完成品の電動ガンを買うのではなく、メタルフレームやフロントキット、メカBOXなどを買い揃えて組み立てるという企画「M4A1製作日記」をやっています。
前回は、ストックチューブ内にリポバッテリーを搭載するためにメカボックスの配線を延長する作業についてまとめました。
作業の内容は上記リンクから読むことができます。
今回は、メタルフレームにセレクターやトリガーガード、チャージングハンドルといった”小物パーツ”を取り付けていきます。
使用したのはG&Pの「メタルフレーム アッセンブリーパーツ」。メタルフレームに取り付ける小物パーツが一式揃ったアイテムです。
G&Pの「メタルフレーム アッセンブリーパーツ」をメタルフレームに組み込む
前回まではストックチューブバッテリー仕様にするために、メタルフレームの加工やメカボックスの配線の延長をやってきました。
今回は再びメタルフレームの組み立てに戻り、セレクターやチャージングハンドルといった「アクセサリーパーツ」をフレームに取り付けていきます。
なお、アクセサリーパーツによってはメカボックスを組み込んだ後に装着するものもあるので間違えないように注意。
一般的なG&Pのメタルフレームにはダミーボルトやボルトフォワードアシスト、トリガーガード等のメタルフレームに取り付けるアクセサリーパーツが付属します。
しかし、今回私が購入したメタルフレーム(G&P)はアッパー&ロアレシーバー以外の付属パーツが一切付属しないタイプを購入したため、小物パーツ類は別途で用意する必要がありました。
そのため、各種小物パーツはジャンクパーツを流用するのではなく、G&Pの「メタルフレーム アッセンブリー パーツ Cセット」を使用しました。
付属品が無いだけに従来の半額ほどのメタルフレームなので、アッセンブリーパーツと合わせても現行のG&Pフレームセットよりも安く揃えられました。
セット内容
この「メタルフレーム アッセンブリーパーツセット」の内容は以下の通り。
- チャージングハンドル
- ボルトキャッチ
- ボルトフォアードアシスト
- セレクター
- トリガーガード
- マガジンキャッチ
- ダミーボルト
- ダストカバー
- スプリングやネジなど
付属しないもの
逆に付属しないパーツは以下の4種類になります。
- テイクダウンピン(メタルフレーム後端のピン)
- フレームロックピン(メタルフレーム先端のピン)
- トリガーロックピン
- セレクターカバー(ロアレシーバー右側にはめこむ円形のパーツ)
これらのフレーム(およびメカボックス)の固定に必要なピン類やセレクターカバーはジャンクパーツから流用するか、別途で入手しておく必要があります。
「アッセンブリーパーツセット」のバリエーション
G&Pの「メタルフレーム アッセンブリーパーツセット」はタイプ別にA~Dとあり、これらの違いは
- チャージングハンドルのラッチの形状の違い
- マガジンキャッチの形状の違い(通常 or アンビタイプ)
によって4タイプに分けられています。
- Aセット:チャージングハンドル、マガジンキャッチが従来のM4の形状
- Bセット:マガジンキャッチがアンビタイプ、チャージングハンドルは従来型
- Cセット:チャージングハンドルのラッチが「PRIタイプ」になっている。マガジンキャッチは従来型
- Dセット:チャージングハンドルのラッチが「PRIタイプ」、マガジンキャッチがアンビタイプ
といった違いがあり、今回は在庫の関係でCタイプを購入しました。
メタルフレームにアッセンブリーパーツを取り付ける
さて、それではメタルフレームに「メタルフレーム アッセンブリーパーツ」に付属するアクセサリーパーツを取り付けていきます。
ここでは取り付けに関する注意点などについても解説していきます。
トリガーガード
まずはトリガーガードを組み込みます。使用するのはトリガーガードと付属のシャフト。
トリガーガードの組み込み自体はとても簡単ですが、いざ組み込んでみるとトリガーガード(マガジン側)に隙間があるせいでグラついています。
さっそく寸法誤差によるトラブル発生か!?
…と思ったら、トリガーガードは六角ネジを緩めることで微調整が出来るようになってました。
上の写真のように六角ネジを緩めると反対側から突起状の出っ張りが出てフレームの寸法に幅広く対応できるようになってます。こりゃ良いアイディア。
ピンを通す時の注意点
ということで六角ネジを緩めて微調整した結果、グラつきは見事解消されました。
あとはグリップ側に付属のピンを通せばトリガーガードは完了ですが、ここで注意したいのは、ピンを通す際にハンマーなどで叩くとフレームが割れる恐れがあります。
なので通らないと思ったら無理せず、ピンまたはピンを通す穴を削って調整を推奨。フレームをブッ壊すくらいなら時間かけて微調整しましょう。
しっかり調整すれば指で押し込むだけで通ってくれます。
セレクターレバー
次はセレクターレバーを組み込みます。
必要なパーツはセレクターレバー本体、受け板(名称不明)、スプリング、小さい突起パーツ。とにかく小さいパーツが多いので紛失に注意。
まず写真のようにセレクターレバーにスプリングと突起パーツを組み込みます。
そのままではポロッと落ちるので、粘度のあるグリスなどを突起パーツに付けると外れにくくなります。
あらかじめフレームの内側に受け板を当てておいて、セレクターレバーを受け板の穴の形状に合わせて取り付けます。
手を離すとポロッと落ちるので押し付けたままの状態をキープ。
フレームの反対側の穴からドライバーで受け板のネジを締めます(もちろんこの間もセレクターレバーは押さえつけたまま)。
セレクターレバーで片手がふさがるので、ネジがドライバーからポロッと落ちないようにグリスをつけておくと楽です。
ネジを締めたらセレクターレバーを動かして、カチッカチッとクリック感があるかどうかを確認。
問題がなければ穴にキャップをはめます。こちらのキャップにはネジとかは無いので、接着剤とかで接着します。
なお、先述の通り、このキャップはアッセンブリーパーツセットには含まれてないので注意。過去に使ってたものを流用して事なきを得ました。
ボルトフォアード・アシスト
次はボルトフォアード・アシストを組み込みます。使うパーツはボルトフォワード・アシスト、スプリング、フレームに固定するピン。
ボルトフォワードは「ボルト(遊底)」を手動で強制的に押し出すためのパーツで、銃弾がチャンバー(薬室)に入らずジャムった時にコレを押し込んで強制的に装填します。
M4の先輩である「M16」で頻発した動作不良を解消するための措置として追加されたものですが、設計者曰く、「ちゃんと装填されない=銃や弾に異常があるから無理に閉めず、原因を排除しろ」とのこと。
…というのは実銃のお話で、エアガンにおいてはダミーのパーツです。でもあると無いとでは大違い。
ボルトフォアード本体にスプリングを通し、フレームに挿入し、押し込んだ状態のまま付属のピンを通します。
うまくピンが通ればボルトフォアードアシストが固定されて外れなくなります。このピンもプライヤーでギュッと挟んで押し込んで入れました。
チャージングハンドル
続いてはチャーハンことチャージングハンドル。
チャージングハンドル本体、スプリング、ネジ2種類、プラスチックの板パーツを使います。
このチャージングハンドルは、マガジン(弾倉)にある最初の弾丸を銃本体のチャンバー(薬室)に装填するために引くレバーです。
映画などで銃を使用する際にジャキッ!とコッキングするシーンを散見しますが、M4やM16におけるコッキングに該当するのがこのチャージングハンドルというわけです。
これも実銃の話で、エアガンでは一応チャージングハンドルを引くとボルトも動くようになりますがダミーです。でもカッコいい。
「Cセット」のチャージングハンドルはラッチ部分がPRIタイプ
メタルフレーム アッセンブリーパーツのCセットのチャージングハンドルは、ラッチ部分が従来型より長くつき出た「PRIタイプ」になっています。
先述の通り、G&Pメタルフレーム・アッセンブリーパーツはA~Dタイプの4種類がありますが、それらの違いの一つがこのラッチ部分の形状。
よく見ると作動する部分が擦れて塗装が剥がれています。
なので滑りを良くするためにKURE5-56(潤滑剤)をプシューっと散布。自転車にもエアソフトガンにも使える556は一家に一本ほしいところ。
ただしプラスチックパーツには使用しない方が良いみたいです。
メタルフレームへの取り付け
そんなチャージングハンドルをフレームに取り付けます。まずはチャージングハンドルの先端のフックにスプリングを写真の向きで取り付けます。
そして写真はありませんが、スプリングをフックに付けた後、チャージングハンドルにプラスチック板パーツを取り付け、ネジで固定します。
そしたらスプリング先端の輪っかに六角ネジを通して、アッパーフレームのネジ穴部分に固定します。これでチャージングハンドルの取り付けは完了です。
試しにシャキーンと動くかどうか確認して、もしも動きが鈍いようだったら、フレーム内部(チャージングハンドルの上面あたり)に潤滑剤(KURE -556)を吹きかけてみます。
ダミーボルトとダストカバー
お次はダミーボルトとダストカバー(ボルトカバー)を取り付けていきます。上の写真がダミーボルト。
ダミーボルトはその名の通り、銃の薬室後部をブロックする「ボルト」を模したパーツ。
ダストカバーは排莢口(空になった薬莢が排出される穴。エジェクションポートとも呼ぶ)へ異物の侵入を防ぐためのカバー。防塵蓋とも呼びます。
もちろん”ダミー”ボルトなので実銃みたいな効果はありませんが、チャージングハンドルを引くとダミーボルトも連動して後退するというギミックになっていてリアル。
ダミーボルトは写真だとシルバーっぽいですが実際はブラックです。紙ヤスリなどで削って表面の塗装を剥がしてシルバーにすると実銃と同じ色になります。
ダミーボルトを取り付ける前にダストカバーを取り付けます。
使用するパーツは、ダストカバー本体と、シャフト、コイルスプリングと、Eリング(写真右下)。
ダストカバーをフレームに固定するダミーの突起部分は実銃とほぼ同じ形状をしています。
エアガンでは閉じた状態で固定することは出来ませんが、カバーが開いた状態のときに見える部分だけに実物と同じ形状なのは嬉しい。
フレームに組み込んでみる。手順としては、
- ダストカバーを上の写真のように置く
- スプリングを写真のダストカバーの位置に置く
- シャフトを左側(ストック側)から通し、スプリングの中央あたりまで通す
- スプリングの右端(ハンドガード側)をクルリと一回転させ、テンションが掛かるようにする
- シャフトを最後まで通す
- ダストカバーとシャフトの間にできた隙間にEリングをはめ込む
と言った流れになります。
テンションが掛かるようにスプリングをセットするところがちょっと厄介ですが、それさえ何とかすればあとは簡単。
スプリング部分の拡大。
正しくセッティング出来ている場合、(ダストカバーを閉めようとすると)スプリングのテンションによってパタン!と勢い良く倒れます。
正しく装着できたら、ダストカバーとフレームの間に出来た隙間に「Eリング」を装着します。
こんな感じ。このEリングがストッパーの役割を果たし、シャフトが抜け落ちないようになっています。
メカボを組む前に取り付けるパーツは以上
ひとまず現時点で取り付けられる小物パーツを一通りフレームに組み込みました。
押さえていないとポロッと取れたり、バネのテンションでぶっ飛んだり、ピンが通ってくれなったりと手間取る箇所もありますが、パーツの紛失とネジ穴を潰さないようにだけ注意して、慌てずじっくり微調整をやっていけば組み込めます。
メタルフレームに装着する小物パーツは他にもありますが、それらはメカボックスを組み込んでからでないと装着できないものなので、残りは組み込みが進み次第装着していきます。
次回はアウターバレル、インナーバレル、そしてチャンバーの組み込みをします。