タミヤの1/35プラモデル「ドイツIV号対空戦車 ヴィルベルヴィント」の製作の続きをやっていきます。
ここまでの流れとしては、
- 各種転輪の組み立て
- 上下車体の合体
- ツィンメリット・コーティング
- 2cm Flakvierling38の製作
といったところまで製作を進めてきました。
そして今回は
- 砲塔の組み立て
- 各種ディテールアップ
…を、紹介します。
ただ全体的に作業に夢中で写真を撮り忘れるという致命的なミスをしており、かなり簡略化してしまっています。まるで大戦末期の4号戦車 J型のように…。
なので組み立てにおける解説という名の個人の感想を多めに書いて水増しさせる作戦でいきます。
↑今までのタミヤのヴィルベルヴィントの製作日記はこちらのリンクで読むことができます。
砲塔の組み立て
ではでは製作を再開します。今回は車体の上に乗っかってる「砲塔」の組み立てからスタートします。
ヴィルベルヴィントの特徴的な砲塔は上下2つのパーツで再現されており、砲身の可動域にある切り欠きの内側には跳弾や破片の侵入を防ぐシールドが取り付けられます。
また内部には砲弾ラックや工具箱、そして兵士が座るためのシートを取り付けます。
この砲塔の中に主砲「2cm Flakvierling38」や付属のフィギュアの搭載を鑑みると、砲塔の上下合体は一番最後にした方が無難です。
ただ、今回はフィギュアを搭載しないので先に接着しちゃいました。
別アングルから。
先述の通り、ヴィルベルヴィントの砲塔はプラモデルだと上下2つのパーツで再現されていますが、実際は16mm装甲板を18枚溶接して製造されています。
そのためか実物写真を見ると装甲板の溶接跡がかなりクッキリ入っています。プラモデルではそこまで再現されていないので、後述する「ディテールアップ」にて溶接跡を再現します。
車体に砲塔と2cm Flakvierling38を仮組みしてみるとこんな感じ。完成に近づいてきた!
実物のヴィルベルヴィントは、オーバーホールした4号戦車(G~J型)の車体に砲塔を乗せるだけなので、車体上部が新規設計の「メーベルワーゲン」より生産性は良かったようです。
しかしながら当ブログは史実と違い戦車の生産が遅いのが悩みのタネである…。
反対側。
写真を撮り忘れたため割愛しましたが、フェンダーや車体側面には各種OVM(車載工具)などを取り付けてあります。OVMに関してはベース車両である4号戦車の生産時期や派生車輌によって乗せる位置や工具の形状、内容が違ったりします。
車体後部の機関室側面にはヴィルベルヴィントの特徴でもある「予備砲身ケース」があります。予備砲身ケースは基部が細いので折らないよう注意。
この段階では塗装を考慮して転輪や履帯を取り付けていませんが、車体と砲塔はほぼ出来上がっております。
気になる部分をディテールアップしてみた
足回りを除き、ほぼほぼ完成したヴィルベルヴィントですが、組み立てているうちにいくつか気になる部分があったので、その部分に「追加加工」をしてより実物っぽくしていきます。
いわゆるディテールアップというやつです。
牽引装置の脱落防止チェーンの追加
ヴィルベルヴィントもとい4号戦車のシャーシ前後には、ぶっ壊れて動かなくなった車輌を牽引したり、あるいは逆に自身が牽引されるために「牽引装置」が付いています。
もちろんプラモデルでも牽引装置は再現されてますが、細かい部分は省略されており、牽引シャフトの脱落防止チェーンが無かったので自作して追加しました。
用意するのは細い針金または銅線。
これをグルグルねじってプライヤーとか万力でグッ!と潰してやると、上の写真のように鎖のような形になってくれます。これはもうどこから見てもチェーンです。
あとはチェーンをいい感じにダランと垂れ下がったような形に曲げ、牽引装置の基部とシャフトの持ち手部分に接着します。
チェーンは金属なので瞬間接着剤を使用します。
反対側も同じように。
チェーンの作成は簡単でしたが、チェーンが垂れ下がったような形に曲げて接着するのが難しかった。
余談ですがこの脱落防止チェーンの取り付けも何パターンかあり、
- 牽引装置のベースプレートにチェーン連結用のループ金具がついたもの
- 牽引装置基部に穴をあけて割りピンで固定したもの
があったようです。
特にどちらかを指定して再現したわけではありませんが、どちらかといえば牽引装置基部に割りピンでチェーンを固定したタイプに近いです。
同じように車体後部の牽引装置にも脱落防止チェーンを追加します。
このヴィルベルヴィント(もとい4号戦車)の牽引装置は、トレーラー牽引具用のジョイントホルダーが廃止されてシャフトのみになったタイプになっています。
牽引用ワイヤーロープホルダーの強化
車体後部の上部にある「牽引ロープ」を引っ掛けて保持するフックはプラパーツで再現されていますが、これがメチャクチャ折れやすく、今回もやっぱり取り付けた後に即折れしました…。
折れたなら折れたで接着すれば済む話ですが、どうせまたすぐに折れると思ったので、いっそのことフックを頑丈な針金で作ってやりました。
元のフックパーツを参考に、長さをはかって針金をカットしてフックの形に曲げて作り、フックの基部にピンバイスで穴を開けて針金フックを通して瞬間接着剤で接着…といった手順です。
もちろん金属なのでへし折れる心配もなく、車体後部にガッツリ固定されているので、牽引ロープを取り付ける際に多少引っ張っても大丈夫。ディテールアップと耐久性を両立した加工でした。
砲塔に溶接跡の追加
先述の通り、ヴィルベルヴィントの砲塔は16mm装甲板を溶接して作られており、実物写真を見ると溶接跡がクッキリ残っています。
しかしプラモデルではその溶接跡が再現されていないので、パーツランナーをライター等で炙って溶かし、ビローンと伸ばしたいわゆる「伸ばしランナー」を使って溶接跡を再現します。
作った伸ばしランナーを砲塔の辺に合わせてカットして流し込み接着剤で貼り付け、その上から流し込み接着剤をペタペタ塗りつけて、ランナーを柔らかくしたらナイフ等で切れ込みを入れていくと溶接跡っぽくなります。
伸ばしランナーはなるべく細くしたものを使うのがコツ。
まとめ これで車体と砲塔が完成!
今回かなりハショってしまいましたが、これで車体と砲塔が完成しました。
これまで4号(対空)戦車は何度も作ってきたし、精度の高いタミヤなのでスムーズに組み立てることが出来ました。
しかしその反面、作りやすさやコストダウンの関係で、溶接跡や脱落防止チェーンなどの細かいところが省略されているので、「組み立て」とは別にそれら再現する「ディテールアップ」も楽しめます。
なお、先述の通り、転輪と履帯を取り付けてませんが、これは後々の塗装のために取り付けていないというのはもちろん、「履帯」はキット付属のものではなく、別に購入したものを使うためです。
なので次回は履帯について書いていこうと思います。