4号戦車 J型の主砲や砲塔を組み立てる

4号駆逐戦車 L70(A)っぽくなった4号戦車 J型 4号戦車 J型

どうもこんにちは。

自宅では家庭菜園としてトマトを栽培していますが、トマトが苦手な私にとって拷問です。実が札束に変わってくれないかと毎晩思っています。

…さて、現在制作中のサイバーホビーの4号戦車 J型(中期型)の組み立ての続きをやっていこうと思います。

前回は車体のフェンダー部分にOVMを乗せまして、シュルツェン関連を除き、車体部分がほぼほぼ出来上がりました。

車体が完成したのでお次は砲塔を組み立てます。今まで「4号対空戦車」として車体部分は何度も作ってきましたが、砲塔部分は今回が初です。

どのような構造になってるのか、楽しみです。

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ハッチを取り付けるのを忘れてた

砲塔の組み立てをするぞー! と意気込んでいたのですが、いざ車体を見てみると操縦手席と通信手席にハッチがついていないことに気づく。

ハッチ形状の違いが意味するものは?

4号戦車 J型 操縦手・通信手ハッチの違い

で、このハッチもまた選択パーツとなっていて、よーく観察するとハッチ内側にリベットがあったり無かったり、ハッチの外周の形状が違ったりするわけです。

4号戦車 J型 操縦手・通信手ハッチの違い2

左側のハッチは縁に角度がついた台形になっているのに対し、右側のハッチは四角く、外周が少し盛り上がった食器乗せるお盆のような形状。

4号戦車 J型 操縦手・通信手ハッチの違い3

真横から見てみる。

この違いがどういったものかわからず、「縁取りしとらん方が手抜き感あるし、こっちが後期じゃろ」というカンで上の写真の右側のタイプを選択。

…ただ、その後に他の4号戦車の写真を見てみると、D型とかでもこの四角いハッチが使用されているようです。まぁ部品のストックがあったから使ったみたいな感じに言い訳しておけば許してもらえるでしょう。

キューポラの組み立て

4号戦車 J型 キューポラの組み立て

説明書は13番から。キューポラを組み立てていきます。

4号戦車J型のハッチは、今回は炊飯器のフタみたいにパカッと開くタイプですが、1944年10月以降からは横旋回で開くタイプに変更されたとのことです。

理由としてはパカッと開くタイプだと目立つため。

ハッチの形状の違い

4号戦車 J型 キューポラの組み立て ハッチの違い

キューポラのハッチもまた選択式となっておりますが、何が違うかと言うとハッチのストッパーが一体化か別パーツかの違いです。

ともなれば、リアリティーを重視すべく別パーツになっている方を選びたいのですが、あろうことかストッパーを紛失してしまったため、泣く泣く一体化されている方を選択。…死にたい。

なお、このハッチもまた改良が行われ、従来の上に開くタイプのものは目立って的になりやすいため、1944年10月ごろからパンターやティーガーのような水平に旋回するタイプのものに変更されます。

ただ、このタイプのキューポラへの切り替えには時間がかかって、全ての4号戦車に実装されなかったそうです。そのため、1945年1月頃から旋回式でないハッチは170度に開けられるよう設計変更されたとのこと。

ペリスコープの装甲シャッターは開閉選択

4号戦車 J型 キューポラの組み立て ペリスコープ

こちらはキューポラのペリスコープの装甲シャッター。このパーツも選択式となっております。パーツを見ると分かるように、開けた状態か閉じた状態かの違いです。

戦闘中はおそらく開けておくと思うので今回はオープン状態で組むことにしました。

4号戦車 J型 キューポラの組み立て ペリスコープ2

もちろんペリスコープはクリアパーツで再現されています。

キューポラの内側はゴムパッド部分や装甲シャッターのレバー、ペリスコープのフレーム、ハッチ内側の中央などは黒っぽい色になっているそうです。

ハッチを閉じた状態で固定する場合は見えなくなるので気にしなくても良いかもしれませんが、今回はハッチ開けたままにしようと思ってるので塗装も視野に入れて組み立ててます。

4号戦車 J型 キューポラの出来上がる

というわけでキューポラが出来上がりました。上の写真ではハッチが開いた状態になってますが、まだ接着はしていません。

順当に組み立てると開閉どちらかで固定となりますが、ここは貼って剥がせるノリこと「ピットマルチ」を使って開閉出来るようしようと思います。

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主砲「7.5cm KwK40 L/48」の組み立て

お次は4号戦車の主砲である「7.5cm KwK40 L/48」を組み立てます。

このKwK40は口径長の違いで2種類あり、43口径と48口径とあります。

  • 43口径(L/43):4号戦車のF2型やG型(初期)に搭載
  • 48口径(L/48):4号戦車 G型(後期)、H型、J型に搭載

ちなみに、3号突撃砲や4号突撃砲にも同様の砲が搭載されておりますが、こちらは戦車砲(KwK40)ではなく、突撃砲(StuK40)となります。

戦車砲がKwK、対戦車砲がPaK、突撃砲がStuK、高射砲がFlaKとなってちょっとややこしい。

4号戦車 J型 主砲の組み立て

まぁそんなことより組み立てだ。説明書は14番です。

主砲は上下に可動するので、何も考えずにパーツを接着すると可動部分を固定するおそれがあります。なので、仮組みはいつも以上に念入りにやっていきます。

砲身の組み立て

4号戦車 J型 主砲の組み立て 砲身

まずこちらは砲身および駐退復座機。

砲身は一本物なので合わせ目を消す作業が省けますが、ゲートやパーティングラインは残ってるので、どのみち整形は必要です。

砲身の先端にはマズルブレーキを取り付けるので、砲身先端の突起は平らになってる方が上に来るようにします。

マズルブレーキは4種類から選べ

4号戦車 J型 主砲の組み立て マズルブレーキ

こちらは砲身先端に取り付けるマズルブレーキのパーツ。説明書によるとマズルブレーキはなんと4種類から1つ選べという。

4号戦車 J型 主砲の組み立て マズルブレーキ2

こちらマズルブレーキの受けにあたる部分。よーーく見てみると若干形状が違っているのが分かります。

4号戦車 J型 主砲の組み立て マズルブレーキ2

マズルブレーキ3種類の形状の違い。

右側はR2は大きな張り出しがあり、中央のR3は隣のR4と形状はソックリだがよく見ると先端部分が違います。

4号戦車 J型 主砲の組み立て マズルブレーキ3

R3とR4を拡大する。先端の「U」の字になってる部分に違いが見られます。

同等の砲を搭載する「4号突撃砲」を例にすると、1943年5月ごろから前後に張り出しのあるものが使われるようになり、翌年3月からは後部の板がより円形(パーツR2が該当)になったとのこと。

さらに後期になるとマズルブレーキ前後の板が両方とも円形になったとのこと。となると、より後期のものを再現したい場合はマズルブレーキ前後が円形になってるタイプを選べば良いのかな?

…ただ、前線でのレストアで、在庫のあったG型のゴム付き上部転輪がJ型に取り付けられるというケースもあるので、やはり一概には言えません。

初期のコンセプト通り、特定の個体を再現しない限りどれでも大丈夫と思います。

なお、これらのソースは「グランドパワー2011年2月号」より。各種部品の違いについて詳しく記載されており大変参考になりました。

駐退復座機装甲カバー

4号戦車 J型 主砲の組み立て 駐退復座機装甲カバー

お次はこちら、砲身防盾に駐退復座機の装甲カバー、そして同軸機銃を組み合わせたもの。

ドラゴン 4号戦車J型 砲身防盾

なお、先端に取り付ける砲身防盾は2種類のパーツから選びます。違いは溶接跡が入っているか入ってないか。

安直ではありますが、溶接跡が入っている方が良かったのでそちらを選びました。

砲耳は接着に注意

4号戦車 J型 主砲の組み立て 砲耳 可動する部分

こちらは駐退復座機装甲カバーの後ろにつく「砲耳」に該当する部分で、同時に砲身の上下に動くギミックを担っている部分でもあります。

説明書には「接着しない」のアイコンが無いですが、うかつに接着すると砲身が固定される恐れがあるので、しっかり仮組みをして接着する場所とそうでない場所を間違えないようにします。

閉鎖機・後座ガード

4号戦車 J型 主砲の組み立て 閉鎖機・後座ガード

こちらは砲の後部となる閉鎖機や、射撃と同時に後退する砲身から砲手を保護する後座ガードといったものを作っていきます。

上の写真を見て分かるように、閉鎖機のブロックのパーツ(鎖栓)が選択式となっております。

なお、鎖栓は砲弾を装填した時は装填口を塞ぐ状態になるので、戦闘中の戦車をイメージして作る場合は鎖栓は閉じた状態で固定します。

…と言う具合に主砲の組み立てはこんな感じでやってましたが、あろうことか組み立ててる写真をまた撮り忘れてしまったので、かなり駆け足になってます。

砲塔正面装甲

4号戦車 J型 砲塔正面装甲

こちらは砲塔正面装甲。50mmのやつですね。

ここに先ほど作った主砲を取り付けたり、照準器用のシャッター(写真右側のエッチングがそれ)や、砲手用クラッペの装甲カバーなどを取り付けていきます。

また、砲手用の照準器孔の上には雨水や雪による視界不良を防ぐ「レインガード」がついています。上の写真では装甲にモールドされた状態ですが、より肉薄のエッチングパーツを選択することも出来ます。

エッチングパーツを使用する場合は、装甲にあるレインガードのモールドは切除します。

4号戦車 J型 砲塔正面装甲2

こちらは正面装甲の内側。砲手用クラッペの防弾ガラスと装甲カバーを開閉するためのレバーを取り付けます。

4号戦車はG型の中期以降(1942年4月~)から装填手用のクラッペや車体両側面のクラッペが廃止されています。

さて、ここに主砲一式を可動するようにうまいこと取り付けてやります。

なお、このキットの説明では「主砲は実車同様に取り外すことが出来ます」とあったのですが、私の知識・技術ではそれをどう再現するのかわかりませんでした。

4号戦車 L/70(A)っぽいやつ

そんな具合に主砲と砲塔前面装甲が出来上がったので、早く車体に搭載したいがあまり、某A社の駆逐戦車みたいなの作ってた(ただし口径長は48口径)。

4号駆逐戦車こと「4号戦車/70(V)」もいつか作ってみたいですね。個人的にはアルケット社のやつより、フォマーク社のペチャンとしたやつが好きです。

タミヤから安いのが出てるので、今の在庫が終わった頃(あるいはどこかで息抜きで)に作ろうかなと思います。ドラゴンのキットは疲れた(笑)

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砲塔を組み立てる

4号戦車J型 砲塔の組み立て

さて、お次は砲塔の組み立てに入ります。説明書は16~17番。

今までは説明書の流れに従って組み立てていきましたが、今回はちょっとだけ変則的にして、なるべく砲塔の側面、上面、そして底面といった、セクション別の組み立てをしました。

砲塔側面・後部の組み立て

4号戦車 J型 砲塔側面の組み立て

ではまず砲塔側面および後面からやっていきます。

ここでやることは両サイドのハッチの枠、クレーンで持ち上げるためのフック、シュルツェンと砲塔の間に取り付ける金網を保持するフックといったものを追加します。

なお砲塔の側面には「シュルツェン」が取り付けるための支持架が取り付けられますが、今回は後回しにして、次以降に車体のシュルツェンと合わせて装着しようと思います。

砲塔後部へのパーツの取り付け

4号戦車 J型 砲塔側面の組み立て

まずは砲塔の後部にクレーン吊り上げ用フック、金網用のフックを取り付け、砲塔の側面にハッチの枠を内側から取り付けます。

また余談ですが、砲塔上面には2t簡易クレーンを取り付けるための「ピルツ」と呼ばれる円柱状のソケットが3ヶ所についています。このピルツは1944年6月頃から装備するよう指示されていたそうです。

4号戦車 J型 砲塔後部のゲペックカステン(雑具箱)

ついでに砲塔後部にはゲペックカステン(雑具箱)が取り付けられるので組み立てておきます。

砲手・装填手用のハッチも選択式

4号戦車 J型 砲手・装填手用ハッチの選択

砲手および装填手用のハッチもまた選択式となっています。

片側開きから観音開きに変わったという点では同じですが、上の写真の説明書を見ると分かるように、初期生産ではハッチにクラッペやピストルポートがついていました。

しかしクラッペもピストルポートもシュルツェンを装着すると見えなくなるという理由や、簡略化を目的として、1944年4月14日ごろから廃止されました。

実際に工場などでハッチの簡略化が行われたのは5月からですが、終戦までに車輌の全てに実施されることはなかったとのことです。そのため後期のJ型でもハッチにクラッペやピストルポートがついた車輌が存在する可能性があります。

ちなみに車体の側面前方にあるクラッペもシュルツェンがあると見えなくなるのでやはり廃止されます。こちらは1943年6月のH型車輌から実施されました。

4号戦車 J型 砲手・装填手用ハッチの組み立て

ハッチはクラッペなどが廃止された後期のものを使います。

また、ハッチというとピンバイスで穴を開けてピアノ線を通して開閉できるようにする加工をされる方もいらっしゃいます。

しかし技術的に厳しそうだし、細いピンバイス用ドリルが無かったので、こちらも貼って剥がせるノリこと「ピットマルチ」を使った方法で開閉をしようかなと思います。

4号戦車 J型 砲手・装填手用ハッチ仮組み

砲塔にハッチを仮組みしてみました。まだ接着はしていませんが、パチンと綺麗にはまってくれるのでこのままにしておきます。

砲塔上面の穴あけとベンチレーターカバー・近接防御兵器の選択

4号戦車 J型 砲塔上面の穴あけ

続いて砲塔上面の組み立てですが、説明書には砲塔上面の左側に穴を開けろと記載されています。

ここには近接防御兵器である「Sマイン」が取り付けられるわけですが、Sマインの発射機の生産が間に合わず、穴は開いてるけど装甲カバーで塞がれている車輌が多かったようです。

Sマインの装備が決定し、砲塔上面に取り付け用の穴が追加されたのは1944年1月ですが、実際にSマインが供給されるようになったのは1944年10月頃とのこと。

また、Sマインの供給に伴い、ベンチレーターカバーが干渉しないように、一部を円弧状にカットされるようになります。

そのため、キットではSマイン発射機のパーツか装甲カバーのどちらかを選べるようになっており、Sマインを選んだ場合は、ベンチレーターカバーは円弧状にカットされたものを選びます。

私はSマイン発射機がついたものを選びました。

4号戦車 J型 砲塔上面の穴あけ2

穴あけですが、砲塔の内側から太めのピンバイスで穴を開け、その後にリューターを使ってゆっくり穴を広げました。

形状は多少いびつでも最終的にSマイン発射機や装甲カバーで隠れるので、最低限パーツがはまる程度に穴が空いていれば良いと思います。

4号戦車 J型 ベンチレーターカバー

穴の横にはベンチレーターカバーを装着します。先述の通り、近接防御兵器のSマインを取り付けるのでカバーは円弧状にカットされたものを選択。

このベンチレーターカバーもまた4号戦車 J型の中期生産型の特徴でもあり、実車では1944年7月ごろから直径と厚みを大きくしたものに変更したとのこと。

写真を取り忘れてしまいましたが、ベンチレーターは内側のファンの部分まで再現されており、Sマインは発射機まで再現されています。組み立てると隠れて見えなくなるのが惜しい。

その他、砲塔上面には装填手・砲塔ハッチの上に手すりを取り付けます。

砲塔底部の組み立て

4号戦車 J型 砲塔底部の組み立て

こちらは砲塔底面となる部分。

よく見るとあちこちに押し出しピンの跡が残っておりますが、これは最初「柱」のように突出しておりましたので、ニッパーやナイフを駆使して削り取りました。

最終的に隠れて見えなくなる部分ではありますが、念には念を入れて消しておきましょう。

また、車長席にはシートを取り付けます。こいつのおかげで車長のフィギュアを乗せる時にちょうどいい位置に来るようになります。

これで砲塔の基礎となるパーツが出来上がりました。

各種砲塔パーツを合体させる

4号戦車 J型 各種砲塔パーツを合体させる

それでは、ここまで作ってきた砲塔のパーツを合体させます。

やはり砲塔も一つ一つのパーツが大きいので、いきなり接着するのではなく、マスキングテープで補強して、流し込み接着剤を少しずつ付けていくというやり方で固定します。

ここで注意したいのは、流し込み接着剤をたくさん流し込みすぎると、パーツ同士の隙間ではなく、パーツとマスキングテープの隙間にまで接着剤が流れていってしまいます。

そのため、マスキングテープ部分を避けるように少量をつけます。そして接着剤が硬化したらテープを剥がし、その部分にも流し込み接着剤をつけると言った流れ。

なお、キットの紹介では「砲身は実物同様に取り外すことが出来ます」とありますが、結局これがどういう意味なのかわかりませんでした。

ひょっとしたら、砲塔の上下だけ先に接着すれば砲塔前面装甲や砲身一式ははめ込むだけで固定できるというものなのかもしれません。

…ただ、もう接着してしまったので今となっては究明不可です。誰か検証して下さい。

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これで車体や砲塔の基礎が完成!

4号戦車 J型 車体基礎の完成

組み立てに夢中になるあまり、砲身や砲塔上部の写真を撮り忘れてしまったせいでかなり駆け足となりましたが、ひとまずこれで車体の基礎が完成。

あとは履帯やシュルツェン、その他の細かいパーツを取り付けていけば組み立てが完了となります。

シュルツェンとかは車体に支持架を取り付けないといけないので、そうなると履帯の組み立てであちこち引っ掛けちゃいそうなので、先に履帯を何とかしようと思います。

ただ、その何とかしようと奔走してる履帯はいわゆる1つ1つ連結する「マジックトラック」です。連結はまぁ問題ないのですが、問題はこの履板の1つ1つに押し出しピン跡が残っており、200個近く整形しなければなりません。

この記事を書いている現在も1日20枚をノルマに整形していますが…なんというか、疲れる(笑)

【4号J型】足回りを魅せるマジックトラック(連結式履帯)の組み立て方法まとめ
ドラゴン(サイバーホビー)のキットには「マジックトラック」という連結式の履帯が付属してることがあります。従来の連結式履帯との違いや後の塗装を考慮した「ロコ組み」方式での組み立て方法について、製作中の4号戦車 J型を使ってご紹介します。

↑ということで、次回はマジックトラックを組み立てます。

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