どうもこんにちは。
トランペッターのグリレ17製作日記の続きを書き綴ります。
前回は操縦室や機関室といった車内構造物を組み立てたり塗装したりという作業を行いましたが、今回は17cmカノン砲を収容する戦闘室を中心に装甲板を組み立てます。
なお、今までのグリレ17製作日記は以下から読むことができます。全部読んでね。
側面下部装甲板の組み立て
グリレ17は他の自走砲と同じように、側面および正面には乗員を保護するための装甲板がついています。
巨大な17cmカノン砲まで包みこむ背の高い側面装甲ですが、取り付けは溶接ではなく、片側3本の柱にボルトで固定しているので、取り外しが可能みたいです。
そんな側面装甲板の下部をまずは作っていきます。
説明書は12番目からやるぞコラ。
まずは戦闘室の前方に平ぺったい仕切りのようなパーツを両側面に、エンジンから伸びる排気管をそれぞれ取り付けました。
次にレバーのような細長い2本パーツ。これも両側に取り付けます。一体何だろう?
こちらが側面装甲板の下部。
内側には乗員を座らせるためのシートと、シートを固定するパイプをくっつけます。
特にパイプは細長いパーツなので、へし折らないよう注意しつつ整形と接着を行います。
そんな座席を取り付けるとこんな感じ。
座席は右側4つ、左側3つとなっているので、戦闘室には7名が収容できるようです。
となると操縦手と通信手を入れて合計9名でこのグリレ17は運用するわけですが、書籍やネットの情報を見ると、7名あるいは8名といった記載があります。
出来上がった側面下部装甲をマスキングで仮組みするとこんな感じ。
これだけ見ると兵士を運搬する装甲兵員輸送車や、戦車を回収するハーフトラックみたいです。”ヴァッフェントレーガー”なので運ぶのは大砲ですけどね。
戦闘室前面甲板の組み立て
お次は戦闘室の前面装甲板を作ります。ここには装甲パネルや排気管を取り付けます。
装甲板の両側についているパネルはヒンジで固定されており、必要に応じて前方にパタンと倒して視界を確保します。
さらに(戦闘室内から見て)左側にはパネルの中に照準器用のパネルがついています。
ほい出来上がり。
パーツを貼っ付けるだけなので難しくはありませんが、装甲板の裏側をみると押し出しピンの跡があちこちにあります。あろうことか処理をし忘れたので内側から見るとちょっとマズい。
…サフ厚塗りしてごまかせないかなぁ…
側面上部装甲板の組み立て
今度は側面上部装甲板を作ります。
内容としましては1枚の横長の装甲板パーツに細かいパーツを付けていくといった流れとなりますが、特にベースとなる装甲板パーツは大きいパーツですので、ディテールアップや整形などはしっかりやっておきます。
装甲板の下処理とディテールアップ
上に書いたとおり、車体側面の大半を占めるでかいパーツですから、そのままだとノッペリとした壁みたいな殺風景なものになります。なので、整形やディテールアップは入念にやっておきます。
まずは装甲板パーツの内側。あっちゃこっちゃに押し出しピン跡があるため、ラッカーパテと耐水ペーパーを使って埋めてやりました。
今度は外側に装甲板表面の荒れた質感を付与します。
ボルトのモールド部分を避けるようにリモネンセメントをドバ塗りして表面をギットギトにしてやります。普段はドバッとあふれて涙目になるリモネンセメントも今回は良いぞもっとやれ。
全体にリモネンセメントを浸透させたら使い古しのボロ筆でトントンと叩くようにして浸透させ、パーツを柔らかくします。
その後、金属ブラシで表面を強めにバシバシ叩いてやります。途中で綿菓子のようなモワモワしたものが出てくるけど気にせず叩くのです。
その後、リモネンセメントが硬化したら600番、1000番という順で表面をツルツルにして窪みだけを残します。やりすぎたなと思ったら溶きパテを流して補修。
すると上の写真のように表面硬化装甲特有の表面の荒れを再現することができます。できます。
……出来るのですが、やっておいて書くのも何だけど、グリレの装甲って表面硬化処理されてたのかなと、ここに来て不安が。
………。いざとなったらサフ厚く塗ってごまかそう(泣)
装甲板へのパーツ取り付け
気を取り直してこちらは左右の装甲を支える”梁”のようなパーツ。左右それぞれの装甲板の上部につきます。
こやつもこれ見よがしに押し出しピン跡が残っているのでパテで埋めてやりました。
こちらは装甲板の後ろ側の斜めってる部分の真ん中あたり(説明雑すぎ)に取り付けるエッチングパーツ。
ガイドリブがあるのでそこにあわせて接着しますが、曲げろと説明書に記載があるので曲げてやりました。この金具は真ん中に小さい穴があるようですが、ワイヤーかなにかを通す金具でしょうか?
装甲板内側にもパーツを取り付けます。主に装甲板を結合する連結具の基部に該当するパーツだと思います。たぶん。
側面下部装甲の内側には鉄骨のような支柱が取り付けられます。こやつで側面装甲板をボルト止めして固定するわけですね。
ただ、よく見るとヒンジのようなものが側面装甲板の上下にあります。これもしかしてメーベルワーゲンみたいに装甲板の展開を想定してた?(笑)
装甲板を仮組みしてみた
という具合に戦闘室の装甲板が一式組み上がりました。
組み上がった装甲板を仮組みするとこんな感じ。自走砲らしい戦闘室になりました。
車体前方上部装甲板の組み立て
戦闘室の装甲板が出来たので次は車体前方の操縦室とか機関室に被さる部分の装甲板をつくります。説明書は17番
こちらはキングタイガーの車体上部みたいに正面・側面・上面装甲が一つのパーツで再現されており、そこに機銃やペリスコープ、各種ハッチを取り付けます。
車載機銃とペリスコープ
まずは操縦室にある車載機銃やペリスコープなどをつくります。
車載機銃本体は1パーツで再現されており、ここに半球状のパーツを2つ取り付けて上の写真のようにボールマウントを作ります。
そしてそいつを装甲内側から取り付け、ストッパーとなるパーツを装甲板に接着。これで機銃が可動式になります。
銃口は埋まっていたのでピンバイスで穴を開けました。
操縦手席にはペリスコープを取り付けます。こちらも装甲板内側からサクッと差し込むように取り付けます。
キングタイガーにはコの字のペリスコープガードがついてますが、グリレ17には無いみたいです。
また、ペリスコープというとレンズやフレームを塗り分ける関係で後付けにすることもありますが、車体(操縦手)のペリスコープは装甲をくっつける関係で先に取り付けます。
それと正面装甲の上部にある2つの円柱の突起、これは一体なんだろう? ライトかな?
ハッチの組み立て
おつぎはエンジン点検ハッチを作ります。
ほい出来上がり。
グリレ17のエンジン点検ハッチは観音開き構造になってるみたいで、片方(戦闘室側)は2本のハンドルのみ、もう片側はハンドルに加えてベンチレーターがついています。
そのほか、ラジエーター給排気グリルにエッチングパーツを取り付け、操縦手・通信手用のハッチおよびベンチレーターを取り付けたトランスミッション交換用ハッチを取り付けます。
これで車体前方上部装甲板もできあがり。
溶接跡をつける
あと、忘れていた溶接跡をここでつけます。
伸ばしランナーを接合部に貼り付けて流し込み接着剤で柔らかくしたら上からナイフの背中でギザギザ描くように伸ばしランナーを潰します。装甲は薄いので溶接跡もほんのわずか。
もちろん戦闘室の装甲板にも溶接跡を追加しておきました。
グリレ17の車体が完成した
というわけで、戦闘室や車体前方の装甲を取り付けて、グリレ17の車体の組み立てが一段落つきました。
キングタイガーよりも大きいグリレ17ですが、戦闘室内部は乗員が座るシートぐらいしかありません。それだけ搭載する17cmカノン砲が占める割合が大きいことを示しています。
奥行きのある戦闘室なのでハンドピースが差し込みづらいため、塗装してから装甲板を接着させるのが一般的かと思います。
しかし、私はどうしても塗装後の接着が苦手なので、塗装しづらくなるのを覚悟の上で、この段階で装甲板を接着しました。
後部から見たグリレ17の戦闘室。輸送機の内部を彷彿させます。
輸送機といえば人以外にも大砲とか大型の機種では戦車を搭載することもあります。1/48のヴィルベルヴィントが乗るかどうか試してみたら、シートが無ければ乗りそうでした(だからどうということはない)。
気になるのは奥の装甲板の押し出しピン跡の処理忘れ、このアングルでもクッキリ見えてしまうので、上手いこと処理できないものか。。。
何はともあれ、車体が完成したので次回からはあのバカでけぇカノン砲17cm K72[Sf]を作っていきます。乞うご期待。