どうもこんにちは。
製作中のクーゲルブリッツ(ドラゴン)もようやく完成です。最後の製作日記はウェザリングについて書き綴りました。
クーゲルブリッツをウェザリングします!
ウェザリングとは、砂・泥・錆、経年劣化などを再現して、あえて模型を汚すことで「使用感」を与え、よりリアリティーを引き出すための技法です。
戦車を泥まみれ砂まみれにしたり、錆を浮かせたりなど、戦車だから許される「汚し」をエナメル塗料や100均で入手できるアイテムを使用して再現していきます。
ウォッシング
ウォッシングは直訳すると「洗浄」になるわけですが、プラモデル、ことミリタリーモデルにおけるウォッシングは、泥水のような色を全体に塗りたくって色調を統一したり色褪せたような質感を出したりするのが目的です。
名前は「ウォッシング」なのにやることは「汚し」というなんとも皮肉のきいた技法である。……まぁ雨水かぶって汚れた感じを出すのでウォッシングでもいいかもしれませんが。
ウォッシングで使うアイテム
まずは使うツールですが、
- タミヤ エナメル塗料 XF-1 フラットブラック
- タミヤ エナメル塗料 XF-10 フラットブラウン
- タミヤ エナメル塗料 溶剤
この3つです。
これらを使って「泥水」のような汚い色をつくります。
ウォッシングのための調色
なんともきったない色の液体が出来上がりました。
コツとしては「塗料」というよりも「色のついた水」を作る感じで、塗料を5倍から10倍くらいに薄めてやります。
薄め具合については塗料だけに「十人十色」ですので、「まぁこれくらいでいいんじゃね」って思った希釈率でやっていくと良いかと思います。
…が、エナメル溶剤はプラスチックを侵食するとの事で、最悪パーツにヒビが入ったり割れたりするといった情報をよく見かけます。
私はこれまで4回ウォッシングをやってますが、今のところそういった事故は経験していませんのでにわかには信じがたいですが、念のため。
あとは塗っていくのみ
調色した塗料を筆に含ませてスーッと塗っていきます。
まずは目立たない底面に塗ってテストします。ちょっと薄いかもしれませんが、何回か重ね塗りしていくことでトーンダウンに期待できます。
塗り方も塗料を伸ばすように塗っていく人もいれば、ビッチャビチャに塗っていく人もいます。どちらが正しいのかわかりませんが、今回は前者のやり方を試してみました。
そして車体にもまんべんなく塗っていきます。
しばらくしたら今度は溶剤を染み込ませた綿棒やティッシュを使ってウォッシングした場所を拭き取ります。
この時、上から下へ重力に従うように拭き取ることで、雨だれや拭き掃除したような跡がつきます。
ドライブラシ
続いてドライブラシを行います。
エナメル塗料のダークイエローを筆に取り、ティッシュで塗料を拭き取ります。
せっかく筆にとった塗料を拭き取っちゃうの?! と思いますが、筆に残った僅かな塗料を使って微細な表現を演出させます。
……こんなの思いつくなんて頭良いなぁ。
当初、ドライブラシは砂汚れを再現するものだと思っていましたが、そうではなく、ボルトなどの突起部分やエッジ部分を明るくして立体感を際立たせるのが目的とのことです。
なので、過去の戦車ではアホみたいに全体に塗りたくって「砂漠にでも行ってたの?」と言わんばかりに砂まみれになって、下の迷彩模様が隠れてしまうという失態をしてしまいました。
なので今回は場所を絞って下の迷彩塗装に気を配りながらドライブラシをします。
砲塔の外殻のエッジ部分にもドライブラシ。
写真ではわかりづらいですが、わずかに他の部分より明るくなっていて陽が当たっているような感じになっています。
パステルで泥や砂、錆を再現する
続きまして履帯の砂泥やマフラーの錆を表現していきます。
使うものは100均で買ったパステルと茶こし、そしてエナメル溶剤の3種類です。
まずは写真のようにパステルを茶こしをつかって粉末にします。
言わずもがなパステルは泥汚れを出すのが目的ではないので単色でソレっぽい色はありません。何色か混ぜて理想の色を作ります。
履帯にベタベタ塗りたくる
で、まずは暗い色から順に塗っていきます。
一番最初はエナメル溶剤でドロドロのビチャビチャにしたパステルを履帯の上からまんべんなく塗っていきます。
ドロドロのパステルが乾燥する前に次のパステルを上からまぶしていくように塗っていきます。
パステルは湿気があるうちは微妙な感じですが、乾くといかにも泥が固まったような色になります。
履帯だけでなく転輪にもしっかりパステルを塗っていきます。
マフラーのサビの再現
マフラー(排気管)もサビサビにします。
まず限りなく黒に近い灰色を作ってマフラーに塗っていき、次にオレンジや赤を混ぜた「サビ」っぽい色を作って塗っていきます。
なお、先述の通りパステルは乾燥すると色がクッキリ出るので「ちょっと少ないかな」くらいが丁度いいです。
……写真では塗りすぎたがためにマフラー全体にブワーっとサビが出てしまってます。これはやり直しだ。
履帯や起動輪の摩耗を再現
履帯や起動輪は使っているうちに摩擦で金属の地肌が露出しますので、それを再現してみます。
金属の地肌を露出させるのが目的なので、銀色の塗料を使います。
……といっても私が持っている銀色の塗料といえばガイアカラーのスターブライトシルバーしかなかったので、いつもこれを使っています。
参考にしてた製作動画ではペイントマーカーのクロームシルバーを使ってたので、私も次くらいにその方法でやってみようと思います。
履帯のセンターガイドや起動輪の歯に薄く色を乗せる
写真のように起動輪の歯の部分や履帯のセンターガイドの先端にチョンチョンとシルバーを塗っていきます。
また、ドライブラシの感覚で僅かに筆に残して履帯外側(地面に面するところ)や車載工具や銃身にもうっすらとシルバーを塗ります。
ただ、あくまでドライブラシと同じように「わずかに色が変わる」程度にとどめておきます。あまりハデにやらかすとギラギラになっちゃいますからね。
以上でウェザリングが完了です。
4号対空戦車 クーゲルブリッツ完成!!
というわけで4つ目の対空戦車「クーゲルブリッツ」が完成しました。
ヤフオクで見かけて「何が何でも入手してやる」と死闘を繰り広げてたのが今月の9日なので大体3週間ほどで完成しました。
なお、中古品みたいで、デカールが入っていなかったので今回はデカールはナシにします。
クーゲルブリッツを正面から見るとこんな感じ。
予備履帯にも砂汚れを「軽く」つけてやろうと思ってパステルを乗っけたのですが、「軽く」やったハズなのにドッサリついてしまった。パステル恐るべし。
横はこんな感じ。
クーゲルブリッツの砲塔は他の対空戦車に比べるとそこまで高くないのでわりかしスラッとしたフォルムになってます。
だがデカールがないと寂しい。今まで組んだキットの余りでも貼り付けてやろうかしら?
おまけ ギャラリー
せっかくなのでその他にも撮影した写真を展示します。
左側面
真正面から
真上から見るとこんな感じ。砲塔が車幅ギリギリなのがわかります。
後ろ
右側面
箱絵のように対空射撃ポーズ。
4号対空戦車 コンプリート!
ヴィルベルヴィント、オストヴィント、メーベルワーゲン、そしてクーゲルブリッツ。これで「4号対空戦車」が全て揃いました。
思えば今年の1月にヴィルベルヴィントを手にしてからドハマリした模型製作ですが、4号対空戦車シリーズが無事に終わって達成感いっぱいです。
これでいつ敵機がきても味方の戦車や兵士たちを守ることが出来る。
でも、これで作りたかった4号対空戦車は作り終えてしまいましたので、やることがなくなってしまいました。コンプリートした達成感と同時にやることがなくなった虚無感に苛まれている自分がいます。どうしよう……。
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はい、なんでしょうか?
ご飯はついさっき食べたばっかりですよね?……え?ご飯じゃない?
じゃぁ一体…………ん?!
5 号 対 空 戦 車 ケ ー リ ア ン
……どうやら私のプラモ制作日記はまだまだ続きそうです(既視感)。