どうもこんにちは。
対空トースターと呼ばれてるブロンコのプラモデル「フラックワーゲン(Pz.Sfl. IVc)」を今日もまた組み立てていこうと思います。
前回はサスペンションや転輪といった部品を取り付けたので、今回は車体下部の残った部分を作っていきます。
ブロンコのフラックワーゲンはパーツが精密に出来ており、「こんなものまでパーツ化しちゃうの!?」ってなるようなものもプラパーツで再現しています。
それだけに細かい作業の繰り返しとなり忍耐との勝負になりますが、それに見合ったクオリティが約束できるので、仕事帰りで疲弊した体にトドメを刺す形で頑張って組み立てています(笑)
↑フラックワーゲン製作日記はこちらにまとめました。
フラックワーゲンのリアパネルを組み立てる
さて車体下部の組み立てですが、残すは車体後部の「リアパネル」に該当する部分です。
4号戦車とかではこのリアパネルは別パーツとして車体下部に取り付けますが、フラックワーゲンの場合、最初から車体と一体となっているので、そこに排気管や工具類を取り付ける形となります。
説明書は前回やった3番目の続きからスタート。
まずはここに車間表示灯や工具類、牽引装置を取り付けます。
車間表示灯の取り付け
ということでまずは車間表示灯から取り付けていきます。
車間表示灯にはしっかり電源コードもパーツ化されており、車体のくぼみに合わせてコードを取り付けます。
ただ、説明書の図では表示灯の下には台座のようなものがついているのですが、パーツを見ると表示灯だけ。おかしいなぁと思いつつ説明書とにらめっこしたり、それっぽいパーツをランナーから探すものの見つからず。
先人モデラーさんの作例を確認しても車間表示灯が宙ぶらりん状態で固定されているようなので、ひとまず同じように宙ぶらりんにしました。
後ほどパーツが見つかったら追加しようと思います(出来るかなぁ…)
車間表示灯にはエッチングパーツを使った「ガード」を取り付けます。
細長いエッチングパーツを切れ目に合わせて折り曲げて直角にして、瞬間接着剤で取り付けます。
今回に限らず、エッチングパーツを使うたびに
- 切り離しにくい
- 曲げにくい
- 接着しにくい
- 取れやすい
…と、ブツクサ言いながら取り付けていますが、模型の細かいところまでしっかり再現する場合は、プラパーツじゃ再現できない「薄い」エッチングパーツが不可欠です。
しかも今回のキットではエッチングパーツのランナーがなんと2つもあります。そしてエッチングパーツが使われるところは、エンジンデッキのメッシュなどを除いて大体が蝶ネジとかを再現した極小パーツ。
…エッチングパーツが出たら「よっしゃ手先が器用になれるンゴ!」とポジティブにやっていきましょう(笑)
あと、車間表示灯のすぐ後ろには、クレーンで吊り上げるためのフックらしきもの左右に1つずつ取り付けます。
ただ、上の写真ではフックを上下逆に取り付けています。
「吊り上げる」という目的を理解すればどの向きで取り付けるかはわかると思いますが、どういうわけか間違って取り付けてしまい、撮影後に気付いて慌ててひっぺがして付け直しました。
接着剤が乾く前に気付いてよかった…。
給油口のエッチングパーツ
さて、お次は燃料給油口(間違ってたらすいません)のキャップについている脱落防止用のチェーンをエッチングパーツと交換します。
上の写真を見てわかるように、パーツにはすでにチェーンのモールドがありますが、説明書によると、モールドをそのまま残す or 除去してエッチングパーツに交換を選択できます。
せっかくエッチングで脱落防止チェーンのパーツが用意されているのだから、今回はこのチェーンをエッチングパーツのものへと交換してみました。
まずはカッターナイフの刃先を垂直に当てて、(周りの無関係なモールドまで削ってしまわないように注意しながら)パーティングラインを削ぎ落とすときのようにゴリゴリとモールドを削っていきます。
ある程度削れてきたら、今度は1000番くらいの紙やすりを小さくカットしてピンセットで摘んでショリショリとモールド跡を削って平にしていきます。
そして最後に流し込み接着剤を塗って表面を滑らかにすればOK。
そしてエッチングパーツのチェーンと交換します。
上の写真を見てわかるように、兎にも角にも小さいパーツなので、ポロッと落としてしまったらまず見つかりません。取り付ける瞬間まで気を抜かずに扱います。
今回こういった極小パーツが多いので、紛失はもちろん、切り離し時の破損にも注意しないといけません。手先の神経と集中力が鍛えられます。
さて、あとは削る前のモールドと同じようにチェーンの両端をそれぞれ接着します。
一度に両側を接着するのはなかなかコツがいるので、まず片側を接着して、それからもう片側も接着するという手順でやっていけば時間はかかるけど楽に出来ます。
一癖二癖あるエッチングですが、プラパーツにはできない精密さがあるので頑張って全部取り付けていきます。
なお、吸気口の上には遊動輪を調整するレンチやエンジンを始動させるクランクといった「OVM」も忘れず取り付けます。
上の写真ではまだ付いていませんが、レンチの方には留め具のモールドの上に「蝶ネジ」パーツを取り付けます。これがまたパーツなのか削りカスなのかわからないレベルに小さいので、とにかく紛失注意な代物です。
親切なことに、このキットではこういったOVMの蝶ネジまでパーツ化されており、自前でディテールアップする必要が無いくらい細かく再現されています。ほんとすごいわ(笑)
リアパネルの牽引装置
続いて、燃料給油口の下に牽引装置を取り付けます。
まずは上の写真のように牽引装置の基部となるパーツをペタンとリアパネルに貼り付けます。
よく見ると牽引具を固定するピンは基部パーツと一体化されています。
そのピンの上に、握り手と脱落防止チェーンを取り付けます。
こちらも基本的にフロントパネルの牽引装置の時とほぼ同じなので、エッチングパーツに翻弄されないよう確実に取り付けます。
エッチングパーツは取り付けてる間はコントロールが効かずに「この野郎…!」ってなるのですが、取り付け終わるとその繊細なモールドに「おおー」となります。
脱落防止のチェーンとかはプラスチックじゃまず成形できませんもんね。
OVMや牽引装置、燃料給油口などを取り付けたら最後に排気管を2本取り付けます。
エッチングパーツで神経をすり減らしたあとなので、比較的大きいサイズのプラスチックパーツの接着がものすごく簡単に思えてきます。
…ただ、この排気管はOVMをまたぐように取り付けるので、後々のOVM塗装のときに苦労しそうです。
スパナラックの組み立て
さて、続いてはリアパネルの右側に、上の写真のようなスパナを固定するラックを作ります。
…ただ、このラック、説明書を見てわかるように大半がエッチングパーツで構成されており、わずかなプラスチックパーツはスパナを固定するためのネジで、これまた極小パーツという。
フラックワーゲン全体からするとほんの部分的な組み立てですが、エッチングや極小パーツのオンパレードで、なかなか組み立て甲斐がありそうです。
まずはエッチングパーツをランナーから切り離し、パーツに刻まれた切り欠き部分で直角に折り曲げて、車体側にあるリブに合わせ瞬間接着剤で接着します。
少し浮かせた状態で接着する(リブを隠すように取り付ければ自ずとそうなります)ことで、スパナを取り付けたときに下の方が見えてる形になります。
続いてスパナを2つラックの中に置きます。
スパナ本体に関しては特に折り曲げたり接着するといったことはせず、ただ「置く」だけなのでラックだけに楽でした。…ただ、これも塗装が大変だろうなぁ。
スパナをのせたあとは取っ手の位置にある車体のリブに合わせてもう1枚エッチングパーツを曲げて接着します。
そして折り曲げたエッチングパーツの小さな穴に、これまた小さいネジのパーツを取り付けます。
そして折り曲げたエッチングパーツの小さな穴に、これまた小さいネジのパーツを取り付けます。
最終的にスパナラックはこのようになります。OVMひとつ取っても非常に精巧なつくりになっていることがよくわかります。
そして手先に神経を集中させすぎたせいで肩やら首やらが痛い…。
ここまで組み立てた感想
何と言ってもエッチングパーツのバーゲンセールでした。
車間表示灯のガード(バイザー)や、牽引装置や燃料給油口のチェーン、そしてOVMや格納ラックなど、いたるところでエッチングパーツが使用されています。
そのためエッチングパーツの扱いに慣れていないと相当難儀するのではないかと思います。
なにしろ、この先もエッチングパーツを使う箇所はたくさんあるし、プラでもゴマ粒みたいな小さいパーツも出てきます。
しかし、こういった精密なパーツは取り付けるに苦労する反面、細かいだけにディテールアップとして完成品のクオリティを大幅に向上させてくれます。
アフターパーツを買ったりパーツを自前で作ったりするような部分もフラックワーゲンではしっかり再現できるのはありがたい。
ちなみに組み立てが終わったリアパネルはこんな感じになりました。4号戦車のようで4号じゃない感じのケツですね。
これで車体の下部は終わったので、次からは車体上部の組み立てをやっていきます。