どうもこんにちは。
今日も呑気にドラゴンの戦車プラモ「ヘッツァー」を作ってたので、製作日記の続きを書き綴っていきます。
↑今までのヘッツァー製作日記はこちらから読むことができます
フェンダーの組み立て
前回ヘッツアーの履帯や転輪を作って車体に仮組みしました。これだけで戦車模型の足回りがほぼ出来上がったわけですが、まだ細かいところは残っています。
今回はその細かいところの1つである「フェンダー」を作っていきます。ヘッツァーのフェンダーも他の戦車のように、車載工具をや車間表示灯を装着します。
説明書は5番に入ります。
上の図を見ると、まずフェンダーに工具や車間表示灯などを取り付け、そのあと車体の後端にパネルを取り付け、最後にフェンダーを取り付ける、といった流れになるかと思います。
ということでまずは車体右側面のフェンダーから作っていきます。
こちらにはワイヤーカッターやジャッキ台といったOVM(車載工具)が取り付けます。
説明書をたよりにワイヤーカッターやジャッキ台をフェンダーの穴や突起に合わせて取り付けます。
なお、ワイヤーカッターはこのまま取り付けると大半が車体や戦闘室の隙間に隠れてしまい塗装が困難になります。
なので割り切って見えている部分だけ塗装するか、塗装したあとに取り付けるかの2択となります。私は毎度ながら前者を採用。
お次は左側面のフェンダーを作ります。こちらには工具箱(何が入ってるんだろ?)と車間表示灯を取り付けます。
ということでパーツを取り付けるとこんな感じになります。
工具箱と車間表示灯はだいたい想像つくのですが、その間にあるヘアブラシのようなパーツは何だろう?
完成した左右のフェンダーを取り付けます。
フェンダーは突起を車体の穴に合わせて取り付け、先端は上の写真のようにリアパネルのラインに合わせます。
写真を撮り忘れてしまったのですが、フェンダーを装着する前にリアパネルを車体に取り付けます。
リアパネルに関しては特に注意する点はありませんが、なるべく隙間がないように装着したかったので、マスキングテープを使って仮止めしてから流し込み接着剤を使って固定しました。
隙間があるとそこから風がピューっと入って夜寝るとき寒いですからね。しっかり閉めておきましょう。
なお、取り付け方が悪かったのか、自重で沈んでしまうのかわかりませんが、斜めになってしまうので履帯とフェンダーの間に畳んだティッシュを噛ませてやりました。
ワイヤーカッターは上の写真のように一部分が隠れ、更に戦闘室を取り付けると奥が全く塗装できない状態になります。
なので塗装してから取り付けるのも良いのですが、結構隙間がシビアなので接着する時に苦労しそう。
ということで見えてる部分だけ塗装すれば良いやということで先に接着しました。…大丈夫だよね?
ひとまずこれで車体下部の残りが一段落つきました。まだまだ取り付けるパーツはありますが、説明書を見ると次からは戦闘室の組み立てに入るので流れに従います。
戦闘室の組み立て
ヘッツァーは戦車ではなく駆逐戦車(戦車を駆逐する車両)という車種です。
戦車に見られるような旋回式の砲塔は無く、代わりに固定式の戦闘室があり、その中に大砲を乗っけたような形になります。
固定式の戦闘室は砲塔がないので、コストダウン、より強力な砲を搭載できる、車高を低くできる…といった利点がある反面、照準を合わせるときは車体ごと向きを変えないといけないと、一長一短。
ドイツ軍の戦車部隊は当初「電撃戦」と呼ばれるイケイケドンドンな戦術を採用していましたが、戦況が悪化するにつれて防御主体の待ち伏せ戦術を取るようになりました。
そんなドイツの置かれた状況が反映されたような駆逐戦車ですが、この駆逐戦車の戦闘室を作っていきます。
さて、話を模型に戻します。説明書は6番。
固定式戦闘室の土台となる大きなパーツにパネルやペリスコープなどを取り付けていきます。それ以外にも車体のモールドを削り取ったり穴を開けるといった加工もあります。
まずこちらが固定式戦闘室のパーツ。
砲塔が無いので工程数が少ないのは実物車両だけでなく模型にも言えることで、「戦車模型作りたいけど何から作ればいいのか迷う」って人は駆逐戦車からトライしてみるのも良いかもしれません。
もちろん車体には溶接跡や装甲板の切断跡もモールドされています。抜かり無い。
ペリスコープの取り付け
戦闘室後端のパックリ空いているところにパネルを取り付ける前に、ここにペリスコープのパーツを取り付けます。
こちらがヘッツァーの戦闘室後端のパネル。エンジンを確認するためのハッチとかグリルとか色々モールドされています。
なお、このパーツはB1ですが、今回のキットにはBのランナーが2種類あり、どちらにもB1にはパネルのような形のパーツが引っ付いており、非常に紛らわしい。
なので、上の写真のように右上がえぐられた方のパーツが正解です(まぁよく見ればわかりますけどね)。
で、まずこのパネルには裏側からペリスコープのパーツを取り付けます。このパーツは単に接着するだけなので簡単なのですが…。
ペリスコープガードのエッチングで苦戦する
問題はその上に取り付けるペリスコープガード。こやつはエッチングパーツで再現されています。
エッチングパーツは真鍮製の薄っぺらいパーツで、プラスチックじゃ成形できないような極薄パーツを作るときに用いられます。
…が金属ならではの短所も色々あり、早速そいつに苦しめられることになりました。
エッチングパーツはディテールアップに欠かせないパーツですが、私ゃコイツが苦手です。ピラフや炒飯に入ってるグリンピースと同じくらい苦手。
この薄っぺらくて小さいエッチングパーツを「アーチ状にしろ」というのだからなかなか鬼畜である。「折り曲げろ」ならまだわかる。アーチって意外に難しいんだぞ!
※説明書には折り曲げてくださいというマークがありますが、形状はまさにアーチである
こちらがペリスコープガードに使うエッチングパーツ。
ランナーから切り離し、棒ヤスリで曲がらないように慎重にゲートを削って整形します。
幅も厚みもカッターナイフの鋼の部分と同じくらいで手で持つのも大変。そんなものを曲げろというのだからなお大変。
筆の柄の部分を使って丸めようかとも考えたのですが、それよりも部分的に少しずつ折り曲げる方が簡単で正確にアーチ状になることがわかりました。
少々歪ですが、こんな感じにアーチ状になりました。
あとはこれをパネルに取り付けるだけですが、金属パーツなので通常の接着剤ではくっつかず、瞬間接着剤を使います。接着面積が細い上に金属なので扱いは慎重に。
一方こちらは戦車長側のペリスコープ。
こちらは長い物には巻かれろ理論で筆に巻きつけてアーチ状にしようと試みたのですが、アーチというよりコナンに出てくるデカいヤツ(元太)の頭みたいになっちまった…。
主砲用照準器の組み立て
続きまして、主砲の照準器を取り付けます。
実物ヘッツァーの照準器は、砲身の動きと連動してレールの上をスライドするようになっていますが、今回のキットでは位置は固定されており、2つのポジションのうち1つを選びます。
ただ、前面装甲板との境目あたりにあるボルトのモールド2つが干渉するから削ぎ落とせ!と指示があります。
カッターナイフで削ってヤスリで整えておきましょう。
まずは照準器のパーツを裏側から取り付けます。
コの字型のリブに合わせて取り付けますが、よく見るとリブが2つあるのがわかります。
先述の通り、照準器は2ポジションのいずれかを選ぶので、取り付けるリブによって位置を変えることができます。
で、車体の向きを戻すとこのように照準器がニョキッと顔を出します。なんかちょっとかわいい。
で、この上には照準器をスライドさせるパネルとガードカバーが取り付けられます。
カバーは他のペリスコープと同様にエッチングパーツを使用しますが、こちらはアーチ状じゃなく台形に曲げるので幾分か楽です。
ということでエッチングパーツをクニッと曲げました。最初から「ココを曲げるんやで」と切り込みが入ってたので楽ちんでした。
パネルの方は押し出しピンの跡が深くクッキリ残っていたので、ラッカーパテを盛って削って整えてやりました。楽しい作業ですが面倒でもある。
あとは穴に通して接着するだけ。これで照準器はおしまい。
装甲板の加工
次は説明書に従い、装甲のリブをカットしたり穴を開けるといった加工を行います。
模型ではパーツを流用する関係で、不要となるリブを削ったり、穴を新たに開けたり部分的にカットするといった作業が出てくる場合があります。
まずは戦闘室の左側面のやや後方にある4本のリブのうち、後ろの2本を削ぎ落とします。
箱絵だとここには棒状のパーツ(おそらく無線用アンテナの予備)がついていますが、説明書や完成例にはそれっぽいパーツがありませんでした。
こだわりたい人は実物車両の写真を参考に伸ばしランナーで再現してみると良いかもしれません。
ということで戦闘室左側面のリブをカットしてやりました。
カッターナイフで削ぎ落とし、薄っぺらくなったらゲートを処理するように紙やすりで削り、最後は1000番のペーパーで整えればOK。
次は車体の裏側3箇所に穴を開けます。穴は0.6mmのピンバイスで簡単に開けられます。
また、説明書には穴の他にハッチのリブもカットしろと指示があるので、こちらも忘れず行います。
今度は右側面にもリブがあって削ぎ落とせというので、そちらも同じように削ぎ落としてやります。
なおヘッツァーを製造するBMM社のエンジニアは、ものの数秒でリブの削除や穴あけが出来ることに大層驚いておりました。樹脂なら簡単だけど硬い装甲板じゃこうは行くまい。
こちらも先程のリブ同様にカッターナイフで削ったあとに400番くらいの紙やすりで削って整えるとこんな感じに。
…ただ、まだちょっと表面がザラついているので、もう一度1000番で表面をきれいに整えようと思います。
長くなってきたので今回はここで一旦区切ります。
まとめ
今回は戦闘室を中心に、フェンダーや照準器といった部品を組み立てて取り付けるといった作業が多かったです。
また戦闘室も曲げたエッチングパーツを取り付けたり、穴を開けたり、余分な部分を切除するといった工程があり、「パーツ取り付けの繰り返し」以外の作業を楽しむことが出来ました。
このように書くと工程数が多そうに思うかもですが、それでも戦車タイプの車輌に比べると少ない方だと思います。駆逐戦車なので「砲塔」が無いからすぐに完成しそうです。
次回は主砲周辺を組み立てていきます。乞うご期待。