どうもこんにちは。ましゅーです。
いよいよ秋らしく涼しくなってきたので、また涼しい風を堪能すべくサイクリングをしていました。
その途中で、豊明市にある大脇神明社という神社で、『大脇梯子獅子』という行事が行われていたので見学してました。
今回はサイクリングというよりはイベント参加レポートですが、写真も撮影したので少しでも行事の雰囲気が伝われば幸いです。
『大脇梯子獅子』を見学してきた
豊明市(愛知)周辺をのんびりサイクリングしていると、太鼓や笛の音が聞こえてきました。どうやらお祭りをやってるようです。
神社入口の駐輪場に自転車を駐めて立ち寄ってみると、たこ焼きやお好み焼きといった屋台が並んでおり、その奥には高い”やぐら”がそびえ立っておりました。
『大脇梯子獅子』とは
『大脇梯子獅子』は愛知県豊橋市にある大脇神明社で毎年10月の第2日曜日に開催されており、高さ12メートルほどのやぐらの上で繰り広げられる獅子舞とのことです。
五穀豊穣(穀物などの農作物が豊作になること)を祈る神事として400年以上前から行われている伝統行事で、昭和42年には愛知県の文化財に指定されました。
高さ12メートルのやぐらから豊作を感謝する梯子獅子「藤下り」
こちらが大脇梯子獅子が行われる”やぐら”。
やぐらに登るためのハシゴ(51段あるそうです)や万が一の落下防止の安全ネットがあり、何やらサーカスの空中ブランコでも見ている気分である。
さて、舞台の脇にある「めくり」を見ると『藤下り』とあり、どうやら藤の花のように実った稲穂を表現しているとのことです。
やぐらの高さは12メートルとのことで、この上で2人立ちの獅子舞を踊ってくれました。
私は高所恐怖症なので、このような舞踊は金を積まれてもやらぬが、殿方たちは金を積まれるどころかボランティアでやってるのだから頭が上がらない。
なお、梯子にはどうやって登るかと聞いてみたところ、獅子頭を被る前冠を後冠が肩車して登るというのだからまた魂消た。
なお右端には2本の長い丸太が地面に向かって伸びており、後にこの丸太を滑り台のようにスーッと滑り降りていく姿を見ましたが、広場のすべり台とは異なるスリルを味わえると見て取った。
また、やぐらの丸太に足をかけて鉄棒でやったことがある「空中ブランコ」のような演技もありました。
2人の男が宙ぶらりんになると同時にやぐらから紙吹雪が舞い、見物席からは拍手喝采。
私も幼少期に鉄棒で似たようなことをしたことがあるが、「これが出来るか」と言われようなら「無理だ莫迦」と即答するに違いない。
そのあと獅子が降りてきました。
12メートルのやぐらと違ってこちらはちゃんとした舞台なので、落ちる心配がなく見ている方も安心出来る。
獅子舞といえば幼少期に地域のお祭りで獅子頭を被りカポカポ鳴らしながら歩き回ったことを思い出す。
あの時は進行ルートから外れて老人に「そっち違うぞ!!」と怒号を喰らっていたもので、幼少期から既に道を外れていたのだから今の私が道に沿った生き様を演じている筈がないと思ったが、存外そうでもないのだから人とは解らない生き物である。
…が、獅子頭を被ろうが被るまいが此奴は獅子ではなく天狗であることは今も昔も変わらないのである。
ひょっとこのアプローチを回避する『一人おかめ』
その後は舞台脇のめくりを見ると『一人おかめ』と書かれておりました。
我が国では数年ほど前から一人映画、一人焼き肉、一人ディズニーランド、一人結婚式など、「一人○○」というモノが流行っているが、400年前にはすでに「一人おかめ」という品目が存在していたようで納得がいく。
こと社会では集団性を強調し口達者な者を迎合するきらいがあるが、私としては何処の馬の骨かも分からぬ奴等と過ごすよりは一人書斎に篭るほうが気楽である。
件の『一人おかめ』とは一体どんなモノだと見てみるに、両手に扇子を持った顔の白い殿方が陽気に踊っており、その後ろに獅子頭を被った殿方が後を追うように尾行しておられます。
「おかめ」を拡大して見てみる。
時代の流れで人の考えは変わるものですが、「べっぴんさんですか?」と問われるものなら「知るか莫迦」と返答する程度にはべっぴんなのだと思う。
更にその後ろを足に「大スキ」と書かれた殿方が追いかけます。この殿方は「ひょっとこ」とのこと。
ひょっとこはおかめに何度かアプローチをかけますが、おかめによってのらりくらりと回避される始末。
同じような光景を豊明市ではなく名古屋市の名古屋駅周辺でも最近見ました(俗に言うナンパ師というもの)が、同じ男として、こうも異性にヒョイヒョイかわされると何だか心の臓あたりがキュッと締まる思いをする。
…が、快諾されたら快諾されたで今度は「リア充爆発しろ」と思ってしまうのだから、人間とは極めて勝手な生き物である。
なおひょっとこの殿方の足には「ビール」と書かれていました。
先述の「大スキ」と合わせれば「ビール大スキ」となるわけで、「なるほど納得」となるわけですが、足に「ビール大スキ」と書かれた男からアプローチを受ける側からすれば、どう返答すれば良いか困るというのが正直な感想であろう。
どうでもいい話だが、私だったら「ペプシ大スキ」と書くので、おかめだろうが良いとこの女史だろうが避けられることはまず無いと自負している。
悪魔祓いの儀式『剣の舞』
一人おかめの”ひょっとこ”よろしく出店の老婆に値切りをすれば「冷やかしは一昨日来やがれ」と言われ、熱いのに冷たい蛸焼きを頬張っていると、今度は『剣の舞』という何処かで聞いたことがあるようなお題目に変わっていました。
話によると、この剣の舞とは、神楽舞における立舞の一つで、獅子頭を被った殿方が2本の短刀を巧みに操り悪魔祓いをするとのことです。
両の手に持っているのはれっきとした刀なのだが、チアガールのバトンのように軽やかに回転させておられます。
かくいう私も陸軍さんの大刀を模した物(模造刀)を一振り持っているが、「この様に回せるか?」と問われれば「無理だ莫迦」と返事をするに違いない。
役者が横を向くので私も倣って舞台の側面に移動したところ、二刀流の武士と相見えるような構図となった。
心境としては宮本武蔵と対峙する佐々木小次郎のようだが、生憎此方は獲物など携えてはおらず、あるとすれば先程喰らった蛸焼きの楊枝くらいである。
武士は食わねど高楊枝とは違うが、楊枝で武蔵討つ小次郎がいるなら今頃巌流島は針の筵ならぬ楊枝の筵になっている。
まとめ
いつものように気まぐれでロードバイクを走らせたことでお祭りの存在を知ることができました。
前回のサイクリング でも”新たな発見”があり、今後もサイクリングするたびに色んな物を見たり知ったり出来たら良いなと思います。
なお、この記事は「きらッコノート」様のページで掲載されました。ありがとうございます。