どうもこんにちは。
自宅では家庭菜園としてトマトを栽培していますが、トマトが苦手な私にとって拷問です。実が札束に変わってくれないかと毎晩思っています。
…さて、現在制作中のサイバーホビーのIV号戦車 J型(中期型)の組み立ての続きをやっていこうと思います。
前回で車体が完成したので今回は砲塔を組み立てます。
今まで「IV号対空戦車」として車体部分は何度も作ってきましたが、「IV号戦車」の砲塔を作るのは今回が初です。どのような構造になってるのか、楽しみです。
↑今までのIV号戦車 J型(中期型)の製作日記は上記リンクで読むことが出来ます。
ハッチを取り付けるのを忘れてた
砲塔の組み立てをするぞー! と意気込んでいたのですが、いざ車体を見てみると操縦手席と通信手席にハッチがついていないことに気づく。
なので先にハッチ付けちゃいます。
ハッチ形状の違いが意味するものは?
で、このハッチもまた選択パーツとなっていて、よーく観察するとハッチ内側にリベットがあったり無かったり、ハッチの外周の形状が違ったりするわけです。
左側のハッチは縁に角度がついた台形になっているのに対し、右側のハッチは四角く、外周が少し盛り上がった食器乗せるお盆のような形状。
真横から見てみる。
この違いがどういったものかわからず、「縁取りしてない方が手抜き感あるからこっちが後期じゃろ」というカンで上の写真の右側のタイプを選択。
…ただ、その後に他のIV号戦車の写真を見てみると、D型とかでもこの四角いハッチが使用されているようです。
まぁ部品のストックがあったから使ったみたいな感じに言い訳しておけば許してもらえるでしょう。
キューポラの組み立て
説明書は13番から。「キューポラ」を組み立てていきます。
IV号戦車 J型のハッチは、今回は炊飯器のフタみたいにパカッと開くタイプですが、1944年10月以降からは横旋回で開くタイプに変更されたとのことです。
理由としてはパカッと開くタイプだと目立つため。
ハッチの形状の違い
キューポラのハッチもまた選択式となっておりますが、何が違うかと言うとハッチのストッパーが一体化されているか別パーツかの違いです。
ともなれば、リアリティーを重視すべく別パーツになっている方を選びたいのですが、あろうことかストッパーを紛失したので泣く泣く一体化されている方を選択。…死にたい。
なお、このハッチもまた改良が行われ、従来の上に開くタイプは目立つので、1944年10月ごろからパンターやティーガーのような水平に旋回するタイプのものに変更されます。
ただ、このタイプのキューポラへの切り替えには時間がかかって、全てのIV号戦車に実装されなかったそうです。
そのため、1945年1月頃から旋回式でないハッチは170度に開けられるよう設計変更されたとのこと。
ペリスコープの装甲シャッターは開閉選択
こちらはキューポラのペリスコープの装甲シャッター。このパーツも選択式となっております。
パーツを見ると分かるように、開けた状態か閉じた状態かの違いです。
戦闘中はおそらく開けておくと思うので今回はオープン状態で組むことにしました。
また、キューポラのペリスコープはクリアパーツで再現されています。
キューポラの内側はゴムパッド部分や装甲シャッターのレバー、ペリスコープのフレーム、ハッチ内側の中央などは黒っぽい色になっているそうです。
ハッチを閉じた状態で固定する場合は見えなくなるので気にしなくても良いかもしれませんが、今回はハッチ開けたままにしようと思ってるので、塗装も視野に入れて組み立ててます。
というわけでキューポラが出来上がりました。
上の写真ではハッチが開いた状態になってますが、まだ接着はしていません。
順当に組み立てると開閉どちらかで固定となりますが、ここは貼って剥がせるノリこと「ピットマルチ」を使って開閉出来るようしようと思います。
主砲「7.5cm KwK40 L/48」の組み立て
お次はIV号戦車の主砲である「7.5cm KwK40 L/48」を組み立てます。
このKwK40は口径長の違いで2種類あり、43口径と48口径とあります。
- 43口径(L/43):IV号戦車のF2型やG型(初期)に搭載
- 48口径(L/48):IV号戦車 G型(後期)、H型、J型に搭載
ちなみに、III号突撃砲やIV号突撃砲にも同様の砲が搭載されておりますが、こちらは戦車砲(KwK40)ではなく、突撃砲(StuK40)となります。
戦車砲がKwK、対戦車砲がPaK、突撃砲がStuK、高射砲がFlaKとなってちょっとややこしい。
まぁそんなことより組み立てだ。説明書は14番です。
主砲は上下に可動するので、何も考えずにパーツを接着すると可動部分を固定するおそれがあります。なので、仮組みはいつも以上に念入りにやっていきます。
砲身の組み立て
まずこちらは砲身および駐退復座機。
砲身は一本モノなので合わせ目を消す作業が省けますが、ゲートやパーティングラインは残ってるので、どのみち整形は必要です。
砲身の先端にはマズルブレーキを取り付けるので、砲身先端の突起は平らになってる方が上に来るようにします。
マズルブレーキは4パターンから選べ
こちらは砲身先端に取り付けるマズルブレーキのパーツ。
説明書によるとマズルブレーキは4種類から1つ選べという。
こちらマズルブレーキの受けにあたる部分。よーーく見てみると若干形状が違っているのが分かります。
右端のはR2は大きな張り出しがあり、中央のR3は左端のR4と形状はソックリだがよく見ると先端部分が違います。
R3とR4を拡大する。先端の「U」の字になってる部分に違いが見られます。
同等の砲を搭載する「IV号突撃砲」を例にすると、1943年5月ごろから前後に張り出しのあるものが使われるようになり、翌年3月からは後部の板がより円形(パーツR2が該当)になったとのこと。
さらに後期になるとマズルブレーキ前後の板が両方とも円形になったとのこと。
となると、より後期のものを再現したい場合はマズルブレーキ前後が円形になってるタイプを選べば良いのかなと思う反面、パーツの在庫の関係で旧型を装着…なんてことも考えられます。
色々悩みますが、マズルブレーキに関しても特定の個体を再現しない限りどれでも大丈夫と思います。
駐退復座機装甲カバー周辺の組み立て
お次は砲身防盾に駐退復座機の装甲カバー、そして同軸機銃を組み合わせたものを用意しました。
先端に取り付ける砲身防盾は2種類のパーツから選びます。
違いは溶接跡が入っているか入ってないか。
安直ではありますが、溶接跡が入っている方が良かったのでそちらを選びました。
砲耳は接着に注意
こちらは駐退復座機装甲カバーの後ろにつく「砲耳」に該当する部分で、同時に砲身の上下に動くギミックを担っている部分でもあります。
説明書には「接着しない」のアイコンが無いですが、それを鵜呑みにしてパーツを接着すると砲身が固定される恐れがあります。
しっかり仮組みをして接着する場所とそうでない場所を間違えないようにします。
閉鎖機・後座ガード
こちらは砲の後部の「閉鎖機」や、射撃と同時に後退する砲身から砲手を保護する「後座ガード」といったものを作っていきます。
閉鎖機のブロックのパーツ(鎖栓)は選択式となっております。
鎖栓は砲弾を装填した時は装填口を塞ぐ状態になるので、戦闘中の戦車をイメージして作る場合は鎖栓は閉じた状態で固定します。
…と言う具合に主砲の組み立てはこんな感じでやってましたが、あろうことか製作中の写真をまた撮り忘れてしまったので、かなり駆け足になってます。
砲塔正面装甲
こちらは砲塔正面装甲。50mmのやつですね。
ここに先ほど作った主砲を取り付けたり、照準器用のシャッターや、砲手用クラッペの装甲カバーなどを取り付けていきます。
砲手用の照準器孔の上には雨水や雪による視界不良を防ぐ「レインガード」がついています。
上の写真では装甲パーツにモールドが入っていますが、エッチングパーツを選択することもでき、その場合は装甲にあるレインガードのモールドは切除します。
こちらは正面装甲の内側。
砲手用クラッペの防弾ガラスと装甲カバーを開閉するためのレバーを取り付けます。
そしてここに主砲一式を可動するようにうまいこと取り付けてやります。
砲塔前面装甲が出来上がったので、早く車体に搭載したいがあまり、厚紙をカットして某A社の駆逐戦車みたいなやつを作ってた(ただし口径長は48口径)。
IV号駆逐戦車こと「IV号駆逐戦車 /70」もいつか作ってみたいですね。個人的にはアルケット社のやつより、フォマーク社のペチャンとしたやつが好きです。
タミヤからキットのが出てるので、今の在庫が終わった頃(あるいはどこかで息抜きで)に作ろうかなと思います。ドラゴンのキットは疲れた(笑)
砲塔の組み立て
さて、お次は砲塔の組み立てに入ります。説明書は16~17番。
今までは説明書の流れに従って組み立てていきましたが、今回はちょっとだけ変則的にして、なるべく砲塔の側面、後部、上面といったセクション別の組み立てをしました。
砲塔側面・後部へのパーツの取り付け
では砲塔側面および後部からやっていきます。
ここでやることは両サイドのハッチの枠、クレーンで持ち上げるためのフック、シュルツェンと砲塔の間に取り付ける金網を保持するフックといったものを追加します。
なお砲塔の側面には「シュルツェン」が取り付けるための支持架が取り付けられますが、今回は後回しにして、次以降に車体のシュルツェンと合わせて装着しようと思います。
砲塔の後部にはクレーン吊り上げ用フック、砲塔シュルツェンとゲペックカステン(用具箱)の間に設置する金網のフックを取り付け、砲塔の側面にはハッチの枠を内側から取り付けます。
また余談ですが、砲塔上面には2t簡易クレーンを取り付けるための「ピルツ」と呼ばれる円柱状のソケットが3ヶ所についています。このピルツは1944年6月頃から装備するよう指示されていたそうです。
ついでに砲塔後部にはゲペックカステン(雑具箱)が取り付けられるので、こちらもここで組み立てます。
砲手・装填手用ハッチも選択式
砲手および装填手用のハッチもまた選択式となっています。
片側開きから観音開きに変わったという点では同じですが、上の写真の説明書を見ると分かるように、初期生産ではハッチにクラッペやピストルポートがついていました。
しかしクラッペもピストルポートも「シュルツェン」を装着すると使えなくなるし、簡略化を目的として、1944年4月14日ごろから廃止されました。
実際に工場などでハッチの簡略化が行われたのは5月からですが、終戦までに車輌の全てに実施されることはなかったとのことです。
そのため後期のJ型でもハッチにクラッペやピストルポートがついた車輌が存在する可能性があります。
ハッチはクラッペなどが廃止された後期のものを使います。
また、ハッチというとピンバイスで穴を開けてピアノ線を通して開閉できるようにする加工をされる方もいらっしゃいます。
しかし技術的に厳しそうだし、細いピンバイス用ドリルが無かったので、こちらも貼って剥がせるノリこと「ピットマルチ」を使った方法で開閉をしようかなと思います。
砲塔にハッチを仮組みしてみました。
まだ接着はしていませんが、パチンと綺麗にはまってくれるのでこのままにしておきます。
砲塔上面の穴あけとベンチレーターカバー・近接防御兵器の選択
続いて砲塔上面の組み立てですが、説明書には砲塔上面の左側に穴を開けろと記載されています。
ここには近接防御兵器である「Sマイン」が取り付けられますが、Sマインの発射機の生産が間に合わず、穴は開いてるけど装甲カバーで塞がれている車輌が多かったようです。
Sマインの装備が決定し、砲塔上面に取り付け用の穴が追加されたのは1944年1月ですが、実際にSマインが供給されるようになったのは1944年10月頃とのこと。
また、Sマインの供給に伴い「ベンチレーターカバー」が干渉しないよう一部を円弧状にカットされるようになります。
そのため、キットではSマインの搭載の有無で装甲カバーをどちらかを選びます。
Sマインの搭載する方を選んだ場合は、ベンチレーターカバーは円弧状にカットされたものを選びます。
私はSマイン発射機がついたものを選びました。
また、砲塔上面の穴あけですが、砲塔の内側から太めのピンバイスで穴を開け、その後にリューターを使ってゆっくり穴を広げました。
穴の形は多少いびつでも最終的にSマイン発射機や装甲カバーで隠れるので、最低限パーツがはまる程度に穴が空いていれば良いと思います。
穴の横にはベンチレーターカバーを装着します。先述の通り、近接防御兵器のSマインを取り付けるのでカバーは円弧状にカットされたものを選択。
このベンチレーターカバーもまたIV号戦車 J型の中期生産型の特徴でもあり、実車では1944年7月ごろから直径と厚みを大きくしたものに変更したとのこと。
写真を取り忘れてしまいましたが、ベンチレーターは内側のファンの部分まで再現されており、Sマインは発射機まで再現されています。組み立てると隠れて見えなくなるのが惜しい。
その他、砲塔上面には装填手・砲塔ハッチの上に手すりを取り付けます。
砲塔底部の組み立て
こちらは砲塔底面となる部分。
よく見るとあちこちに押し出しピンの跡が残っており、これは最初「柱」のように突出しておりましたので、ニッパーやナイフを駆使して削り取りました。
最終的に隠れて見えなくなる部分ではありますが、念には念を入れて消しておきましょう。
また、車長席にはシートを取り付けます。こいつのおかげで車長のフィギュアを乗せる時にちょうどいい位置に来るようになります。
これで砲塔の基礎となるパーツが出来上がりました。
各種砲塔パーツを合体させる
それでは、ここまで作ってきた砲塔のパーツを合体させます。
やはり砲塔も一つ一つのパーツが大きいので、いきなり接着するのではなく、マスキングテープで補強して、流し込み接着剤を少しずつ付けていくというやり方で固定します。
ここで注意したいのは、流し込み接着剤をたくさん流し込みすぎると、パーツ同士の隙間ではなく、パーツとマスキングテープの隙間にまで接着剤が流れていってしまいます。
そのため、マスキングテープ部分を避けるように少量をつけます。そして接着剤が硬化したらテープを剥がし、その部分にも流し込み接着剤をつけると言った流れ。
あとは確実に接着されるまでそっとしておいてあげます。
これで車体や砲塔の基礎が完成!
組み立てに夢中になるあまり、砲身や砲塔上部の写真を撮り忘れてしまいかなり駆け足となりましたが、ひとまずこれで車体の基礎が完成しました。
あとは履帯やシュルツェン、その他の細かいパーツを取り付けていけば組み立てが完了となります。
シュルツェンとかは車体に支持架を取り付けないといけないので、そうなると履帯の組み立てであちこち引っ掛けちゃいそうなので、先に履帯を何とかしようと思います。
ただ、その”何とかしよう”と奔走してる「履帯」はいわゆる1つ1つ連結する「マジックトラック」です。
連結はまぁ問題ないのですが、問題はこの履板の1つ1つに押し出しピン跡が残っており、200個近く整形しなければなりません。
この記事を書いている現在も1日20枚をノルマに整形していますが…なんというか、すごい量です。
↑ということで、次回はマジックトラックを組み立てます。