どうもこんにちは。今日も今日とてドラゴンの「超重戦車マウス」の製作をやっていきます。
前回で車体部分が仮完成したので今回からは砲塔の組み立てに入ります。
マウスは史上最大の戦車ということもあって砲塔だけでも55トンと、ティーガーIに匹敵する重量とのことで、それだけ重たいモノを動かすには相当なエネルギーが必要なんだなーとか考えながら作ってました。
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超重戦車マウス 砲塔の組み立て
それでは今回はマウスの砲塔を作っていきます。
巨大な車体に巨大な砲塔ということで何もかもビッグサイズですが、砲塔そのものは1つの大きなパーツになっており、砲身を除けばハッチやペリスコープなど小さいパーツを取り付けるだけで簡単。
せっかくなので、もう一度マウスの砲塔とヘッツァーを一緒に並べてみる。
砲塔だけでも軽戦車くらいの大きさで、重さは55トンと重戦車クラス。いろいろ規格外すぎてそろそろ感覚が麻痺してきそうです。
今回はこの砲塔組み立ては以下の3つのポイントを解説していきます。
- 砲身の組み立て
- 砲塔内部のパーツの組み立て
- 砲塔外部のパーツの取り付け
砲身の組み立て
それではまずは戦車においてもっとも重要な「砲身」を組み立てていきます。
砲身パーツは最初から円筒形になっているものもあれば、竹を割ったように左右に分割されているものもあります。後者はただパーツを貼り合わせるだけでなく、「合せ目」といったパーツ同士を接着したときに出来るスジを消す作業も必要。
戦車の砲身は目立つ場所の1つなので、ここにスジが残っていたらクオリティが下がってしまいます。
この砲身の合わせ目消しはしっかりやろうとすると「ラッカーパテ」とか「サーフェイサー」を使うことになり、乾燥で時間がかかるので、可能な限り最初の方に他の合わせ目が出来るパーツと一緒に処理しておくと後が楽です。
説明書は5番の続きからスタート。写真で.0は「6」とありますが、それはその下の砲塔内部の組み立てです。
説明図を見ての通り、ここでは主砲と副砲の2つを組み立て、砲身を上下可動させる防盾に取り付けるまでを行います。
…が、先述の通り、砲身は合せ目を消す作業を行うので、この時点ではまだ防盾に接着しません。
というわけで2パーツで構成される主砲「55口径12.8cm KwK44」と副砲「36.5口径 7.5cm KwK44」を組み立てました。
組み立ては至って簡単で、パーツの接着面に接着剤をしっかりつけて、グイッとやや強めに両パーツを貼り合わせるだけ。接着剤がハミ出るかもしれませんが、後から合せ目を消すときにヤスリがけするので問題ナシ。
主砲と比べると副砲の7.5cm KwK44がちっちゃく見えますが、これでも「M4シャーマン」に匹敵する火力を持っているとのことです。
この副砲はマウスに搭載するために新規開発されたものですが、命中精度が悪いので実用性はあまり無かったとか…。
間にティーガーI(後期生産型)の8.8cm砲身を置いてみます。
ティーガーの主砲は約4.928m。対してマウスの主砲は約7.023mとなります(多少の誤差あり)。
説明書の流れ通りだと2つの砲身は防盾に取り付けますが、まだ砲身の合せ目消しが終わっていないので、ここはスキップします。
上の写真は仮組み時の状態。
ここから説明書は6番目に入ります。ここでは防盾周辺や砲塔の内側に取り付ける防盾を支えるパーツの組み立てを行います。
…が、先述の通り、防盾周辺パーツは仮組みで解説していきます。
さて、主砲と副砲は同軸になっているのですが、これら2つの砲の下には「橋」のような支えるパーツが取り付けられます。
で、主砲側には更に上の写真のような細い棒状のパーツが付きます。これは「アンテナ避け」で、砲塔を旋回する時にアンテナに砲身が当たってへし折れるのを防ぐためのものです。
アンテナの根本にはスプリングが内蔵されており、アンテナ避けが当たることでスプリング部分からアンテナが横倒しになるわけです。プラモデルではこのアンテナをどう再現しよう…。
で、このアンテナ避けは説明書の記載通り、10度ほど曲げるとのことです。
一体どういうことなのかというと、上の写真のように、まっすぐな状態だと防盾が円錐形になっている関係で正しく取り付けられないのです。
なのでアンテナ避けパーツを曲げることによって防盾の形に適応させろというものです。
…ただ、細長いパーツを曲げるわけなので、闇雲に曲げたらポキッとなるのは目に見えています。
なので曲げる部分に流し込み接着剤を塗り、柔らかくしてから少しずつゆっくり力を入れて曲げていきます。
だいたい上の写真くらい曲がっていれば大丈夫。
10度という数値を意識するよりも、防盾の形に沿っているかが大事。
砲塔内部のパーツの組み立て
続いては砲塔の内側に取り付けるパーツを組み立てます。
といっても今回のマウスはインテリアモデル(=内装まで再現されたキット)ではないので、たくさんパーツがあるというわけではなく、砲身(防盾)を内側から支え、可動式にするためのパーツを1つ組み立てるだけでした。
ただ、可動するパーツなので油断して接着剤をつける場所を間違えると固定砲になってしまうので、注意しながら組み立てていきます。
説明書は同じく6番目。今度は砲塔の内側です。
なお説明書では砲塔の内側は「つや消しブラックで塗れ」と指示があります。これは車体下部と同じように隙間から内部が見えたときにプラの色だとカッコ悪いからという理由でやる作業です。
ただ、今回はハッチを閉じた状態にするので内部は見えない状態となります。なので塗装せずに作業を進めました。内部塗装はハッチをオープン状態にする場合に行います。
また、実際のドイツの戦車は車内の視認性を良くするために内部は白系の色で塗装されていたので、黒よりもガイアカラーの「インテリアカラー」等をオススメします。
で、内側に取り付ける砲身(防盾)を可動式にするパーツですが、4つのパーツで構成されています。
まずは上の写真のようにU字型のパーツに扇形のパーツを片側だけ接着します。この時扇形のパーツにある点字のようなモールドが内側に来るように取り付けます。
次に防盾と接続するT字型のパーツを間にはさみます。この砲身の上下にかかわるのでこのパーツには接着剤はつけないでください。
そして最後に扇形のパーツを接着して完成というわけです。
砲身を上下させるパーツと扇形のパーツ内側にあるドットが噛み合うようになっています。これによって砲身を上下に動かす時にキリキリとクリック感が出て段階的な調整が出来ます。
これで砲身を上に向けても自重で垂れ下がってしまうという悲劇を回避できるわけです。あったま良いー。
なお、このパーツは砲塔の内側にあるモールドに合わせて接着します。砲塔の底にはフタのようなパーツを取り付けて密閉状態になるので、完成後に外れると再起不能となります。しっかり接着しませう。
砲塔外部のパーツの取り付け
さて、ここまで来たらあとは小さなパーツをペタペタと取り付けていくだけです。
主に砲塔の上部にハッチ類を取り付けていくのですが、小さいパーツもあるので最後だからと気を抜かずにやっていきます。
説明書はラスト7番。マウスの組み立てはこれが最後です。
まずこちらは砲手が射撃時に覗く照準器を収めた小塔。ティーガーとかは正面装甲板に照準器があるのですが、マウスは砲塔の上面についているんですね。
次にこちらは砲手や車長が外部の様子をうかがう時に覗く旋回式のペリスコープ。
このペリスコープは試作車だと車長側のみに搭載されて、砲手側は開口部を塞がれていたとのことです。そういった試作車と量産車の微妙な違いを再現してみるのも面白いですよね。
ペリスコープの後ろには車長と砲手用のハッチを1つずつ装着。
このハッチは横にスライドさせて開けるタイプなので兵士フィギュアを乗っける場合はハッチの突起を起点に180度回転させた状態で取り付けます。
なおマウスの砲塔内部には、車体後部から見て右側前方に車長、その左側に砲手がいて、その後ろに装填手が2名乗車します。ハッチは2つしかないので2名の装填手はこのハッチから乗り降りしたとのこと。
砲塔の前後2箇所にはベンチレーター(換気扇)を取り付けます。
砲撃後は火薬の燃焼ガスが発生します。それを吸い込むと気分が悪くなったり、ひどい場合は昏倒する場合もあり、戦闘に集中できなくなります。
なのでベンチレーターを取り付けて燃焼ガスを外部に逃がすわけです。これで屁をこいても大丈夫(そっちのガスではない)。
砲塔の後部には砲弾を搬入したり、空になった薬莢を捨てるためのハッチを取り付けます。
某戦車が出るアニメでは厚い装甲の「エレファント重駆逐戦車」と戦った際、この”薬莢、捨てるとこ”を狙って撃破しました。
なおマウスは電気モーター収納室(車体後部上面)を撃たれて撃破された模様。
一通りパーツを取り付けて問題がなければ(特に砲塔内部のパーツは要確認)砲塔底部に車体と合体させるためのパーツを取り付けます。
ここは本来車体との間で隠れてしまう場所なので、しっかり接着出来てさえいればそれほど気にすることはないのですが、よく見るとパーツが変形しているせいで隙間があちこちに空いています。
なのでココも後ほどパテを使って埋めておこうと思います。
これで砲塔の組み立て完了(仮)です。
まとめ
ということで車体に続いて砲塔の組み立ても完了(仮)しました。
マウスは巨大な戦車ですが、転輪や履帯を除くと側面装甲板や車体、砲塔といった部分が1つの大きいパーツで再現されているので工程数は少なかったです。
なので組み立てが物足りないと思った人は、車体の側面に昇降用のハシゴを追加したり、牽引用ワイヤーを追加したりと、実戦配備をイメージして独自のアレンジやディテールアップをしてみると良いかもしれません。
砲身を仮組みした状態。車体がデカいのはもちろん、砲身もかなり長いので完成品はかなり大きいです。ディスプレイケースに収納するときはサイズに注意。
横にティーガーを置いて見る。ティーガーも重戦車だけにかなり大きいですが、その横にマウスを置くとティーガーでさえ小さく見えるからマウスでかい。
なお燃料タンクや砲身、および砲身周辺パーツは整形が終わってから取り付けるので無くさないように保管しておきます。
これらのパーツの整形については別の記事で紹介していきます。乞うご期待。