E-100 対空戦車(アミュージングホビー)の組み立てが先日無事に終わりました。ここから先は塗装に入ります。
年が明けて1月に入ってより寒く、東海地方ですら雪が降るほどですが、そんなビュービュー風が吹く中でガタガタ震えながらエアブラシ塗装を行っておりました。
これまで何度か戦車プラモのエアブラシ塗装をご紹介してきたので、今回も同じ…と思ったのですが、従来まで「ダークイエロー」を基本色にしていたのに対し、今回は「オリーブグリーン」を車体ベース色とします。
ダークイエローとオリーブグリーンとではまた勝手が違ってくるので、どんな色になるのか気になるところです。
今回行った作業は
- 下地塗装(サーフェイサー・シャドー吹き)
- 車体下部のオリーブグリーン塗装
- 履帯の塗装
- 残ったパーツ(履帯・転輪・サイドスカート)の取り付け
- 車体上部・砲塔の塗装
といった内容になります。
単に「車体をオリーブグリーンで塗装したよ」というだけでなく、足回りが「ロコ組み」なので、履帯の塗装や塗装が済んだパーツの組み込みも一緒にやりました。
ちなみに「迷彩塗装」は時間がかかりそうなので今回はやらず、次回に回すことにしました。
今回は「基本塗装」まで作業を進めます。
なお、これまでの「E-100 対空戦車」の製作日記は上記リンクから読むことができます。
下地塗装
まずは迷彩塗装を行う段階まで進めていきます。具体的な流れは
- サーフェイサー塗装
- シャドー吹き
といったあたりをやっていきます。
サーフェイサー塗装
まずはいつもどおり、ガイアノーツのサーフェイサーEVO(オキサイドレッド)をまんべんなく全体に塗ります。
…と、その前に、足回りは「ロコ組み」にしたので転輪や履帯を外しています。接着面に塗料が乗るとうまく接着できないので、その部分にマスキングをしておきます。
その他パーツにホコリがついていると表面がザラザラになるのでブラシで払っておきます。
転輪の裏側も同じように穴にマスキング。
上の写真では適当にマスキングしてますが、マスキングを大きくしすぎると塗装時に塗り残しができます。ここは手を抜かずに丁寧にやりましょう(自戒の念)。
マスキングしたら、サーフェイサーを車体全体にまんべんなく吹き付けます。
「E-100 対空戦車」はマウスに次いで馬鹿でかい”超重戦車”なので塗るのに時間がかかります。
機材の準備も時間が掛かるし、次からはサーフェイサーはエアブラシじゃなく缶スプレーでやろうかな?
シャドー吹き
モールドの根本やエッジ部分、足回りといった影になって暗くなる部分に「マホガニー」を塗って暗くします。
車体や砲塔は細吹きにしていますが、転輪や履帯、車体下部の奥まった部分は全域に吹き付けています。
…ただ、最近はシャドー吹きはマホガニーではちょっと明るいかなと思いました。
話によると大手プラモブログの「プラモ日記」さんは、この影吹きで使う塗料として「自家製のチャコールグレー」を使っておられるとのこと。
その「自家製チャコールグレー」とは、マホガニー、タイヤブラック、フラットベースを2:2:1の割合で調色したものとのことです。今度試してみようかな。
砲塔も同じように下地塗装………ですが、上の写真ではサフを吹かずにシャドー吹きしてますが、結局あとから再度サフを塗りました。
サフ塗りと基本塗装という2回に渡って全体を塗装する作業があり、これがまた時間がかかるのです。
なのであえてサフを吹かずに「時短」しようかと考えてましたが、結局いつも通りでした。
私の模型製作ではいつも「塗装」で作業が滞るので、もう少しスピーディーに塗装が進む方法を模索中…。
車体下部のオリーブグリーン塗装
下地塗装が終わったら次は車体塗装を行います。
先述の通り、今まではこの基本塗装はダークイエロー(一部除く)で、迷彩色にオリーブグリーンやレッドブラウンを使っていましたが、今回は車体ベース色にオリーブグリーンを使います。
もちろん基本塗装なので、全体を塗装しますが、ここでは転輪や車体下部を優先に塗装します。
というのも履帯や転輪は”ロコ組み”で取り外してあるので、これらを可及的速やかに車体に取り付けたいのです。
個人的に組み上がってないパーツが残っているのが嫌なので、なるべく早く組み立てを完了させたいのです。
同時に履帯を取り付けた後でないと装着出来ない「サイドスカート」も一緒に取り付けます。
ではまずは足回りの塗装からやっていきます。塗料はガイアカラーのオリーブグリーンを使用。
ここでの目的は「履帯やサイドスカートを取り付けるために奥まった部分を塗る」なので、車体上部や砲塔はスルーして、車体下部を重点的に塗装しました。
ロコ組みしたのに苦戦する転輪の塗装
同じように履帯も塗装。
当初はロコ組みで転輪も1個1個はずせるようにしていましたが、思いのほか着脱に手間取ったので、後に転輪と履帯を接着して一体化させました。
これが完全に仇となり、せっかくロコ組みしたにもかかわらず、転輪や履帯の塗装にものすごく苦労しました。次以降ロコ組みをするなら絶対に履帯と転輪は外せるようにします…。
「ロコ組み」を知ってる人はその目的もご存知かと思いますが、本来ロコ組みとは、履帯や転輪を取り外せるようにして、履帯、転輪、そして車体の奥まった部分の塗装を容易にするというものです。
…なのにロコ組みでこうも塗装に苦戦したらロコ組みした意味ねーじゃん!! というお話。
転輪の外周も塗装する
E-100 対空戦車の転輪は外周にゴムがついてない「鋼製転輪」です。
なのでゴム色の塗装は不要ですが、転輪の回転による擦れた質感を出そうと思い、転輪の外周をMr.メタルカラーの「ダークアイアン」を筆塗り。
ここでも履帯と転輪をくっつけたのが裏目に出て塗装にムチャクチャ苦労しました………。
いいもん!あとでウェザリングでごまかすから!!!
履帯の塗装と残ったパーツの取り付け
ここでは「ロコ組み」によって分離していた履帯と転輪、サイドスカートを車体に取り付けるために残った履帯を塗装します。
履帯の塗装が終わったらこれらを車体に取り付けて組み立てに関しては完了となります。早く全部取り付けたい………。
履帯の塗装(筆塗り)
車体下部の奥と転輪は先に塗装したので、あとはこの履帯を塗装すれば足回りのパーツを合体させられます。嗚呼、早く合体させたい…。
履帯は仲田裕之師匠の方法を参考にタミヤアクリル塗料である、
- レッドブラウン
- フラットブラック
- フラットアース
これら3色を混ぜた「黒茶色」に溶剤を多めに入れて”シャビシャビ”にしたものを筆でピタピタと塗っていきます。
…が、上の写真を見てわかるように、レッドブラウンと間違えてフラットブラウンを入れたり、フラットブラックが無くなったのでファレホのグレーを代わりに混ぜたりと、不手際の連続でムッチャクチャな色になりました。
そして何より、転輪と履帯をくっつけたせいで塗りにくいったらありゃしない!
もう二度とロコ組みで転輪と履帯を接着してやるもんかバーカ!!!
履帯と転輪の取り付け
悲痛の叫びをあげながら手先に神経を集中させ、転輪に塗料がかからないように履帯に色をつけました。
散々アクシデントが発生しましたが、ここまで失敗なく無事に塗装できたのは2018年最初で最後の奇跡です。
…で、足回りの塗装が無事に終わったので車体へと合体させます。転輪の穴に貼ってたマスキングテープをペラッと剥がし………っておいおい、めっさ塗り残し出とるやん!
隠れる部分なのでさほど問題はありませんが、念のためオリーブグリーンを筆塗りしてリタッチします。こうならないようにマスキングテープはハミ出さないように貼りましょう。…自戒の念もこめて。
履帯と転輪は車体から取り外して塗装後に再び取り付けるのですが、これがうまく行かないと途中で履帯がパキッと取れてしまうことがあります。
これが怖いので今回は履帯と転輪を接着したのですが、先述の通り完全に裏目に出てロコ組みのメリットが一切ありませんでした。
なので次以降ロコ組みをする時は履帯と転輪は接着しないで行います。
サイドスカートの取り付け
履帯や転輪を無事に車体に取り付けることができたので、その次は「サイドスカート」を取り付けます。
過去の記事では足回りを魅せるために”部分的にスカートを外す”という旨の記載をしましたが、やっぱり全部つけることにしました。
ここまでトラブル続出でコテンパンにブチのめされたせいで足回りを魅せる気力は皆無です…(泣)
なお、サイドスカート内側は接着を考慮して接着面には塗装をしていませんが、車体側はガッツリ塗装しているので、塗装の上から接着すると塗料が溶けてグジュグジュに…。
これが嫌なので塗装は組み立てが終わってからやりたいのですが、悲しいことに連結式履帯を使う場合は車体の奥を塗るために「ロコ組み」をする必要があり、結局のところ 組み立て→塗装→組み立てに…(泣)
それでも何とか塗料の上からサイドスカートを接着できたので良しとします。接着でサフが剥げた部分は次回の塗装でリタッチします。
あああ疲れたッ!!
転輪や履帯、サイドスカートを装着するまでにドタバタしてしまいましたが、なんとか無事に残ったパーツを全部取り付けることができました。
信じられるか? まだ基本塗装すら終わってないんだぜ?
なんかもう、「末期戦車だしコレで塗装完了でええやん」…と、悪魔の囁きが聞こえますが、本題は『ストライプ迷彩の塗装をする』こと。
ひとまず命ある限り出来るとこまで進めていこうと思います。
車体・砲塔をオリーブグリーンで塗装する
無事に足回りの組み立てが済んだので、引き続き残った車体や砲塔をオリーブグリーンで塗装します。
足回りや車体下部の奥まった部分は塗装しましたが、装甲板の張り出しはまだ塗装していなかったので、塗料が履帯にかからないようマスキングして塗っていきます(先にやっておけば良かった…)
同じようにサイドスカートの端っこもマスキング。
つぎに車体上部の塗装。履帯と車体の隙間に半分に折ったティッシュペーパーを噛ませてマスキングします。
ティッシュペーパーを使う理由は単純にマスキングテープの節約と、テープの糊でパーツ(履帯)や塗装が剥がれるのを防ぐため。
オリーブグリーン単色だとこんな色に
ひとまずオリーブグリーン単色を全体に塗り終えました。
…が、ちょっと色が暗すぎるような気がします。…それに何かソ連の戦車みたいな色になってしまいました。
今作ってるのSU-100じゃなくE-100(対空戦車)だよな? 大丈夫だよな??
また単色なので明暗差が無く、立体感に乏しい。
段階的に色を明るくしてみた
オリーブグリーン単色では暗すぎるし、表現に乏しい感じがしました。
なので、その上からオリーブグリーンにインテリアカラーを少しずつ混ぜたものを「ハイライト塗装」として段階的に明度を上げて塗ってみました(明るくしすぎた?)。
これで先程に比べると明暗の差が出て良さげな感じになりました。
…ただ、今度はなんかアメリカの戦車っぽい色になったような。私の考え過ぎですかね?
まとめ ひとまず基本塗装が完了
ロコ組みでヘマこいたせいで足回りの塗装でムチャクチャ苦労しましたが、幸いにも大きな事故はなく塗装と履帯の取り付け、そして車体の基本塗装まで進めることができました。
今までの戦車の車体基本色は「ヘッツァー」を除いて「ダークイエロー」でしたが、今回は塗装例の迷彩にチャレンジしようと考えていたので、「オリーブグリーン」にしてみました。
アクシデント続きでしょーもないところで手間取ってはおりましたが、本来車体塗装なんてあっという間に終わる作業です(終わるはずです)。
むしろ、ここから先に行う「迷彩塗装」が今回最大の鬼門であり、発狂するならそこで発狂すべきなのです。なにしろ…。
塗装に定評のない私がこれに挑戦するわけですからね…。
エアブラシでは厳しそうなので、マスキングテープ駆使して筆塗りでやってみようと思います。
↑ということで実際にストライプ迷彩に挑戦したのがこちらの記事。まずは迷彩1色目のレッドブラウンから。