「M4ベースの分隊支援火器っぽいもの作りたいなー」という気まぐれ・思いつきから始まったM4軽機関銃(仮称)の製作日記の続きです。
前回はフレーム周辺を作ったので、今回はアウターバレルとかハンドガードといったフロント部分を作っていきます。
「ohhunt」のM-LOKハンドガードはどうなの?
「M4で機関銃っぽいものを作ろう」ってなった時に迷う(そもそもこんな企画する時点で人生に迷いがある)のがパーツの選定です。
ハンドガードもどれにしようか迷っていて、Amazonで良さげなやつないかな~と探していたら、「ohhunt」という聞いたことがないメーカーのハンドガードを発見。
このハンドガードの特徴としては
- サイズのバリエーションが豊富(17、15、13.5、12、9、7インチ)
- M-LOK仕様(トップのみ20mmレール)
- 不気味なくらい安い
- 日本語が怪しい
といった感じで、前回の記事でボソッと言ってた“得体の知れない中華メーカー”なのだろうと思います。
…しかし、前から気になっていた「M-LOK」であり、17インチというロングなハンドガードはマシンガンっぽさを出すには丁度いい。そして何より安い。
という理由からタイトルにあるように、地雷を踏む覚悟でohhuntのハンドガードを購入してみました。
…まぁ、このM4軽機関銃という企画が既に地雷のようなものだから失敗してもでぇじょーぶだ。
ハンドガードが届いたから詳しく見てみる
というわけでohhuntのハンドガードが無事に届きました。
…しかしこのパッケージ、極めてホワイトである。
製品の写真とか製品名とか会社のロゴとかあっても良いじゃんけとは思うが、そういった類のものは一切なく、どこまでも白い。
なんか和菓子のパッケージっぽいんだけど、開けてハンドガードじゃなく羊羹とか出てきたらどうしよう…。
セット内容
そんな不安を抱えながら箱を開けると無事にハンドガードと付属パーツが入っていました。よかった、羊羹は入ってなかった。
付属品は以下の通りでした。
- ハンドガード本体
- バレルロック
- ハンドガードを固定する六角ネジ2本
- ネジを受ける金具2つ
- 六角レンチ
見た感じパーツの不足はなさそう。
あとは別途でバレル、ガスチューブ、ガスブロックを用意すれば良さげ。
ハンドガードのディテール
M-LOKのスリット
こちらはハンドガード側面。M-LOK特有のスリットがはいっています。
このM-LOKは左右と真下だけでなく、45度方向にもスリットが設けられているので、アクセサリーの取り付け位置・角度のバリエーションが増えています。
今まで、ハンドガードにフラッシュライトとかフォアグリップといった「アクセサリー」を取り付ける場合はピカティニーレールに直付け、あるいは対応のマウントパーツを介しての装着が主流でした。
しかし、従来のRASのような全面ピカティニーレールでは重くなる、太くなる(握りにくい)、指を切るおそれがある…という欠点があります。
そういった理由から、近年ではハンドガードの一部だけレールが付いたモデルが登場したり、部分的にレールあるいはアタッチメントパーツを取り付けるといった新たな規格が誕生しました。
今回のM-LOKは後者にあたる部分的にピカティニーレールあるいは専用アタッチメントがついたアクセサリー(グリップ、バイポッド、ライトマウント等)を取り付けられるタイプのハンドガード。
似たようなコンセプトとして「KeyMod」があります。M-LOKはMAGPULが開発し、KeyModはVLTORが開発。
トップは一面ピカティニーレール
こちらはハンドガード上面。トップは一面ピカティニーレールが走っています。
スロットにはにカウントが入っており、レシーバーからフロントサイトに向かって加算されていきます。
T16から始まってT54まで続いていますが、「何でスタートがT16なん?」というと、レシーバーのカウントから続いているからです。
…とは言え、レシーバーはT12まで。T14どこいった???
フロント側
こちらはフロント(銃口)側。
ハンドガードは8角形の筒になっていて8本の補強リブが入っています。
直径32mmのサプレッサーがピッタリ収まる
ハンドガード内側にサプレッサーを内蔵したスタイルにしたい場合、直径32ミリのサプレッサーがジャストサイズでした。参考までに。
上の写真で使ってるのはCYMAの 14mm逆ネジ サイレンサー(φ32mm x 199mm)。
刻印(プリント)はキレイだし表面にはローレット加工が施されている。
このクオリティで2,000円以下と恐ろしく安いので、手っ取り早くソレっぽいサプレッサーを取り付けたいって人にオススメ。
長さを比べてみた
私が調べた限りですが、いままで「17インチ」より長いハンドガードを見たことがないので、相当ロングなヤツって認識です。
…ただ、いくら文面でロングなヤツって書いても伝わらないと思うので、いままで作ったM4系電動ガンと並べて長さを比較してみます。
まずこちらは「M4A1製作日記」で作ったM4A1。今まで作ったAR-15系外装カスタムの中では最も人前に出しても恥ずかしくないやつです。
アウターバレルのサイズはM4A1スタンダードの14.5インチなので、ohhuntのハンドガードよりも短いです。
こちらは「M4カスタム日記」で作ったM4。
ハンドガードはマッドブルのバトルレイル(13.5インチ)を使っていますが、それよりも更に長い。
アウターバレルはG&Pのスペシャルフォースキットに付属していたもの(M4よりほんの少し短い)で、そこにSPR mk12 mod1(SPR/A)のフラッシュハイダーを装着。
組み込み手順や注意点
ということでこのohhuntのハンドガードを組み込んでみます。
その際の注意点とか色々まとめました。
アウターバレルはLayLaxの14.5インチを使用
ハンドガードと一緒に「アウターバレル」も組み込みます。
アウターバレルはLayLaxの2ピースタイプ(14.5インチ / タングステン)を使用します。
このアウターバレルは「2ピース」とあるように、基部(4インチほど)とその先とで分離できるようになっています。ベリーショートなM4を作る時とかに、これを分離して基部側だけ使うと思います。
…が、そうなると残りの部分は余剰パーツと化してちょっと勿体無い。
なので、ベリーショートなM4を作る場合は、同じくLayLaxから4インチのアウターバレルが同社から出ているので、そっちを選んだ方が3900円くらい安い。
そう考えるとわざわざ2ピースにしなくてもワンピースアウターバレルで良かったんじゃないかと思ったりする。
それよりも「ブラックコバルト」カラーの在庫切れを何とかしてけれ…。
また、LayLaxからは1インチ~5インチのアウターバレルピースも販売しており、「コレくらいの長さにしたい!」ってときに柔軟なセッティングが出来ます。
これは痒いところに手が届くアイテム。やるじゃんLayLax。
…しかし、このアウターバレルピースの色が「ブラック」なので、アウターバレル本体の色を「タングステン」とか「ステンレス」にすると色が不揃いになる点に注意。
なんでアウターバレルと同じ色にしなかったんだLayLax…。
バレル基部はこのように3点の突起がフレームとガッチリ噛み合うようになっています。
また写真では隠れていますが、バレル基部底面にはフロントバッテリー用の配線の”逃がし”もありました。
アウターバレルをフレームに差し込んでみるとこんな感じ。
なんか配線がすげぇところから出てるけど今は気にしない。
全体像はこんな感じ。
先述の通り、アウターバレルは「タングステン」というカラーを選択(本当はブラックコバルトが良かったけど在庫切れだった…)。
これはこれで重厚感があってマシンガンの銃身っぽくて良い良い。
また、先端にはアウターバレルピース(2インチ)を取り付けていますが、先述の通り色が不揃いなのがちょいと気になる。アウターバレルと同じ色のピースも出してほしい。
バレルナットがキツくて回らない!!
いよいよハンドガードの取り付けに入ります。
まずはアウターバレルの固定&ハンドガードの取り付け基部となる「バレルナット」をアッパーレシーバーに取り付けます。
…ところが、このバレルナットがキツすぎてレシーバーの途中までしか回らず。
ナットが半端な位置で固定されているので、ハンドガードを取り付けてもレシーバーとハンドガードの間には隙間が出来てしまうだけでなく、アウターバレルが前後にガクガク動いてしまう。
これではとてもサバゲーで使えたものではない。
バレルナット内側を紙やすりで削る
アマゾンのレビューを覗いてみると、同様にバレルナットがキツいという旨の記載が散見され、
よく見ると内部のネジ部分がボロボロ?ギザギザ?だったので耐水ペーバー400番でゴシゴシきれいにしてから取り付けましょう!
という記載もありました。
仰せのとおりに400番…ではありませんが、180番の紙ヤスリでバレルナット内側を削り、ネジ部分のギザギザを滑らかにしてやりました。
そうすることで最初はモンキーレンチを使っても回らなかったバレルナットが少しずつ回るようになり、最終的には手で回しても最後まで入るようになりました。
…ただ、それでもバレルナット内側に若干”あそび”があってアウターが前後にカタカタ動くため、ライラクスのシムリング(0.5mm)を3枚噛ませてやりました。
加工が必要で若干手こずりましたが、最終的にガッチリ組み込めて一安心。
ガスブロックはDYTACから流用
ハンドガードの問題が何とか解決したのでガスブロックやガスチューブも取り付けます。
まずガスブロックは「M4カスタム日記」で使ってたDYTACの7.5インチアウターバレルに付属したものを再雇用。ライラクスのアウターバレルにもスッポリはまりました。
ガスブロック底部のイモネジは従来のM3よりも大きいのでしっかり固定できます。
ガスチューブも過去に使ってたM4用の余剰パーツから流用。バレルナットに干渉することなく普通に取り付けることが出来ました。
ハンドガード取り付け完了!
最後にハンドガードを取り付け、根本の六角ネジ2本を通し、交互にゆっくりネジを締めていきます。
これでハンドガードの取り付けが完了です。
バレルナットで加工やシム調整は必要だったものの、最終的にバレルもハンドガードも隙間なくガッチリ固定出来ました。
まとめ
タイトルにもあるように地雷を踏む覚悟でohhuntという中華製の格安M-LOKハンドガードを買ってみました。
加工は必要でしたが、ナット内側を紙やすりで削ったりシム調整をする程度なので、地道に微調整する手間はかかりますが、加工の難易度はそこまで高くないと思います。
そういった調整を経て最終的にはハンドガードもアウターバレルもガッチリフレームに固定できました。強度的にサバゲーでの使用も問題ないです。
M-LOKタイプのハンドガードでありながらサイズも豊富でなおかつ安いので、加工・調整さえ何とかなる人なら挑戦してみても良いかも知れません。
ということでハンドガードの取り付けが終わったので、次回は「ストック」をやっていきます。