「昨年ホビコレの福袋買ったけど、今年も福袋出ないかな~」と通販サイトを眺めていたら、私の期待に答えるかのようにアマゾンにホビコレの戦車プラモデルの福袋があったのでポチりました。
…というのが2017年の12月9日のお話です。そして同年の22日にホビコレの福袋(というより箱ですねこりゃ)が届きました。
ということで、届いたのは昨年22日だというのに、今更になって2018年版のホビコレ福袋を開封してみようと思います。この記事では
- 2017年のホビコレ福袋との違い
- 福袋の中に入ってたキットの紹介
といった内容についてまとめました。ちなみに2017年度版のホビコレ福袋については以下の記事で紹介しています。なかなか”福”袋でした。
2018年度版のホビコレ福袋について
2017年、2018年とホビコレの福袋を買ってみましたが、今年(2018年)の福袋は前回(2017年)と色々と内容が異なっていました。
まずはその違いについてざっと解説します。
今回買ったのはホビコレ 1/35 ミリタリープラモデルキット福袋2018 という、ドラゴンの1/35スケールの戦車(あるいは装甲車など)が詰まった福袋です。
ホビコレ福袋は他にもガルパン戦車や、同じくガルパンのキャラのフィギュア、ガルパングッズの詰め合わせ、戦闘機プラモの福袋などがありました。
詳細 ホビコレ福袋2018 – プラモデル通販専門店【ホビコレ】
キットの数が増えた?!
まず入っている戦車プラモのキットの数ですが、2017年度版は3箱だったのに対し、2018年度版は4箱(+オマケ)という内容となっていました。
「わーお、太っ腹だなァ」と思いましたが、キットが1つ増えるだけに価格も前回が5,400円だったのに対し、今回は10,800円と結構値上がりしていました。
…個人的にはキットは3つで良いから値段も2017年度版と同じ5,400円にして欲しかったなぁと思いました。その方が多くの人が買ってくれると思います。
「ドイツ軍 戦車キット」が無い
戦車プラモデルといえばドイツ! というくらいドイツ軍の戦車が人気なのは、戦車モデラーならご存知のとおりかと思います。
ティーガー、パンター、IV号戦車といったメジャーな戦車を始め、有名な駆逐戦車、突撃砲、自走砲はみーんなドイツです。かくいう私もドイツの車両が好きなので現時点でドイツオンリーです。
そんなドイツ好きの期待に答えるべく、2017年度版では「ドイツ戦車」の福袋があったのですが、残念ながら2018年度版ではドイツオンリーとはいかず、多国混合となってました。
ドイツ戦車は人気だから在庫の関係で厳しいのかもしれませんね。
ホビコレ公式サイトで注文すると特定のキットが必ず手に入る
2018年度のホビコレ福袋の最大の特徴として、ホビコレ公式サイト から福袋を注文すると、特定の戦車プラモのキットが必ず手に入るという特典がありました。
私が確認したときは以下の車両が選択できました。
- ティーガーI
- キングタイガー(ティーガーII)
- チハ(九七式中戦車)
- T-34
- M3ハーフトラック
いずれも各国の主力戦車だけに、これら系列のキットが必ず手に入るというのは魅力的。
また、ドラゴンのキットだけに、1つの戦車で複数のキットがあります。どれが手に入るかは買ってのお楽しみ。
個人的にこの選択肢の中に4号戦車系列(戦車、駆逐戦車、対空戦車、その他)も入れておけば面白いんじゃないかなぁと思いました。
というわけで、公式ページで注文するとお得ですよ~って話ですが、私はギフト券を使いたかったのと、「必ずコレが入手できる」となると運試し要素が無くなるという理由で、ホビコレではなくアマゾンで買いました。
その他、ホビコレ公式サイトで購入すると、次以降のホビコレ福袋購入時に使えるクーポンコードも特典でついてくるとのことです。
極めて意味深な選択肢「A子におまかせ」
また、ホビコレ公式サイトの福袋の商品ページにある選択には、「A子におまかせ」という極めて意味深な選択肢もあります。
ティーガー系列などメジャーな戦車のキットが必ずもらえるという”確定要素”を蹴っ飛ばしてまで「A子」という人物を選ぶことでどんなメリットがあるのだろうかと思いました。
ちなみに調べてみたところ、「A子さん」というのはホビコレの店員さんとのことで、他にも「B美」という人物も存在するようです。B美…バミ?
…話を戻して、あまりに「A子におまかせ」が気になったので、大ボスであるホビコレに直接聞いてみました。すると、以下のようなお返事をいただきました。
要約すると、店員A子さんかホビコレのスタッフかの違い……だけでなく、中身の内容にも影響してくるようですね。具体的に何がどう変わるのかまでは分かりませんでしたが。
なお、実際に「A子におまかせ」を選ぶとちょっとイイコトがあるようです。その情報はTwitterにてキャッチしましたが、ネタバレになりそうなのでここでは伏せておきます。知りたい方はTwitter検索で探してみてください。
また、「A子におまかせ」はホビコレのイチオシなんだそうです。
福袋を開封してみよう
…ということでホビコレ福袋の何たるかをアツく語ったところで、いよいよ福袋を開封します。
なお、戦車プラモデルの福袋なので、この項では戦車のキットについて紹介し、それ以外の「オマケ」についてはその後に紹介します。
今年の福袋は文字通り福袋か、それとも鬱袋なのか。果たして………
一つ目は「九五式軽戦車ハ号(後期型)」
まずは九五式軽戦車ハ号(後期型)。ハゴたんの愛称で親しまれている我らが大日本帝国の戦車です。
性能としては自動車より早く、主砲はキングタイガーに匹敵し、装甲はヤークトティーガーの主砲をもってしても貫通できないという世界最強の戦車です。
もしかして? 大本営発表
…冗談はさておき、ハゴたんことハ号は1930年に開発・採用された日本で最も多く生産された戦車です。日中戦争および第二次世界大戦中では”チハたん”こと「九七式中戦車 チハ」と共に、主力戦車として活躍しました。
ハ号は「後期型」ということで、主砲を従来型の「九四式三七粍戦車砲」から、「九八式三十七粍戦車砲」に変更したのが大きな特徴です。
94式37ミリ戦車砲も98式37ミリ戦車砲も同じ37ミリで、口径長も36.7口径なのですが、98式は94式の薬室の長さを延長し、より装薬量の多い薬莢を装填できるようにしたものです。
37ミリの戦車砲というと何だか貧弱なイメージがありますが、このハ号が出た頃は37ミリは標準的だったようです。例えばドイツの3号戦車とか、アメリカのM3スチュワートとか、ソ連のBT-2とかとか。
…ただ、戦車砲は標準(当時)とはいえ、装甲は最大で12ミリという貧弱っぷりで、いわく「7.62ミリ弾をギリギリ止める程度の厚さ」とのこと。なので至近距離となれば歩兵の小銃弾すら貫通するという…。
また、当時は活躍できたものの、御存知の通り、ドイツやソ連を筆頭に戦車開発のシーソーゲームが始まり、やれ75ミリの長砲身、やれ装甲100ミリだのと他国の戦車がパワーアップしたため、以降の対戦車戦闘では常に苦戦を強いてました。
…もちろん日本も戦車開発をサボってたわけではなく、4号やパンターに相当する戦車とかもあったことはあったのですが、それらが出た頃にはすでに終戦のニオイが………。
ハゴたんは可愛いからいいの!!!
…ということにしておきます。
履帯はベルト式なので、足回りの組み立ては楽そうですが、日本軍の戦車もまた迷彩塗装をしています。…ただ、ドイツに比べると単純な模様なので筆塗りでも行けるレベルかと思います。
ちなみに、この九五式軽戦車はガルパンでは知波単学園の福田という子が乗ってる戦車です。ちゃんと主砲も後期型。
二つ目は「M4A1(76)W」
お次はアメリカの主力戦車であるM4中戦車からM4A1(76)です。
工業大国アメリカが第二次世界大戦中に50,000輌というアホみたいに作った主力戦車がこのM4中戦車。またの名をM4シャーマン。
…で、アメリカ合衆国というだだっ広い国のあちこちの工場で作られるわけで、生産工場によって若干仕様が異なったり、他国の戦車同様に問題の改善や搭載兵器の変更などで、ひとえにM4中戦車といえどバリエーションがたくさんあってややこしい。
そんな中でこのM4A1(76)Wというのは、M4中戦車の最初の量産型であるM4A1に(76)とあるように「52口径 76.2mm戦車砲 M1」を搭載したもの。
また「VVSS」とは、M4中戦車の初期のサスペンションである垂直渦巻きスプリング式サスペンションのことを指し示しており、これはM3中戦車と同様のもの。
このサスペンションは車体から独立しているので、破損時の修理や改良型であるHVSS(水平渦巻きスプリング式サスペンション)への交換が容易という特徴があります。
キットについては、履帯はベルト式で通常タイプと横幅の広い冬季タイプの2種類が入っており、エッチングやワイヤー、クリアパーツなど盛り沢山な他、ジェリ缶やヘルメット、バックパックに丸太といった小物パーツも付属。
M4は追加装甲として車体に土嚢を積んだり、車体に荷物をたくさん乗っけたりするのも特徴ですね。
また、連合軍の戦車は枢軸国と違って単色、あるいは単純な2色の迷彩なので、塗装に関しては問題ないと思います。
その他、この戦車はガルパンにも登場し、M4シリーズだけで構成されるサンダース大学付属高校のアリサという子が乗ってました。彼女いわくM4中戦車は、
丈夫で壊れにくいし、おまけに居住性も高い!
バカでも乗れるくらい操縦が簡単で、バカにも扱えるマニュアル付きよ!
…とのこと。プラモデルもそうであって欲しい(切実)。
三つ目は「IS-2m」
日本、アメリカと来て、お次はソ連の”スターリン重戦車”こと「IS-2m」でした。キットはJS-2mとなってますが、これは英語やドイツ語、ポーランド語での表記で、私はIS-2mと表記します。
ソ連の主力戦車であるT-34は、ドイツの3号・4号戦車に対しては有利でした(ドイツ側からするといわゆるT-34ショック)が、ティーガーIやパンターが相手となるとT-34やKV-1の76.2mmでは刃が立たず、逆T-34ショック状態に。
そんなわけで「ドイツの虎を狩れる戦車つくれや!」という現場の声を採用し、より強力な85ミリ砲を搭載したT-34-85やIS-1が登場します。
しかし、これでもパンターの正面装甲は500m以内でないと貫通できず、ティーガーも危険領域まで接近しないと有効打を与えられませんでした。
そこで新たに「122mm A-19 カノン砲」を戦車砲型に改良した「D-25T」を搭載した「IS-2」が登場。IS-2の122mm砲はパンターの80mm傾斜装甲を600~700m、ティーガーIの100mm直立装甲を1,000mで破壊できるというものでした。
また、砲弾重量が25キロと極めて重たいので、仮に装甲を貫通しなかったとしても、着弾の衝撃で装甲板を脱落させたり、装甲内面を剥離して戦闘不能にさせたこともあったそうです。
そんなIS-2は、従来型が操縦士用の開閉式の覗き窓に被弾して撃破される事例が多かったため、1944年4月より車体形状などを改良し、固定式のバイザーに変更したり、避弾経始の向上を図った「IS-2m」が生産されます。
また、キット名にある「ChKZ PRODUCTION TYPE」の“ChKZ”とは、チェリャビンスク・キーロフ工場のことで、ここで生産されたIS-2mは丸みのある一体鋳造製の車体前部が特徴とのこと。
キットの中身は製作時に記事にしますが、履帯はマジックトラック(連結式履帯)で、ワイヤーパーツおよびエッチングパーツが付属。
また、ボーナスパーツとしてモシン・ナガンM1891/30、PPSh M1941、DP1928、PPS43といったソ連兵の銃がついてます(銃をつけるなら一緒にフィギュアも欲しかったなぁ)。
ちなみに、IS-2mはガルパンではプラウダ高校の副隊長ノンナが乗る戦車(厳密に言うと最初はT-34/85の車長で、出番が来るとIS-2に乗り換えて砲手をする)。作中でもIS-2m(後期型)です。
4つ目は「SU-76i」
キットにはGermanとあり、箱絵の車両にはドイツの国籍マークがついていますが、車輌名からすると恐らくソ連の対戦車自走砲です。
ただ、この「SU-76i」というのはややこしいヤツで、ドラゴンのこのキットはそんなややこしいSU-76iをもう一段回ややこしくしたヤツとなります。
実車の誕生経緯を踏まえて大雑把に説明すると、
- ベース車両はドイツの3号戦車
- これをソ連がスターリングラードなどで300輌ほど鹵獲
- 砲塔を取っ払い、固定式戦闘室を乗せ「76.2mm S-1戦車砲」を搭載したのがSU-76i
- そんなSU-76iを再びドイツが鹵獲したのがこのキット
…という具合に独ソ鹵獲合戦によって生まれた車輌がこやつ。
背景としては、1941年のドイツとの戦い(モスクワ攻防戦)で大損害被ったソ連が、戦車不足を補うために鹵獲したドイツ戦車を自軍戦力に取り組むという試みによるもので、当然ながらその場しのぎ的なものです。
ちなみにSU-76″i”ということで、「SU-76」の何かしらの派生型かと思いきや、SU-76はソ連の軽戦車「T-70」をベースにした自走砲で、SU-76iとは無関係みたいです。ああややこしい!!
キットの内容としては、そんなややこしいソ連の対戦車自走砲であるSU-76iを再びドイツが鹵獲したという設定のもので、「with Cupola」とあるように3号戦車のキューポラが追加された仕様となっています。
履帯はマジックトラックで、冬季用に横幅の広い「ヴィンターケッテ」仕様。なので塗装に関しては下地にロシア戦車の車体色を塗って、その上に冬季迷彩を施してみると良いかもですね。
その他の「シークレット」
戦車のキットに関する内容は以上ですが、それ以外にもシークレットとしてオマケ的なものが入っていたので、そちらもご紹介します。
TIGER ACES(NORMANDY 1944)
まず一つ目はドラゴンの1/35の兵士フィギュア「TIGER ACES (NORMANDY 1944)」。
キット名や箱絵を見るに、ティーガーIに乗るエースたちをモデルにしたフィギュアのようです。箱絵にもティーガーが描かれており、砲塔番号は007っぽいので、これはミヒャエル・ヴィットマンでしょうか。
砲塔番号007のティーガーIといえば、タミヤの「タイガーI型 後期生産型」がピッタリで、私も過去に作りました。ティーガーIには付属の兵士フィギュアが既に乗っかってますが、コレを作って入れ替えても良いかもしれません。
1/144 ティーガーI(完成品)
先ほどティーガーIの乗員のフィギュアの話をしたと思いきや、今度は件のティーガーIが出てきました(ただし1/144スケール)。
こちらはプラモデルではなく、完成品で、ジオラマ兼ディスプレイケースが付属しています。
…しかし、こうやって見ると1/144ってものすごく小さいですね。
こちらはパッケージの裏側。同じティーガーIでも初期・中期・後期といったバリエーションがあるみたいです。
その中でも冬季迷彩が施された東部戦線(1944年)仕様のミヒャエル・ヴィットマン車は出現率2%のようでなかなかレアな代物のようです。持ってるだけでリア充になれます。
ちなみに私のティーガーIは車体後部のエアフィルターが特徴の初期生産型で、第2SS装甲師団”ダス・ライヒ”の1943年7月のモデルのようです。砲塔番号にS21とあり、これもヴィットマン車。今回やたらヴィットマンに縁があるなおい。
そんなティーガーを付属のジオラマ兼クリアケースに閉じ込めてみた。地面に残った履帯の跡の上にティーガーを乗っけてやると「嗚呼、戦場やな」という雰囲気が出ます。
ディスプレイモデルなので、そのまま部屋の机とかに飾っておくものですが、こやつを眺めていると、いつか戦車だけでなく、その戦車をのせるジオラマにも挑戦したいなという気分になります。
………以上が今回のホビコレ福袋2018年度版の内容となります。
まとめ もしかして…鬱袋?
合計価格は4つの戦車プラモのキットだけで23,000円を超えており、更にオマケも含めると余裕で元が取れます。
…が、アマゾンのレビューを見ると、他の人の福袋も大体似通った内容だったということで、星1つが60%以上という散々な評価でした。何というか…圧倒的ハ号率。
今回引いたキットに共通するのは(SU-76i除いて)いずれもガルパンに登場する戦車だったので、ひょっとしたらガルパンキットの売れ行きが悪くて大量に元のキットが余ったというオチじゃなかろうか?(笑)
…まぁでも、M4A1もIS-2iもハ号も各国の主力戦車ということで、ドイツ戦車メインの私からするといずれも「初めまして」です。なので作る時が楽しみですね。
その一方で4号D型や3号H型が入っていたという声や、WoT仕様のキットもあったという声もあり、一概には言えない様子。
今回はギフト券を使いたかったのでアマゾンで買いましたが、福袋そのものの運要素に加え、ホビコレのボーナス特典や忖度(?!)もあるので、ホビコレ福袋を買うのなら、アマゾンよりホビコレで買った方がより面白いのではと思いました。
そして何より、2017年の福袋でゲットしたキットは一つも手を付けていないというザマなので、積みプラが増えてしまったことになります。早く手を付けなければ………。