2018年4月6日 WordPressテーマをSimplicity2からCocoonに変更しました!!

サイバーホビーの「4号戦車 J型」を作って最後の反撃に出る

ドラゴン 4号戦車J型(中期型) 箱絵 4号戦車J型

私が一番最初に作った戦車プラモデルは「4号対空戦車 ヴィルベルヴィント」でした。

次に作ったのが「4号対空戦車 オストヴィント」で、その次は「4号対空戦車(自走砲)メーベルワーゲン」、さらにその次は「4号対空戦車 クーゲルブリッツ」。

…という具合に、「戦車模型」というより「対空戦車模型」ばかり作っていました。

で、「4号“対空”戦車」ばかり作ってるけど、母体である「4号戦車」は一度も作ってないと最近になって気付きました。

そういったことから、母体である「4号戦車」を作ろうと思って、4号戦車の最終バリエーションである4号戦車 J型のプラモデル入手しました。製作に入る前にじっくりレビューします。

というわけでこの記事では、

  • サイバーホビーのIV号戦車 J型  中期型

について

  • キットの特徴(4号戦車 J型 中期生産型に見られる特徴など)
  • キットの中身

といったところを紹介します。

スポンサーリンク

サイバーホビー 4号戦車 J型(中期型)  徹底レビュー!!

ドラゴン 4号戦車J型(中期型) 箱絵

今回入手したのはサイバーホビーのIV号戦車J型  中期型(CH6556)

数ある4号戦車の最終バリエーションである「4号戦車 J型」。その中でも1944年8月から9月という短期間に生産された車輌を再現したキットです。

また、「スマートキット」ということで、従来のドラゴンのクオリティはそのままで、部品(特にエッチングパーツ)の数を減らし組みやすくしたシリーズです。

ちなみにサイバーホビーとは、海外の有名プラモメーカーである「ドラゴン」がもつ販売ブランドです。

それではこのキットの特徴や内容について詳しく見ていきます。

1944年8月~9月に生産された4号戦車 J型をキット化

キット名のサブタイトルを見ると、Mid Production(August – September 1944)とあり、先述の通り1944年8月から9月にかけて生産された4号戦車 J型だということがわかります。

ドイツ以外の戦車にも言えますが、同じ車種・型式でも生産時期や生産工場によって多少の差異があり、こと4号戦車J型は時期が違うことで車体の特徴も大きく異なります。

4号戦車はH型の段階で性能の限界に達しており、J型は発展ではなく生産性向上のための簡略化を目的としたバリエーションです。

J型は初期の頃こそH型にソックリな外観ですが、時期が進むにつれ、

  • 横置きマフラーから簡素な排気管2本に変わる
  • シュルツェンが鉄板から金網の「トーマシールド」に変わる
  • 上部転輪(上部支持輪)が4つから3つに減らされる
  • その他細部の部品の簡略化

といった、簡略を目的とした変化が見られるようになります。

ただ、ドイツ戦車は大戦中期以降の型式の判別はややこしく、キットには中期型とあるものの、実際はそこまで明確に区別はされてなかったとのこと。

そんなJ型の中期型についてプロモデラーの仲田裕之氏は自著・戦車装備品[OVM]の仕組みにおいて「IV号戦車H型の面影を残したJ型」と解釈しておられます。

関連記事 仲田師匠の「戦車装備品[OVM]の仕組み」を読んだから感想を書いてみた

8月~9月に生産された車輌の特徴

先述の通り、4号戦車 J型は生産性を向上させるために、部品の簡略化がいたるところで見られるのが特徴です。

しかしそれらの簡略化は一度に行われたものではなく、後々になって追加されていきます。

また、工場によっては簡略化する前の旧型部品の在庫があったり、製造現場の混乱を防ぐために簡略化の採用を見送ったりしてます。

そういったことから、「~生産型の車輌」ではあるものの、その時期の特徴に当てはまらない車輌も存在します。大戦末期の車輌ですからね。そこが4号戦車 J型の面白さ。

話がそれましたが、この1944年8~9月に生産された4号戦車 J型の主な特徴としては、以下のようなものが上げられます。

後に、主エンジン用のマフラーも消音効果の無い単純な管2本のタイプに省略されている。1944年7月から車体上面装甲の16mmへの増厚とベンチレーターカバーの大型化、材質が表面硬化処理装甲から均質鋼に変更、シャーシナンバー91949から補助発電機のあった所への200リットル燃料タンクの増設が行われた。しかし、燃料漏れの欠陥がありすぐに廃止、9月より改良された燃料タンクが標準装備となった。

via : IV号戦車 – Wikipedia

といったものがあり、J型シリーズの共通の特徴である「補助エンジンマフラーの撤去」に加え、車体後部のマフラーが簡素な排気管に変更された頃の特徴を再現しています。

J型とH型の違いの最大の特徴としては「砲塔旋回用エンジン」が撤去されているという点にあります。手動旋回になる代わりに燃料タンクが増え、航続距離が100km以上増えたという。

そういったことから、J型かH型かを見分ける一番手っ取り早い方法は車体後部を見ることにあります。

ボックスアートでは親切に車体後部が描かれており、この時期の特徴である2本の排気管がついているのが分かります。

箱絵に描かれた4号戦車 J型について

箱絵は、第115装甲大隊所属車。バルジの戦いではマウケ戦闘団に所属し、この戦いのクライマックスであるバストーニュを巡る激戦に投入されました。

via : DML 6556 Pz.IV Ausf.J Mid.Prod. – 四谷仙波堂 

ドイツ最後の攻勢であり、ヒトラーの最後の賭けとも言われたバルジの戦い。

そんなバルジの戦いのクライマックスであるバストーニュの戦いは、HBOドラマ「バンド・オブ・ブラザース 」でも描かれています。

衛生兵視点から見た戦場の過酷さや、ドイツ側の降伏勧告に対し「ナッツ!!(ふざけんな!)」と返すシーンが印象的でした。

バルジの戦い自体は最初こそドイツ側が優勢だったものの、すぐに巻き返しを喰らい予備兵力を使い尽くし、ドイツの降伏を早める結果となりました。
ちなみにこのキットの4号戦車 J型(中期生産型)は8~9月の生産車輌ですが、件のバストーニュの戦いは1944年12月中旬です。
スポンサーリンク

キットの中身を見ていこう

ドラゴン 4号戦車J型(中期型) キット中身

キットの大まかな概要をご紹介したので、次は箱を開けてキットの中身を確認していきます。

…ということで、箱の中に入っていたものを並べてみるとこんな感じ。圧倒的なパーツ量です。2作目の「オストヴィント」を作った時を思い出す。

オストヴィント 中身2

サイバーホビーの「オストヴィント」の中身。こんなものを2作目で作ろうとするから無鉄砲である。

実物が戦時中に最も大量に生産された戦車だけに、ドラゴンのキットでも特に4号戦車系列は数が多く、同じパーツを流用しているため、どうしてもパーツ数は多くなってしまいます。

これのどこが「スマートキット」なんだよ! と言いたくなる物量ですが、このうちの半数近くが使用しないパーツなので、実際のパーツ量はもっと少ないです。実際オストヴィント作った時も余剰パーツいっぱい出ました。

使わないパーツは他のキットなどで流用しましょう。…と言いたいところですが、流用する機会がほとんど無いのでジャンクパーツが増えてく一方(笑)

では、たくさんあるパーツの中から気になるものをピックアップして見ていきましょう。

車体パーツ

ドラゴン 4号戦車J型 車体下部パーツ

まずこちらは車体下部のパーツ。タミヤとかと同じようにバスタブ状になっています。

ドラゴン 4号戦車J型 車体上部パーツ

こちらは車体上部のパーツ。

大きな一枚の車体上面パーツにコテコテとパーツを取り付けていきますが、タミヤと違って側面装甲板やフェンダー、車体前部の上面装甲板などが別パーツとなっています。

砲塔や砲身

ドラゴン 4号戦車J型 砲塔とシュルツェン

こちらは砲塔パーツと砲塔の外周を覆うように取り付けるシュルツェン。

シュルツェンは非常に薄く出来ており、削ったりエッチングパーツと交換する必要はなさそうです。また、そのシュルツェンを固定する支持架も同様に薄いのでへし折らないよう注意です。

また砲塔も3方スライド新金型によってパーツ化されており、装甲板の溶接跡やビスのモールドはもちろん、J型の特徴の一つである、砲塔上面の前後の装甲の厚みの違いまで再現されています。

J型の砲塔上面は航空機からの機銃掃射対策として、前部18mm、後部26mmとなっています。

ドラゴン 4号戦車J型 砲身パーツ

こちらは4号戦車J型の主砲である『48口径 7.5cm KwK40』です。

1つのパーツで再現されているので、合わせ目の処理をしなくても良いのがありがたい(ただしパーティングラインはあるのでそちらの処理は必要)。

また、砲身ではなくマズルブレーキ側にはライフリングを再現したパーツがあり、あえて金属砲身を別に買う必要はなさそうです。

話によると砲身や防盾ガードは実車同様に取り外せるとのこと。

ドラゴン 4号戦車J型 砲身防盾

こちらは砲身にとりつける防盾。2種類用意されているので好きな方を選びます。形状の違いはじっくり観察すると分かりますが、その違いが何を意味するかまではわかりません…。

Gen2グレードの対空機銃

こちらは「ボーナスパーツ」として同梱されていたキューポラに設置する対空用のMG34。

話によるとこのMG34はGen2グレードとのことで、以前のモノと比べると更に精密なディテールが再現されているようです。

実際にパーツを見てみると銃口の穴があいてるのはもちろん、銃身を覆うバレルジャケットにある放熱用の穴や、フィードカバーの補強リブといった細かいモールドまで再現されていました。

ディテールアップパーツも盛りだくさん!

ドラゴン 4号戦車J型 ボーナスパーツ

ドラゴン(サイバーホビー)のキットの特徴の一つに、本来ならアフターパーツとして扱われるパーツが同梱されていることがあります。

例えば、エッチングパーツや”マジックトラック”と呼ばれる連結式履帯、牽引用ワイヤー、クリアパーツ、金属砲身などが同梱されています。

上の写真を見て分かるようにエッチングパーツやクリアパーツ、マジックトラックなどなど、金属砲身を除いてやたらディテールアップパーツが揃った豪華な内容に。

これらも合わせて見ていきましょう。

ペリスコープや防弾ガラスはクリアパーツで再現

ドラゴン 4号戦車J型 ペリスコープのクリアパーツ

キューポラのペリスコープ、操縦手や砲手の視察窓に取り付ける防弾ガラスはクリアパーツで再現されています。

エッチングパーツ

ドラゴン 4号戦車J型 エッチングパーツ

砲塔後部の網やエンジンデッキのハッチ、OVMや予備履帯の固定具、遊動輪(簡略化された方)などはエッチングパーツで再現されています。

ただ、これらエッチングパーツとは別に通常のパーツも用意されており、エッチングの扱いが苦手な方はプラスチックパーツを選べるようになっているのでご安心を。

シュルツェンも金属パーツ

ドラゴン 4号戦車J型 シュルツェンのパーツ

後期の4号戦車(G~J型)の特徴でもある車体側面のシュルツェンは薄い金属パーツで再現されており、実車と同じように部分的に装着することも出来る。

これは私が4号戦車を作るならタミヤではなくドラゴンを選ぶ理由の一つです。

タミヤの4号戦車は、シュルツェンが1枚の大きなプラパーツで再現されていたり(4号戦車H型 後期型)、あるいはシュルツェン架はあるものの、肝心のシュルツェンが無い(4号戦車J型)というものでリアリティに欠けます。

もちろん、アフターパーツでシュルツェン部分を再現できると思いますが、ドラゴンの場合は最初から薄い金属パーツとしてシュルツェンが同梱されている点が嬉しい。

私は当初、”J型=網状のトーマシールド”とばかり思っていたので、このような鉄板のシュルツェンを見て「あれ?」となりました。

トーマシールドが採用されるのはもっと後の方なんですね。キットで言うなら「最後期型」です。

履帯は連結式のマジックトラック

ドラゴン 4号戦車J型 マジックトラック

履帯は「マジックトラック」と呼ばれる連結式履帯が入っており、右用と左用とで異なる色を使って区別されています。

今回も履帯はロコ組みで行こうと思います。

牽引ワイヤーも付属

ドラゴン 4号戦車J型 牽引ワイヤーパーツ

こちらは動かなくなった車輌を牽引するために使うワイヤーを再現したパーツ。

実物と同じ金属ワイヤーなのでリアリティは抜群ですが、いかんせん金属ワイヤーは曲げるとほつれが出てしまうため、別のもので再現する人が多いようです。

たとえばホームセンターで売ってる真っ直ぐな線を引く時につかう「水糸」などが代用品としては適してます。

説明書は相変わらずナンジャコリャ

ドラゴン 4号戦車J型 取扱説明書

うげっ!!

…って思わずなってしまうドラゴンの4号戦車シリーズの説明書です。

プラモデルじゃなく現物でも作ってるんじゃないかと錯覚するほど1セクションあたりの情報がギッシリ詰まってます。

私のプラモ人生においての2作目はドラゴンの「4号対空戦車 オストヴィント」でしたが、やはり鬼のような情報量で相当翻弄された記憶があります。…よく完成したな。

デカール

ドラゴン 4号戦車J型 デカールのシート

こちらはデカールのシートです。品質に定評のあるイタリアの「カルトグラフ」というメーカーのものを使っています。

やたら1だの2だの7といった数字が並んでおりますが、どれを使えば良いのか迷っちゃいますね。

ちなみに箱絵に描かれたバストーニュの戦いに投入されたJ型を再現する場合は、国籍マークと砲身に貼り付ける「Lustmolch」という白いやつを貼ればOKのようです。

ただ、この「Lustmolch」車輌については海外の戦車マニアたちの間でもかなり議論がなされているようで、「車体にはツィメリットコーティングが施されていた」とか、「排気管が違ってる」など意見が飛び交っているようです。

なお、Lustmolchがどういう意味か気になって調べてみたら、「スケベ」みたいな意味のようです…。
スポンサーリンク

パーツの選択について

4号戦車 J型(中期) 遊動輪の組み立て

4号戦車 J型(中期型)の説明書。遊動輪を2種類から選べと指示されている

ドラゴンの戦車プラモを作ったことがある人なら経験したと思いますが、組み立てる上で分岐があったり、パーツをどちらか選べという選択に迫られることがあります。

今回の4号戦車 J型においても例に漏れず「2つ(3つ)のタイプから1つ選べ」という選択はいたる所で登場します。まるでポケモンです。

このキット(もとい4号戦車 J型)においては、従来型のパーツか、簡略化されたパーツかを選ぶことが多かったです。そういった選択に直面した際にどれを選ぶか迷うところです。

しかし、実車のJ型も製造する工場によって在庫状況や生産方式が異なるため、「この時期のJ型はコレ!!」みたいな決まりがありません。

ブルガリアの軍事史博物館に展示されている4号戦車 J型

ブルガリアの軍事史博物館に展示されている4号戦車 J型 via : Wikipedia

たとえば上の4号戦車J型の写真を見ると、車体前部の牽引装置が撤去され転輪は3つに減らされた最終型であるにもかかわらず、遊動輪は従来のパイプ型です。

また、上部支持輪(上部転輪)もよく見ると簡略化された新型とゴムがついた旧型が混同しています。

J型は大戦末期において工場の襲撃による混乱や部材調達の停滞が頻発する中で作らていたので、「使えるものは使ってとにかく作れ」という戦車でした。

そういったことから、特定の個体を再現する場合でなければパーツ選びに神経質になることはないと思います。

次回から組み立てに入ります

サイバーホビーのキットはパーツの多さや精密さがウリですが、そのなかでも4号戦車系列はパーツの多さ、説明書のゴッチャぶりで特にボリュームがあるキットです。

某・戦車が出るアニメのおかげで、ただでさえ品薄なドラゴンの4号戦車がますます品薄にという状態の中、奇跡的に入手できたキットですから大事に作っていこうと思います。

なお、このキットは2016年の7月ごろヤフオクで落札したものですが、当時作ってた「フラックワーゲン」が思った以上に難航したり、その後に「E-100 対空戦車」作ったりして1年半ほど放置してました。

…だが、それらも完成してようやく4号 戦車J型の製作に着手できる…!

そして、冒頭でも書いた通り、今まで「4号対空戦車」ばかり作ってきた私にとって、ようやくそれらの母体となる4号戦車の着手となります。

楽しみだなー。

4号戦車J型
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします。
ましゅーをフォローする
Turbulence

この記事のコメント