すれば寝ながらゲームや動画を楽しむこともできます。
ただ、実際に165度まで倒してで寝てみると足が宙ぶらりんになるので、足を乗せる「オットマン」も用意しておくとより快適に寝っ転がれるようになります。
関連記事 「オットマン」を追加してゲーミングチェアをより快適に使えるようにした
アームレストも可動する
こちらはアームレスト(ひじ掛け)で、左右に3段階調整ができます。
アームレストの高さは側面のボタンを押しながら上下に動かして調整します。
最大で8cmほど高くすることができますが、私は一番高い位置がちょうど良かった。
欲を言うとリクライニングに対応してアームレストも前後に動いてくれたら良かったけど、このままでも十分使えます。
座面の高さ調整やスイング機能もある
イスの右側、リクライニングレバーの下あたりにあるシートレバーをクイッと上向きに引くことで座面の高さを調節できます。
こちらもおおよそ9cmほど昇降できますが、私は短足なので一番低い位置がちょうどよく感じました。
また、レバーは水平方向に動かすことで、座面を揺りかごのように上下にスイングさせることもできます。
スイングをONにした状態で背もたれを最大まで倒そうとすると、ひっくり返りそうになるスリルを味わうことができます。
実際、これでひっくり返るかどうか試してみましたが、いくら悪意をもって後ろにふんぞり返っても全然ひっくり返る気配がないので、安心して揺りかごの快適さを体感できます。
ランバーサポートやヘッドレストで正しい姿勢を維持
ゲーミングチェアに限らず、「イス」と呼べるもの全般に該当する話ですが、座る時の姿勢が悪いと首や肩を痛めてしまいます。
「ンなもん知っとるわ戯けェ!」ってレベルの常識ではありますが、言うは易く行うは難し。長時間作業をしているとダランと姿勢が悪くなってしまいます。
しかし、ゲーミングチェアは人間工学に基いた正しい姿勢を維持できる形になっており、長時間座っていても腰や首が痛くなりにくい形状になっています。
その特徴の1つが腰の部分に来る「ランバーサポート」。
ランバーサポートとはその名の通り、ランバー(腰椎)をサポートするクッションで、座った時に背骨がS字を描くように支えられ、骨盤を立たせることで理想の姿勢を描くことができるわけです。
オフィスチェアやゲーマー向け家具のブランドであるBauhutte(バウヒュッテ)によると、理想の着座姿勢は以下の通り。
① 椅子に座るときは前かがみでお尻をグッと一番後ろまで引く
via : 正しい着座姿勢に欠かせないランバーサポートとは?初めての購入4つのポイント | Bauhütte®
② あごを引き背筋を伸ばす
③ 肩の力を抜きリラックスする
④ 椅子に肘掛がある場合、肘は肘掛に置き、90°になるように心がける
⑤ ひざが股関節と平行、またはわずかに高くなるようにする
⑥ 机と椅子の間が開きすぎないないよう調整する
しかし、長時間座っていると上記の①~②が崩れやすいとのことで、ランバーサポートを使うことで時間の経過に影響されず正しい姿勢を保てるとのこと。
実際、ランバーサポートを使用して座ってみると「あ、コレ絶対姿勢良くなるやつだわ」ってなる状態で体が保持できました。
…ちと大げさかもしれませんが、それだけ日ごろから横着な座り方してたんだなと痛感。
腰椎をサポートするランバーサポートに対し、こちらは「頚椎」をサポートするヘッドレスト。
背中だけでなく頭までカバーできるほど背もたれが伸びているのもゲーミングチェアの特徴の一つですが、そこに「ヘッドレスト」が加わることで、より安定して、より楽な姿勢で頭部の保持が出来ます。
用途はランバーサポートと同じように、後頭部を包み込むように支え、正しい姿勢を保つためのパッドです。
ちなみにランバーサポートもヘッドレストも着脱式なので、個々の体格差に合わせて調整(位置をずらせる)できるし掃除も楽。
キャスターは5つ
こちらは脚の部分。ヒトデのように5本脚になっていてその先にキャスターが付いています。
キャスターの動きはなめらかですが、フローリングとかを傷つけないようにカーペットやチェアマットの上で使うことをおすすめします。
関連記事 バウヒュッテの「デスクごとチェアマット」を敷いて家具から床を保護する
GTRACINGのゲーミングチェアを組み立ててみた
以上の通り、快適なゲーミングライフ(あるいはネットサーフィンや映画鑑賞、その他諸々)をサポートしてくれるGTRACINGのゲーミングチェアです。
…が、ゲーミングチェアを使うためには「組み立て」が必要です。これだけ大きなイスは原型で届きませんからね。
というわけで、GTRACINGのゲーミングチェアを使えるようにするための組み立て方法についても解説してみます。
GTRACINGのゲーミングチェアが入ったダンボールが届きます。
宅配便のお兄さんがしんどそうに運んでくれましたが、玄関までしか運んでくれないので(それが普通です)、自室までは私が運ばなければなりません。私もヒーコラ言いながら運びました。
腰が痛いからゲーミングチェアを買ったのに、そのゲーミングチェアの運搬で肩やら腰やらを痛めては本末転倒である。
入っているものを確認
中身を傷つけないように慎重に開封して中身を取り出します。ゲーミングチェアは上の写真のように分解された状態で入っています。
組み立てにはサイズの異なる六角ネジを使用しますが、六角レンチは付属するのでホームセンターにダッシュする必要はありません。
なお、六角ネジは根本にネジロック剤が付着しており、ガスシリンダーは表面にオイルがついているので、カーペットなどの上で作業する場合は汚さないよう注意。
こちらは組み立て説明書。組み立て手順について書いてあるのでまず一読。
先にネタバレすると、組み立て自体は難しくはありませんが、大きなイスを組み立てるのでところどころ力仕事になります。自信のない方は助っ人を呼びましょう。
実際に説明書には「組立は二人以上で行ってください」と記載されています。私は一人でやりましたけどね。へっ。
背もたれと座部を合体させる
まずは一番でかい背もたれと座部を付属の六角ネジ(片側2本)を使って合体させます。
でかい背もたれを支えながらネジを締めることになるので、ネジ穴の位置合わせに苦労しました。
一人で作業する場合は壁や家具などを上手く利用して背もたれを固定すると良いかもしれません。
左右のネジを締めたらその上に保護カバーを被せ、M5x10の六角ネジで固定し、上下にあいてる穴に保護キャップをはめ込みます。
ただし、この保護カバーはプラなのでネジを強く締めすぎると割れる恐れがあります。力加減はほどほどに。
アームレストを取り付ける
ゲーミングチェアの座面を裏返して「アームレスト」を取り付けます。
ここも付属の六角ネジで固定しますが、このアームレストを固定する部分は左右に動くようになっています。
そのため、アームレストを内寄り or 外寄りに固定するといった微調整が出来るので、体格に合わせてポジション調整をしましょう。私は内寄りで固定しました。
底面にシリンダー固定台を取り付ける
こちらも座部の裏側ですが、イスの脚を取り付けるための「シリンダー固定台」を装着します。
説明書の手順通りにやってみましたが、これらアームレストやシリンダー固定台は、背もたれより先に取り付けた方が楽かもしれません。
というのも背もたれと座面を合体させると重たくなるので、脚部とドッキングさせる時にヒーコラ言いながらパイルダーオンしました。
脚にキャスターやシリンダーを取り付ける
シートの組み立てが一段落ついたので、今度は脚の組み立てに入ります。
脚にはキャスターを5つ取り付けます。こやつは特にネジとかを使わずに強く押し込んでスポンとはめ込むだけです。キャスターで手を挟まないようにだけ注意。
続いて脚にガスシリンダーを取り付けます。
こちらも上から押し込んで装着するだけですが、ガスシリンダーの表面にはオイルが付着しており、手やカーペットなどが汚れるので注意。
プラスチックのカップのようなものが大きさ別に3つありますが、これはシリンダーカバーなので、上の写真のようにシリンダーに被せた状態にしておきます。
なお、この作業が終わったら手にオイルが付着しているかもしれないので、シートなどを触る前に一度手を洗っておきましょう。
シートと脚を合体させる
組み上がったシート部分と脚を合体させます。
大きい座部を持ち上げ、裏側にある穴に脚のシリンダーをドッキングするわけで、穴が見えない状態でシリンダー先端まで持っていくNASAも真っ青な技術です。
一人でやるとしんどいので、必ず誰かに手伝ってもらいましょう。ちなみに私は一人でやりました。褒めて。
ランバーサポートとヘッドレストを取り付ける
さてさて、ここまで来たら「ゲーミングチェア」がほぼ完成です。
…んが、ゲーミングチェアの”肝”である正しい姿勢を維持する「ランバーサポート」や「ヘッドレスト」をまだ取り付けてないので、そちらを装着します。
まずはヘッドレストから。
取り付けはとても簡単で、まずはヘッドレストについてるバンドのバックルを外して、背もたれの穴に通します。
そしてイスの後ろでバックルをカチッと固定すればヘッドレスト取り付け完了。
ランバーサポートも同じ感覚で、バンドで背もたれを縦にぐるっと一周させて、背面でバックルをカチッと固定するだけ。
これでゲーミングチェアの組み立てが完了です。お疲れ様でした。快適な座り心地と正しい姿勢をゲットしたあなたはもう立派なリア充です。
GTRACINGのゲーミングチェアこんな人にオススメ
今さら語るまでもありませんが、GTRACINGに限らずゲーミングチェアがどんな人におすすめかについても持論を垂れ流してみます。
家でも職場でも長時間座りっぱなしの人
パソコンを使った作業をしているとどうしても長時間座りっぱなしになることが多いです。
そうなると下手なイスを選ぶと姿勢が悪くなってしまい(さらには硬い座面や背もたれも相まって)、首や肩、腰に尻といった身体の各所を痛める原因となります。私のように。
自室のイスは長時間・長期間お世話になるモノですから、ある程度お金をかけてより高品質なものを選んだ方が、安物買いの銭失いにならないと思います。
しかもここで言う「銭失い」とは肩こりや腰痛、ストレートネックといった治すのに時間がかる厄介なもののこと。
職場でもイスに長時間座るので、願わくばゲーミングチェアやそれに匹敵するイスに替えたい…。
で、「高品質なイス」というと、会社の社長やマフィアのボスが座ってそうなものをイメージしがちですが、そういうのより1日の大半をゲームに費やす人が使うような「ゲーミングチェア」の方が良さそうだなと思い選んでみました。
ただ、座り心地については人によって良し悪しあります。
もしもGTRACINGのゲーミングチェア買ったけど、ちょっと座り心地が…ってなった人は後述のクッションを使用することで座り心地が改善できるかもしれません。
お手頃価格なゲーミングチェアが欲しい人
一方で、ゲーミングチェアを調べてみると平気で3万とか4万とか、高いものだと10万を超えるものもあります。
そういった中でGTRACINGのゲーミングチェア(GT009)は価格が16,800円とお手頃価格です。「良いイスが欲しいけど、かといってイスだけに何万もかけたくない」という人にうってつけ。
ほかにもデスクにPCに周辺機器といったお金をかけたい部分はたくさんあるわけですからね。かく言う私もPC周辺の環境をもう少し良くしたいです。
Bauhutteの「ゲーミング座布団G」を乗せてみた
GTRACINGのゲーミングチェアが悪いわけではなく、やはり以前使ってた安物の硬いイスの座面に尾てい骨を押し付けるような姿勢で座ってたのがいけなかったようです。
尾てい骨のあたりが座面に触れると痛いので接骨院に行ってみたところ、先生に「尾骨が皮膚(肉薄の部分)に押し付けられたせいで炎症を起こし、打撲に近い状態になってる」と言われました。
治療法としては「とにかく尾骨を接触させないこと」とのことで、痔の人が使う真ん中に穴が空いたクッションなどを使うと良いそうです。
そのため、仰せの通りにゲーミングチェアの上に穴の空いたクッションを乗せて座ってみましたが、これがまたアンバランス。座面に対してクッションが広いせいで変な状態で尻が保持される。
他に良いものは無いかと探してみたところ、Bauhutte(バウヒュッテ)のゲーミング座布団G(BC120-MU)がサイズ・形状的に良さそうだったので買ってみました。
実際に届いたものをゲーミングチェアの上に乗せてみると予想通りピッタリ! 買う前に念入りに寸法測定しておいて良かったよ!
…で、肝心の座り心地ですが、予想していたよりも座布団は硬めですが、座布団の後端にあるスリットがしっかり尾てい骨を浮かしてくれるので、普通に座る時はもちろん、シートを倒した時も座面に尾てい骨が当たらないのが嬉しい。
真正面から見るとこんな感じ。両端のフレームにスッポリ収まるように乗っています。
この両端のフレームはゲーミングチェア特有のデザインですが、こいつがまたクセモノで、足を広げてると、フレームに太ももの裏側が食い込んで痛いのです。
しかし、ゲーミング座布団Gを乗せることで座面が6cm高くなり、足を広げやすくなったし、フレームの太もも裏へのめり込みが軽減されるという副次的な効果もありました。
ゲーミング座布団Gの裏面にはエンボス加工が施されているので、シートを倒した時や椅子を動かした拍子に座布団がズレないのも嬉しい。
Bauhutteの「ゲーミング座布団」も乗せてみた
その後、ゲーミング座布団”G”の方は職場に持っていって使うようになったため、自宅用にもう1つバウヒュッテのゲーミング座布団を買いました。
こちらはゲーミング座布団(BC-100G)の方。
最初に買ったゲーミング座布団G(BC120-MU)と比べると、尾てい骨部分にスリットは無いけど、ゲルと2種類のウレタンによる4層構造のおかげでとても柔らかい。お尻が気持ちいい。
硬い座面のイスでもこのゲーミング座布団があれば大丈夫ってくらい柔らかい。
…ただ、バウヒュッテの座布団2種類で1万ちょいかかってるので、これなら最初からバウヒュッテのチェア買っておけば良かったかなぁ…という気もしないこともない。気にしたら負け。
まとめ
ということで、届いたGTRACINGのゲーミングチェア「GT099」を組み立てて、PC作業用のイスとして使っています。
今まで使ってた安モンのイスがあまりに低スペックだったこともあってか、ゲーミングチェアの快適な座り心地に新時代の幕開けを見たほどです。
やっぱり長時間体が触れ続けるイスですから良いものを選びたいですよね。
ちなみにこちらが今まで使ってたイス。
2,000円ぐらいで買える安物だけあって背もたれは固定(しかも角度が直角)だし、座面は硬くて尻が痛い。
あまりに硬いので、近くのホームセンターでイス用のクッションを敷いて、ソファーにある枕をランバーサポート代わりに使ってみるも全く改善せず。
よくこんなものに毎日何時間も座っていられたものだと呆れを通り越して感心するほどである。
イスの次は机をゲーミングデスクにしてみました。少しずつ作業環境をスタイリッシュにしていくべ。