【キングタイガー】OVMのエッチングパーツが精神修行な件

キングタイガー 砲塔と車体の段差を埋めるメッシュカバー4 キングタイガー
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あまり茶番に注力してると夏どころか来年中に完成しない気がするので、組み立て作業を進めます。

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牽引ロープ・履帯交換用ロープを取り付ける

牽引ロープ用の留め具は作ることが出来たので、今度は牽引ロープおよび履帯交換用ロープを作り、車体に取り付けていきます。

牽引ロープはキット付属のワイヤーを使用

ドラゴンのキットはロープ用の金属ワイヤーが付属することがあります。実際に今回のキングタイガーには付属してました。

金属線を捻ったワイヤーですから質感はこの上なくリアルです。…が、この手の金属ワイヤーはクセが強く硬いので、取り付けや成形に苦労します。

なので、ホムセンで売ってる建築用の水糸を代用する人が多いようです。実際に私も4号戦車 J型の牽引ロープは水糸で作りました。

しかし、キングタイガーの牽引ロープの直径が32mmに対し、手持ちの水糸が0.8なので、0.8×35=28(mm)となり、これでは細すぎます。

他に代替案もないので牽引ロープはキット付属のものを使うことにしました。

水糸を使う場合は直径0.9mmが適当です。

「アイ」は留め具がモールドされたものを使用

キングタイガー 牽引ロープ

先端の「アイ」の部分はプラパーツを使います。

この「アイ」も上の写真のように留め具と一体となったタイプと、エッチングを使う人用に留め具がモールドされてないタイプの2種があります。

私は今回は留め具がモールドされたものを選びました。

今思うとここはエッチングにした方が良かったかもしれません。悪あがきでジャンクパーツから流用の蝶ネジだけくっつけました。

で、ロープの先をアイに装着するのですが、ロープ先端がほつれてると挿入出来ないので、先端は捻って細くしておきます。必要に応じてアイ側にも加工をします。

クリーニングロッドの留め具にロープを通す

キングタイガー 牽引ロープ2

箱絵や写真を参考にしながらロープを少しずつ曲げて、車体側面に接着していきます。

いかんせんクセの強い金属ワイヤーなので、一度に全部接着しようとしても元の形に戻ろうとする力がはたらいて取れます。なので先端から一箇所ずつ接着しました。

上の写真はクリーニングロッド(洗桿棒)で、この留め具の中にワイヤーを通しますが、先にロッドを接着してからワイヤーを通すとほつれる可能性があります。

説明書の写真のようにワイヤーの上からカポッと取り付ける方が楽でした。

履帯交換用ロープは水糸とエッチングパーツで再現

さんざん妥協しまくったOVM(の留め具)ですが、あまり妥協しまくると今度は味気ないキングタイガーになるので、車体右側面に取り付ける履帯交換用ロープは頑張ってみました。

細かい作業には変わりありませんが、OVMの留め具よりかは優しいものでした。

なお、「牽引ロープ」のときは付属のワイヤーを使いましたが、履帯交換用ロープは実物が直径14mmなので、若干太いけど0.5mmの水糸を使いました。

実際は0.4mmがジャストサイズです。

ほつれを防ぐため、瞬間接着剤を染み込ませる

キングタイガー 履帯交換用ロープの組み立て・取り付け

水糸は柔らかいので曲げやすいし、(糸がある限り)失敗してもリトライ出来るという利点がありますが、一方で金属ワイヤー以上にほつれやすいという欠点があります。

そのため、ほつれを防ぐために水糸に瞬間接着剤を染み込ませておきます。

…が、いかんせん履帯交換用ロープは長い(実物は15mなので43cmほど)ので、ちょんちょん付けるのが億劫です。

そのため、上の写真のようにパレットに瞬間接着剤を垂らして、そこに水糸を這わせて一気につけてやりました。

水糸を挿入するためにパーツに切れ目を入れる

キングタイガー 履帯交換用ロープの組み立て・取り付け2

牽引ロープのアイには装着しやすくする「切り欠き」がありましたが、どういうわけか履帯交換用ロープのアイにはそれがありません。

しかもロープとなる水糸は本来よりも0.1ミリ太いため、なおさら通しにくい。

なので、アイの側面に2本の切れ込みを入れてペラッとめくり、水糸を接着したあとにめくれた部分を元に戻すという方法をとりました。

アイに取り付けるエッチングパーツ

キングタイガー 履帯交換用ロープの組み立て・取り付け3

ロープ先端の「アイ」には車体に固定するための留め具があり、これもエッチングパーツで作ります。

上の写真は見事に取り付ける向きを間違えており、実際はエッチングの穴がある方をアイの内側に来るようにします。慌てて引っぺがしてつけ直しました。

なお、この穴にはピンを通すようですが、肝心のピンがパーツ化されてないようで、ランナーを探してもそれっぽいものが見つからず。

なのでボッシュライトのコードとかで使う銅線をカットして代用。

シャフトは針金を代用

キングタイガー 履帯交換用ロープの組み立て・取り付け 説明書にないパーツ

また、同じように車体に固定するためのピン(シャフト)もパーツが見当たりません。

キングタイガー 履帯交換用ロープの組み立て・取り付け4

なのでこちらも針金をカットしたものを代用(上の写真でいう銀色のやつ)。

キングタイガー 履帯交換用ロープの組み立て・取り付け5

そしてこのシャフト部分に先ほどのロープ(アイ)側の輪っかを通します。

ロープを保持するラックはエッチングパーツを曲げるだけなので楽勝ですが、グニグニ曲げると折れるので、ロープを通す時は注意。

プラパーツを参考にロープを取り付ける

キングタイガー 履帯交換用ロープの組み立て・取り付け6

これで履帯交換用ロープの準備が完了です。

プラパーツの履帯交換用ロープの形状を参考に、ラックにロープを通します。

形状を見てややこしいと思いましたが、実際やってみるとそうでもなく、単に順番にラックに通していけば良いだけのことでした。

もう片側のアイのエッチングパーツ

キングタイガー 履帯交換用ロープの組み立て・取り付け9

こちらは反対側のアイ。

穴に取り付けるエッチングは同じですが、受けの金具は溝のある平たいパーツを曲げた物を使います。

やはりこちらもシャフトが存在せず、針金をカットしたものを使います。…が、受け金具の溝より針金が太いので、針金を削って細くするという作業を追加します。

そして履帯交換用ロープの出来上がり

キングタイガー 履帯交換用ロープの組み立て・取り付け7

最終的にこんな感じになりました。

プラパーツにはないロープの隙間がいい味を出しています。苦労したかいがある。

キングタイガー 履帯交換用ロープの組み立て・取り付け8

そして車体右側面にも同じように牽引ロープを取り付けます。こちらは2回目なので左側のようにグダることなく取り付け完了。

これで車体側面に取り付けるOVMはおしまいです。

あ゛ぁぁ疲れた!!

こんなにエッチングで苦戦したのはブロンコの「フラックワーゲン」以来です…。

エンジンデッキの組み立て

続いては車体上面後部の「エンジンデッキ」に取り掛かります。

このエンジンデッキにおける作業として、デッキ両サイドのラジエーターへの異物混入防止のメッシュカバーの取り付けが挙げられます。

さらにキングタイガーの場合、砲塔と車体上面のギャップを埋めるためのメッシュカバーもあります。いずれもエッチングパーツで再現。

キングタイガー エンジンデッキの組み立て

説明書は13番。

まずはエンジン吸気口カバーやクレーン吊り上げ用のフックなどを取り付けます。

エンジン吸気口の装甲カバー

キングタイガー エンジン吸気口カバー

8本のボルトのモールドがあるエンジン吸気口の装甲カバー。

初期のキングタイガーでは潜水装置(シュノーケルパイプ)を収納するため円柱状になってましたが、1944年4月に潜水装置が廃止され、吸気口のみとなりました。

その後、1944年9月頃に吸気口の上に装甲カバーが追加されます。

そういった事情はキットにも反映されており、装甲カバーのあり or 無しを選択出来ます。私は取り付けました。

また、吸気口の後ろにある2つの円形状の物体は、ラジエーター用冷却水の注入口(左)と燃料注入口(右)です。

U字シャックルはプラパーツを選択

キングタイガー 牽引シャックル

キングタイガーのキット内容を紹介する記事でも書きましたが、車体の前後に取り付けられるU字シャックルはプラパーツか金属パーツのいずれかを選択します。

金属パーツの質感は捨てがたいのですが、どうしたものか、金属シャックルは車体に通すシャフトやボルトがありません。

シャックル自体は単に穴が空いてるだけなので、動かせばズレてしまうし、何よりリアリティに欠けてしまう。

そういった理由からプラパーツを選びました。…惜しいのぉ。

ラジエーターのメッシュカバー

先述の通り、キングタイガーのエンジンデッキ左右にはラジエーター吸気口があり、格子状の吸気口の上には異物混入防止のメッシュカバーが取り付けられます。

プラモデルではこのメッシュカバーはエッチングパーツで再現されており、今回のキットでもやはりエッチングパーツが使われます。

キングタイガー ラジエーターのメッシュパーツ

それぞれのラジエーター吸気口にエッチングを取り付けるとこんな感じに。

中央のラジエーターファンの排気口には円形のメッシュがつきます。瞬間接着剤は外周部分の数箇所に点付け、排気口に取り付けたあと、隙間を埋めるように側面からも接着剤を塗りました。

前後に4ヶ所ある四角い吸気口は本体側に突起のモールドが入っているので、これをカッターナイフで切除してからメッシュを取り付けます。

砲塔と車体の段差を埋めるメッシュカバー

エンジンデッキのラジエーター吸気口(車体中央側)の上には更にメッシュカバーが取り付けられます。

このメッシュカバーは砲塔下部と車体上面の段差を埋めるためのもので、砲塔下部の形状に合わせてカーブを描いた台形状になっています。

キングタイガー 砲塔と車体の段差を埋めるメッシュカバー

カバーはプラパーツの枠にメッシュ状のエッチングパーツを貼り付けて再現します。

キングタイガー 砲塔と車体の段差を埋めるメッシュカバー2

メッシュの両端は折り曲げるので、仮組みで位置を確認してから貼り付け。

キングタイガー 砲塔と車体の段差を埋めるメッシュカバー3

あとはエンジンデッキに取り付けるだけ。

ちなみにこのカバー、実際のキングタイガーと同じように車体に平行ではなく、後ろに行くにつれて内側に傾斜するようになってます。なかなか細かい。

また、説明書の順番通りに組み立てる場合、エンジンデッキの右側に「アンテナケース」を先に取り付けますが、そうするとカバーが干渉する場合があるので、アンテナケースは後からの方が良さそうです。

キングタイガー 砲塔と車体の段差を埋めるメッシュカバー4

念のため砲塔を仮組みして車体に装着し、引っ掛かりがないかチェック。

うん。問題なさそう。

これで車体の組み立てが完了!

前回で車体の基礎の組み立てが終わり、今回は車体にOVMやエンジンデッキのメッシュなど細かいパーツを取り付けて車体の組み立てが完了しました。

小さいエッチングパーツを折り曲げ、組み合わせるという精神修行のようなOVMの留め具で苦労しましたが、無理なモノは無理! と諦めることも大事です。

ここでミエを張ってたら今月中に車体は完成しなかったかもしれません(笑)

さて、次回は砲塔です。金属砲身が楽しみです。

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