戦車模型は主砲が命! 「軽駆逐戦車ヘッツァー」の主砲を作ってみた

ヘッツァー 主砲の取り付け 防盾2 ヘッツァー

どうもこんにちは。ましゅーです。

軽駆逐戦車 ヘッツァーの制作は着々と進んでおり、この調子で行けばスターリングラード攻防戦までには完成すると思います。

前回は戦車で言う車体上部である「固定式戦闘室」をつくりましたが、今回はそのまま戦車模型の”命”ともいわれる「主砲」を組み立てていきます。

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主砲の組み立て

戦車模型(正確には駆逐戦車なので戦車とはちょっと違う)ということで、やはり目立つのは砲弾を飛ばすための「主砲」ですよね。

円筒状の細長いモノではありますが、車体から長く突き出ているだけに否応なしに存在感を発揮しおり、組み立てにおいてもこだわりたいところです。

さて、そんな戦車プラモにおける「主砲」は1つの筒状になっているものや、左右2分割で再現されているものがあります。今回のヘッツァーの主砲は後者でした。

1パーツならそこまで手間はかかりませんが、竹を割ったような2分割タイプでは貼り合わせた時にラインが出来てしまいます。

本物は1本モノの主砲なので、この貼り合わせラインは「実物にはないけど模型にはある余計なモノ」というわけで、しっかり処理しないと作品のクオリティを下げてしまいます。

…が、実際にやってみた感じそこまで難しいものではなく、アイテムさえあれば簡単に出来るので、やったことがない人はこの記事を参考にしてみてください。

砲身基部の組み立て

砲身の組み立てから入りたいところですが、まずは砲身の基部から作っていきます。

ヘッツァー 説明書 7番

さて、砲身基部の組み立ては上の説明書の7番からはじまります。

流れとしては

  1. 砲身を組み立て・整形する
  2. 砲身基部を組み立てる
  3. 砲身と基部を合体させる
  4. 砲身を本体へ取り付け、防盾を取り付ける

といった感じになるかと思います。1番と2番は逆でも問題ないかと思いますが、砲身は整形でパテを使うため、パテの乾燥を待つ関係で早めに手を付けた方が良いです。

また、上の説明書を見るとわかるように、「接着しないでください」というマークもあります。これは砲身が上下左右に動くためのギミックなので、しっかり確認しておきたいところ。

ヘッツァー 説明書 砲身の組み立て

砲身および砲身基部の組み立て図を拡大したもの。

細長い砲身と、3つのパーツからなる基部の間に、お椀のようなパーツがあります。これらのパーツを結合させることで、砲身が左右に動くギミックが再現されます。

駆逐戦車ということで旋回式の砲塔は無いですが、砲身自体は多少は上下左右に動くようになっているのです。

ヘッツァー 砲身基部の組み立て

まずは根本の3つのパーツを組み立てます。

上の写真の左側の説明図にあるように、真ん中にあるパーツ(A39)は接着するなとあります。

ではどうやって取り付けるのかというと、受けパーツ(A40)の穴に、真ん中のパーツ(A39)を仮組みした状態で、上部パーツ(A38)を蓋のように取り付け、A40とA38の両端だけを接着するわけです。

また、一番下のパーツ(A40)も説明書を見てわかるように前後向きがあり、両端のハンドルのような部分が前に来るようにします。

ヘッツァー 砲身基部の組み立て2

そしてこれらの3つのパーツを結合させたら、茶碗のようなパーツを取り付けて基部が完成。

ヘッツァー 砲身基部の組み立て3

こちらは反対側から見た図。

間のパーツには接着剤は使わず、上下のパーツの両端だけを接着して挟み込むことで、間のパーツが左右にフリフリ動かせるようになるのです。

これで砲身の基部が完成したので、次はいよいよ本題である砲身の組み立て・整形に入ります。

砲身の組み立て・整形

「砲身」は発射した砲弾が通過する円筒状の部分のことですが、先述の通り、プラモデルにおいては2分割(あるいは1パーツ)で再現されています。

一見、パーツを張り合わせれば良いだけじゃないかと思いがちですが、この貼り合わせたときに出来る“筋(貼り合わせライン)”がクセモノ。

もちろんこの貼り合わせラインは実物戦車の砲身には無いモノなので、しっかり処理します。

以下ではその筋(貼り合わせライン)の除去方法を簡単に解説していきます。

まず砲身を貼りわせる

ヘッツァー 砲身パーツ

くどいですがヘッツァーの砲身は上の写真のように左右に分割されたパーツで再現されています。

なのでランナーからパーツを切り離し、そのまま接着面に通常の接着剤をタップリ塗って、しっかり貼り合わせます(後から流し込み接着剤で補強するとなお良し)。

接着剤は多少はみ出ても、後の貼り合わせラインを消す作業で一緒に修正出来るので、そこまで気にする必要はありません(もちろん限度はありますが)。

また、パーツを切り離したときに残るゲートも、砲身の一部がエグれるのが怖かったので、貼り合わせてから処理することにしました。

後の貼り合わせラインを消す作業で揉むように砲身をクルクル回すため、作業中に砲身がズレないようにしっかり接着してしっかり乾燥させます。

ヘッツァー 砲身パーツ 貼り合わせライン

そして接着した砲身が上の写真。

よく見ると砲身を一刀両断するかのような1本のラインが入っているのがわかります。

これが接着面同士の貼り合わせラインで、仮にこの時点でラインが目立ってなかったとしても、後の塗装段階の下処理でサーフェイサーを吹くとクッキリと見えてくる場合があります。

なので、砲身を貼り合わせたら次はその貼り合わせラインを消す作業に取り掛かります。

紙やすりで貼り合わせラインの処理をする

ヘッツァー 砲身パーツ ライン消し

やることはシンプルで、400番くらいの紙やすりで砲身を包んでクルクルと回転させます。

これで貼り合わせラインを目立たなくさせるのは勿論ですが、ゲートの処理をしていない場合は合わせてそちらも処理しておきます。

ただ、砲身によっては先端にマズルブレーキが付いているものもあり、溝やマズルブレーキを固定するネジのモールドが入ってる場合があるので、モールドを消さぬよう注意して削ります。

幸いヘッツァーにはそういったモノはついていない(ただし突起はあるので油断大敵)のでわりと楽に整形ができました。

また、砲身ばかりに目が行きがちですが、砲弾の出口である砲口周辺も忘れずに整形します。見落としがちなので注意。

一通り紙やすりを掛けていくとプックリふくらんでた貼り合わせラインがヘコんだようになります。…が、まだラインは見えるので、今度はそのヘコんだラインを消す作業に入ります。

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ラッカーパテを盛って紙やすりで再度整える

ヘッツァー 砲身パーツ ライン消し3

一通り紙やすりで処理したら、貼り合わせラインの上にラッカーパテを盛っていきます。

ラッカーパテはそのまま使ってもいいですが、ラッカー溶剤を1、2滴ほど垂らしてやると流動性が増すので塗りやすくなります。

パテはしっかり固まるまで1日くらい乾燥させておきます。こういった砲身の整形では接着剤やパテの乾燥に時間を要するため、なるべく早めにやっておきたい作業の一つです。

パテが乾燥したら先ほどと同じように、400番の紙やすりでクルクル回しながら表面をツルツルにしていきます。

なお、砲身に刻まれた溝がパテで埋まった場合はカッターナイフなどで切れ込みを入れてやることで復活出来ます。

「もう貼り合わせライン見えんだろ」ってくらい整形できたら、サーフェイサーをスプレーしてチェックします。これで問題がなければ砲身の整形が完了!

ヘッツァー 砲身パーツ ライン消し4

砲身の処理が終わったので、先ほど作った基部と合体させます。

よく見ると砲身の根本がまだちょっとザラ付いているように見えますが、この部分は後から防盾を被せて見えなくなるのでそこまで丁寧には整形しませんでした。

…が、逆に砲の先端を見ると貼り合わせラインが見えたので、慌てて再度修正。

車体に主砲を取り付ける

さて、前項にて砲身の組み立てと整形まで完了したので、つぎは完成した砲をヘッツァーの車体に取り付けます。

ヘッツァー 説明書 主砲の取り付け

説明書は引き続き7番を参考に行います。

砲身基部の突起を戦闘室のくぼみに接着せずに置いて、その上に防盾を被せます。これで砲身の左右の動きに加え、上下の動きも再現されます。

ヘッツァー 主砲の取り付け 防盾

また、防盾には説明書でいうB23(上の写真参考)を取り付けます。

説明書をパッと見ただけではちょっと分かりづらいのですが、上の写真のように防盾の裏側に取り付けてやります。

ヘッツァー 主砲の取り付け 防盾2

そしたら防盾裏側にある凹みを砲身基部の突起と合わせて車体に接着します。

車体にも切り欠きが入っているので大体の位置合わせは分かりますが、そのまま取り付けると下の方にある切り欠きが見えてしまうので、少しズラして微調整しました。

また、防盾の先端にもう1つ主砲と一緒に動く防盾を取り付けます。こちらの防盾はパーツの裏側に切れ込みが入っているので、それを砲身根本の突起と合わせて接着します。

なお、この円錐状の防盾は形状が豚の鼻のように見えることからザウコフ(ザウコップ)と呼ばれていたそうです。この手の豚鼻防盾はティーガーIIや4号駆逐戦車などでも採用されています。

なお、ヘッツァーの防盾パーツは表面が結構凸凹しており、本当に鼻のような感じになっています。グニッてつまんだら変な汁とか出てきそう。

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まとめ

ということで、今回は戦車の命である主砲を組み立てました。

特筆スべき点は砲身の整形で、ここの貼り合わせラインをしっかり処理できているか否かで後々の完成度に大きく影響を及ぼします。

なので多少手間はかかりますが、その手間こそ戦車模型を作る楽しみでもあるので、のんびりじっくり整形していきたいところ。

ヘッツァー 主砲の取り付け完了

まだまだ戦闘室にはパーツを取り付けますが、ここで一旦車体と戦闘室を仮組みしてチェックしてみることにしました。

ドラゴンの戦車模型は結構タイトな構造になっており、タミヤと比べると”あそび”が無いので、組み立て時にズレると不具合が発生する場合もあります。

幸い、仮組み段階でうまく上下のパーツが噛み合ってくれたので、心置きなく戦闘室の組み立てを続行できます。

早いものでヘッツァーの組み立てももうすぐ終わりそうです。

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